DMC×SAO 俺の転生物語   作:ユーグクーロ

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一ヶ月…………お待たせして申し訳ありません。

余りにもRE4が…………楽しかったんです。
ショットガンが………気持ち良かったんです。


第6話、どうぞ。


6 ゴブリンパーティー

「____テ____ンテ!!起き___!起きてってば!!」

 

「今起きる。」

 

「もう何度呼びかけたと思ってるの!!早く起きて!!」

 

「分かってる。そう喚くなよ木綿季。」

 

微睡みに苛まれ暗闇に包まれた眼球に光が突き刺してくる。

一瞬、目の前で叩き起こしてくる少女が木綿季に見えた気がしたが、瞬きと共にシスター見習いのセルカへと変わってしまった。

 

「誰の事かわからないけど寝ぼけるのもそこまで!もう皆朝ご飯も食べ終えてしまったのよ!!」

 

部屋の窓を見ると既に太陽は高い位置まで昇っている。

 

「いくらベクタの迷子と言ってもそこまでお客様扱い出来る程余裕はないの!さ、早く起きて!」

 

少しばかり甲高い声によるモーニングコールの所為で脳が活性化する。出来ればもう少し優しく起こしに来てくれたら有り難いのだが、これ以上クレームを申し付けたら更に厄介な事になりそうだ。

 

気怠くなった体を起こし、教会の外へと出ると未だ太陽が出始めたばかりで外気は少しだけ肌寒く感じてしまう。

 

アンダーワールドに来て以来感じていたのだが、やはり心なしかいつも羽織っていたロングコートがないので余計に違和感が感じる。

やはりいつものスタイルでなければ調子が狂ってしまう。

ルーリッドではこれといった装飾屋やそれらしい店はない。必要最低限の生活必需品が手に入る程度でしか買い物がないのだ。いつか街に向かった際には最優先に見繕うことにしよう。

 

一先ずはギガスシダーに向かったキリト達に会うことにしようか。

 

 

 

 

歩き始めてから十数分程、もともと村から見えていた黒色の大きな杉の木が近づくたびにその存在を押し付けてくる。

 

「あ、来た来た。おーい、こっちだよ。」

 

木の根元の近くにユージオが立っているどうやら仕事の一区切りとして休憩しているようだ。

 

「遅いぞダンテ。一体いつまで寝てるんだ。」

 

隣には呆れたような表情を浮かべている悪友キリトが溜息と共に不満をぶつけてくる。現実世界はもちろん仮想世界においても睡魔と仲の良いこいつからそんな言葉が出てくるとは。

 

アスナが聞いたらどんな反応をするのか確かめてみたいものだ。

 

「そうだったんだ。確かに昨日は色々あったから、きっと疲れてたんだよ。」

 

何も疑うことなく曇り無き笑顔を振りまくユージオがフォローしてくれた。

 

「俺はどうなるんだよ..........」

 

「まぁまぁ、そんなこと言わないでさ?それより漸く全員集まったし、ちょっと待ってて!」

 

仏頂面で文句を垂れ流すキリトを宥めながらもユージオは小屋の方へと小走りで向かっていった。

時間にして数分程、ユージオは棒状の何かをどうにか引きずりながらこちらに戻って来た。

 

到着した途端に力が抜けたのか両手から話した途端にドスンと鈍い音を鳴らた。

余程体力を使ったのか持ってきた当人は息を切らしながら勢い良く腰を下ろす。

 

「だ、大丈夫かよ?」

 

「う、うん。なんとか。中身を見てみて」

 

駆け寄ったキリトはその十字架に包まれた荷物を全身の力でゆっくりと起こし、中央部ぬ結ばれた紐を解いて麻袋を外すとそこには白と空色の二色に染められ、中央には薔薇の彫刻のようなものが飾られている。

青薔薇の剣、後にユージオが愛用するであろうその剣はずっしりとその場に鎮座し、二人にその存在を知らしめている。

 

「なぁユージオ、少しだけこいつを使ってみても良いか?」

 

「え?使うって........まさかギガスシダーをこれで切るって言うのかい!?無茶だよ!」

 

「無茶かどうかはやってみないとわかんないだろ?それに、ギガスシダーを剣で切ってはいけないって項目は載ってないだろ?」

 

根拠もへったくれもない願いに少しばかり唸らせるも肩をすくめて承諾した。

結果は火を見るより明らかとなった。

 

「っ~~~~~~!!?」

 

「ほらもう!だから言ったのに............」

 

両手が赤く腫れ、苦痛に悶絶するキリトの傍に寄り、地面に転がった青薔薇の剣を持ち上げてみた。

 

「あ............」

 

ユージオは驚愕した顔を向けてきている。

それもその筈、キリトは両手で握り、全身の力を込めた上で一撃を放つのが精一杯だったにも関わらず俺の片手で悠々と持ち上げてしまったのだ。

 

「嘘だろ.........?」

 

自ら経験し、その代償を痛感したキリトが呆気に取られて二の句が継げれない様子だ。

リベリオンが引っ付いてきた時点で薄々予想していたがやはりステータス的にはキリトやユージオに比べかなり上に位置するのだろう。

現に今も青薔薇の剣を軽々と手の平に収まっている。

 

「へぇ?」

 

この際、試してみるのも悪くないかもしれない。

ゆっくりとギガスシダーの切り口に移動すると二人は察してくれたのか少し離れた場所に移動した。

 

再度右手で握りしめている得物の存在を確かめ、切込みに沿って素早く、静かに薙ぎ払う。

その後、数秒間は静寂が訪れた。

後方で見ていた二人もどう反応していいのか分からず互いに顔を合わせている。

 

ユージオは恐る恐るギガスシダーに近付いてステイシアの窓を覗き込むと両目を見開いた。

 

「凄い.......凄いよダンテ!天命がかなり減ってるよ!!」

 

ユージオはまるで子供のように喜びながら何度もステイシアの窓を見返している。

一日で片手で数える程度の天命しか削れなかった彼にとっては快挙としか言いようがないのは事実だろう。

それに対しもう片方は四つん這いになって項垂れていた。

 

「ったく、だったら俺にだってもう少しステータスを強くしてくれたって良いじゃないか比嘉さん............」

 

「キリト?どうかしたのかい?」

 

「え!?な....なんでもないさ。ハハハ.........」

 

なんともぎこちないやり取りをしている二人の間に青薔薇の剣を放り投げる。

空中でゆっくりと回転するそれは最後に綺麗な着地するように地面にスッと突き刺さった。

 

「そいつは返すよ。悪くは無いが俺の趣味じゃない。」

 

「そうかな?ダンテに良く似合いそうだと思うんだけど?」

 

ユージオは残念だと言いそうな顔で青薔薇の剣を引き抜こうとしている。

個人的にいえば青薔薇(ブルーローズ)が似合う奴なら心当たりはあるが。

 

「俺にはこいつが居るからな。」

 

そう言って背中に飾られたリベリオンに軽く握って感触を確かめる。

やはり長い間愛用しているものだと触り心地が違う。根拠のない安心感を再び確認出来る。

 

「それに薔薇なら赤い方が好みだ。」

 

その日の天職も滞りなく終え、村に戻り就寝した。

 

 

 

 

 

 

 

そして翌日を迎え、いつもよりも早めに起きて外の空気に触れていた。

澄んだ冷たい空気が肺の中に入り込んでくる。仕事関係でこの時間帯起きている事は珍しくもなかったがやはり惰眠しろと悪魔の甘い誘惑に負けそうになるのはこの世界に来ても変わらないらしい。

 

「ダンテさん。」

 

後ろから呼びかけられ振り向くとシスターアザリアが立っていた。

 

「セルカを見ませんでしたか?今朝から何処にも姿が見えなくて.......」

 

常に感情を表に出してないシスターが珍しくも困惑しているようにも窺える。

 

「貴方の友人であるキリトさんにも尋ねてみたのですが未だに見つかっていないようなのです。」

 

話からしてどうやら二人は既に果ての山脈へと向かったらしい。余程慌てていたのだろうこちらを起こす余裕すらなかったのだろう。だがこちらにしてみれば好都合でもある。

 

「そうだな、ついでに見かけたら伝えとくさ。」

 

「お願いします。」

 

深々と頭を下げるシスターアザリアに見送られながら果ての山脈へと向かった。

 

「さて、今頃はキリト達は楽しくパーティーしている訳だが..........ん?」

 

山の入り口の手前に到着した瞬間だった。突然入口が赤黒いオーラのような何かで塞がれてしまったのだ。

このような原作では起きなかった現象に少し戸惑うも懐かしさによるものか軽く微笑んでしまう。

 

すると周囲から黒い泥水のような何かが湧き出てくるとそこから人の手に似た何かが這い出てくる。

骨と皮だけの体にボロボロの黒い服と呼ぶにも疑わしい物を纏い自身の身の丈よりも大きな鎌を両手に持っている。

 

狩鎌の尖兵ヘルカイナ

 

次々と湧き出て最終的には10体程度まで出現し、こちらを中心に周りをグルグルと回り始める。

 

「よぉ、久し振りだな。こんなところまで追いかけてくるなんざ悪魔(お前等)はそんなに暇なのか?」

 

金切り声の叫びは発しながら両手に持った大鎌を振り上げて襲い掛かってきた。

それを寸でのところで最小限の回避していく。

そこから続いて他のヘルカイナも襲いに来るが同様に群がる悪魔達の中をすり抜けていく。

 

「ったく、これからパーティーがあるっていうのに..........仕方ない、ちょっと遊んでやるよ。」

 

背中からリベリオンを取り出して鏡のように反射する刀身で自分の顔を映す。

うむ、今日も今日とてイケメンであることを再確認出来た。

そんなことを他所にヘルカイナは再び襲い掛かろうとするも大振りな斬撃をパリィし、一体目を真っ二つに両断する。

 

数秒後に二つに分かれた骸から黒い血が噴水のように溢れ出した。

 

「さて、前菜代わりにはなるかな?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

数分後

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「しまった。俺としたことがちょっと楽しみ過ぎたか..........」

 

既に洞窟の中で歩きながら体中にこびりついた奴らの血を手で拭っていた。

結局あれから全員ぶった切るまで10分も掛かってしまったのだ。アインクラッド時代なら2、3分程度で片づけられたと思ったんだがどうやら自分が想像していた以上に体が鈍っているらしい。

 

そうこうしているうちに目的の氷が張られた場所に近付いているのか肌寒くなってきた。

 

「そろそろか..............」

 

前方を確認するともうすぐ開けた場所が見えてきた。向こうの方が光があるのか入口から少しばかり眩い明りが零れている。

妙に静かなようだがどうやらゴブリンとの闘いは終えたようだ。

 

ゆっくりと入口付近で中の様子を確認してみるとキリトとセルカが横たわっているユージオを治療している。

やはりというべきか少しばかり寄り道してしまったようだがこの件に関しては正直これでいいのだろう。

もし一緒に行動すればこちらが即座にゴブリンを排除し、何事も問題なく解決出来ただろう。

 

だがそうなってしまえば二人が青薔薇の剣を扱えるほどの成長は出来ない。

 

今回ばかりはこちらが出る幕はないようだ。

少しばかり期待外れといった感じではあるがこのまま二人に見つからないように村に戻ることにしよう。

 

「キャアアアアアアアアア!!?」

 

振り向こうとしたその瞬間、セルカの引き裂いたような絶叫が耳に突き刺さってきたのだ。

何事かともう一度二人に視点を戻すとなんとそこには何体ものゴブリンとその長と思われる一際大きい個体が大きな足音と共に姿を現したのだ。

 

原作には存在しなかった筈の展開に驚きはしたものの、俺の口元は笑みを浮かべてしまっていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

セルカが向かったと思われる果ての山脈へとユージオと共に向かっていた。

万が一の場合もある為、教会まで戻ってダンテを叩き起こす時間すら惜しかった。

そして目的の竜が眠っていると言われる場所まで辿り着き、目に入ったのは縄で縛られたセルカと不気味な笑みを浮かべる緑色の人型、ゴブリンが何体も存在していた。

 

どうにかユージオを奮い立たせ、その場に会った剣を使って敵の親玉と思われる大きなゴブリンの首を討ちとって群れを退いた。そこまでは良かった。良かったのだが。

その時の戦闘でユージオが瀕死の怪我を負ってしまったのだ。

 

捕縛されていたセルカを起こし、どうにか二人の天命を分け与えて治療していた。

止血は出来たようで天命も減っている様子はない。少なくとも一命は取り留めたという事でセルカと顔を合わせて胸を撫でおろしたその瞬間だった。

 

次の瞬間、大きな地響きが襲い掛かってきた。

 

「オレサマノ兄弟分ヲ殺シタノハオマエラカ?」

 

さっき倒した筈の長と同レベルのゴブリンが白い吐息をゆっくりと吐きながら鋭い眼光を突き刺してくる。

 

隣からこれでもかと絶叫するセルカ。

 

そしてまだ完全に傷が癒えておらず微かに唸り声を零すユージオ。

 

無理だ。俺一人ならまだどうにか対峙するならまだしも二人を守りきる自信がない。

 

時間稼ぎをしようにもセルカのような小さな少女が自分よりも一回り大きい人を運ぶにも限度がある。

その上、取巻き達であるゴブリンが少しずつこちらを包囲しつつあるのだ。

 

もしこのまま戦えば奴らは真っ先にセルカ達を襲い、最後にこちらを数の暴力で叩き潰してくるだろう。

 

絶体絶命という言葉が最も相応しいこの状況だ。

万事休すと思ったその瞬間だった。

 

突然後ろから何かが飛んできてゴブリンの親玉へと襲いかかったのだ。

 

向こうも急な出来事に不意を突かれ頭部に直撃して少しばかりよろけたのだ。

 

それが氷の塊だと認識出来たのは豪快に砕け、複雑な光の屈折を発しながら地面に零れ落ちた後の事だった。

 

思いも寄らない出来事を前にすぐに誰の仕業か理解できた。

 

「随分と楽しそうな事をしてるじゃないか。」

 

ゆっくりと振り返ると其処には笑みを浮かべ、悠々とこちらに歩み寄るダンテの姿があった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ゴブリンの親玉に挨拶も済ませると手下達はキリト達からこちらに矛先を変えてきた。

自分のボスに失礼な態度をされたのか歪に並んでいる歯を剥き出し、威嚇をしている。

 

「何ダテメェハ!!」

 

当てられた頭部を擦りながらも憎悪の顔を向けてくる親玉は今にでも襲いかかろうと前屈みになっている。

 

「ちょっとした挨拶代わりさ。そんなに怒るなよ。」

 

我慢できなくなったのか手下の内二人が粗悪な刃物を此方に食い込ませようと飛び込んで来たのだ。

間合いまで飛び込んで来た二匹はそのまま掲げた己の得物を力任せに振り下ろそうとするがリベリオンで得物ごと2体同時に真っ二つに切った。

 

すれ違い様に飛んでいく二匹は着地することなく上半身と下半身が四方八方に転がっていく。

 

その光景を目にしたセルカは目の前の光景に耐えられなくなり口元を抑えて地面に伏せた。

 

「セルカ、もう少しだけ踏ん張ってくれ。」

 

小さく縮こまった背中を撫でながらもキリトは気絶しているユージオを背中に乗せ、ゆっくりと此方に横切って出口へと向かっていく。

 

「ダンテ、後は頼む。気を付けろよ。」

 

「心配しなくてもこっちはこっちで楽しむからさっさと連れて行きな。」

 

呆れたように笑うキリトを背にそのままにリベリオンの矛先ををゴブリン達に捉える。

 

「さぁ、お待ちかねの主菜(メインディッシュ)だ。」

 

「殺セ!!!」

 

自身のボスの命令に従うしかないのか恐怖に支配されていたゴブリン達は震えながらも得物を握る手に力を込めてこちらに突進し始めてきたのだ。

こちらも目の前から近付いてくる緑の集団に衝突する勢いで駆け出し、先頭の一体の喉元にリベリオンを食い込ませた。

 

そのまますれ違う勢いを利用し、食い込んだ首元が歪に千切れていく。

 

止まることなく両足を後方にいるもう一体の顔面にめり込ませながら氷が張られている地面に押し付けたまま滑りつつ群がっているゴブリン達に切り込んでいく。

 

一体、また一体と醜悪な表情を浮かべる奴らを血塗れの肉塊へと変貌させていくのに2分も掛からなかった。

 

やがて最後の一匹は最早叶う相手ではないと本能的に察知したのか錆びついた武器を地面に放り投げ、出口へと逃げ帰ろうとするが決して逃しはしない。

 

体半分になるまですり減ったボードから飛び出し曲線を描きながら最後は背中を見せて逃げ惑う最後の一体の首元に地面ごと突き刺した。

 

血を履きながら出口に向けて弱々しく手を伸ばすも瞬く間に力が抜けていき、最後は糸が切れたようにパタリと伏せた。

 

「オノレェ..........」

 

遠くからでも聞こえる程歯軋りをしながらより一層顔を顰めるゴブリンの親玉が自分の身の丈程の大きさを誇る得物を担ぎ、構えを取り始めた。

 

「後はお前だけだがどうする?泣き喚きながら逃げるなら今の内だぞ?」

 

「ホザケ小童ガァ!!!」

 

最早我慢の限界に達したのだろう。こめかみ辺りに浮かんだ血管がくっきりと浮かんでいる。

 

肺にこれでもかと吸い込んだ空気を轟音と共に吐き出しながら両手で振り下ろしてきた。

 

流石にあれだけの巨体だと質量もそれに比例して凄まじい地響きが起き、辺り一面が霧状に砕け散った氷が蔓延する。

 

当然それを回避するが向こうはこの程度で仕留めることなど出来ないと分かっているのか驚く様子もなく、何度も振り上げては叩きつけてくる。

 

「随分と芸がないな。その頭にちゃんと筋肉以外の物が詰まってるのか?」

 

安い挑発をするも返ってくるのは唾が混じった雄叫びばかりで余程血が登っているのかもう言葉すら通じないようだ。

 

次で仕留めるつもりなのか図体の割には機敏な動きで突進し、その勢いのまま地面を抉り取るように振り回してきた。

 

こちらもこれ以上楽しめる要素はもうないと判断し、襲いかかる鉄の塊の先端に飛び乗って攻撃を回避した。

 

洞窟内は氷の結晶体が埋め尽くされた所為で視界も悪く向こうはこちらの姿を見失ったのか辺りをキョロキョロと見渡している。

 

「どこ見てんだウスノロ。」

 

声を頼りに此方に振り向くと有り得ないと言わんばかりに驚愕している。

 

そろそろフィナーレを飾るタイミングだろう。

 

向こうの反応を待たず一気に跳躍し、額にリベリオンを突き刺した。

勢いが余った所為か切っ先が後頭部から飛び出してしまっている。

 

「悪いが脂っこい肉は好きじゃないんだ。」

 

突き刺したリベリオンを引き抜き、後ろに飛び降りると急所を突かれたゴブリンの親玉は頭部から血を吹き出しながらゆっくりと倒れた。

 

「全く........とんだ茶番に付き合わされたもんだ。これじゃウォーミングアップにもなりゃしない。」

 

目の前に転がる死体を見ることなく再び出口に向かって歩きながらリベリオンにこびり付いたゴブリンの血を振り払い、背中に仕舞う。

 

しかし、今回の件については未だに理解することが出来ない。一体どういう事なのだろうか?

今までは悪魔(奴等)がひっそりと喧嘩を売ってくる事は度々あったが直接キリト達の物語に大きく影響した覚えはない。

 

例外としてはこちらから派手な行動を取った時くらいだ。

 

そう、例えるならアインクラッドで茅場晶彦.......ヒースクリフと死闘を繰り広げた時とGGOにてグリムリーパーがデスガンと共に現れた時だ。

 

両方とも無事に表面上は解決したもののもし今後キリトだけでそれに類似するような出来事に遭遇してしまったら恐らくは.............

 

「........ややこしいことになりそうだな。」

 

これ以上考えるのは面倒臭いと思考放棄し、血生臭い空気が充満する洞窟を後にした。

 

 

 

 

 




トロフィーを獲得しました!
《これじゃ物足りない》

詳細 ゴブリン達を2分以内に全滅させる。


次回【ひび割れた少女】
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