ヒロアカ×ダークザギ  ネタ   作:蜜柑ブタ

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やっと書けた!


なかなか軌道に乗れず、こんなに時間がかかってしまった……申し訳ありません。



今回は体育祭前のオリジナルエピソード。


個性社会到来による国営の訓練施設といったオリ要素や、名前のないモブが何人かいます。


あと、後半でザギが無自覚過保護な企みをしています。


爆豪は何か察して地味に胃痛などで苦労している。









それでもOKって方だけどうぞ。






いいですね?





第11話  ザギの企み

 

 

「あっ!」

 っという出久の悲鳴と共に何かが壊れる音がした。

「またやったんかクソデク!?」

 爆豪がダンベルをダンベル置き場に戻してズカズカと足早に出久の所へ向かった。

 涙目になっている出久の目の前には出久の手のひらで握りしめた形に曲がって変形し、更に捻りきられたような壊れ方をしてトレーニング機器から切り離されてしまったトレーニング機器の鉄パイプ部分。

 ちなみにこのトレーニング機器は、数百キロ以上の重量と握力に耐えられる代物だ。パワー型個性の持ち主にも安全に扱える性能と品質の物のはずなのだが。

「出久くん、パワー上がったね?」

「すみません!」

「成長期だからかな?」

 公共トレーニングセンターのトレーナーである男がやってきてそう言った。

 この男は出久が超人化した4歳の頃からお世話になっている人物で、ついでに出久の友達サービスという形で爆豪も世話になっている。

 パワー型や異形系などの身体能力の制御の指導をする国営のトレーニングセンターに所属するベテランのトレーナーで、今日の世代から見れば弱個性と判断されるであろう中途半端なパワー型だが個性の弱さをトレーナーとしての指導力と生徒の心身を見抜く観察眼でカバーしている。

 教えるのが上手いと評判なので個性が強すぎるせいで緊急でコントロールを身につける必要がある子供の指導を任されることが多く、出久もそういう訳があって指導をしてもらっている。検査入院中にも病院の備品を破壊しまくった情緒不安定になる出久を宥め落ち着かせながら根気強くパワーの制御を教えて小学校に通えるまでにしている。日常でなんとかなるようになってからも成長に伴う身体能力の増加に合わせて制御できるように訓練を続けている。

 体育祭の開催を受けて体育祭に向けた特訓を重ねるためにトレーニングセンターに通う回数を増やした矢先、トレーニング機器のぶっ壊しをやらかす出久。

 雄英に入学前は入試のためにトレーニングセンターに通う日数が減っていたし、物を壊すことも少なくなったので周りも楽観視していた。そして雄英に入学後から徐々に加減が分からなくなってきてしまい、トレーニングセンターへ通う日数を増やすこととなったのだ。その矢先にこれで、友達サービスでセンターを利用している爆豪がたるんでいるとガミガミ怒っていた。

「まーまー! 爆豪くん落ち着きなさいな! 緑谷くんも好き好んで壊してるわけじゃないんだから。」

 ガミガミ怒っている爆豪の後ろからトレーニングセンターのユニフォームの中年女性が苦笑しながらそう言った。

「雄英入ってから気が緩んどるんだわ、コイツは!」

「かっちゃんごめんってばー!」

「おーちーつーきーなーさーい。血管切れちゃうよ。」

 苦笑しながら自身の個性で壊れたトレーニング機器を直していくその女性の言葉に、爆豪は言葉を詰らせ、血管どころか胃が死亡フラグがん立ち状態だとは言えなかった。

「なんだか君がここに通い始めた頃に戻ったみたいだね。成長期だからかな?」

「ごめんなさい…。」

「責めてるわけじゃないよ? 筋肉と骨が大きくなるとパワー型や異形系がよりパワーアップっていうのは珍しくないんだ。自分を責めずに成長したことを素直に喜ぶべきだし、私達はその成長のせいで生活に問題が起こらないようトレーニングする手助けをのが仕事なんだから、謝る必要は無い。」

「はい…。」

「それに体育祭に参加するために力加減を覚えたいって言ってただろう? 時間は有限だ、体育祭までにできることをやろう! 暗い顔してちゃダメだ!」

「は…はい!」

「直ったよー。あんまり壊さないようにねー。」

「さあ、気を取り直してトレーニング開始だ!」

「はい!」

「壊すんじゃねーぞ、デク。」

「分かってるよ。ーーあっ。」

「いわんこっちゃねぇ!」

 直したばかりのトレーニング機器をすぐ破壊した出久であった。

「あー…、まあ、なんというか…体育祭までに人の四肢や首を捻りきらないように加減できるようになろう!」

「怖いこと言わないでください!」

「鉄パイプ握りつぶし余裕のテメーの握力ならヨユーでできるだろーが!!」

 

 

 〔成長期ってのは間違ってないと思う〕

 

 

 成長期年齢16歳。更にヒーロー科という精神面、肉体面、知能面、あらゆる方面で鍛え抜くことが大前提である学科での刺激もあって急激な変化が発生するのは否めない。

 

 

 〔くっ………、光の一族同等の体質の地球人サイズ…………、地球人と同じ成長速度に合わせていたからか?〕

 

 

 生きてきた単位が地球人の倍以上なんてもんじゃない長寿であるザギであるが、そもそも生まれた時から今の姿だ。ウルトラ一族と違い、幼少期といった成長過程を経ていない。しかし成長と老化を理解はしている。その気になれば出久の成長速度を長寿のウルトラ一族と同等にすることもできたし、不老不死という形で時を止めた状態にすることだってできた。だがそれをしなかったのは、出久が周りから見た目で浮いてしまうのを危惧したのもある。

 まあ、その一番の要因は、出久が母親・引子の涙を見て悲しくなって泣いてしまうからだったりする。

 4歳の時にザギが宿って記憶喪失と超人化をさせてしまって時に引子に滝みたいに泣かれて、しばらくしてから定期検診でいっこも身長が伸びていなかった時にも泣かれて、その時にはさすがに出久も引子を母親とちゃんと認識したのもあって大きくなれてないイコール母親を泣かせる&夢が叶わないと知ってショックで出久が泣いてしまい焦ったザギが内側からコントロールしてちゃんと本来の出久の遺伝子情報に基づいた成長をさせるようにした。

 なおこの身長伸びないショックの時期は緑谷親子が必死に成長できるように食生活や運動を頑張ったりして出久がお腹を壊したり嘘っぱちな背を伸ばすうんちくを実行したりして普通なら身体を痛めるところだったが超人化しているため逆に利用した物を壊して怒られるということがあった(木の枝、うんてい、鉄棒、ジャングルジム、自宅の壁のはりなど)。

 

 

 〔いっそ体育祭不参加にできないか?〕

 

 

 本気でそう考えているザギ。

 出久が夜寝ている間に少し出久の身体を借りて、インターネットから雄英の体育祭について調べた。

 個性時代のオリンピックとして注目されているだけあり、雄英の公式記録も含めて過去に行われた体育祭の映像が動画サイトなどに多くあった。

 年代によって個性の強弱と種類の増加による影響が見受けられ、一部では個性の弱点のせいでお茶の間に裸などを晒したという生徒もいたようだ。だが個性の強弱だけで採点されないようにイベント主催側も反省を踏まえて競技内容を調整しているようで、派手な攻撃型だけが参加している雄英の生徒が持つ力や魅力のすべてではないことを存分にアピールできるようにはなっているらしい。

 しかし近年に近づくほどヒーローという職業の人気故の飽和もあって純粋な体育祭、オリンピックとしての功績より、参加者自身が自発的に行う売り込みパフォーマンスが主流化しているようである。

 

 

 〔体育祭が終わった後に、ヒーローの事務所からの職場体験の勧誘………、しかし指名数が将来の就職率を左右する……、余りが出れば使えない者は振り落とされる、それは道理だ。いかにエリート育成場を経ていても座れる椅子が少なければ無意味。出久の目指す夢も未来……、座れる椅子は多いに限るが、他のが脱落して落ちぶれたとなれば出久が泣く!? ぐっ……、それならいっそ不参加……、いやそれだとそれはそれで出久が泣く!? こんなに楽しみにしているのに……!〕

 

 

 出久の中でザギは頭を抱える。

 出久を意図的に不参加にさせてもさせなくてもザギにとっては良くない方向にしかいかないからだ。

 ザギにとって出久が泣くことが一番嫌なことだからだ。

 しかし悶々としていたザギは、ハッと我に返った。

 

 

 〔一瞬でもヒーローになる夢が実現すればオレが見た未来予知は現実になりその後のことはまだ見ていない。だからそのすぐ後にヒーローを引退させれば出久をヒーローから遠ざけられる〕

 

 

 この地球におけるヒーローという職業に不信を持っているザギは、出久をヒーローさせたくない。しかしザギは出久がヒーローになる未来を予知した。それによって起こる強制力があるのかここまでの間に出久は順当にヒーローへの階段を登りつつある。

 出久はヒーローになる未来。しかしどれくらいの期間、ヒーローでいられるのかまでは見ていない。だからヒーローになってすぐに引退という形になる可能性もゼロではないのだ。

 ついでに。

 

 

 〔あのガキも始末できるしな。…………それまでに出久と疎遠に出来れば………〕

 

 

 出久の未来に欠かせない存在として爆豪の存在も未来予知に登場していた。だからザギは彼が6歳の時のあの時に殺すのを止めた。

 出久を泣かせたくない。だから自分がヒーローを嫌っていても出久が目指すのなら…と完全に止めなければという行動ができない。出久の夢の実現、ザギが見た出久の未来に爆豪が欠かせないからどんなに爆豪のことを気に入らなくても排除できない。

 そんなザギのジレンマも、出久が一瞬でもヒーローとしての未来に辿り着ければ未来予知による強制力も解かれて……。

 

 

 〔出久が一瞬でも座れる椅子は多いに越したことはない。その方が座れる確率は上がる〕

 

 

 だから他のヒーローの卵は邪魔だ。

 

 

 〔体育祭に乗じていくつ卵共を潰すか。単なる“競技中の不幸な事故”なら、出久が自分の責任だと泣かなくていい〕

 

 

 

 

 歪んだ無自覚過保護精神に燃えるザギは、出久の中で体育祭開催の日を待ち望んだ。

 

 

 

 

 ザギがそんなことを企んでいる一方で、出久が体育祭に向けた身体能力の制御の訓練は2、3日でなんとかなった。

 更に一方で爆豪が体育祭がきっと無事に終わらないと予感していて、USJの一件で痛めた胃がシクシクして出久や周囲に悟られないように胃のケアをしつつ、万が一ザギが暴走した時の出久へのフォローを頭の中でシュミレートしつつ体育祭に向けた鍛錬を頑張ったのだった。

 

 

 

 




ザギにとって出久以外は基本的に邪魔という認識。
更に出久の夢であるヒーローというカテゴリも、ノアやデュナミスト、ウルトラ一族を知っているからかなり下に見ており出久をそれにしたくないと常々考えているぐらいで、出久を過保護しているがそのやり方や認識が歪んでおり出久を大事にしているようでその意思や考えを認めていない。
なのに出久が何らかの理由で涙を流すのは何よりも嫌で自分の行動で『出久が泣くぞ』と指摘されるとすぐショックを受けて引きこもる弱メンタル。
だから邪魔だと認識している出久の周囲の人間を安易に抹殺できていない。
けれどザギ自身は、そんな自分の行動に自覚があまり無く出久に歪ながら過保護する自分の行動理由が分かっていない。
後々、ザギのその行動理由を分析されて教えられる予定。


そろそろ体育祭に突入させるか、まだオリジナルエピソードを入れるか悩み中。
けど、グダグダ続けても展開がグダるだけなのでスパッと体育祭に突入してもいいかとも考えています。
エンデヴァーに一発か二発、ザギがヤる予定だし、早く書いてみたい。
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