待ってた方いるのでしょうか?
今回は、騎馬戦後のA組会議みたいな感じと、アンケートで取ったザギがエンデヴァーに『殴る+光線一発』の殴るシーンになります。
本当はもっとギャグっぽくしたかったのですが、思ったよりシリアス?
※2024/08/14
後半のシーンを加筆。
エンデヴァーへの暴力が増加。
それでもOKって方だけどうぞ。
いいですね?
騎馬戦はイレギュラーがあったもののなんとか無事(?)に終わった。
軽度の負傷者続出でリカバリーガールの仕事が忙しくなったが、幸いドクターストップするほどの怪我人は出なかった。
「ば、爆豪…、デコがすげーことになってね?」
瀬呂が恐る恐る聞いたが、爆豪はムスッと椅子に座って頬杖をついている。
額の上辺りに無数の歯形が残っており、リカバリーガールのおかげで出血や感染は防がれているが、跡が嫌に目立つ状態だった。
「ごめんんんんんんんがっぢゃあああああああんんん!!」
「だーーーー! るせぇ! いい加減泣き止んで謝るのもやめろ!!」
爆豪の近くでギャン泣きして謝り続けている出久。
騎馬戦後に意識を取り戻して、記憶にない騎馬戦で起こった事を詳しく聞き、爆豪のおでこに残っている噛み跡の理由を知ってさっきからずっとこの状態だった。
「で? マジで記憶にないわけなんだよな?」
「うん…。」
他クラスメイト達が出久から話を聞いて今回とUSJでの時で見せたあの変化との検証しようとしていた。
「今までに記憶が途切れる事ってあったんだよね?」
「うん…。」
「たぶん、今までは目撃者がいなかったのね。今回は、目撃者だらけだから解析するための情報は十分得られるはずよ。」
「個性が所有者と異なる人格を持つというのは、俺のダークシャドウに精通する部分があるな。」
「言われて見ればそうかも! 緑谷くんのは人格交代と見た目の変化って感じで!」
「それなら記憶が一部無くなってたり、やった覚えのないことも説明がつくかもな。」
「多重人格が勝手なことをしてたって実話があるの前にテレビとかで見たけど、事実は小説より奇なりじゃん。」
「黒緑谷くんの言動も表情も動きも間違いなく全部完全に別人だった!☆」
「なにより怖すぎ殺意バリバリでヤベーってことは確か! あの脳みそ丸出しのバケモンとヴィランの親玉を一方的にメチャクチャのボコボコにしてたんだぜ!?」
「それに獣みたいな大声出してるもんな。獣っぽいかと思ったらちゃんと喋れてて、悪口もすごかったし…。」
「なのに低レベルな子供の喧嘩とかにも見えなくも無かったんだよな~。」
「ペアでやった訓練授業の時にも…、もしかして…。」
オールマイトの授業でのヒーローとヴィランに別れて二人組同士がミッションを達成する訓練で、轟と当たった出久に変化が一瞬起こり、轟を天井に突き刺すほどの一撃を与えた。あの時もカメラの映像が残っておらず、出久も轟にそこまでのことをした記憶が無かった。
「ねえねえ、爆豪って幼馴染みなんだよね? ってことは、知ってた? 緑谷のアレのこと。」
芦戸の言葉で一斉に視線が爆豪に集まる。
爆豪はグッと息を詰らせたように固まり、顔色が変わった。悪い方に。
同じクラスメイトになってまだ短いが、その様子で爆豪があの凶暴な出久を知っていたことを察する事が出来た。
そのせいでその場の空気が緊張感で凍る。
「……USJでオールマイトを守るために、元に戻るよう動けてたから、そうなのね? 爆豪ちゃん。」
爆豪の顔からダラダラと汗が垂れる。元々肌の色が薄い方だが血の気が失せて青ざめるどころか悪い意味で真っ白になりつつある。
「えっ? あ…、もしかして、ま、ま、マズいこと聞いちゃった?」
爆豪の様子で一気に空気が凍ったようになってしまったきっかけを作ってしまった芦戸が焦った。
そんな中で、彼らがいた休憩室の戸が開かれて、相澤が入って来た。
「緑谷、話があるから来い。」
「は、はい!」
相澤に指名されて涙を引っ込んだ出久が立ち上がって相澤と共に部屋を出ていった。
二人がいなくなって戸が閉まったあと、爆豪が机の上に倒れて額がぶつかって痛そうな音が響いた。
「ばくごーーーー!?」
「えっ、なに!? まさか爆豪の胃痛の原因って緑谷の別人格が原因だったん!? そこまでなるってどんだけヤベーことが過去にあったってことぉ!?」
「………やっっっっかましい!!」
上鳴を爆破する爆豪。
「上鳴ーーーー!?」
「あんのクソ極悪過保護なんぞに、いつまでもやられっぱなしの俺じゃねーからな!!」
「黒緑谷って過保護なんだ!?」
「そういえば騎馬戦中に爆豪ちゃんと戦ってて、そんなことを爆豪ちゃんが言ってたわね。」
「アイツの方から出てきたんだから約束は反故だろ!? だろ!?」
「えっ!? そ、そうなんじゃね? よーわかんねーけど?」
鋭い目つきで無理矢理同意を求めてくる爆豪につい返事をしてしまった切島。
「つまりなんですの? 爆豪さんは、黒い緑谷さんに脅迫されていて今まで本当のことを伝える術がなかったということでしょうか?」
「っ!」
ズバリ八百万に言われて、爆豪がまたも固まる。
「…逆に納得できた。」
他の面々の心中を代表したように障子がそう言葉を呟いた。
幼少期からの幼馴染みで、そんな頃から脅されていたのだとしたら大人を頼ることもできず我慢するしかなかったのだろう。
下手にチクればUSJでの暴れっぷりや騎馬戦でのこともあるので、何が起こるかは容易に想像できた。
胃に穴が空きそうになるほどのストレスに耐えてまで、ずっと頑張っていた爆豪に同情と羨望の眼差しが入り交じった目が向けられる。
「爆豪…、お前良い奴だなーーー! たったひとりで怖い思いして我慢してスゲー-よ!」
「うるせーーー! 別にそんなじゃねーーーわ!!」
感動して男泣きする切島をうざがる爆豪。
爆豪はすごい、今までよく我慢して頑張ったという空気と言葉が飛び交い、爆豪がギャーギャー騒いでいると。
「がっぢゃあああああああんんん!!」
「早速なんかやらかしたのかあの過保護!?」
「いや、そうと決まったわけじゃ…。」
出久が泣きながら戻って来たため、隠す気を無くしたと思われる別人格が何かやったとみた爆豪が乱暴に立ち上がるが、そうと決まったわけじゃないと瀬呂達が制する。
「僕…、体育祭どころか…雄英退学になるかも………。」
「何があったんだーーーー!?」
泣きながら出された言葉の内容に、思わず声が揃うクラスメイト達。
爆豪がエグエグ泣いて床にへたり込んでいる出久に近寄り、目の前でしゃがんで出久を落ち着かせながら詳しく何があったかを聞き出す。
「なにがあった?」
「……。」
「良いから言え! 今更変に隠すなコラ! 記憶にあんなら言葉にできんだろ!」
「っ……、え……。」
「え?」
「………エンデヴァーを……………、殴り倒しちゃった………らしい…。一撃で。」
………想像以上の、とんでもないトラブルであった。
***
時を少し巻き戻す。
相澤に連れられて、教員達がいる場で出久の暴走について話し合われたことにの結果をついて出久に伝えられたのだ。
結果は体育祭の続行と、出久の個性と思われる別人格の監視と観察。
個性については今だ明らかになっていない未知の部分や、成長と共に変化する実例があるためそうなったようだ。
場合によっては個性の制御や研究をする機関に協力を仰いで、詳しい調査を行う必要があるそうだが、とりあえず出久を雄英から追い出したり、体育祭の参加を中止させることはしないということだった。
それで酷く安堵した出久はその場でへたり込んでまた泣いてしまった。
オールマイトに慰められたりして落ち着いてからクラスメイト達が待つ休憩室に戻る途中で、事件は起こった。
エンデヴァーと偶然遭遇したのである。
「君は…、騎馬戦で相当に暴れた生徒だったか?」
「え、エンデヴァー!?」
「確かA組だったか。ということは焦凍と同じクラスか。」
「しょうと? あっ、轟くんのことですか?」
「そうだ。あれはうちの倅だ。」
「む、息子さん!? 轟くんが!?」
「障害物競走といい…、騎馬戦でのことといい…、ずいぶんと派手に動いているな?」
「あっ、えっと…。」
「切磋琢磨し、努力を惜しまぬことは良いことだ。だが、焦凍はオールマイトを超えるヒーローにならねばならん。」
「えっ?」
「次の種目は、1対1の戦闘だ。焦凍の見せ場をこれ以上奪われては叶わん。」
「それって……。」
「先にも言ったが、あれは俺の最高傑作としてオールマイトを超えなければならん。見栄えもパッとせん君は少しばかり焦凍に花を持たせる役回りをしてもらいたい。」
〔コイツ…、なんか思い出すな…。〕
出久の目と耳を通してエンデヴァーの顔と言葉を見聞きしていたザギが嫌なことを思い出しかけて不機嫌になる。
〔息子贔屓……、違う……。代替えだ〕
ザギは、エンデヴァーの言葉から彼の息子である轟焦凍がエンデヴァーにとってどういう存在なのかを理解した。
あの年齢の子供を持つ親だ。それなりの年齢に達している。それでも現役のヒーローとしての力を維持するほど研鑽を続けられているのも、この男のヒーローというものへの並ならぬ執着とプライドがあるからだ。
だがそれでも得られなかったものを、老いた自分の代わりに、若い子供に自分が成せなかったことを実現させようということだ。
だから出久の活躍を見て、轟が目立たなくなってヒーローとして華々しいデビューを飾れないことを危惧したのだ。
たまたま出会ったのをこれ幸いに、最後の良いところを息子に譲れというのだ。
全ては、自分の代わりに見立てた実子をオールマイトという№1ヒーローを超えるヒーローに据えるためだけに。
〔嫌なことを思い出した〕
考えることはどこの宇宙でも、星でも同じ事なのか。
かつてウルトラマンノアの模造品として、ノアを求めた創造主達がザギに向けていた顔や言葉に、このエンデヴァーという男が重なった。
自分(ザギ)じゃない、別の存在(ノア)への期待と希望を求められるために生まれた、自分の起源(オリジン)の記憶を思い出した。
神(ノア)の代わりとなるべく作られた自分。№2止まりの自分の代わりに№1になれと強制されている子供の轟焦凍。
ほんの少し似ているような境遇を知り、ザギの胸中に暗く激しいものが渦巻く。
ザギはそれがなんであるかはどうでもいいから、とにかく発散することを優先した。
『〔………オイ〕』
「どうした? 協力してくれるのなら報酬ははず…。」
『〔う る さ い!!〕』
「ブゴホッ!?」
〔ああ、胸糞が悪い〕
胸中に湧いた嫌な感情…、強いて言えば腹が立った、ムカついたという感情の発散のために一瞬にして入れ替わったザギの拳がエンデヴァーの横っ面にクリーンヒット。
オールマイトのスマッシュを超える一撃に、隙だらけだったとはいえ№2のヒーローであっても一撃で沈められて意識を飛ばすこととなった。
壁に叩き付けられてズルズル倒れたエンデヴァーの頭を遠慮無く踏みつけるが意識は戻らないようだ。
死んではいないが白目は剥いている。しかしそれがどーしたとばかりにその頭を踏みつけてからのグリグリと踏みにじるザギ。靴裏の凹凸をしっかりつけるようにじっくりと。
〔………弱っ〕
№2のヒーローだから多少は期待したが、期待を裏切られて失望と息子に自分の野望を息子に託す割にはどーなんだという拍子抜けもあり、ザギはあまりスッキリしなかった。
グリグリ踏みにじるのは発散しきれなかったムカつきによるものだ。
「み、緑谷少年!?」
「緑谷!」
そこに後方からオールマイトと相澤の声が聞こえてザギは引っ込んだ。
口封じをしてもよかったが、今更隠さなくてもいいと考え直したのだ。
騎馬戦であそこまで存在感を出してしまったのは、自分の感情に正直なりすぎてしまったからだったが、最初は後悔したがもう開き直った。
A組の生徒達が、常闇のダークシャドウを基準にして自分を出久が持つ個性の人格と捉え始めているのなら、そう動くのも悪くないと考えたからだ。
〔出久に害を成すなら、俺が出ると叩き込めばいい〕
出久を守るために今までだって出久の意識を押し込んで表に出て動いていた。
それを隠さずにやれば、自然と周りが気を遣って出久に何かしようとはしてこなくなるだろう。
さっさとそうすればよかったなと少し後悔しつつ、鼻歌を歌いたくなるほど機嫌を良くしたザギだったが、程なくして№2のヒーローを一撃で倒したことが公になれば雄英の退学処分や退学といかなくても体育祭の途中退場や、最悪刑事事件になるかもしれないと大泣きしながらA組生徒達が待つ部屋に帰った出久にザギは大慌てすることになるのであった。
退学や体育祭参加がダメになることや刑事事件に発展することより、出久を泣かしてしまったことにザギは焦って慌てたのである。
それでやっと気づく。
自分がこれから隠さずに出て活動するといことは、出久が自分の意識がない間に起こったことを自分がやったと思い込んで傷ついて泣くことに繋がるんだという単純な流れになるということを。
ザギは、そんな簡単なことすら考え至らなかった己に自己嫌悪して出久の中で、メチャクチャ落ち込んだ。
アンケートで集計した結果の『殴る+光線一発』の内の殴るシーンでした。
エンデヴァーの言葉とかを聞いて見てて、当時自分を作った奴らのことを思い出して胸糞悪くなった勢いで一発入れたという流れです。
ザギが轟に対して自分と少しだけ境遇が似ていると感じたのはここが初かな?
でもまだ遙か下に見てます。
ここからザギは、コソコソせず遠慮無く出てきてやろうって開き直ってますが、その結果として出久が泣いちゃうということにも気づいてしまい、やっちまった…っと後悔と自己嫌悪に陥りました。
ザギが自分から出てきたことで爆豪は、もう無理して隠し通す必要も無くなるためストレスが軽減されることになるので胃痛も軽くなるかも?
その代わり暴れるザギを制するために噛まれたり乱闘になったりでの怪我は増えるかも……?
光線一発は、ガチンコバトルで轟と戦うときにやる予定です。
2024/08/14
投稿後に何か足りないな?っと思ってたら別サイトで頂いた感想で分かったので、加筆しました。
『うるさい』って言って殴り、倒れたエンデヴァーの頭を踏みつけてタバコを消すみたいにグリグリ踏みにじる。
やりすぎ…かな?