飛行して魔法の森までやってきたが……空気がおかしい。
「なんか空気がおかしいような……なんですか、これ?」
そんな言葉を発したとき、魔理沙が驚いた表情で見てきた。
「平気なのか……?」
……何故?
魔理沙曰く、魔法の森には化け物茸が生えていて、それの胞子が宙を舞っているんだが、それがかなりの毒性で、人間も妖怪も普通のやつならば息を吸うだけで体調を崩したり居心地が悪かったりするらしい。
そして茸がかなり多いという。食用もあるが毒性のものの方が多く、幻覚作用まであるものすらあるという。
そんなところに住んでいたり、そんなところに来ても平気な魔理沙と霊夢には驚かされる。異常なのか?
いや、空気がおかしいと思ったりするだけで体調も崩してないし居心地も悪いとは思わない私も異常なのか……。
「お。見えてきたぜ、私の家」
おっと。少し考えに耽っていた……のか?
とりあえず、魔理沙が指を指しながら言っていたおかげでどこに家があるか分かった。外観としては壁に蔦とかが絡まっている洋風の家といったところか。いかにも魔女が住みそうな……いや、魔理沙は魔法使いなんだっけな。
「……あれ、ですか。一人で住んでいるとしても少し大きくないですか?」
「桜花、魔理沙の家には期待しない方がいいわよ。ホントに中が散らかっているから。この前は足の踏み場すらなかったし」
……全くもって想像つかない。そもそも、あれくらい大きいのに足の踏み場がないくらいに散らかっているってどういうことだろうか。
「霊夢、私はただとっておいているだけだぜ? それに一応商品だ」
「魔理沙はお店を開いているんですか?」
あえて“一応”の部分には触れない。面倒だからね。
「ああ……って言ったって、店に来るやつなんて居ないけどな」
「あんたが店を開いてるなんて初めて知ったわよ」
霊夢まで知らないとは……どれだけひっそりとしているのだろうか。いや、認知度が低いのだろうか。そもそも知っている人はいるのか……?
「さて、ついたぜ」
そんな風に会話をしていたらついに着いてしまった。なぜか魔理沙の家の中から魔力が大量にあふれているのだが、何故?
「……中の様子を見ても、何も言うなよ?」
何気に汚いことは気にしているのか? そんな風に気にするなら片付ければいいのに。
「前置きはいいからさっさと入るわよ」
そして霊夢が扉を開けると……霊夢が雪崩に巻き込まれた。
表現上は間違っていない。だが雪は降っていない。何が起こったのかというと、中から家具とか道具とか(たぶん全部道具)がドアを開けたときに流れ出てきたのに霊夢が巻き込まれたのだ。
……さらに酷くなっているわけか。こんなところに魔理沙が住んでいるとか、なんなんだ?
「片付けましょっか」
あえて笑顔で言ったんだが、それを見た魔理沙が引きつりながらすごい勢いで頷いてた。何故だ。
ついでに霊夢も道連れにして魔理沙の家を思いっきり片付けた。とりあえず、人が住める程度にはなっただろう。
私の住むところは、私が魔理沙の生活がものすごく不安になったので魔理沙の家でお世話になることになった。
……ところで、あまりにも物が多すぎてしばらく荷物の一部を外に出しているという状況なんだ。魔法の森だからあまりないけど万が一ぶんどられても困る。だから魔理沙が居ない隙に能力を使用してでも小屋とか倉庫を作るべきだな。
もしくはスキマを使ってみたりなど、ね。
さて、魔理沙の家の整理はまだまだ続くから大変そうだ……