ヒロアカ×ダークザギ  ネタ   作:蜜柑ブタ

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かなり苦戦した。
でもまだ試験は始まってない。タイトルと違うだろ……。



今回は、試験開始前と、開始前の話。
出久と爆豪だけ特殊なので試験をする場所が違うのと開始時間が違う。

あとザギが相変わらずモヤモヤ悩んでる。




それでもOKって方だけどうぞ。




いいですね?


第34話  期末試験開始

 

 

 どれほど嫌がっても否応なしに時は過ぎ、ついにやってきた期末試験。

 まず筆記試験が3日行われる。

 それが終わったら中間試験では行われなかったなかった実技演習の試験が行われる。

 あらゆる事件や災害などを想定した中で、条件をクリアするのが基本らしい。だが内容が常に同じであると対策をされて試験結果によって得られるクリアすべき課題が見つからず後々に響くことになるだろうから内容は常に変動する。

 ヴィランが起こす事件が、個性の多彩化によって多種多様になってくることでヒーローも同じく多種多様になるイタチごっこだから致し方ないだろうが、その内容を毎回毎回考えて生徒のための試練を用意する大人達の負担は相当なものだろう。

 

 しかも今年の1年生には、ザギというとんでもないイレギュラーを抱えた生徒が1名いるから余計に今年の期末試験が大変なことになりそうだった。

 かといって他の生徒達に同じレベルを課すのは酷すぎるので、そこの調整も必要なわけで……。

 多種多様に対応して、贔屓とかではなく、納得がいく形でその生徒に合った内容の試験を考えて作らないといけない進学校ならではの苦しい悩みであろう。

 

 

 

 

 

 

 時間を少し遡る。

 期末試験について相澤が朝礼で話し、出久にあとで職員室に来いと相澤が言い残した。

 それでいったい何の用があったのかというと……。

 

「やはり……、実技は実技でも頭脳と協力プレイでの攻略が要される試験しかないね。」

 

 雄英内にある運動場のひとつの惨状を見て、根津はそう言葉を零し、長いため息を吐いた。

 ザギの圧倒的な力に対抗できる戦力は、世界を探しても恐らく存在しない。例えヴィランであっても存在しないだろう。

 それほどにザギの力の限界が見えないほど強すぎるのだ。

 実験的な形で出久を通してザギに協力を仰ぎ、用意した的やギミックを力業でクリアしてもらった。

 その結果、大小様々なクレーターだらけで用意した物は全部原型を残していない有様になった。

 体育祭で披露した光弾(※超手加減してる)も無しで、近接格闘と念動力などの超能力を使った程度でこれだ。

 オールマイトとエンデヴァーをお手玉のように軽く扱うぐらいなのだから、そもそも力を使う試験はザギにはまったく意味が無いとあらためて確認した……ということにしておくと、後の根津は語る。

 それは出久にも該当し、ザギが表に出ていなくても体が頑丈で、パワー型個性の力にも耐えられるトレーニング機器を加減を間違えて壊すほどパワーもとんでもなくて体力も無限じゃないかというほど疲れ知らずで、ザギほどではないが超能力を数種類使うことができるから従来の実技演習は出久にも意味が無いことになると判明した。

 そうなるとこの二人に課せられる試験は……、頭脳と二人の協力が絶対必要となる攻略条件を見つけてゴールへの扉を開く仕掛けを使った試験を採用すべきとなった。

 これはザギが出久以外に少しでも歩み寄る姿勢を持って欲しいことと、出久のために嫌々でも他のことのために出久と協力して困難に立ち向かうことでしか得られない物を知って欲しいと考えての案だった。

 精神面での不安定さがあるザギの危険性を抑えられるのは出久しかいない。だが出久にだけ全てを押しつけて背負わせて良いのか?

 それはオールマイトを平和の象徴としておんぶに抱っこ状態な現状を出久に代わってもらうだけにしからないのではという大きな疑問と不安と心配があるからだった。

 ザギは強すぎる。だが心は未熟だ。理由は分からないが出久にだけは心を許しているし、逆に言えば出久以外を全て嫌っていて滅ぼしてしまいたいとさえ思っていることを黒板に書くほど威嚇する対象にしか思ってないらしい。

 出久に何かあった時、ザギがなにをしでかすか分からないという大きな不安もあるが、今の状態を変えるには周りが動かなければならない。

 出久にだけ負担を掛けさせないために、大人達がどうすべきか考え、二人の未来のために、より良い未来の構築のためにできることを体を張ってでもやらないといけないのだ。

 それが子供達を教育し、未来へ羽ばたくための大切なことを教えて後世にも伝えていく教職という立場の役割だ。

 そうと決まればと、急ピッチだが安全面でも完璧な形で出久とザギ用の試験会場の建造が行われた。

 いわゆるカラクリのような仕掛けのある建築物を造ることで有名な変わり者の専門家やサポートアイテムの企業の協力を求めて、試験用の建造物の設計と製造が行われ、このことは協力した専門家も企業も良い経験になったと目の下にクマを作りながらも笑っていたという。

 

 

 

 

 

***

 

 

 

 

 

 そうして用意された出久とザギの試験のために巨大カラクリ建造物がある場所とは異なる場所で他の生徒達が実技による試験が行われる。

 試験会場はUSJのように市街戦などを想定した実物大かつ実物のインフラまで再現していて、実戦に向けた厳しい訓練を行うために雄英が惜しみなく用意した敷地内のエリアだ。

 雄英の無駄に広い敷地について、日本の国土の面積を考えるとどれほどの山林を潰したのかとか、立ち退きを行ったのかとか……色々と憶測が浮かぶが、まあこの地球では日本の国土がザギが知る地球の日本よりも広いのだと思うしかない。地球の大きさが違うという可能性もあるが、そこまで詳しく調べる気はザギにはない。

 実技の試験は2人ひと組で行われるそうだ。

 もちろん組み合わせはランダム。現場のプロヒーローは即席で能力や性格の違うヒーロー同士でチームを組むことが少なくないのだ。そのため対人スキルや助け合う精神による譲り合いや時と場合に合わせて好き嫌いやプライドをかなぐり捨てて事件解決のために我が身を犠牲にして仲間を立てるぐらいの自己犠牲精神も採点に要素になる。

 もちろん時間制限などの外せないクリア条件もありだ。地味に時間制限が攻撃力に欠ける生徒を追い詰める要素になるだろう。

 現場では有毒な物質が蔓延した危険地帯への侵入や時限爆弾などでの急を要しつつ大きな制限がかかることがある。そのため限られた時間内でいかに冷静に、迅速に動けるかも重要視される。ここで焦って手順を間違えれば自分の命どころか更なる大きな被害をもたらす可能性に繋がってしまう。レスキュー活動を主とするヒーローは特に人命の安全確保ために短時間での正確無比な作業と最善な判断力が必要とされるから、そういった緊迫感への耐久性を測るのも試験の採点になる。

 ……それは時に、小を犠牲にして大を救うという非情な判断を下さなければならないことを雄英という進学校で体験し学べる中で教え込まれるということにも繋がる。それに耐えられなければ夢を諦めて別の道を選択するよう早い段階で導くことに繋がるからだ。

 

 

 〔…………オレが見た未来予知のせいか?〕

 

 

「よ、よろしくね、かっちゃん!」

「おう。」

 くじ引きで選ばれた出久の相方となる生徒は爆豪だった。

 

 

 〔ぐっ……、これが腐れ縁というやつか……。いくら幼馴染みでもここまで引っ付いたままなのか?〕

 

 

 そういう良い意味でも悪い意味でも見えない妙な線で結ばれた関係の者達は人間であろうとなかろうといる。それは宇宙共通なのかとザギは頭を抱えた。

「ねえ、かっちゃん…。」

「ああ…。だいたい想像はついてた。」

 二人の目の前にそびえ立つのは、魔王の城みたいな建造物。

 RPGのいかにもなダークなBGMが聞こえそうな雰囲気の見た目だが、RPGものを簡単に彷彿とさせる外観から察するに何が試験として用意されているかが予想できた。

「パワープレイじゃぜってー無理ゲーも無理ゲーのクソゲーだから……、これしかねぇわな…。」

「やっぱりそうだよね? かっちゃんもそう思う?」

「それ以外ねーだろ。」

「…うん。僕もそう考えてた。」

 

 

 〔………オレ対策か〕

 

 

 爆豪が口にした無理ゲーとは、ザギのことだ。それは出久も察して話を合わせていた。

 教師達が総力戦で挑んでも、外部のプロヒーロー達を招集しても力ではザギに勝てないという意味だ。

 ザギは、出久越しに透視と読心の超能力でこの建築物の正体と、教師達が何を狙っているのかを覗き見た。

 力で勝てないザギが宿っている出久のために、力以外で出久の試験を行うということなのだ。

 ヴィランの中には悪趣味なデスゲームのような仕掛けで人を翻弄して肉体的にも精神的にも傷つけて、その様子を楽しんだり、映像作品として裏で販売したり配信するという悪徳極まりない商売をするような輩が少数だが存在した。

 それを想定して頭脳を使い、条件をクリアしつつ巻き込まれている一般人や仲間と無事に脱出するという実戦さながらの訓練も取り入れられているのだ。もちろんその訓練自体は普段の授業の方で実施されるもので、今まで試験で使用されたことは無かったようだ。

 つまり今回が雄英初の試験内容。

 そのためにわざわざこんな大がかりな仕掛けが幾つもある大きい建造物まで用意したのだから、雄英がヒーローを育てる学校としての本気度を見せつけているように思える。

 

 

 〔あのネズミ…、たぶんオレが何をするかも想定済みでコレ(魔王城みたいな試験会場)を用意したな? 確かハイスペックとかいう高い知能の個性だったか? 事前に運動場でオレを試したのもこのためか〕

 

 

 期末試験前に運動場で出久越しに頼まれて、渋々色んな物をぶっ壊してみせたのがこの試験を出久とザギのために用意することを決定する要因になったのだろう。

 透視で見たところ、かなりの高度で厳重なセキュリティが仕掛けれており、物理的な刺激はもちろん、ハッキングといった電子世界からの干渉にも過敏に反応するように出来ている。

 つまりパワーでゴリ押しするのも、ハッキングによるシステムの無力化や支配も許さない、そんなことをすれば即座に不合格となるということ。

 

 

 〔オレとしては不合格の方がいいが……、それは出久は絶対嫌がる…〕

 

 

 期末試験に向けて自習や準備運動などを重ねて赤点を取らないよう努力しているのをザギは一番近くで見て知っているから、余計に妨害するという手段を選べない。

 そんなことしたら絶対泣かれる。下手すると嫌われる。最悪怨まれる可能性も高い。

 

 

 〔そんなことになったらオレは………!!〕

 

 

 もし出久から本気で、どうにもならないほど拒絶されて嫌われてしまったら自分がどうなるか分からないと、ザギは肉体が無いのに体が震える気がした。

 今までこんなことを思ったことも考えたこともない。

 だがそれが何よりも恐ろしい。それを絶対避けたいと考えている自分がいる。

 なんでこうなった?

 自分はなぜそれを優先する?

 今までやってきたことを棚に上げて……。

 

 

 〔本当に………オレらしくない。………笑ってるだろ、ノア? どこかにいるんだろ?〕

 

 

 ザギは、出久の中で自分を抱きしめて自虐して、どこか近くに潜んでいると思われるノアに聞こうとした。

 だがノアからの返答はもちろん、笑う気配さえも一切感じ取れなかった。

 ザギに気づかれないよう気配を一切隠して陰で笑っているのか、それとも哀れんでいるのか……。

 それとも単純にザギがまた悪さをするんじゃないかと見張っているだけか。

 それだとしたら前に笑われた理由が分からない。

 

 

 やがて出久とザギの試験を担当する教師達が来て、今回の特別内容の試験について説明が行われる。

 爆豪は、自分がこの試験でどういう役回りをしなければならないかを察してほぼ黙って説明を聞く姿勢になっていた。

 クジ引きで出久と組むことになったことが出来レースだったことも。

 今のところザギのことをよく知っていてザギの行動基準を理解しているのは爆豪しかいないのだから、他の生徒を出久と組ませることができないと判断したのだ。

 

 

 ヒーローなることを目指す子供達の教育を勤める雄英の教師達の若い世代への想いと期待と願いを込められた試験に、出久とザギの二人は果たして……。

 

 

 




期末試験自体は始まってる。
でも出久と爆豪だけ試験会場が違うのと、試験内容が特殊なので他の生徒達と開始時間と内容が異なる。

爆豪は、自分の役回りを受け入れてます。
原作と違ってある意味自分を省みない?
爆豪が出久と組むことになった理由については後付けで捏造しました。
現状ザギの行動基準を一番理解しているのは爆豪だけなので。

色々考えた結果、RPGのラストダンジョンの魔王城風な謎解き試験会場という形にしました。
果たしてその内容とは?



次回で出久(+ザギ)の試験開始と、ザギがちょっとだけ決断をして行動します。
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