ヒロアカ×ダークザギ  ネタ   作:蜜柑ブタ

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勢い乗ってる~!(喜)

でも、これがいつまで続くか……。
反動でまた数年放っておくことになる?



今回は、体育祭後のA組で早速ドタバタ事件。

ザギが超手加減して暴力を振るっています。
主に爆豪とオールマイトに。
オールマイトにはメチャクチャ拒否姿勢を示します。






それでもOKって方だけどうぞ。





いいですね?


第21話  右腕だけでも色々交流(?)はできるらしい

 

 

 雄英校ヒーロー科1年A組にて。

 

「………緑谷ちゃんの中にいる別人格って、本当に乱暴者ね?」

「ごめんんんんん!! 昨日から今朝まで言い聞かせてたんだけど!」

 

 蛙吹の言葉に出久は暴れようとする右腕の手首を掴んで謝る。

 眼前で床の上で蹲ってしまっている爆豪に。

「ぅ…ぐおおおおお……!」

「だいじょうぶか爆豪!?」

 爆豪派閥と周りから認知され始めた、切島・上鳴・瀬呂が頭の上を両手で押さえてその場に蹲って震えている爆豪を心配した。

 爆豪の脳天に綺麗にチョップを入れた黒い右腕。改めザギ。

 体育祭が終わってから再び始まる学業の日常のために登校して早速とばかりに起こったトラブルであった。

 爆豪が出久が右腕を通してザギとの対話を試みることを聞いていたので、成果を聞こうとして近づいたら、いきなり脳天チョップを一撃入れられたのである。

 頭蓋が陥没していないからかなり手加減したのがすぐに分かってしまう。だが怪我はなくとも痛みで動けなくなるほどには痛いレベルでの絶妙な力加減でやられたことに爆豪は普通に怒った。

「ーーーこんの……、極悪過保護…! いきなりやってくれんじゃねーか…!」

 なんとか痛みを堪えて体を起こしながらビキビキと血管を浮かせてヴィラン顔で怒りを露わにした声で右腕を睨むが、右腕は手首を動かしてプイッと顔を余所に向けるようにして右手で爆豪への態度を表わしてくる。

「腕なのに感情が分かりやす!? 腕だから顔なんてないのになんで!?」

「たぶん雰囲気?」

「そこらのジェスチャーより分かりやすいのなんでだろーな?」

「あの右腕って、あのきょーぼーな緑谷くんの人格の右腕ってこと間違いないってことでオーケーなんだ! 緑谷くんが動かしてないんでしょ?」

「う、うん。基本は僕が使えるようにしてくれてるけど、主導権はザギみたい。」

「ざぎ?」

 出久の口からその名前が出た瞬間、爆豪の顔色が変わって固まった。悪い方に。

「体育祭終わってから色々質問して、教えてもらったんだ。ザギって名前なんだって。」

「なるほど、俺のダークシャドウとは違い完全に独立した人格と名前まで持っているのか。」

「ダークシャドウって常闇がつけたのか?」

「そうだ。個性の届け出をするためにな。」

「それじゃあ緑谷の個性も『ザギ』ってなんの?」

「うちは違うと思うけど。個性の名称ってより、きっと個人を指す名前じゃん。そうなんじゃない?」

 耳郎が出久に問うと、出久は頷いた。

「ば、爆豪? だいじょーぶか?」

「あっ…、爆豪のこと脅迫してたのって……、ザギってやつ?」

 一転して顔色が悪くなった爆豪に恐る恐る話しかける切島と瀬呂。

「…かっちゃんに名前を名乗ってたの? ザギ?」

 出久が爆豪の様子を見て、右腕越しにザギに聞くと、右腕がビクッとあからさまに反応してオロオロするような挙動を見せた。

「ふ~~~~ん……?」

「緑谷?」

 雰囲気が変わった出久にクラスメイト達が気がつく。

 ジーッと目線でザギを責めているように見える。下手に怒鳴られたりするより怖い気がする。心なしか右腕がプルプル震えているように見える。

 

「わーーーーたーーーーーしーーーーーが、早めに教室に来た!!」

 

 そこへバーンッと派手に扉を開けてオールマイトが登場。もちろんマッスルフォームで。トゥルーフォームはまだ秘密だから。

「みんな、おはよう!! おおおっと!? この教室内の空気はなんだ!? なにか事件!?」

「じ、事件と言ったら…事件かもです…。」

 麗日がボソボソと伝えた。

「むっ!? 緑谷少年!」

「わっ、オールマイト!? いつの間に!?」

「いま気づいたの!? 私、かなり派手に入ったんだけど! それは置いといて、君の右腕のことだが、右腕の方はだいじょうぶかい!?」

「はい! だいじょうぶです! 右腕越しですけど、話も少しできました!」

「ムムっ!? 話とな!? 予想はしていたがやはりその腕は……、おっっっとーーー!?」

「わーーー!? やめてよザギ! オールマイトは敵じゃないから!」

 オールマイトが近づいてきた途端、威嚇でもするようにザギの右腕がオールマイトに向けて振られてきたため、寸前で大きく仰け反って回避したオールマイトを見て、出久は右手首を掴んで暴れないよう押さえようとした。

 シャーシャーする猫のように牙を剥いて猫パンチでも繰り出すかのように見えるのは気のせいか?

「私が君になにか悪いことしたのかな!? なるほど、ザギという名前な…、うわおおう!? ご機嫌斜め!?」

「落ち着いてザギーーー!!」

 出久の言葉からザギという名前だと知ったオールマイトが名前を口にした途端、ザギの腕が出久を振り払って再び攻撃を仕掛けてきたため必死に回避し、出久が必死になってザギを止めようと右腕を掴み直そうと奮闘する。クラスメイト達は巻き込まれないよう四方八方に散って距離を取る。

「ヤベーよヤベーって! USJの時とか体育祭の時みたいになっちまうって!?」

「でーじょーぶだ…、攻撃が見切れてるんだからどちゃクソ手加減してやがる。」

「確かに。」

「あ、轟くん、遅かったね!」

 少し遅めの時間に登校してきた轟が爆豪の言葉に同意するように言っていた。

 直接ザギと戦って殺される寸前を体験した轟だから、ザギが手加減していることをすぐに見抜けたのでそう言ったのだ。

「轟ちゃんの言う通りだわ。脳無って敵を見えないスピードの打撃であっという間に倒しちゃってたし…、エンデヴァーを一撃で二回も倒してたし、轟ちゃんへの攻撃も全然見えなかったから、爆豪ちゃんへのチョップもオールマイトにああやって攻撃してても全然本気じゃないのね。」

 蛙吹がザギがやってきたこれまでのことを総まとめする形で言葉にすると、ザギを止めようと苦戦している出久とザギのことを知っていた爆豪以外のクラスメイト達とオールマイトがゾッとして教室内の空気が重くなった。

 脳無という改造人間が見えない速度で打ち込まれた打撃で全身を骨ごと砕かれて辛うじて生きているだけの肉団子みたいにされた時。

 死柄木というヴィランを往復ビンタと四肢を骨を折ってあっさり撃退したり。

 往復ビンタ中に黒霧というヴィランの股間に背を向けたまま後ろに振り上げたかかとで股間に一撃で行動不能にさせたり。

 体育祭では、騎馬戦中に気持ちの悪いぐらい滑らかで素早いアクロバティックな動きで自分の騎馬役以外の生徒達を相手して、爆豪と取っ組み合いして獣同士の喧嘩のようなバトルをしたり。(今思えばこの時もかなり手加減していたと思われる)

 エンデヴァーを二回、一撃で気絶させるほどの攻撃をしてたり。二回目は、ガチンコバトル中にエネルギー弾のようなものでやったが。

 轟に求められて戦った時には、見えないほどの速度で繰り出されたと思われる一撃で轟の胸部の片側が肋骨と肺ごと潰され、轟が限界出力を超えて放った氷塊も予備動作無しで粉々に砕かれてノーダメージで済まされ、止めに入ろうとした教師陣やプロヒーロー達を弾き、彼らの攻撃が一切通らないほど強固な見えないバリアらしきものをステージ周囲に張っていたことが分かったり。

 出久と爆豪以外のこの場にいる人間達全員が今同じ事を考えた。

 

 

 こんなヤバい奴(ザギ)が近くにいたのに、俺達(私達)よく無事に生き残れた!!

 

 

 オールマイトは、生徒達と同じ事を考えたが、同時に別にザギに対して違うことを考えていた。

 それはザギがどういう存在なのか、詳しい情報が知りたいということ。

 かつて戦ったオールフォーワンという最大の巨悪よりもヤバいと感じて逃げ出したくなるほどになった理由を知りたかった。

 USJの時や体育祭で会話によるコミュニケーションは可能であることは判明しているし、出久が名前を聞き出すことができたのだからやり方次第で詳細情報をザギから聞き出せるはずだと考えた。

「まあまあ落ち着きたまえ! 私は誓って言おう! 君と敵対はしないと!」

 暴れるザギの右腕に向けて両手を挙げて降参だと示すオールマイト。

 するとザギが動きを止めた。

 やっと攻撃する気が失せたのかと、出久はもちろん周りを含めて安堵の空気になったときだった。

 ザギが右腕を動かし、黒板を指差す。

 その瞬間チョークが浮きあがって見えない力で黒板に文字を書き始めた。

 あっという間に書き上がったその文字列は……。

 

 

 【お前を今すぐ滅してやりたい  馴れ馴れしくするな  近寄るな】

 

 

「ドストレートに嫌われてる!? ………………そんなに私のこと嫌い? 私が覚えてないだけで、過去になにかしちゃった?」

「ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい!!」

「緑谷少年が謝らなくていいんだよ!」

 馴れ馴れしく近寄るなら、今すぐ滅ぼしてやりたいと敵意バリバリの言葉を黒板に書いてきたザギに普通にショックを受けるオールマイトだったが、涙目で謝り倒す出久をとりあえず落ち着かせるためにそう言葉をかけた。

「ええーと、ザギくん? 私は一応このクラスの担任のひとりなのでまったく関わらないでいるのは難しいのだが、それでも緑谷少年のためにも君のことを私も知り…、ゴァッ!?」

「オールマイトーーーー!?」

 一生懸命オールマイトなりにザギに歩み寄りたい気持ちを伝えようとしたのだが、爆豪に喰らわしたものより強めのチョップが顔面のド真ん中に打ち込まれてしまい、オールマイトは顔を両手で押さえて床を転げ回った。

「ーーーーわ…、分かった…とりあえずよーーーーーーーく分かった…! 君が私と仲良くなるのは現時点でノーサンキューということを! だけど、教師として最低限緑谷少年との接触は許してくれないかい? その過程で…。」

 転がるのを割と早く止めて膝立ちになりながら顔を押さえつつ妥協案を提示するが。

 

 

 【断る 出久に近寄るな 出久に触るな 出久に話しかけるな  いっそ自分で消えて無くなれ】

 

 

「自力で消滅しろ希望!? そんなに嫌われてる!?」

 教師として出久と接する過程でコミュニケーションを少しでも取れるようになろうとしたが、速攻で見えない力を使って動かされる黒板消しで最初に書いた文字を消してから新たにチョークで書き直した文字列に、オールマイトは床に両手と両膝をついた。

「爆豪の言うとおり、マジで緑谷限定の極悪過保護なのな…。」

「普通に恐怖…!☆」

「いっそ清々しいですわ…。」

「ヤンデレ入ってる気もしなくないぜ…。」

 

「なにをやっているんです? オールマイト? 邪魔なんですが?」

 

 そこへ相澤が教室に入って来た。

 カオスな教室内に目を細め、元凶と考えらざる終えない出久に目を向ける。

「緑谷…。」

「ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい!!」

 憧れのオールマイトをメチャクチャ打ちのめしたザギの行動に代わりに謝り倒す出久は、もう涙目どころか号泣状態だった。

 そんな出久を落ち着かせようとしてか、ザギが右腕を動かして出久の頭を撫でたりタオルで目尻を押さえて涙を拭いてやっているが、どう考えても効果無しなのが分かるがどうやってそれをザギに伝えるか悩むクラスメイト達。

「ダメやで、ザギくん! それじゃあデクくん泣きやまんから!」

 すると麗日が勇気を出して進言した。

 その麗日の言葉にザギが動きを止める。どういうことだ言う風に手首を動かして。

「デクくんが大事なら、デクくんの意見をちゃんと聞いて! それで自分が我慢できる部分は我慢して! まず、ちゃんとデクくんと話をちゃんとしなきゃ!デクくん無視して勝手ばっかしてたら本当の本気で嫌われちゃうかもしれんよ!?」

 懸命にザギに意見を述べる麗日に、ザギがグサッときたのか目の見えて落ち込むように右腕が動いた。

「ザギ……、お願いだからちゃんと話聞いて…?」

 麗日の言葉で今ならザギがちゃんと聞いてくれると思った出久が泣きながら右腕越しにザギに言った。

 ザギは、少しの間動きを見せなかったが、やがて右腕の主導権を出久に譲って右腕が力が抜けたように垂れ下がった。

「…緑谷、詳しいことは時間を取って聞く。そのために予定を空けろ。予定があるなら早めに言え。」

「は、はい!」

 泣き止んだ出久に相澤がそう言った。

「麗日さん。」

「だいじょうぶ、デクくん?」

「強く言ってくれてありがとう。本当に助かった。僕が止めないといけなかったのに、情けないな…。」

「そんなことないよ! ひとりで抱え込んじゃダメだと思う!」

「そーだぜ緑谷。…って言っても、全然力になれなくて、ごめん。」

 ザギがやっと大人しくなったことで麗日を始め、ザギの攻撃から逃れるために物理的に距離を取っていた他のクラスメイト達が集まってきて口々に謝罪とこれから協力することを申し出てきた。

「みんな…、ありがとう!」

 出久の顔にやっと笑顔が戻った。

「まずは、そいつ(ザギ)と意見交換と妥協させるよう説得が先だろーが。」

「うん、僕もそう思う!」

 協力する以前に、ザギが出久以外を完全拒否ではまったく話しにならないと爆豪がザギとの会話をもっとすべきだと進言し、出久も同意して頷いた。

「お前としか率先して話を聞こうとしねーだろうから、くじけんじゃねーぞ!」

「分かってるって!」

 他者との会話の橋渡しとクッション役は出久にしかできないことも爆豪は理解しているのでそう言い、そのことが分かっている出久も力強く頷いた。

 そんな中で轟が出久にこう言った。

「俺も、ザギと話がしてぇ。」

「えっ?」

 体育祭が終わってからどこか憑き物が落ちたような表情になっている轟が、ザギとの会話を希望した。

 教室に入って来た時から轟はジーッとザギの右腕を見つめていたのだが、それどころじゃなかったので周りは気づいていなかった。

 まるで別の媒体越しに見覚えがある物を実際に目にしたような眼差しで。

 

 

 

 




早速右腕で騒動を起こしたザギ。
でも、かなり我慢して超手加減しています。
まだ出久と直に会話をすることはしていませんが、なぜか感情が読み取れる挙動をする右腕越しに怒ったり、反省したり……。
これも経験として積んでいきます。


ヒロアカ世界でのヒーローというものが嫌いなので、その中心人物であるオールマイトに特に拒否反応を示すのは、出久がヒーローを目指したがる起源(オリジン)であることも大きな要因になっています。
お前さえいなければ出久がヒーローになろうとしなかったのに…って。
ネクサス世界でのことやウルトラマン達と比べてすごい下に見ています。


麗日の説得でなんとか暴れるのをやめて引っ込んだザギ。
最後の方での轟は体育祭での出来事でガンギマリから抜けた感じです。
そしてなぜか初めて見るはずのザギの右腕に見覚えがある様子…?
次回ぐらいで丸くなった理由とかを含めて、ザギの右腕を知っているのかを描こうかと思います。
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