ヒロアカ×ダークザギ  ネタ   作:蜜柑ブタ

33 / 84
勢いが少し落ちてきた気がする。



今回は、職場体験が終わった後の普通の学校生活の始まり。

前回に引き続きエンデヴァー犬神家事件が中心の話題に……。


オールマイトの扱いが一部悪いです。
ファンの方は注意!!






それでもOKって方だけどうぞ。



いいですね?


第31話  職場体験終了後の日常に

 

 

 

 出久の中でザギは、ブス~っとしていた。

 

 職場体験期間は終わった。

 そこまではいい。

 グラントリノの事務所での職場体験後、グラントリノからは何かあれば気軽に相談しろと連絡先の交換もしたし、出久なりに収穫も得られたこともあった。

 一番はザギがグラントリノとの対話に少しだけでも応じてくれて、ザギの本質的な部分に少し触れられた気がしたことだ。

 グラントリノといつも会えるわけではないから、これから自分がザギとの仲を深めて理解して、一緒にこれからもいるための良好な関係をあらためて決意したようだ。

 

 

 〔……もう限界か?〕

 

 

 出久が求めるならこれ以上コチラが拒否し続けることはしたくないのが本音だ。

 だが、同じぐらいザギの過去の行いの全てをあらためて知った出久が、自分を拒絶するのではないかという強すぎる不安があり、伝えたくないという気持ちもあった。

 

 

 〔今の出久が、あの時の言葉をまたくれるかどうか……。オレは……。……本当に、オレらしくない〕

 

 

 今までの自分らしくないことばかりをやっているという自覚はある。

 だが止められない。そうしたいからそうしている。そうしたい気持ちを止める気も起きない。

 出久に出会ってからまるで違う自分になったことにザギは、戸惑う。

 戸惑いながら、ただ出久を優先して動きたいと思い、けれど出久を泣かせたくないのに泣かせることばかりで……、どうすればいいのか分からずこれはこれで混乱の種になっている。

 分からない。本当に分からない。

 自分はなぜ……?

 

 

 『本当に、緑谷が好きなんじゃなぁ? そうじゃなきゃ、物を触れん映像の姿で頭を撫でるなんて意味の無いことをせんだろう?』

 

 

 ホログラムの姿を見られたあの夜に、グラントリノから言われた言葉を思い出した。

 

 緑谷出久が好き?

 

 ザギには分からない。

 

 

 

 

 

***

 

 

 

 

 

 途中で保須市で起こった大きな事件こそあれ、無事にプロヒーローの職場を体験する校外学習を1年生全員が無事に終わらせることができた。

 職場体験の終了の後日からいつもの学校での授業が始まるのだが、教室で顔を合せた生徒達がそれぞれの職場体験での話をし、賑やかになる。

 一部の生徒は、保須市での事件ほどではないがヴィランに捕われた人質救出の作戦に参加して実績を残したり、詳細は不明だが想像以上のことがあってゲッソリしてたり……、色々あったようだ。

 麗日の変化はめざましいようでヤバい感じの表情と雰囲気を纏い本人も有意義な体験だったと口にしているほどだ。よっぽどの収穫があったのだろう。近接格闘術の体得のためにゴリゴリの武闘派プロヒーローを選択したのは彼女にとって大正解だったようだ。

 ゲッソリ派のひとりに爆豪が入っていたので、爆豪派閥と言われるようなりつつあった上鳴、瀬呂、切島が心配して爆豪に声を掛けるが力無い返事しか返ってこない。

「か、かっちゃん……、だいじょうぶ? ごめん…、僕のせいで…。」

「……んで、テメーのせいって…。」

「ごめん…、おばさんから電話があって……。」

「あんのババア! 余計な世話はいらねーっつったのに!」

「落ち着いてかっちゃん!!」

 爆豪の母が職場体験でのことを電話で緑谷家に伝えていたことを知り、爆発する爆豪。

「心配掛けてごめん! 僕のことでかっちゃんの職場体験の支障をきたしたなら…。」

「別に、んなことねー! やることはやったわ! 得るもんはあったわ! ………飯で世話になっちまったこと以外は……。」

 最後の方だけ小声になっていた。

 ベストジーニストが気を遣って胃に優しい料理を薬膳料理専門店に依頼してお弁当する手配をしてくれたりと体調を気遣ってくれたおかげで、職場体験そのものは途中でリタイアすることもなくなんとか無事に終わらせることができたのだ。

 ぶり返した胃痛自体も職場体験が終わって、こうして出久と顔を合せたらかなり楽になったのだが口には出さなかった。

「なあ、緑谷……。」

「えっ? なに?」

「やっぱ当事者に確認するのが一番かと思って……。」

 上鳴が恐る恐るスマフォ片手に出久に話しかけてくる。

 察した爆豪がギッと上鳴を睨むが、他のクラスメイト達も気になっていたことであったため、ワラワラと出久に聞きに来てしまう。

「ねえねえ、エンデヴァーのあの動画ってマジマジの大マジ!?」

 葉隠がズイズイと聞きに来るため出久は思わず仰け反りかけながら、なんのことかと聞き返した。

 するとスクリーンショットで保存されたエンデヴァーが犬神家状態になった画像を見せられ、出久は目玉が飛びでそうなほど目を見開いた。

「な、な、なな、なんでこの画像……!?」

「今、スッゲー拡散されてるみたいだぞ? けどすぐ削除されんだけど、次から次に元ネタの動画とかも出回ってるって状態でさ。」

「しかもパロディ動画まで作られてんだよ。これ、削除祭で動画制作側がメッチャ意地張ってるってハッシュタグでこれまたトレンド入りしちゃってるっぽい!」

「イタチごっこね。流行っちゃったら飽きるまで止まらないわよ。」

「緑谷のその反応だと、事実のようだな?」

 出久は指摘されて隠しきれずに体が跳ねた。

「マジな話だぞ。」

「轟くーーーーん!?」

 当事者その2が追加された。

「緑谷くん、大変だ! ネット上であの時のことが……、これはどういう状況なのかな!?」

「飯田、今その話してたとこだぞー。」

 駆け込み登校してきた当時者その3の飯田が教室に入るなり出久に向かって声をかけたが、出久の周りに集まったクラスメイト達を見て驚き、瀬呂が簡潔にエンデヴァーが大変なことになったことでネット上が混乱している話をしていたことを飯田に伝えた。

「手遅れだったか!」

「いや今のネット社会で拡散力なめたらいけないって…。保存されたら消してもすぐにアップロードされるし、パロディまで作ってまで執念深く追求するし、アカウントロックされても、アカウント作り直すだけだし…。」

「いわゆるネットタトゥーってやつだね! これもう永遠に消せないよ!」

「日本国内どころか、海外にも広まってるだろうから間違いないしな~。こりゃもう詰みだろ…。」

「一生ネットのオモチャ確定…、怖い世の中だよね!☆」

「飽きたら廃れるんじゃ? 日本人って流行り物に乗っかりやすいけど、飽きる物も早いし。」

「ちょっと前に流行ったのも思い出せないんよね! なんか忘れちゃう!」

「そりゃただの物忘れだろ?」

「実際問題、飽きるまでどれぐらいかかんの?」

「さあ?」

「内容による。」

「んで……、これやったの、ザギってことでオーケー?」

 あらためて出久に話が振られ、エンデヴァーを犬神家状態にしたのがザギじゃないかと聞かれた。

 注目が集まる中。

「ああ、ザギがやったぞ。」

 サラリと轟が答えた。現場を実際に見てたのだから答えられて当たり前だ。

 飯田も思わず顔を逸らしてしまう。今思い出してもザギにボコクソにやられるエンデヴァーの様はある種恐怖だったからだ。

「轟くん! いくらなんでも簡単に吐いちゃいけない事案だぞ!」

 ハッと我に返ってビシッと飯田がツッコむが止めるのが遅すぎる。

 飯田はすっかり前の調子を取り戻した様子だったので、インゲニウムの事件後の彼の荒れようを見ていたから飯田が元気になってくれて安心するクラスメイト達だったが、それよりエンデヴァーの一件の方が気になったのでそっちを優先してしまった。

「あんな状態にされるってよ……、よっぽどザギを怒らせることしたんだろな~…。」

「あ~~~、なんか容易に想像できる……。」

「オールマイトでもアレなんだし、エンデヴァーが勝てるビジョンが全く見えねー……。」

 体育祭でもザギ絡みで色々あったのだ。エンデヴァーのキャラ的に全く気にしないでやり過ごすとは全く思えない。

 ここで会ったが百年目とばかりに絡みに行くのは簡単に想像でき、そして現実になってしまった。

 たぶんこの状態では年単位でネット上でネタにされ続けるだろう。ブームが去っても、忘れた頃に懐かしネタとして蒸し返す可能性も十分あり得る。昔のテレビ番組の場面をパロディネタにした動画や創作もあるのだから、№2のヒーローが手も足も出ずに負けて最後に犬神家状態にされるオチになったというネタは長く引っ張られるだろう。

「どうしよう…、どうしよう…。」

「テメーのせいじゃねー! 気にしすぎんな!」

 この世の終わりのように床に崩れ落ちる出久を爆豪が叱咤する。

「どうせ№2の野郎がズケズケと絡んできたから、倍返しでカウンター喰らっただけだろーーが!? オールマイトだって同じことして何回も壁のオブジェみてーになってんだから似た者同士だっつーの!!」

「ああ、そうだ。クソ親父がザギを怒らせたのが悪い。俺も緑谷も止めたし、周りも止めたのに聞かなかったのアイツの方だから緑谷もザギも悪くねー。」

「命取られてねーだけクソマシだわ!!」

 それはその通りなのだ。

 脳無という怪人を秒で倒せるし、危険な個性を持つ強力なヴィランも手も足も出ないし、体育祭でも派手に暴れてプロヒーロー達が束になってもどうしようもないバリアとかも平然と使いこなすし、№1のオールマイトだってお手玉のように軽く扱われて退けられてばかりなのだ。

 保須市での事件内容の詳細はまだ公にされていないが、暴れ回っていた無数の脳無達をザギが無力化して大人しくさせたことは現場にいた出久と轟と飯田が知っている。

 ハッキリ言って、命を取らないだけとんでもなく手加減されているのだと……。

 爆豪はあらためてそれを痛感して胃が痛くなる気がした。

 体育祭から日にちが経ったが、出久の右腕はいまだにザギの右腕のままだ。

 まさか一生このままでいる気なのかとふと気になったが、極悪過保護で出久優先のザギが出久の体の一部を乗っ取った状態を持続させるだろうかと考えると違う気がする。

 右腕は体育祭で轟にトドメを刺そうとしたザギを止めるべく押さえ込まれた意識を浮上させた出久が左腕を使って右腕を握りつぶしてから今の状態になった。

 ザギは今の医療技術では治せないと踏み、出久の腕を治すために自分の本当の腕を被せるようにして一時的に今の状態にしているだけというが、まだ治療中なのだろうか。

 それだけ重傷だったということなのだろう。骨ごと完全に握りつぶされていたから完治までに時間がかかるのかもしれない。

 まさかとは思うが、出久の全身を右腕のように別の形にすることができるのか?

 それを想像した爆豪は、ザギの本当の姿をまだ知らないがついゾッとした。

 そんなことになったら地球上で本当に誰もザギを止められないことになる。

 

「わーたーしが、変なポーズで教室に入ってきた! おはよう! A組諸君! あとザギも、今日からまたよろしくね!! って、早速、ぐあああああああ!?」

 

「うわあああああああああああ!! オールマイトーーーーー!?」

 

 挨拶もそこそこにフレンドリーに出久に突撃してきたオールマイトに速攻で攻撃をするザギの右腕であった。

「ちったぁ学べや、クソ馬鹿マイト!!」

「ほんとにな。」

 毎度毎度ザギにグイグイ行ってぶっ飛ばされてもめげない、同じ事を繰り返すオールマイトに呆れながら叫ぶ爆豪。それに同意するクラスメイト達。

 これも日常化しつつあって慣れることの怖さを感じる事案である。

 

 

 

 




ザギは、自分らしくないとモヤモヤしてしつつ自分がやりたいからやってるを貫く気。
でも出久を優先する理由がイマイチ分かっていない。
恋愛感情とかは無いです。完全無自覚。


胃痛でゲッソリしてた爆豪、出久の顔見てなんとか復活。顔合せてないと安心できなくなってる?

エンデヴァー犬神家事件が拡散されてて大事に。
あっさり事実だと吐く轟、遅かったうえに隠せてない飯田。
爆豪は自業自得だと吐き捨てつつ、ザギに対して不安を感じる。

オールマイトは懲りずにぐいぐい行ってザギにあっさりカウンター。
懲りろとキレる爆豪、同意するクラスメイト達。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。