「風神様またね〜!」
子供達の元気な声に見送られて村を後にし、家へと戻る帰り道
「やっぱり元気ですねぇ」
村へ行くたびに元気に私を出迎えてくれます
「それに色々貰っちゃいましたしね……今夜は少し贅沢が出来そうです」
食糧が不足しがちな冬だというのに、狩りから帰ってきた大人たちからキジを1匹貰ってしまいました
「供物ってことらしいですけど、なんかお隣さんとかそういうノリなんですよね」
仲良くなりすぎたのだろうか?
「これではまた秋姉妹に仲良くなりすぎても信仰が弱まるから程々にって言われてしまいますね、もう秋終わりましたけど」
(秋が終わるとどこかへいなくなってしまうんですよねぇ……あの二人)
秋の神様だから当たり前なのかもしれない
「ふぅ……いやしかし、やはり冷えますね」
空気は冷たく、吐く息は白い
「こんなに寒いんじゃ空も飛びたくないですねぇ」
何回か飛んだことはあるのだが、上空は風が強く、地上とは比べ物にならない寒さだった
そしていつもの帰り道を歩くこと数分
「よっこいせっと……やはり風がないだけで違いますね」
薄暗くはあるが、周りか囲われているというのは冬を過ごす上では重要な事だ
「風が強いですね……扉も閉めちゃいましょうか、そしたら明かりをつけて……っと」
燃料に火をつける……のでもいいのだが、ここは妖怪らしく妖力を使い、光源となる妖力弾を我が家の中央に浮かべることにした
「あや……?ちょっと明るすぎましたかね」
燃費はいいので特に問題はないのだが、少し気になるのでいい感じつついてに光量をさげることにする
「ツンツン……よし、こんなものでしょう」
何年も使ってきた照明球だ、この程度の調整なら手馴れたものである
「夕飯までまだ時間ありますね……どうしましょう」
身体が強く、食料に困りにくい妖怪にとって、冬というのは暇な時間ができがちだ
「うーん……照明球でもいじってますかね」
便利に使っているこの照明球も、元はと言えば弾幕のための妖力弾を弄っていた時にできたものなのだ
「なかなか改良ってのは難しいですからねぇ……これも偶然できたみたいなものですし」
威力がほぼなくなってただ明るいだけの妖力弾ができてしまった瞬間の驚きは今でも覚えている
「それが今では1番使ってますからね……」
何があるか分からないものである
「それはそうと………うわっ眩しっ」
どうやら流し込む妖力を増やしすぎたらしい
「……もう少しやってみますか」
このまま明るくしたらどうなるか気になってしまった
「倍ぐらい入れてみますかね……げっ」
妖力をパンパンに流し込まれた照明球は、ムクムクと膨張を始めてしまっている
「あややややっ?!」
慌てて妖力の供給を止めるも、その膨張は止まらず、テニスボール程だった照明球は既にバスケットボール大になってしまっている
「……っ!」
そして突然ブルっと震えた照明球は カッッ!! と明るくなり……
(目がァァァ!?!?)
視界が真っ白になった
そして目を抑えながら悶えること数秒
「う、うぅ……」
真っ白だった視界がぼんやりと元に戻ってくる
「やっとですか……ひどいものです」
どこかの大佐が一瞬宿っていた気もするが気のせいだろう
「他になにか爆発の影響は……大丈夫ですかね」
家の中のものには特に問題は無さそうだ
「あくまで輝いただけって感じなんでしょうね……多分」
照明球に妖力を流し込み続けると閃光球になる、二度とこんなことが起きないようにしっかり覚えておこう
読んで頂きありがとうございます
お久しぶりです、リアルの忙しさが投稿に支障が出る程のものだったので、先週はお休みさせて頂きました
今週は短めのものでも投稿できて良かったです
来週はちゃんとしたものを投稿できるはず……!