ヒロアカ×ダークザギ  ネタ   作:蜜柑ブタ

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勢い乗ってるうちに書けるだけ書こう!
って感じで勢いで今日の内に書き上げました。
誤字脱字や文章がおかしいかもですが……。



今回は、前回の終わりで変異した右腕を中心にした話。

右腕を通じてザギが出久とついに対話(?)をする。



体育祭についてはサッと終わらせています。
最終順位とかは、原作通りです。
でも爆豪は、原作と違ってかなり軟化しているので、拘束されての表彰台ではないです。




それでもOKって方だけどうぞ。






いいですね?



第20話  ザギに対話を求める出久に

 

 

 危うく中止になりそうになるイレギュラーがいくつか発生しつつも、半ば強引な形で解決させて雄英の体育祭は無事に終わりを迎えた。

 ガチンコバトルのトーナメントを勝ち抜いて体育祭の総合優勝となったのは、爆豪だった。

 準決勝バトルで轟との優勝争いとなり、生まれながらの天才肌と推薦枠として雄英に入学した生まれながらのエリートの戦いはまさに圧巻であった。

 特に見せ場となったのは、轟がこれまで拒否していた左側に宿る炎の個性を使い、右側の氷の個性を多用することで発生する低体温を補って二つの個性を補い合う戦いを見せたことだろう。

 長期戦となれば爆破の個性の弱点として爆破の素になる両手の汗腺に負担がかかり、敗北するしかなくなる爆豪は、短時間での勝負を挑み気合いと根性によってほんの少しの僅差で勝利をもぎったのだ。

 爆豪が勝利を掴んだ裏事情を語るとすれば、6歳の時からザギに脅迫されながら、ザギが暴れて家族や周りの知人に被害が出るのを脅かされる日々を重ね、雄英でとうとうストレス性の胃痛を発症したが自分ひとりでザギに対抗しなければという脅迫概念もあって鍛錬を積んでいたことと、冷静に自分が置かれた状況を分析、観察する能力が身についていたことだろう。結果的にこれによってザギの行動基準を理解して、ザギが暴れ出したときの対処に活かしていたわけだが、轟との戦いでそれを発揮して弱点を克服した轟の隙を見つけて勝つことができたのだった。

 

「かっちゃああああん、おめでとおおおおおおおおおお!!」

「ケッ! あっっったりめぇだヴァーーーカ!!」

 

 一番喜んだのが生まれた時からの超腐れ縁、幼馴染みの緑谷出久である。

 ヒーローにあるまじきヴィラン顔でものすごいドヤっているが、まあ優勝したことには変わりない。

 あれはあれで爆豪なりの喜びの表れだと分かってきたクラスメイト達であった。

「………んで、テメーの右腕はどーなんだ?」

「あ…。」

 体育祭でのメダル授与と終幕式を経て、保健室から戻ってきた出久の右腕を見た爆豪が表情を真面目なものに変えてから聞いた。

 他クラスメイトも教師達もすごく気になっていたことだ。

 肩まで……やむを得ず袖を切り取った体操服。本来あるべき出久の右腕ではない右腕がそこにあった。

 全体的に真っ黒色。鎧のように硬い部位と革製品のように光沢感もある柔らかめの部位もある。その黒い色を映えさせるような鮮やかな赤い色の模様。生物よりもむしろ美術品の彫像の無機質さを感じさせる全体的な質感と手指や関節。指先には指紋も爪もないが指先が少し尖っているようになっているが獣のような鋭さはない。右肩に差し掛かる一部に肩パッドを思わせる形状が見られる。

 無機質的な固い表面の分、厚みがあるのか出久の腕より若干太くて袖が通らなかったのだ。あと肩パッドっぽい部位も邪魔になっていた。

 保健室で目を覚ました時には袖を破ってこの黒い腕になっていた。

 だが出久はこれをちゃんと自分の腕として使うことができ、脳からの伝達はもちろん感触などを伝達する神経もちゃんと繋がっていることが判明している。ただ全体的に強度が凄まじいため傷ひとつ付かず痛覚は全然感じない。

 轟とのバトル中に別人格に入れ替わり、別人格によって轟にトドメを刺される直後に意識をなんとか浮上させた出久が左腕を使って、右腕の肘辺りを握りつぶして人格交代を成功させた。

 轟を回復させてから意識を失い、その間に腕がこの形に変異し、握りつぶされた部位も無かったかのようになっている。もちろん痛みもない。

「どういうことだろう? これって……、僕の中にいる人格の?」

「常時発動のパワー型どころか、異形型個性ってなるかもなぁ?」

「じゃあ、それなら身体能力の異常発達や超能力とかの複合の説明がつく……!?」

 目の色を変えた出久に爆豪は要らないスイッチを入れてしまったと後悔した。

 ヒーロー&個性の分析オタクという病気のスイッチだ。

 

 

 〔……オレの腕だ〕

 

 

 握りつぶした右腕は、最先端の医療技術を使っても、リカバリーガールを始めとした治療に特化した個性を使っても完全な治療は不可能な有様だった。

 切断して義手にした方が良いぐらいの酷い状態だったのだ。

 千切れる寸前まで握りつぶした右腕を完治させるために、ザギは咄嗟の思いつきで自分の本来の姿の右腕を使うことにした。

 潰れた出久の右腕を一時的に自分の腕に変身させて出久の右腕の代わりとして生活を補いつつ変身中に急ピッチで潰れた右腕を治すのだ。

 人間に憑依なりして本来の姿に変身するウルトラマン達の応用だが、右腕だけを出久のサイズに合わせて変身させたと言えば良いのか。

 腕の使用権は出久を優先にさせるようにしているが、本来の持ち主はザギであるため感覚は共有している。もし右腕が傷つけばザギもダメージを受けるのだ。

 

 更に……、できることがあった。

 

 

 

 

 

 体育祭終了後、帰宅したのだが、出久の右腕を見て母・引子が卒倒してしまい救急車騒動になったりしてそれどころじゃなくなったが、色々と落ち着いてからあらためて出久は行動した。

「よし! 準備できた!」

 出久はやりたいことを実行する準備を始めて、そして準備を終えた。

 机の上には、厚手の紙を切って手作りしたYesとNoの二枚のカードと、小学校低学年の時に実習のために買ったもらったあいうえおのひらがなの表記が記された大きめの本を開いた状態にしたもの。それと筆記用具と白紙の紙の束。

「……僕がやりたいこと、分かってるんだよね? 僕の中にいるんだし…。」

 変異した右腕と右手を見つめて語りかける出久。

 それは自分の中にいる別人格。つまりザギのことだが、今の出久はザギのことを何も知らない状態だ。

 4歳の時に出会った記憶も、無理矢理ザギの過去の記憶の情報を頭に流し込まれたことも、4歳までの記憶の全てと一緒に失っている。

 周囲からの話でUSJでのヴィラン襲撃事件の時や騎馬戦で言葉を使った会話が可能であることは判明しているため、向こうがその気になってくれないと会話をしてくれないと考えてコミュニケーションツールになりそうな物をとりあえず用意したのだ。

 言葉を喋って話す気がなくても、イエスノーカード程度でもコチラの質問に答えてくれたら…と出久は希望を持っていた。

「えーーと……、何から聞けばいいかな? 名前…、あ、喋るの嫌なんだよね? じゃあ、僕から質問をするからイエスかノーのカードのどちらか選んで? 右手が君のなら君が動かすことできるんでしょ?」

 腕を変異させたのが別人格の仕業だとみている出久がそう右手に話しかける。

 そして右手をイエスノーカードを並べた机の上に置き、どちらかを選べるように位置も調整した。

「じゃあ……、始めてもいい? いいか悪いか、カードを選んでもらっていい?」

 そう聞くと右手が出久の意思とは関係なく、勝手に動いてイエスと記されているカードを指差した。

 それを見た出久はただでさえ大きい目を更に大きく見開き、驚きと喜びに興奮したが、すぐに平静を保とうと息を整えた。

「ありがとう! じゃあ、始めるね! 君はずっと僕の中にいて、僕と一緒にいたの?」

 右手の指がイエスを選ぶ。

「それって、4歳の時から?」

 この質問には若干答えにくそうに手が動いたが、イエスを選んだ。

「……君は、僕の個性?」

 この質問には、どちらも選ばなかった。代わりに答えたくないと首を振るように右手を振る動きを見せた。

「…分かった。今は教えてくれなくてもいいよ。話してもいいって思った時でいいから。」

 そう言って出久は右手に笑顔を向ける。

 右手が落ち込んだように手首を曲げたため、まるでシュンッ…と項垂れて落ち込んでいるように見えた。

「だいじょうぶ、だいじょうぶだから! 無理に聞きたいわけじゃないから! じゃ、じゃあ別の質問をしていい?」

 右腕なのに感情表現豊かだな…っと思いつつ、落ち込んでる別人格が宿る右手を励まし、話を変えようと違う質問をしていいかと聞くと、右手は気を取り直したのかイエスを選んだ。

「かっちゃんを脅してった本当…?」

 若干負の感情が入って声が低くなったせいか、右手がビクッと震えて、恐る恐るイエスを選んだ。

「それって、君のことを周りに知られないようにしたかったから?」

 尋問のようになってきた質問に、ビクビクしているのか若干震えている右手の指がノーを選んだ。

「じゃあ、なんで……。ねえ、君、字の読み書きはできるの?」

 出久はもっと詳しい情報を引き出すためにひらがなの表や筆談を使うことにした。

 これについて右手はイエスを選んだ。

 それを確認した出久は、イエスノーカードを横にどかし、白紙の紙とボールペンを手前に持って来た。

「話せる範囲でいいから、答えてくれる? いいならボールペンを持って欲しい。」

 そう出久が言うと、右手は少しためらうような仕草をしたがボールペンを手に取って字を書くための持ち方をした。

「君が僕に力をくれたの?」

 そう出久が聞くと、右手は紙に字を書いていく。

 

 【予想外だった】

 

 そう字で返答した。

「えっ、そうなんだ? 何かの副作用みたいなこと?」

 

 【オレが原因】

 

「………君が僕の中にいることでそうなったってこと?」

 

 【幼すぎたのもの原因だった】

 

「4歳じゃ未熟すぎた? それはそうだね。あっ、じゃあそれでその頃の僕の記憶も無くなっちゃったってこと?」

 

 【ごめんなさい】

 

「別に怒ってないよ? あの頃は色んな事を覚え直すこととか、パワーの制御とかに慣れることとか大変だったけど、嫌な思い出だなんて思ってないから! この力のおかげで誰かを助けることもできたんだ! だから…、僕は君に感謝してるんだよ?」

 

 【オレのこと 嫌いじゃない?】

 

「最初は色々ビックリはしたよ? かっちゃんや轟くん…、エンデヴァーを殴って一撃で倒したり、光るエネルギーの弾で爆破してこれまた一撃で倒したり……、僕の知らないうちに色々と……、うん……。ショックだったのは確かだけど……。」

 出久がつらつらと自分の知らない間に別人格がやったことをくら~いオーラ出しながら俯いて語ってから右手を見ると、右手が机の腕で『もうこの世の終わりだ…』という雰囲気を感じさせるような感じでぐったりと乗っていた。顔が無いのに雰囲気で落ち込んで沈んでいる状態だと分かるのが不思議だ。

「あ、も、もう過ぎたことだし! 轟くんを助けるのに力を貸してくれたし、エンデヴァーも大事にしないって言ってたし先生達もこっちで片付けたからだいじょうぶだって言ってたから、なんでそこまでやったのかはそのうち聞きたいけど、僕は君を責めたりしないよ!? 君って僕のことを過保護してるって聞いてるし…。」

 出久は大慌てで必死になって右腕に言葉をかけ続ける。

「あの…、なんでそこまで僕なんかを助けて守ろうとしてくれるの? 僕は君にとってなに?」

 周りに危害を加える理由がすべて出久を過保護に守ろうとしての行動だということを爆豪から聞いていた出久は、なぜそこまでして守るとするのか、その理由を聞きたくなった。

 すると右手が再びボールペンを手にして字を書いた。

 

 【オレがそうしたいと考えた】

 

 答えになっているようで答えになっていないような返答だった。

 詳しい理由はまだ答えたくないのだと出久は感じた。

「……無理は承知だと思うんだけど、聞いてもいい? ………君には名前があるの? あるなら教えて欲しい。」

 ボールペンを握っている右手が少し動きを止めたが、少し考えてから紙に返事を書いた。

 

 【ザギ】

 

「ザギ? ザギっていうの?」

 カタカナで書かれたその二文字を復唱し、出久が問うと右手がボールペンを置いて、代わりに横にどかしたイエスのカードを指で摘まんで持ち上げて見せた。

 それを見た出久は嬉しさが込み上げて、顔が緩んだ。

「教えてくれてありがとう! これからもよろしくね、ザギ!」

 喜びを伝えたくて、名前を教えてくれたことに感謝とこれからもお世話になることについて改まった挨拶をすると、右手、別人格……改めザギがジタバタと右腕を動かした。

 それはまるでどう表わしたらいいか分からない感情で身悶えているように。

 

 

 〔………4歳の時以来………、また名前を呼んで貰えた…!〕

 

 

 名前を呼ばれることがこんなに嬉しいという感情の素になるとは思わず、ザギは出久の中でゴロゴロ身悶えてしまっていた。

 彼が人間だったなら、顔どころか耳や首まで赤くなって変な笑い顔になっていただろう。

 この時の出久とのコミュニケーションによって、ザギは出久に嫌われたと思ったのが自分の思い込みだったと気づき、早とちりをしたと落ち込んだりしたが、それよりも再び出久に名前を覚えて貰って名前を呼んで貰えるようになったことの喜び感激に悶えた。

 出久はそんなザギの状況を知らず、ただ暴れる右手を落ち着かせようと悪戦苦闘していたのだった。

 幸い物を壊すことはなく、1時間近くかけてやっと落ち着けた。

 

 

 

 

 




その気になれば遊戯王の遊戯みたいにもうひとりと会話が可能ですが、今の時点では直接会話はしたくないザギ。
単純に出久に嫌われたくないっていう緊張感からやりたがらないだけです。

なんとか自分の中にいるザギと会話を試みたかった出久が、イエスノーカードや筆談などでできないかと考えて準備。
そして右腕に語りかけたら反応を返してくれたので超喜ぶ。
そしてザギが答えたい範囲で質問に答え、ついに名前を伝える。
そうしてザギは、4歳の時以来、その時の記憶を失っているが再び出久に名前を呼んで貰えて嬉しさを隠しきれなくて照れ隠しで右腕をジタバタ。

あと右腕だけザギの右腕に変身状態は一時的なものです。
握りつぶした出久の右腕の回復が終わったら出久の右腕に戻るので、その間は袖を通せないザギの右腕を露出しての生活になります。
つまり制服や私服の袖を切った状態にしないといけない……。
そこら辺は色んな個性に対応するのと同様に雄英が制服とかを支給してくれるかな?

ザギの腕の質感とか、出久が腕を使っているときの感覚は妄想です。
少なくとも手触りはスベスベしてたりして良さそう。


次回は、雄英で右腕を通じてザギが爆豪達と交流する予定。
たぶん、ひと騒動ある。できたらギャグっぽくしたい。
ムカついたりして、ついチョップや殴ったり……?
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