かなり悩みました。
でも内容がたいしたことない……。
いつも通りザギがモヤモヤグダグダしてます。
観客席側のモブが一部ザギになにかされて……?
それでもOKって方だけどうぞ。
いいですね?
個性という超常の力が日常に広がった昨今のこの星では、個々の、あるいは文化の違う国を跨いででもその分野のスポーツ競技の祭典としてあったオリンピックで世界トップを狙いたくても上手く出来ないのが常だ。
しかしそんな中でも新たな娯楽を求めるのが人間なのだろう。
雄英校の体育祭。
オリンピックに代わる昨今の大がかりな競技大会として注目されている。
〔……きてしまった。この日が…〕
なにかトラブルを引き起こして体育祭そのものを中止にするということも考えた。
しかし出久がすごーーーーーーーーーーく楽しみにしているので中止させるという選択肢は消えた。
だったら出久が早くプロヒーローになるために障害になりそうな同級生を潰す……。これも考えて考えて…、保留とした。
暗黒破壊神として暴れまくっていた頃と完全復活のために惨い裏工作をしていた頃とはかけ離れた意気地無しのザギであった。ザギを創造した来訪者が見たらたぶんずっこけるかもしれない。
〔もーいい…、出久が喜んで笑うならそれでいい! だが出久を傷つけるなら即! 抹殺!!〕
ザギはA組やB組その他、オールマイト達へ危害を加えて結果出久が泣くくらいなら出久が喜ぶであろう展開になることを選んだ。
出久の中であぐらかいてどんと構えていると体育祭の開幕時間になった。
入学試験でトップの成績だった者が選手宣誓を言うことになっていて、この年のトップの入学者は出久だった。
体育祭の開幕の大事な舞台に立つことになりガチゴチに固まりながらマイクが設置された台の上に上がっていく出久。挙動がカチコチすぎてロボットみたいだと他の生徒からヒソヒソされていて地味にザギの機嫌を悪くしあとで何か痛い目に遭わす!っと意気込ませてしまう。
「せ、せせ、せんせいーーー! が…っ、がんばります!」
あまりの緊張感で事前に考えていた台詞は吹っ飛び、結局手短な台詞でにしかできず限界になった出久の口から魂が抜けそうなぐらいの目眩に襲われて倒れかけたため慌てた爆豪が爆破を使って飛んで来て出久を受け止めて台から降りるのを手伝った。
そんな出久の選手宣誓に『あれは仕方ない』っという空気になり誰もとやかく言わなかった。台に上がる時点で倒れないか冷や冷やさせられたから。出久の体調への心配が勝ったのだ。
選手宣誓が終わりいよいよ始まる体育祭。
最初の種目は、障害物レース。
だがただの障害物で済まない。だって今の時代は個性という特殊能力の時代。そしてここはヒーローの育成校。運動会程度で済むはずがない。
障害物の内容についてはその年ごとに変えているので、まあそこはオリンピックの代わりの競技として楽しむためと新たな世代が前の世代より優秀になっていくことに合せるためでもあるだろう。
ヒーロー科の2クラスだけじゃなく、普通科を含めた他の科のクラスもごった返すスタート位置。ギュウギュウなのも障害物のひとつとして数えるのか?
そもそもの話だがオリンピックの代わりの競技として楽しまれる一方で、雄英の生徒からしたら卒業後の進路に大きく影響する自分達の売り込みの場でもある。ここで良くも悪くも目立つことも大事なのだ。ギュウギュウからどう飛び出すかも大事だ。
そんなことを考えていたが実況担当をしているプロヒーロー・プレゼントマイクの大音量ボイスがスタジアムに響き渡りスタートの合図がかかる時間になる。間もなくスタートの合図が入るためのカウントダウンが始まる。
ギュウギュウスタート位置でも参加生徒達の気が引き締まる。
〔さっきから視線が…。あの赤白頭…〕
ギュウギュウでも確実に出久の頭に向けて敵意ある視線を向けてきている轟。出久は気づいていないがザギは気づいていた。
〔それとあの娘…、出久のことをずっと見てるな?〕
ザギが次に気になった視線は麗日だった。
身長の都合で男子生徒に隠れてしまっているが彼女の視線が向けられているのを感じる事が出来た。
確か麗日の個性は肉球のある両手の指で触れた物の重力を無くす『無重力』だったはずだ。視力に関係するものではなかった。
ただしこちらの視線は轟と違い敵意はない。
しかし、それとは別に。
〔あの爆発ガキは良いポジションしっかり取っていやがる!〕
爆豪の位置がいつでも出久のフォローができる絶妙なところだったのが地味に腹が立ったザギであった。
ザギがムカムカしてるうちについに障害物レースがスタート。
この日のためにスタートダッシュをシュミレートし、そして個性を活用して先頭を勝ち取ろうと動く生徒達。その主たる人材はヒーロー科の生徒達だ。普通科やその他生徒達は授業内容の違いや自力の違いもあり前の方のポジションだったとしてもあっという間に頭上から越されたり個性の破壊力に負けて左右に弾かれたりした。
スタートからすぐに強い冷気がたちこめて、地面があっという間に凍り付き轟がその上を滑って先頭に躍り出た。
「デクーーー!」
「かっちゃん、おいてくよ!?」
「誰が先に行かせるって言った!?」
氷を踏み砕きながらとんでもないスピードで走る出久に続きやや遅れる形で爆豪が爆発ターボで器用に氷を避けながら追いかける。
「チッ!」
轟は氷を砕く音で出久が接近してきているのを感じ取り、出久の進路を妨害しようと後方に向けて氷の壁を生成した。
〔同じ手が通用するか〕
ザギはフンッと笑う。
眼前に現れた氷の壁を拳で粉砕、あるいは手と足で凹凸を足場にして軽々と飛び越える。爆豪のような個性を持っていなくても無尽蔵の体力と異常な身体能力だけで十分だ。これは出久が轟の個性で妨害されることを想定していて体育祭前の特訓で頭に描いて訓練したからだ。
何より恐ろしく周囲の目に映ったのはスピードが落ちないことだ。とにかく速い。登って飛び越えてるという無駄な移動があってもそれが無意味なほど轟との距離を詰めていき、ついに追い越そうとした時だった。
新たな障害物として現れたのはデカい鉄の塊。正確にはロボットだ。
「0ポイントーーーー!?」
雄英のヒーロー科の受験を受けた生徒達が目を見開き驚愕した。
次なる障害物が実技試験で戦っても無意味な強敵である0ポイントのロボットだったからだ。
しかしそれだけに終わらない。
「何体いんだよ!?」
うじゃうじゃと進路を塞ぐ0ポイント達。1体だけでも厄介極まりないのにそれが大量……、受験で0ポイントを前に敵前逃亡した生徒達は一気に絶望した。
しかし逆にこれはチャンスだと考える者もいた。
コイツに妨害されてトップを走る轟を止められると考えたのだ。
だがそれは一般受験者と推薦入学者の違いによって泡のように希望が潰された。
走りながら放つ氷が進路を塞ごうとする0ポイント達を凍らせて動きを封じ、その際にできた隙間を轟があっさりと抜けていく。轟が一般受験枠だった場合確実に受験を突破できていたことが嫌でも理解できてしまうほどあっさりだ。
しかも凍らせたことで動きを封じられた0ポイント達がある意味で即席の障害物と化してしまった。凍らされた時の体勢が悪くバランスを崩して倒れてきたのだ。その結果、生徒の何人かが倒れるのに巻き込まれたり、大きな鉄塊が倒れたせいで狭まった進路に詰って登らないといけなくなったりで時間を取られた。
ここで機動力のある生徒の力が左右される。倒れた0ポイント達を飛び越え、凍っていない0ポイント達を掻い潜り、その力を発揮する。それは将来の就業先となるであろうプロヒーロー達のスカウト意欲をかき立てる。
〔出久をジロジロ見るな!〕
ザギはカメラの向こうでのプロヒーロー達の様子を透視していてイライラしていた。
異形形でもなく個性らしい個性を発揮せずに身体能力だけで外見も個性も派手な轟を追撃していく出久の存在に注目が集まっていた。
エンターテイメントとして華がないだのなんだの…、特に出久の見た目についてヒソヒソされているのが単純にムカついた。
〔あとでアイツらの公式ページと個人SNSアカをウィルス感染させる! 個人情報垂れ流しだ!〕
出久に酷く言っている奴らの顔を覚えたザギは地味だが確実に損害が出る報復をすることを決める。社会的に殺す気だ。
「君の力はそんなものじゃないだろう!」
「クッ…そ…!!」
そうこうしている間に轟を追い抜いた出久が横を通り過ぎる際に轟にそう声を掛けると轟は悔しさで顔を歪めた。
「待てやデクーーーー!!」
「ここまでおいで! かっちゃん! かっちゃんの爆破ターボはそんなもんじゃないだろ!!」
「余裕こいてんじゃねーーーぞ!!」
「お前ら…!!」
爆豪にも追い抜かれてしまい轟のこめかみに血管がピキッと浮いた。
轟が追い抜いた二人を追い抜くために加速する。個性によって地面を凍らせながらスピードスケートのように滑りながら加速を続けた。
〔思っていた以上に負けず嫌いか…。だが…〕
ザギは必死に追って来る轟の若干血走った目とムキになっているように歪んだ顔を見て思う。
〔何か抱えているのか。勝つことに拘る理由はそこにあるのか〕
容姿も個性も優れた物に恵まれている轟焦凍という子供には、子供にあるまじき狂気の闇が宿っている。ザギはそれを感じ取った。
〔………だが、ぬるい。その程度で闇を語るのか?〕
轟が心に抱えていると思われる狂気から来る闇を、ザギは鼻で笑った。
障害物レースはここからクレバスと綱渡り、まるでアクションゲームの狭い足場から足場への移動という規模のデカいものになる。
しかしそれを出久は脚力だけでクレバスを飛び越え、爆豪は爆破ターボで飛び、轟は氷を橋にして全部を飛び越えた。
プレゼントマイクの実況でもトップを走る出久とそれを追いかけ追い越そうと踏ん張る爆豪と轟が中心となる。他の生徒達も頑張っているし、それぞれの得意不得意を出しつつプロヒーロースカウトへのパフォーマンスもかねた走りを見せる。中にはサポート科のように自分達が製作したサポートアイテムを駆使して障害物を乗り越える生徒達もいる。
全員が学び舎で多くを学び成長して輝きを増していく未来ある若人だった。間違いなく。
ただこの学び舎がヒーローの育成の進学校で、そしてこの体育祭が将来の就職先への自分の売り込みに懸命にならないといけないほどヒーローが増えすぎた飽和状態でなければ……。
〔英雄(ヒーロー)はこういうものだったか?〕
ザギは改めて考える。
英雄(ヒーロー)とはどういう存在なのかを。
ザギは障害物レースの最中でも体育祭開催場にいるプロヒーロー達の様子を見ていく。
その多くが飽和状態の今のヒーローという職業の狭い就職枠を後輩達に奪われることを懸念している。優秀な後輩の誕生をよく思う者達ももちろんいる。だがせっかく手に入れた自分達の席を失いたくないことと、自分達の生活と仕事に大きく関わるランキングの変動強く気にしている者が多い。
〔……くだらない。英雄が商品名みたいなものになっている。英雄の安売りか。だとしても、アイツらはそれでも見捨てないんだろうがな…〕
あの光の巨人族達はどんなに愚かな人間であろうと見捨てないだろう。
見捨てかける愚行はあっても、結果的に少数の正しき存在に未来への希望を見出し守るために戦うに違いない。
最後まで全力を尽くし、希望を捨てずに抗った者に彼らは手を差し伸べ救いをもたらすし、絶望を打ち払って輝かしい未来へと繋ぐ。
絆……、ネクサス
最後のデュナミストはノアの復活までに苦難と絶望の中でそれでも戦い繋げ続けた絆を大きな希望に繋げ、復活したザギをノアと共に打ち倒したのだ。
〔忘れられるわけがない……。ノアを復活に導いたあの人間達……、奴らこそ……〕
ヒーロー(英雄)だった
ザギの記憶の中で輝く光の巨人達と、ノアのデュナミスト達とその仲間達の短くも強く輝く命と精神。
その記憶と比べながら千里眼で見渡すこの地球のヒーロー達の姿の醜さとくだらなさに、ザギは失望を感じずにいられなかった。
「わあああああああああああああ!?」
「どあああああああああああああ!?」
「ああああああああああああああ!?」
〔あっ〕
最後の障害物、地雷原で最後のトップ争奪が行われたが出久がフルバーストで超能力込みでダッシュをしたと同時に爆豪もラストスパートで今日1の爆破ターボを、そして轟も氷の出力を最大近くまであげたら氷と爆発がぶつかり水蒸気爆発、そこを出久の超能力がぶつかってなんか威力倍増、結果スタジアムに続くゴールを大破壊しながら地雷原が全爆破してその爆風も重なって3人がスタジアムに放り出されて頭から地面に刺さった。
色々混ざった結果の大惨事にスタジアムが静まりかえるがなんとか我に返った教師陣が救護班を呼び、3人を担架で運び、レースの覇者についてはカメラ判定で先にスタジアムに放りされてきたのが出久だと分かり出久が1番とされた。
地雷原が全滅になったので最後の障害物を免れる結果になった後続の生徒達がぞくぞくと破壊されてしまったゴールを抜けてスタジアム入りしたが最後に目立つことができなかったことに主にヒーロー科の生徒達が不満を抱えていたのだった。
よく分からない状況での出久がトップを取ったということにブーイングをあげたのはマスコミ関係者席とプロヒーロー達の席からだ。
それをいち早く知ったザギがブーイングしやがった連中のよろしくない裏アカSNSや個人情報と社外秘が垂れ流しになるよう遠隔で色々とやり、体育祭後に発覚して右往左往することになるよう仕向ける。もちろん犯人が誰か分からないようしっかり処理済みだ。
次の競技までの間にザギに裏でなにかされた人間達がスタジアムから姿を消していてそこの席が空きになっていた。
障害物レースはどうするかかなり悩みました。
身体能力が異常レベルになっている出久の圧勝じゃないかということがあって、うまく爆豪と轟を勝負する描写をどうするかで。
結局地雷原で3人のラストスパートで大事が起こってしまったという流れにしました。
ザギはモダモダしてて対応が遅れた。
出久はラストスパートで超能力をブーストに使うことを考えていましたが、こうなることは想定外だった。
ちなみに3人の中で唯一無傷。頭から地面に刺さったけど。
職業ヒーローがザギのイライラのもとになってる。
ザギとしては本当は不本意ではありますがトラウマみたいな印象に残ってしまっているウルトラマン達やデュナミスト達とその仲間とかの姿と比べてしまってイライラ。
轟はなんだかんだで負けず嫌いだと思ったので幼馴染み二人に追い抜かれたことにピキッてます。
早い段階で炎の側を使うために本気出させるか悩み中。