ヒロアカ×ダークザギ  ネタ   作:蜜柑ブタ

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投稿を来週にするかどうか悩んで、結局今日投稿した。


今回は、職場体験の指名について。

ザギが職場体験について不満たらたら。

轟が悪い意味で吹っ切れちゃってる?


あと、最後に麗日に何か不審な点が?





それでもOKって方だけどうぞ。





いいですね?


第23話  職場体験が気に入らないザギ

 

 

 

 体育祭から更に後日、ある重大な発表がされる。

 

 それは職場体験という将来の大きな糧になる体験学習である。

 

 ヒーロー育成のトップ進学校故に早い内からいきなりこういった課外授業が積極的に生徒に課されるのも雄英を受験したがる人間の多さに拍車を掛けている。

 職場体験を行うには、ヒーローが運営する事務所からの指名が必要だ。

 そのため体育祭での活躍で指名が来るかどうかが決まる。だからこそ体育祭で少しでも活躍して目立とうとするらしい。

 だが逆に言えば、変に目立ちすぎるとか扱いきれない危険性を持つ生徒に指名が来ない可能性もあった。

 

 残念ながら今年の新入生である出久は、体育祭でザギが暴れたことが影響して指名が来ない生徒に部類されてしまった。

 

「見る目がねぇ!」

 職場体験の指名を発表された後、爆豪が憤慨した。

 昼食時間に、食堂で好物のカツ丼を前に落ち込みながらモクモクと食べている出久の隣で激辛カレーをかき込みながら怒っている爆豪。

 爆豪は出久に指名がひとつもなかったのが気に入らないらしい。ザギのことをは抜きにして出久自身を評価しなかったことが気に入らないようだ。

「でもさ、指名ゼロなのも分からんでもないんだよな~。」

「だな。職場体験って体験先のプロヒーローが色々と守ってくれてる状態でってのが前提だから、ザギが暴れたらって……心配と不安で無理ってなるって。体育祭に職場体験担当の人らが来てたんなら尚更。」

「緑谷が悪いわけじゃないと思うぜ!? 今年無理でもなんかきっかけがあってデッケーチャンスが巡ってくるかもしんねーし! だから諦めんな!」

「うん…。ありがとう…。」

 上から上鳴、瀬呂、切島がプロ-ヒーロー側の心境を考えつつ、出久を励ました。

「親父の名前使って、どっかの事務所に指名出させるか?」

 隣の席でざるそばを食べていた轟が聞き耳を立てていて、そう言いだした。

「待って待って! 轟くん!? エンデヴァーを脅迫材料にしようとしないで!?」

「使えるもんは全部使い切るぐらいしねーともったいねー。」

「極悪過保護に影響され過ぎてんだろ……。」

 真面目な顔でスマフォ片手にエンデヴァーの名前を利用してどこかの事務所に無理矢理出久を指名させようとしている轟を止める出久。

 爆豪は、轟の吹っ切れ方に軽くゾッとした。ザギに影響されたというか、これまでの我慢を無くして手段を選ばないことでしか得られないものを見つけてしまったガンギマリの箱入りお坊ちゃんが天然系イケメンに丸くなったと見せかけて、中味が闇落ちしたようなものか。見方によってはヴィランすれすれだ。

 

 

 〔……………はあ~~~。……意味が分からない〕

 

 

 先日、ザギと話がしたいと求めて来てた轟に応えてやってイエスノーカードを使いつつ出久を間に挟むような状態で轟から持ちかけられた会話を実行した。

 それによって轟にザギの過去の記憶の一部が流れ込んでいて、それを睡眠時に夢として見ていたことが判明した。

 そのことからザギは、轟にデュナミストの素質があると判断した。

 しかも素質が出久よりも高い方だということも。これは恐らくザギの出自に少し似た生い立ちが影響している。憑依するなら何かしら近しい部分がある方が適合性が上がるものだ。

 だがザギにその気は一切無い。出久と出会ったから今ザギになったわけであって、出久に出会わなかったら……。

 

 

「緑谷少年? 今いい?」

「あっ。」

 

 そこへトゥルーフォームのオールマイトがやってきた。

 トゥルーフォームのオールマイトのことは一部を抜いて知られていないため、不気味な骸骨のような風貌の男が現れて思わずギョッとしてしまう出久以外の面々。

「ご飯食べ終わってからでいいから、大切なお知らせがあるから職員室に来てね。」

「は、はい!」

 そう伝えると出久は残り半分以下になっていたカツ丼の残りをかき込み、食器を返却してオールマイト共に職員室に行った。

「大切なお知らせってなんだろな?」

「まさか……!?」

「おお!?」

 さっきの今で話題にしていた出久の職場体験のことじゃないかと上鳴達が沸き立つ。そういうことなら喜ばしいことだと。

 反対に爆豪は、嫌な予感がして顔を歪めて悶々としていた。

 

 

 

 

 

***

 

 

 

 

 

「僕に指名ですか!?」

「うむ! そーなんだよ! 発表したあとで申し訳なかったけど、あのあとに来たんだ。」

 職員室で出久はオールマイトから職場体験の指名が来たことを出久に伝えた。

 出久はそれを聞いて理解して、ドバッと泣いた。

 あまりの泣きっぷりに他の教師達も驚いていた。

「落ち着きなさい! 体験先のことも伝えないといけないから!」

「す、すみません……。」

 体育祭でのアレコレでもう諦めていたから、一件でも職場体験の指名が来たことが嬉しかったのだ。

 

 

 〔……チっ〕

 

 

 そんな出久とは裏腹に出久の中でザギが舌打ちしていたが、出久は知らない。

 

 

 〔まさか笑いのネタか何かに利用する気か? ある意味で話題集めにはなるかもしれんが、そういうことなら事務所ごと潰す〕

 

 

 物理的にも、社会的にも殺してやると燃えるザギ。

 体育祭の序盤ですでにマスコミの一部をSNSなどを利用して社会的に殺してやっているのだ。

 そんな中でオールマイトは出久を指名した事務所とヒーローの詳細を出久に書類と共に伝える。

「君を指名したのは、グラントリノ!」

「グラントリノ! ……うぅ、知らない。」

「ヒーローオタクの君が知らない!? ああ~…、確かにあの人は世代的にそこまで名が広まっていないかもだけど……。この雄英で教師を勤めていた方なんだよ。」

「元雄英の先生!? それだけでもすごい!」

「でもって、私の恩師。」

「えーーーー!? あれ? 足…震えてません?」

「お、お、おおおおお、落ち着け震えるな、この足! す、すまない…、どうしてもあの人のことを考えるといつもこうで……。」

 オールマイトの恩師だと聞いて驚きつつ、別の生き物にでもなったみたいにガクガク震え出すオールマイトの足に気づいた出久に、オールマイトは震える足を自分で殴って落ち着けようとしているが震えが止まらないようだ。

 オールマイトがそのグラントリノのことを考えるだけで震えると知り、出久は急に怖くなってきた。自分を指名した理由はもちろん、職場体験に行ったら何をされるのかと。

 

 

 〔こいつ(オールマイト)の年齢を考えれば、相当な高齢のはずだ〕

 

 

 うん万うん千の単位の年齢でやっと成人のウルトラ一族の長寿っぷりと比べたら、地球人なんてカゲロウのように短命だからオールマイトの年齢で元雄英の教師を勤めていた恩師となるとかなりの高齢者と考えられる。

 だがプロヒーローとして事務所を構えるぐらいには現役を貫いているのだから、ヒーローとしての知名度はイマイチでもかなりの実力者なのだろう。

 そういう人物ならば、単なるネタとして出久を指名するとは考えにくい。

 

 

 〔それはそれ、これはこれ。出久に害を成す奴は、誰であろうと……許さない〕

 

 

 出久を指名したグラントリノに改めて殺意を燃やすザギ。

 

 

「あの…、その人は体育祭でのことを…。」

「もちろん知っている上でだ。」

「そうですか…。」

 出久は不安そうに右腕をさする。

 職場体験の指名がゼロだったことはショックだったが、それ以上に本心としてはザギが何かして取り返しの付かないトラブルになる可能性を危惧していた。

 オールマイトの恩師とならば尚更心配が強くなる。

「…実を言うと、この話が来た時、私は真っ先に止めたんだ。」

「えっ?」

「恩師であるあの人に何かあったらという心配でね。私情を持ち込んではいけないのだが……。あの人は聞かなかった。むしろ雄英だけで君のことを片付けるなって説教されてしまった。」

「!」

「この学校以外での経験も必要だというのがあの人の考えのようだ。君と…、ザギに。」

 

 

 〔躾ける気か? オレを?〕

 

 

 ザギは嘲笑する。

 エンデヴァーが体育祭で言っていたように、自分を躾のなっていない野良犬とでもぐらいにしか考えていないのか、それとも年の功で説き伏せるつもりか。

 どちらにしろザギには無用だと切り捨てられることだ。

 

 

 〔分からせるのは、オレの方からだ〕

 

 

 いつか遠くない未来に自分の全てを明かしてやろう。

 そうすれば誰も自分に近寄らなくなるに違いない。

 Mt.レディとかいう自分の大きさを変えられる個性を持つようなタイプや個性の作用で巨大に成長する人間が少なからずいると思われるが、ザギの本当の姿に比較すればちっぽけでしかない。

 なにせMt.レディの最大の大きさが2062センチ、つまり20.62メートルで、ザギは50メートルなのだ。

 大きさだけでも勝っているが、それ以外でも恐らくこの地球上でザギに敵う相手はいない。個性に対応するために文明技術がめざましく発展しつつあるが、急激な変化にまだ対応し切れていない部分が見受けられる。今後ザギと並ぶほどの巨人が現れても不思議ではないが、その前にザギが地球を滅ぼす方が圧倒的に速いだろう。

 

 

 〔あの光の星も……、人工太陽(プラズマスパーク)で急に巨大な超人になった時は最初は試行錯誤だったとしても今じゃご立派に宇宙を飛び越え、時空を飛び越えて警備隊をやってんだから、この地球もどうなるかは分からないが……、全体的に質が悪い気がする〕

 

 

 同じ超常能力を持つ超人という枠組みとして無理矢理比べても、ザギからしたらやはりこの宇宙の地球人類は色んな意味で質が悪いと思えてならない。

 もちろん全部が全部ではないだろうが、出久を通して周りを見る限りではそうとしか感じられない。

 比べるのがおかしいのかもしれないが、一度記憶に焼き付いたしまったあの英雄達を忘れる事が出来ない。だからつい比べてしまう。

 

 この地球に、この地球の人間達に、圧倒的な絶望を希望に転換して奇跡…、神(ノア)の完全復活を手助けしその力を貸して貰えるほどの絆があるのかと。

 

 

 〔ヒーローを育てる立場だった老いたヒーローか……。若い年齢のヒーローばかりだから、何か違うかもしれない〕

 

 

 そういう意味でザギは、グラントリノに少しだけ興味が湧いた。

 ひとまず出久が唯一来た職場体験の指名を承諾し、グラントリノのところへ行ってグラントリノ本人を見て知ってからどうするか考えようとザギは思った。

 ヒーローになるというの夢のために雄英に来た出久が唯一来た指名を断ることはできない。だから指名されたグラントリノのところへ行くことが決まった。

 

 

 

 

 

***

 

 

 

 

 

 職場体験が決まった後、教室に戻ってきた出久を真っ先に出迎えた人間がいた。

「デクくん!」

「わっ! 麗日さん?」

 麗日だった。

「職場体験の指名来たんだって!? よかったーー! すっごく落ち込んでたから心配してたんよ!」

「うん! そうなんだ!」

「しかも元雄英の先生だったヒーローなんだって! すごいね!」

「えっ? なんでそれ知ってるの?」

「えっ…? あ……。」

 グラントリノの知名度の低さから麗日が知っているとは思わなかった出久がつい気になって聞き返してしまい、ハッとした麗日は口を自分の両手で塞ぎ焦った様子で目を泳がせる。

「えっと……、職員室前通った時にチラッと聞いた! うん、確かそう!」

 塞いでいた口を解放して、慌てつつそれらしい言い訳をする麗日。だが隠し切れていない動揺が顔にも挙動にも見えてしまっていて怪しい。

「そうなんだ。そういえば麗日さんはどこの事務所に行くのか決めた?」

「えっ!? う、うちは……、武闘派ヒーロー、ガンヘッドの所に決めたよ!」

 麗日の奇妙な部分を払拭させるために話題を変えた出久によって麗日は持ち直して、自分の職場体験先のことを語った。

「へー! ゴリゴリ武闘派バトルヒーローガンヘッドのところに!? なんでまたそこを選んだの!? 麗日さんってレスキューヒーローを目指してたんじゃ…。」

「体育祭での反省や……。爆豪くんと戦って思い知った…、うちに足りんもの……。ずばり、近接格闘技!」

「なるほど! 確かに攻撃特化の爆破の個性に加えてセンスの塊のかっちゃん相手の時に、そこのところがかなり苦戦するポイントだったからか! 麗日さんの個性は相手に触ることが前提だし、近接格闘技が身につけば個性の活用範囲も広がるはずだから良い選択だと思う!」

「えへへ…。ありがと…。」

 麗日は小さく俯き、頬を赤らめてモジモジしながら返事をした。

「だいじょうぶ? 麗日さん?」

「ふぇ!? な、なんでもないから!」

「え……、え~?」

 麗日の顔が赤いことに気づいた出久が体調を心配して聞くと、ビクッと体を跳ねさせた麗日が大慌てで出久から離れて自分の席に座った。

 出久は麗日の挙動の意味が分からず困惑した。

 結局すぐに午後の授業が始まったため、麗日が聞かれたくなさそうだったと推理した出久は、それ以上追求せず、その日は終わった。

 

 

 〔この娘は、育てがいがありそうではある〕

 

 

 麗日について、ザギはそう評していた。

 育て方次第で化ける逸材だという意味でだ。向上心もあるし、根性もあるのでナイトレイダーに入隊してもあのハード過ぎる訓練に耐えれそうだ。

 

 

 〔いっそあれ(※ナイトレイダーの1ヶ月入隊訓練)をこの学校が取り入れた方が、後身のヒーローの質が向上しないか?〕

 

 

 ちなみにナイトレイダーへの入隊のために課される1カ月間の訓練は、現役レスキュー隊員の弧門が根を上げるほどベリーハードだ。

 それだけの厳しさが追求されたのは、ナイトレイダーの役割の重要性と冷徹な判断力と隊員の高い能力が不可欠だったからだ。

 

 

 〔あの根津とかいうネズミの脳に、ナイトレイダーの入隊訓練内容を授業科目に組み込んでいくようジワジワ働きかければ……〕

 

 

 出久の知らぬところでザギがそんなよからぬ(?)ことを企んでいた。

 だから麗日のことはもう眼中にはない。

 麗日が出久に異性として純粋に想いを寄せていることについては警戒することじゃないとザギは考え、麗日に何かする気はなかった。雌雄のある動物として生殖機能がもう十分備わった若年の色恋沙汰に発展するかは出久が決めることだと。

 ただし麗日が出久を滅ぼす悪女であるならば話は別である。今の段階では初々しい初恋に混乱しているただの少女でしかないから見逃している。

 

 

 

 




周りを欺いていて隊内に不信の種を蒔いたとはいえ、一応ナイトレイダーの一員として動いていたからある意味すぐ傍でナイトレイダーに属する滅私の英雄達を見ていたはず。

ナイトレイダーへの自己評価から、ネクサスの主人公が根を上げるレベルのハード過ぎる訓練を教科に入れれば、ヒーローの質も上がるんじゃね?っというよからぬ(?)ことを考え出すザギ。
マジでやるかは不明。
ぶっちゃけ出久の周りの邪魔要素を減らしたいだけ。

そしてその場にいなかったのに出久が職員室でオールマイトと交わした情報の一部を口にした麗日。
焦ってそれっぽい言い訳をして、出久もそこまで不審なことじゃないと思って話題を変えただけで済ませる。
ザギも気にしてない。

入学試験で初めて出会った時から何やら出久のことを前から知っていた様子であり、出久に特別な想いを寄せる麗日に隠された秘密とは?


まあそれは後々判明していく予定。
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