いよいよキリト嫁のアスナが登場します。第2話から存在が置いてけぼりでしたがこの先どんどんキリトにくっつかせようと思います。
はてさてどっかの闇墜ちクラインの様なキャラの所為で再びキリトの関係に亀裂が入りますが、これからどうオリ主はキリトと接していくのか。
いや、ハーレムネタで弄る、の間違いですね.....
それでは第6話!!どうぞ!!
キリトSIDE
アインクラッドの59層の街外れにある草原で昼寝をしていた。
この世界は天候に左右される事は無い、あるとすれば湿気や気温が少し変わる程度だ。
キリト「今日はいい昼寝日和だな。」
そんな事を陽気に口にしていたが、頭の中ではダンテ、そしてバージルと呼ばれていたプレイヤーのやり取りを思い出していた。
キリト(やっぱりあの戦いは異質、いや異常だった。)
後でダンテから聞いたがあのバージルが持っていた刀の名は閻魔刀[ヤマト]という魔人クラスの武器で、かつて、人間の世界と悪魔の世界を分断する為に用いられた次元を切り裂く武器らしい、場合によっては半径10Mの範囲を攻撃することが出来るとか。
ダンテもそうだったがあの男も大概チート染みていた。他にあの半透明の剣のスキルははぐらかされたが他にもバリエーションがあるとのことだ。
キリト(まったく勝てる気がしなかった。それにあの男の目は、まるで復讐に駆られたようなおぞましいものだった。)
(それに....何も言い返せなかった....)
ディアベルの事、そして月夜の黒猫団の皆やサチの事、俺は足手纏い所か一人じゃ何も守れないのだろうか?と自責の念に囚われていた。
そんなことを考えてる最中、ひとつの影が俺の前に現れた。
???「こんな所にいたのね。」
ふと見上げると一人の女性プレイヤー、アスナが呆れたように声を掛けてきた。
アスナ「迷宮区を攻略せずにこんなところでだらだらして。」
キリト「今日はアインクラッドで最高の湿度と気温なんだぜ?あんな薄暗い所に潜ってたらもったいないだろ?」
アスナ「......天気なんていつも同じものでしょ?」
キリト「ならアンタも横になってみたらわかる。」
そう言われたアスナは疑心暗鬼で横になった。
しばらくして目を開けて体を起こし、大きな欠伸を掻いた。どれ位時間がたったのだろうか?まだ日は高く昇っており、先程と大して変わらず明るかった。
ふと、横から気配を感じ何気なく見るとそこには無防備にも気持ち良さそうに寝ているアスナがいた。
キリト「まさか本当に寝るとは......」
通り掛かったプレイヤー達からは囃し立てられてしまった。
キリト(このまま放って置く訳にもいかないし、まったく。)
キリトは胡坐を掻きながら空を見上げて待っていた。
キリト(さっきみたいに他のプレイヤーに囃し立てられるのはまだ耐えられる.....けどあいつに見つかったら一巻の終わりだ。)
そんな不安を抱えながら時は過ぎ、夕暮れになっていた。もうそろそろ起こしてもいいだろうと思いたったその時、今一番会いたくないプレイヤーがそこに立っていた。
俺は勇気を振り絞って手を振り、挨拶をした。
すると数秒後、赤いロングコートを身に纏ったプレイヤーはまるで......
玩具を見つけた悪魔の様な微笑を浮かべていた。
ダンテSIDE
バージルとの戦いから数週間後、俺はいつも通りに迷宮区でモンスターと戦い終え、帰宅していたがあまり気分が優れないでいた。
ダンテ(あいつがまさか俺と同じようにこの世界に引き込まれていたとは、今後は慎重に事を進めないとな......それに.....)
俺はHPバーとは別に、紫色のゲージがあることを確認した。
ダンテ(これってやっぱりデビルトリガー....だよな。あの時も一回姿が変わったし....だからと言って安易に使って良い代物ではない。本当に後が無い時まで取っておこう。)
そんな一抹の不安を無理矢理頭から引き剥がし、夕焼けを背中に街まで歩いていたら見知った二人組みが道端の草原で横になっていた。
ダンテ(キリトか.....それから隣に居るのは.....[閃光]様か。)
キリトの隣には栗色のロングヘアーに白をベースに赤の模様が入った衣装を装備している女性、アスナが横に寝転がっていた。
傍から見たらカップルがピクニックデートをしてる様に見える。
するとキリトがこちらの存在に気付いたのか気不味そうに手を振っていた。
ダンテ(まだ気にしてるのか、キリトの奴.....仕方が無いか。)
今回起きるであろう事件も踏まえて出来る限りフォローするとしよう.......しかし
それとこれとは別だよなぁ。
俺は面白いものを見つけた時の高揚感に襲われ笑みを浮かべ、街へダッシュしていた。
すると黒の剣士は咄嗟の反応速度で先回りし俺を羽交い絞めにして拘束した。
キリト「待て待て待て待て!!行くな行くな行くな!?今回はやらせないぞダンテ!?」
ダンテ「おいおい、勘違いするなってキリト。俺はお前の評判を少しでも良くしようとだな....」
キリト「お前の場合は悪意100%しかないだろ!!」
ダンテ「しょうがないだろ、あの後アルゴから「あれからキー坊はどれ位発展したんダ?」って催促が五月蝿いんだからさぁ。」
キリト「わざとだろ!!?お前等絶対わざとだろ!!?」
ダンテ「今更何を言うかと思えばまだ気付かなかったのか?」
キリト「もう否定しない所が尚のこと腹立つ!!」
そんなやり取りをしているとアスナが口元に涎を少し垂らしながら起き上がった。
アスナ「うーん.....あれ?ここって......」
キリトはアスナが起きた事に気付き、気まずそうに声を掛けた。
キリト「お...おはようアスナ、よく眠れたか?」
アスナ「???........っ!!!??////////」
アスナは自分の現状に気付いたのかすぐさま涎を拭き、剣を抜こうとした。
キリト「ひ!?」
アスナに睨まれたキリトは石垣に身を隠した。
アスナは顔を真っ赤にしながらキリトを睨み続けるが次第に冷静になり抜刀姿勢を崩す。
アスナ「一回.....」
キリト「......え?」
アスナ「ご飯!!一回奢って!!そうすれば今回の事はなしにする!!」
キリト「あ、ああ。わかった。」
そう言いアスナは不貞腐れたようにそっぽを向く。
キリトは安堵し、石垣から姿を出す。
キリト「それじゃあ皆でどこか.....っ!!!??」
アスナ「??どうしたの?」
キリトは目の前の出来事ですっかり忘れてしまいふと我に返って周囲を見渡す。
そんな挙動不審にアスナが怪訝そうな表情になり、声を掛ける。
ついさっきまでのいたはずの男が
ダンテの姿が無かった。
キリト「あ.....あの野郎!!!!」
アスナ「ちょ!?キリト君!!?」
キリトは声を荒げて走り出し、その後をアスナが追いかけていく。
その後、アルゴに情報提供する一歩手前で阻止され、状況説明されたアスナが前回の件も俺が首謀者だと判り、微笑みながら俺に問い詰めた。
.......目が笑っていない状態のままで。流石、攻略の鬼と呼ばれることだけはある。
拘束が解かれたのは約一時間後のことだったが、後半アスナがキリトの話になると少し頬を赤らめていた。
そういえばこの頃からキリトを意識し始めたんだっけ。当の本人は朴念仁だが....
そうして俺達は57層マーテンのレストランで食事を取ることにした。
アスナは手を組み、両肘をテーブルについた姿勢で静かに食事がくるのを待ち、キリトは片手を顎について気まずい様子だった。
俺は両手を頭の後ろで組み、背もたれに寄り掛かっていた。
「おい、あれって血盟騎士団のアスナじゃないか。」
「あれが[閃光]の.....」
「もう2人の黒ずくめと銀髪は.....」
どうやら店内の客人の全員の視線は俺たちに集まっているようだ。ここまで注目されることになるとはな、少し複雑な気分になる。
アスナ「今日は、ありがとう。」
キリト「??」
アスナ「ガードしてくれて。」
キリト「ああ、いや.....」
アスナ「街の中は圏内だからダメージを受けたり、プレイヤーキルされることはないけど、眠っている時は別だから。」
キリト「ああ、デュエルを利用した睡眠PK....」
キリトの話によると基本圏内でHPが減ることは普通ありえない。だがデュエルという形なら実際にHPを削ることが可能だ。
アスナ「眠ってる相手に完全決着形式でデュエルを申し込んでから相手の指を動かしてそのまま攻撃を...なんて事が実際起きてしまったし、だからその...ありがと。」
キリト「ああ、いやこちらこそ。」
アスナ「それからダンテさん、この間はごめんなさい。」
ダンテ「何の話だ?」
アスナ「フィールドボス攻略の会議での件です。」
ダンテ「ああ、あれか....」
以前、56層パニでフィールドボス会議の事だ。
とある洞窟にて血盟騎士団を中心としてさまざまなギルドが集っていた。当然ソロプレイヤーであるキリト、俺もその場に居合わせていた。
果たしてどう攻略するか全員沈黙する者や隣にいる仲間と小言で話し合っていたがアスナがテーブルに手を付き、作戦を皆に伝えた。
アスナ「フィールドボスを村の中に誘い込みます。」
周囲にどよめき、その中でキリトが異論を唱えた。
キリト「ちょ、ちょっと待ってくれ、そんな事したら村の人達は.....」
アスナ「それが狙いです。ボスがNPCに注意を向けてる間に総攻撃をします。」
キリト「NPCは単なるオブジェクトじゃない!!彼らは...」
アスナ「生きてる、と言うの?」
アスナの正論にも似た発言にキリトは黙ってしまう。
アスナ「あれは単なるオブジェクト...たとえ殺されても、またすぐにリポップします。」
キリト「悪いがその作戦には乗れない。」
アスナ「今回の作戦は私、血盟騎士団の副団長のアスナに指揮権があります。私のすることには従って貰います。」
両者が睨みあってる中、俺は大きな欠伸を掻いて声を掛ける。
ダンテ「そんじゃ、後はあんたらで頑張ってくれ。」
アスナ「!!?ダンテさん、どういう意味ですか?」
ダンテ「そのままの意味だよ。俺は降りるぜ。キリト、これからストロベリーサンデー食いに行くがお前もどうだ?」
キリト「ダンテ....」
アスナ「ま、待ちなさい!!」
俺はその場から出て行き、その後に続いてキリト、アスナが出て行く。
アスナ「ダンテさん!?なぜ今回の作戦から離脱するのですか!?」
ダンテ「キリトと同様に今回のやり方が気に食わないからだ......それに」
アスナ「.....??」
ダンテ「......その日はとある店で少数限定ミックスベリーパフェの販売日なんだ。」
そういうとアスナは呆けた顔になり、キリトは前回の事があったのか苦笑いしていた。実に心外だ。
アスナ「......もういいです!!わかりました!!今回の作戦はこちらのメンバーだけで作戦を行います!!!」
怒髪天になったアスナがそう言い去っていった。そして彼女とすれ違ってきたプレイヤー、エギルがこちらに歩み寄ってきた。
先程の騒動もあってか会議は中断されプレイヤー達は各々帰路についていた。
エギル「よぉ、相変わらずだなダンテ、キリト。どうしてお前等はいつも揉め事起こすんだ?」
悪戯っぽく笑うエギルに対し、俺は肩を竦める。
キリト「気が合わないんだろうな、まさか彼女がアインクラッド最大のギルド、その副団長になるとはね。」
ダンテ「さぁ?、俺の存在がトラブルメーカーなのかもしれないな。」
エギル「キリトはまだしもダンテ、おまえさんは特に目立つからなぁ。」
ダンテ「好きでこうなった訳じゃないんだが。」
「ま、何かまたレアアイテム手に入ったらよろしく頼むぜ。」
エギル「ああいいぜ、適正価格で承るよ。」
そんな悪い大人のやり取りをみていたキリトがため息をつく。
エギルと別れ、キリトと二人で歩いていった。
ダンテ「.....キリト、考えてることは一緒か?」
キリト「まぁな。」
お互い笑みが浮かび、フィールドボスの元へと向かっていった。
しばらく時が経ち、俺達はフィールドボスと戦っていた。
ダンテ「スイッチ!!」
キリト「ああ!くらえ!!」
俺は[スティンガー]を放ち、ボスを怯ませたらそのままキリトは[バーチカル・スクエア]を叩きこむ。」
ダンテ「これで....終わりだ!!」
フィールドボスを倒し、俺達は武器を納め、いざ帰ろうとしたらアスナを始めとした血盟騎士団と遭遇した。
ダンテ「遅かったな、パーティーは終わっちまったぜ。」
アスナ「なっ.....どうして」
ダンテ「ちょっとした腹ごなしに丁度良い相手だったよ。じゃあな。」
すれ違うように横に通り過ぎようとするがアスナに止められる。
アスナ「ダンテさん!!待ちなさい!!」
ダンテ「何だよ、まだあんのかよ。ボスは倒したんだからもういいだろ。早くしないとパフェが無くなっちまう。」
アスナ「私と.....デュエルしなさい!!」
ダンテ「.............は?」
アスナの提案はこうだった、アスナが勝った場合は血盟騎士団に入り、今後のボス攻略の作戦指揮に必ず従ってもらうこと。
こちらが勝った場合は今後入団の話はせず、そちらの自由にしていいとの事だ。どうやらこちらの人権は無視されているようだ。
それに今まで勧誘をしてきた理由は十中八九、銃火器の戦力が欲しいからだ。
今までのボス戦では中距離からの援護があって死亡者は出ていない。
恐らく団長のヒースクリフの差し金だろう。
ダンテ「断る、こっちのメリットが何も無い。」
アスナ「なら何かひとつ其方から要望を言ってみてください。」
ダンテ「そうだな.....良い鍛冶屋を紹介してもらおうか。いい加減、自分で手入れするのが面倒になってきたからな。」
アスナ「.......いいでしょう。」
そして時が経ち、場所は闘技場になり、観客席は大勢の観客で埋め尽くされた、{[白銀の銃剣士]VS[血盟騎士団の閃光]勝つのはどっちだ?}なんて派手に盛り上がっている。
挙句の果てには賭け事にまで発展している。
ダンテ「はぁ、こんなことだったら適当にすっぽかしておけば良かった。」
キリト「大丈夫か?」
ダンテ「そう思うんなら今から変わってくれよ。」
キリト「い、いや、流石にあの大衆の目の前に出るのはちょっと.......」
ダンテ(そういえばこいつコミュ障だったな、すっかり忘れていた。)
俺はため息を吐きながら競技場に入っていった。
アスナから半減決着デュエルの申請が来て承諾する。
勿論、銃の使用は禁止する条件でリベリオンだけ装備している。
両者の間にはカウントが出てきてアスナは抜刀をするが俺は棒立ちのままだ。
アスナ「???..もう始まりますよ?早く剣を抜いてください。」
ダンテ「要らない、このままで良い。」
アスナ(!!?ふざけてるの!?)
カウントが0になり、アスナが一気に距離を詰め、細剣突進SS[リニアー]を仕掛けてきた。
それに対し俺はロイヤルガードで防御する。
アスナ「!?ならこれで!!」
予想外の反応で驚くがすぐに冷静になり、5連撃SS[ニュートロン]を放つがこれも防御される。
アスナ「っ!それなら!!」
再び、6連撃SS[クルーシフィクション]を放つが、これも防御される。
アスナ「いい加減にして!!私なんか相手にならないって言うの!!?」
ダンテ「ああ、ならないね。周りが見えてない今のお前にはな。まだ第1層攻略の時の方が手応え有りそうだぜ。」
アスナ「!?わ、私は、少しでも早くゲームクリアする為に.....」
ダンテ「多少の犠牲は仕方がない?」
アスナ「!!?あのNPCの事?」
ダンテ「あんなやり方、オレンジギルドの、下手すりゃ[ラフコフ]の奴らと大してかわらないぜ?」
アスナ「わ、私は......」
そんなやり取りを見てる観客はさっきの騒ぎが嘘のように静まり返っていた。
ダンテ「もう終わりにするか.....はぁ!!」
アスナ「え?.......きゃあ!!」
俺は[ジャストリリース]を放ち、アスナを吹き飛ばした。本人を含め、観客は何が起こったのかわからなかっただろう。
winner Dante
上空に文字が現れ、デュエルの終わりが告げられた。
なにが起こったのかわからず周囲は沈黙が続いたが一気に騒音の嵐になった。
俺はそんな中、未だに何が起こったのかわからず尻餅をついてるアスナに歩み寄った。
ダンテ「この世界は自分が思ってるほどに残酷で、綺麗で、無限に広がってる。もう少し落ち着いて周りを見渡しながら歩いてみろよ。」
「少なくともキリトはこの世界で生きる意味を理解してるから強いんだよ。」
アスナ「..............」
俺はアスナに諭すように告げ、その場を後にした。
時は戻り、レストランで俺達は食事していた。
アスナ「あの時はわからなかったけど、今はダンテさんの言ってる意味が少しだけですけどわかったような気がします。」
ダンテ「別に大した事はいってないんだがな。........それにおかげで面白い奴に会えたしな。」
アスナ「え??」
ダンテ「いやこっちの話だ。気にすんな。それにしても、犬猿の仲だった二人がピクニックデートしてるなんてな、正直驚いたぜ。」
キリト「ブフゥ!!?」
アスナ「な.....な...../////////」
キリトは吹き出し、アスナは赤面になりながら狼狽していた。
ダンテ「結婚するなら一番に教えてくれよ?このゲームが始まって以来の付き合いだ。盛大に祝ってやるぜ?」
キリト&アスナ「しない!!!!」「しません!!!!」
そんな会話を耳にして驚いていた周囲のプレイヤー達を二人は30分くらい説明して如何にか誤解を解いてもらった。
その後、二人に物凄く睨まれた。いいじゃん、どうせくっつくんだから。
アスナ「ゴホン、それはそうと.......あの時のスキルは何ですか!?攻撃を完全防御の上、カウンターしてくるなんて!!」
ダンテ「あれか?あれはだな.......」(さて....そろそろだな.....)
「きゃああああああああああああああああ!!!」
そんなやり取りをしてると。そとから悲鳴が聞こえてきた。
俺達は悲鳴に驚いたが急いで店を出て、悲鳴が聞こえた方向に走っていった。
その先には人だかりが出来ており、全員一点に視線を集中していた。
その先には鎧を纏ったプレイヤーが建物のテラスから首を吊りながら胸に剣を刺され、もがき苦しんでいた。
キリト「早く抜け!!!」
キリトが男性プレイヤーにそう叫び、相手はこちらの存在に気付いたのかこちらに視線を移した。
キリト「??」
すると男性プレイヤーが剣を抜こうとするがもがくがうまく抜けないようだ。
俺はエボニー&アイボリーを構えるが。
アスナ「待ってダンテさん!!今撃ったら落下ダメージで死んでしまうかもしれない!!?」
ダンテ「.....チッ。」
アスナに警告され、俺は舌打ちをしながら銃をしまう。
アスナ「君達は下で受け止めて!!」
キリト「分かった!」
アスナは俺たちに指示し、建物の中に走っていった。
キリト「待ってろ!今助ける!!」
如何にか真下に移動するが男性プレイヤーの表情が険しくなる。
男性プレイヤーがポリゴンとなって砕け散った。
「きゃああああああああ!!」
再び先程と同じく女性の叫び声を耳にした。
ダンテ(逃げられたか.......)
キリト「っ!?....皆!!デュエルのWINNER表示を探せ!!」
周囲の人達は皆辺りを見回すがそれらしい人物がいないのか沈黙しか返ってこない。
アスナ「中には誰も居なかったわ。」
俺達は現場のテラス付近で状況整理をすることにした。
キリト「どういうことだ.....これは.......」
アスナ「普通に考えれば相手がデュエルして胸に武器を突き刺し、ロープを引っ掛けて窓から突き落とした。というのが自然じゃないかしら?」
キリト「だが、WINNER表示がどこにも出なかったんだ。」
アスナ「有り得ないわ、圏内でダメージを与えるにはデュエルしか.......どちらにしても、このまま放置するわけにはいかないわ。」
キリト「ああ。」
アスナ「圏内でPK技みたいなものを誰かが発見したのだとすれば、外だけでなく街の中にいても危険という事になってしまうわ。」
キリト「そうだな....」
アスナ「前線を離れることになってしまうけど、仕方がないか.....」
アスナは俺たちに近づき、握手を求めた。
アスナ「事件が解決するまでちゃんと協力してもらうわよ。言っとくけど、昼寝の時間はありませんから。」
キリトは苦笑いしながら握手にした。
キリト「してたのはそっちの方だろ?」
アスナ「っ!!?///////」
キリト「あぎゃ!!」
アスナは顔を赤らめながら思いっきりキリトの手を握り潰す。
キリトはなんとも間の抜けた声が響いた。
俺はやれやれと頭を横に振る。
アスナ「言っておきますが、ダンテさんものんびりデザートを楽しむ時間はありませんからね。」
解せぬ。
ダンテ「はいはい、それじゃあここからは二手に別れようぜ。事情聴取はそっちに任せる、こっちは別の角度から調べるから何かあったらメッセージで情報交換しようぜ。」
アスナ「わかりました。」
尤もらしい理由を言い、俺はその場を後にした。
ダンテ(それじゃあまずは............食べ損ねたストロベリータルトを頂くとしますか。)
それからしばらく俺は宿屋のレストランでストロベリーサンデーを食べたりしながら大人しく待っていた。
するとキリトからメッセージが届いた。
あの後、ヨルコというプレイヤーが吊るされていた男カインズと仲間だった事、ギルド[黄金林檎]の存在、レアアイテムの売却か活用するか議論した事、リーダーのグリムロック、グリセルダの存在とその関係、会議の結果、売却に決定しグリセルダがアイテムを売却に向かう途中に殺された事、そしてあの武器がグリムロックのプレイヤーメイドの[ギルティソーン]と判明した事が事細かく書かれていた。
そして[黄金林檎]に所属していたシュミットという現在、攻略組の青龍連合のディフェンダー隊のリーダーを務めているとの事だ。
シュミットには直接会話はしたことがないが面識はあった。
ダンテ(確か、あのランス使いのプレイヤーだったか......)
さらには昨日起きた出来事はフェイクだと、ヨルコとカインズの単なる偽装工作の内容が書かれていた。
そして最後には急いで第19層[十字の丘]に来て欲しい、二人が殺されると書いていた。
返事をした後、俺は急いで目的地まで向かった。
第19層に転移し、馬を使って走らせ、しばらくして目的地が見えてきた。
ダンテ(どうやら間に合ったようだな。)
大きな木の元にヨルコとカインズにシュミット、そしてキリトがおり、その隣にはボロマントを被った殺人ギルド[ラフィン・コフィン]の三人組がキリトと剣を構えていた。
ダンテ「よぉキリト。待たせたな。」
キリト「ダンテ。他のメンバーは?」
ダンテ「あと十分すれば到着するさ。それで、あんたらはどうする?」
キリトとは事前にメッセージの打ち合わせ通りに芝居を打ち、相手を牽制する。
[黒の剣士]に[白銀の銃剣士]だけでなく他の攻略組とも戦う事になると圧倒的に不利だろう。
そうすると[ラフィン・コフィン]のリーダーPoHが舌打ちをした。
指を鳴らし、部下に武器を納めさせる。
PoH「......いくぞ。」
三人組はそのまま霧の中へと消えていった。
キリトは剣を収め、一息つくとヨルコに顔を向けた。
キリト「また会えて嬉しいよヨルコさん。」
ヨルコ「全部終わったら、きちんとお詫びに伺うつもりだったんです。といっても信じて貰えないでしょうけど。」
キリトはその言葉にふと笑う。
シュミット「キリト、そしてダンテ、助けてくれた礼は言うがなんでわかったんだ?あの三人がここで襲ってくるのが....」
キリト「わかったって訳じゃない、有り得ると推測したんだ。」
ダンテ「俺はキリトから連絡があったからここに来れただけだ。」
するとキリトはヨルコ達に視線を変え、話を続ける。
キリト「なぁカインズさん、ヨルコさん。あんた達はあの武器をグリムロックさんに作って貰ったんだよな?」
二人はお互い顔を向け、ヨルコは軽く頷いた後、こちらに視線を戻した。
ヨルコ「彼は最初は気が進みませんでした。もうグリセルダさんを安らかに眠らせてあげたいって。」
カインズ「でも、僕らが一生懸命頼んだらやっと武器を作ってくれたんです。」
キリト「残念だが、あんた達に反対したのはグリセルダさんの為じゃない。」
ヨルコ&カインズ「え??」
キリト「圏内PKなんていう派手な事件を演出し、大勢の注目を集めればいずれ誰かが気付いてしまうと思ったんだ。」
ヨルコ「??」
キリト「俺も気付いたのはほんの30分前だ。」
キリトの話だとグリムロックはわざとグリセルダを殺すよう消し掛け、結婚システムのストレージ共通化のシステムを利用し奪ったのだと。
シュミット「グリムロックが....あいつがあのメモの差出人?.....そしてグリセルダを殺したのか?」
キリト「いや、直接手を汚しはしなかっただろう。殺人専門のレッドに依頼したんだ。」
シュミット「!!?」
ヨルコ「そんな.....あの人が真犯人っていうならなんで私たちの計画に協力してくれたんですか?」
ダンテ「理由はいたって簡単だ。あんたらの存在が丁度良い偽装効果を持ってるからな、あんたはグリムロックに計画を全て説明したんだろ?」
ヨルコ「は、はい....」
ダンテ「指輪の件を知ってるのは自分を除いてこの三人だけ、なら後は三人を消せば完全犯罪の成立というわけだ。違うか?キリト。」
キリト「その通りだ。」
シュミット「そうか、だからここに殺人ギルドの連中が.....」
キリト「恐らくグリセルダさん殺害した時のパイプをまた利用したんだろう。」
ヨルコ「そんな.....」
ヨルコは事実に耐えられなくなったのか体勢を崩し、カインズが支える。
アスナ「居たわよ。」
後ろからアスナの声が聞こえ、振り返ると眼鏡をかけたプレイヤーをアスナが連行してきた。
キリト「詳しい話は直接話を聞こう。」
グリムロック「やぁ、久しぶりだね。皆。」
ヨルコ「グリムロックさん.....あなたは、あなたは本当に?」
ヨルコの問いかけに沈黙で返すグリムロックするとヨルコは声を荒げた。
ヨルコ「なんでなのグリムロック!!なんでグリセルダさんを.......奥さんを殺してまで指輪をお金にする必要があったの!!?」
ヨルコはそう問いかけ涙を流した。グリムロックは鼻を鳴らし、その問いに答えた。
グリムロック「金?金だって?.......フフフフフ.....」
グリムロックはすぐに真顔に戻り言葉を繋げた。
グリムロック「金の為などではない、私は、私はどうしても彼女を殺さねばならなかった。彼女がまだ私の妻である内に........彼女は現実世界でも私の妻だった。」
周囲にいた俺を除いたメンバーははどよめいた。
グリムロック「一切も不満の無い理想の妻だった、かわいらしく従順でただの一度ですら夫婦喧嘩したことすらしたことがなかった。だが共にこの世界に囚われた後、彼女は変わってしまった。強要されてしまったデスゲームに怯え、恐れ、竦んだのは私だけだった。彼女は現実世界にいた時より遥かに生き生きとし充実した様子で......私は認めざるを得なかった。私の愛したゆうこは消えてしまったのだと.....
なら、ならば合法殺人が可能なこの世界にいる間にゆうこを!!永遠の中の思い出の中に封じてしまいたいと願ってしまった私を誰が責められるだろう!!」
もはや道化といわれても仕方が無いほどグリムロックの目は狂気に満ちていた。
キリト「そんな理由で....あんたは奥さんを殺したのか?」
グリムロック「十分すぎる理由だ。君にもいずれ分かるよ、探偵君。愛情を手に入れ、それを失われようとした時にはね。」
アスナ「いいえ、間違っているのはあなたの方です。グリムロックさん。」
アスナが剣を収め、グリムロックの前に移動する。
アスナ「あなたが抱いていたのは所有欲だわ!!」
グリムロック「っ!!?」
アスナに正論を言われたグリムロックはその場に崩れた。
グリムロックのことはシュミット達に任せて貰い俺達三人だけとなった。
夜明けになり朝日が顔を出してきた。
アスナ「ねぇ。」
キリト「?」
アスナ「もし君なら仮に誰かと結婚する事になって相手の隠れた一面に気付いたとき、君ならどう思う?」
キリト「え!!う~ん.....」
背伸びしていたところにアスナが意外な質問が来て、びっくりするキリトだがしばらく考え込む。
キリト「ラッキーだったって思う.....だ、だってさ結婚するってのことは今まで見えてた分はもうすでに好きになってる訳だろ?だからその後に新しい一面に気付いてそこにも好きになれたらに、2倍じゃないですか?」
アスナ「ま、いいわ。そんなことよりお腹が空いたわ、さっきも食べそびれちゃったし。」
キリト「そ、そうだな。」
アスナ「二日も前線から離れちゃったわ。また明日から頑張らなくちゃ。」
キリト「ああ、今週中には今の階層を突破したいな。」
ダンテ「とりあえずは帰って寝たいな。」
そう言い歩き出そうとするがキリトに止められる。
アスナ「なによ....」
キリトに振り向くよう促され、先程いた場所を見るアスナ。
そこにいたのは、死んだはずのグリセルダが石碑の隣に立っていた。
その表情はとても穏やかでこちらに微笑んでいた。
次の瞬間、そこには誰もいなくなっていた。
アスナ「ね、キリト君、フレンド登録しようか。」
キリト「え?」
アスナ「今までしてなかったでしょ?攻略組同士、連絡が取れないのは不便だわ。」
キリト「いや、でも俺はソロだし....」
アスナ「別にパーティー組めだなんて言ってないでしょ。それに少しは友達作らないと。」
ダンテ「言えてる。キリトはソロとか関係なしで友達少ないからな。」
キリト「ダンテ!!」
アスナ「それじゃあダンテさんも。」
ダンテ「俺もか?」
アスナ「ええ、キリト君もご飯食べるまで考えておいて、じゃ、まずは街に戻りましょうか。」
キリト「あ、ああ。」
ダンテ「そうだな、とりあえず帰ってミックスベリーパフェでも食べるか、キリトの奢りで。」
キリト「お前は少し遠慮って言葉を覚えろ。」
ダンテ「これでも周りの奴には気を遣ってるぜ?」
キリト「俺だけなのか!?俺だけ弄られるのか!?」
ダンテ「勿論。」
キリト「否定しろよ!!?」
俺はキリトといつも通りのやり取りをし、そんな様子を傍からアスナが笑っていた。
その後
俺達は朝食を済ませ、お互い帰路に就こうとしていた。
ダンテ「アスナ。」
アスナ「はい?」
キリトと別れ、ふとアスナに声を掛ける。
ダンテ「ガンガン攻めていかないと他の奴に取られるぞ?」
アスナ「な!?/////そんなんじゃありません!!/////誰がキリト君なんか.....」
ダンテ「俺はキリトだなんて一言も言ってないぞ?」
アスナ「あ.....えっと//////その.....今のは言葉の綾で////」
ダンテ「安心しろ、アスナ。」
アスナ「??」
ダンテ「アルゴには既に「脈有り」と伝えてある。」
アスナ「....何時から?」
ダンテ「気持ち良さそうに昼寝をしてた後にメッセージで。」
アスナ「.........」
ダンテ「.........」
さぁ、始まりました!!恒例の鬼ごっこタイム!!相手は[閃光]のアスナ選手!!細剣を手にし、笑顔でダンテ選手に斬りかかっていく!!果たしてダンテ選手どのように逃げ切るのか!?
制限時間は無制限!!無事宿屋まで辿り着けるでしょうか?続きはCMの後!!
今回はなるべく原作に進めたのでかなりの文字数になってしまいました。
もう精魂尽き果てそうです。
次回投稿はもう少しマイペースで進めようと反省しており、今後は1週間以内に最低1話、多くて2話を投稿しようと思います。
さて皆さん、次回はまたもやオリジナル回になります。
本文でチラッと出てきましたがダンテとあのキャラクターが出会います。
この作品のタグのひとつを確認して、見に来てくださった読者の方が必ずいるはずです。
それでは次回お楽しみください!!
ご通読ありがとうございました。