ヒロアカ×ダークザギ  ネタ   作:蜜柑ブタ

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鎮痛剤が効かない頭痛に悩まされております…。
整体行ったら嘘みたいに和らぎみましたけど。



今回は、超説明文だらけ。
全然話が進んでません。


本当はさっさと潔癖ヤクザを片付けたいけど、その後の展開とかも考えるとオリ展開がなかなか思いつかず…。
長引かせて申し訳ないです。






それでもOKって方だけどうぞ。






いいですね?


第74話  ワンフォーオールはザギの腹の中

 

 

 ナイトアイの事務所では、一部重たい空気が満ちていた。

「サー? なにがあったんですか?」

「すまない、ミリオ…。これは私が招いたことだ。」

 出久のインターンが始まった日、あのメチャクチャな初対面を果たした後に通形が事務所の所長室に元気に入ってきたのだ。

 通形がナイトアイをサーと呼んでいる理由は、【サー・ナイトアイ】がナイトアイのヒーローネームのフルネームだからだ。しかし、ここではナイトアイとする。

 通形が来たことで出久はかなり驚いていたが、通形からナイトアイの事務所が彼のインターン先であることを教わり納得した。

 

 

 〔コイツは、現時点でもっとも№1ヒーローに近いと言われていたが…、確かに元№1の元サイドキックが直々に育てている弟子ならここまでの逸材になるか〕

 

 

 オールマイトの元サイドキックであったナイトアイが通形の素質を見抜いて、他のプロヒーローから見ても№1になれると認められるほどに育て上げたのだ。たぶんオールマイトより教育に向いているのだろう。もしくは単純いオールマイトが教育者として向いてなさすぎるからかもしれないが……。

「顔見知りだったんですか?」

「はい! インターン制度を利用する前にプロの厳しさを教え込むという名目で、俺が彼のいるクラスの全員と模擬戦をしました!」

「それで…、結果は?」

「他の後輩達には難なく勝てたんですけど、緑谷くんとザギに負けました!」

「どう負けた?」

「はい! 一撃で完璧に負けました!」

「そうか…。」

 通形から模擬戦で出久とザギのコンビに一撃で負けたと聞いて、ナイトアイはやっぱりか…と予想通りだったと思ったのか長い息を吐いた。

「なんでも仮免試験で使用したバリアを攻撃用に使いまわしたそうです! あれは人生イチ痛かったなぁ! あれから夢で見ちゃうぐらい!」

「ああ、やっぱりやり過ぎちゃいましたか⁉ 後遺症が残ったんじゃ…。」

「それはないない! だいじょうぶ! あの時君にしっかり治してもらったから体調は万全だよ!」

「なおした?」

「そうなんですよ、サー! 彼には傷を治す能力もあるみたいで! それが凄くって! 本当に凄いですよ!」

「…体育祭の最終種目で相手の生徒を完璧に治療していたと報告にありましたね。」

 ザギに関する報告書まとめにも記載されているが、今年の体育祭の映像にもその時の様子が映されていたのをナイトアイは思い出した。

 凄まじい緑色の光の中で片方の肺と肋骨を潰されて重傷を負った轟焦凍の傷を完治させたのだ。傷痕も、後遺症も残さず完璧に。

 ただその時の治療にはそれまでザギが抑え込んでいた分の力を、出久の懇願で一時的に解放したせいでその大きな力に心身が耐えられなかったのか治療後に出久自身は気を失った。

 出久の力は身体能力以外の超能力系統は、基本的にザギによって出久に負担がかからないよう出力を抑え込まれておりザギとコミュニケーションを取れるようなってから出力を上げることにたいして少しずつ体を慣らすことで抑えている力を扱えるよう特訓をしているらしい。

 しかしそれでもザギから借り受けている力は強すぎるようで、新コスチュームでエネルギーのコントロールの補助をしていても長時間の活動はできない状態とだという報告がまとめられている。

 仮免試験でそれが露見しており、二次試験でエネルギー切れ…否、出久の活動限界を超過したため、代わりにザギが表に出て試験をクリアに導いたという結果になった。

 その代わりに仮想ヴィランとして参加していたプロヒーロー達が軒並み大ダメージを受けてしまった。特に重傷だったのは、要救助役を務めたHUC社員達を守るために出久が張った強力なバリアを破ろうと攻撃し続けたギャングオルカだった。

 リューキュウは、会場から遠くに吹っ飛ばされたし、エンデヴァーに至っては頭を掴まれて1回地面に埋められた上に、なんとか立ち上がったところをジャーマンスープレックスでトドメを刺されたが幸い手加減されていて二人ともそこまで重傷ではなかったそうだ。特にリューキュウは、遠くに吹っ飛ばされただけで自力で帰ってくるのに苦労しただけだったようだ。

 バリアは単純に硬いだけじゃなく、触れた相手が弾かれるうえに雷にでも打たれたようなダメージを受ける仕様だったから触れることさえできない代物だった。しかも仮免試験では、ザギが敵味方の識別をすることで味方と救助者役だけを通すよう調整までされていたらしい。

 ギャングオルカが負った大きなダメージは、このバリアに触れたら流れてくる強烈な痛みを受けすぎたせいだ。あとバリアを殴り続けた拳の傷も。

 だが欠点としてエネルギーをたくさん消耗するようで、これが出久の活動限界を早める原因にもなった。

 その時の反省からバリアを上手く扱うための特訓をしていたようで、その過程で攻撃に転用することを思いついたらしい。

 通形がくらったというバリアを飛ばす攻撃は、あの時に使用された強力なバリアを小さくした物を飛ばし、透明なそれに触れた通形が体に走る雷のような衝撃とダメージを受けたうえに体育館の端まで吹っ飛ばされるほどの威力を見せつけた。

 バリアに接触しただけでドラゴン化したリューキュウの巨体を弾き飛ばすほどなのだ。バリアの大きさが小さくても通形程度の大きさなら息を吹きかけた紙屑みたいに簡単に吹っ飛んでしまうだろう。

 接触した瞬間だけ白っぽいバリアの形が視認できるらしいが、逆に言えば触るまで見えないので恐ろしい攻撃だ。

 恐らく仮免試験で要救助者を集める場所を覆い尽くすような大きなサイズじゃなくてもいいので、バリアを小さくすることでバリアに使うエネルギーの消耗も解決させている。ただこれは攻撃に転用した場合での話だが。

 それに仮免試験で仮想ヴィラン役プロヒーローに大ダメージを与えたし、小さくても通形を一撃でノックアウトさせるほどのダメージを与えるのだから、そこいらのヴィランなんてまともに受けたらひとたまりもないだろう。

 ひとりだけレベルが違うというか、次元が違いすぎと表現できるほどザギどころか出久自体の扱いさえ難しくなっていると雄英を中心としたザギ対策会議で語られるほどだ。

 インターン制度によってインターン先として迎え入れた手前、何もせずに持て余すのはプロヒーローとしてのプライドが許さないし、オールマイトが自分のヒーロー生命を終わらせてでも後のことを託すだけの希望を向けた相手だ。

 だからナイトアイはただ転んで終わる気はない。

 ザギの頑なさと出久限定極悪過保護っぷりにあてられて初手から挫かれて、自分の甘さを自覚して落ち込んだが気を取り直した。

 グラントリノとは違う方法で出久とザギに何かしらアドバイスや、力になるためにできることを探そうと決意を新たにした。

 もちろんワンフォーオールのことも諦めていない。

 ただワンフォーオールが幾人の人間が継承してきたことで強化され高められてきた力が失われている可能性がゼロじゃないので、その辺の詳しい部分はワンフォーオールを喰ったザギに聞かないといけない。

 オールフォーワンに喰った個性を戻した時にオールフォーワンの個性に宿っていた奪ってきた個性はそのままだったようなので、オールフォーワンの個性の特性や奪って保持していた個性の全てを食べた段階で把握していたと見ていい。なのでやろうと思えばワンフォーオールもオールマイトが所持していた時の状態で吐き出してもらえるだろう。

 しかし当のザギが全然協力的じゃないので、ちゃんとした状態で出してくれない可能性が高いから怖い。

 そもそもエネルギーの足しにするのに消化されて跡形もない可能性だって予想できた。

 ……頭を悩ますナイトアイは、やはりこれしかないのかと出久に視線をやる。

 出久は通形とインターンの後輩先輩として語り合っている。ザギはさきほど出久にキレられたことで出久の隣で小さくなっているが、通形に対する敵意なのか不機嫌そうだ。

 しかしナイトアイの視線と意図にザギが気づいたようで、ナイトアイの視線とザギの視線がぶつかる。

 ザギは出久が自分に背を向けているのをいいことにナイトアイに中指を立てて『思い通りになると思うなよ?』と意思表示してきているようだ。

 つまりナイトアイが出久を通してザギと交渉してきてもナイトアイの理想通りの結果をもたらす気はないということだ。それこそ継承してきた力が抜かれたカスカスの状態のワンフォーオールにして返してやるという意味も込めている……ように感じ取れる。

 ナイトアイの宝であるオールマイトグッズの内容からオールマイトに並々ならぬ感情と信仰と言えるような心の寄せ方をしていることは読み取られているはずなので、ナイトアイが出久をインターン制度で受け入れた大きな理由もバレているだろう。

 

 オールマイトが自身の個性として使用してきたもの。

 その実体は、過去から幾人の人間が継承してきた特異な個性『ワンフォーオール』を取り戻すという、目的を。

 

 ナイトアイを挑発するようにザギがわざとらしく姿勢を崩し、自分の腹を片手でポンポンと叩いて見せた。

 まるでここ(腹)にワンフォーオールがあるぞと示すように。

 目に見えているザギはホログラムだから、実際のところはザギが宿っている出久の肉体の中にあるのだが食べた個性の管理はザギがしているという意味も込められているのだろう。

 すぐ目の前に何としてでも取り戻したい物があるのに、まったく手が届かない。このもどかしさ。

 神話やよくあるおとぎ話で展開される、金銀財宝や何かしらの貴重なアイテムを守る凶悪で強い番人役の怪物が立ちはだかっていてそれを前にして身動きがとれず立ちすくむ侵入者の気持ちに陥らされるような状態だ。

 ナイトアイは、その苛立ちで血管が浮きそうになるのを必死に理性で抑える。

 若い頃の自分なら即キレてザギに襲い掛かって返り討ちにあって終わるだけだっただろうと容易に想像できたので、年の功を得た今の自分で良かったと思ったりしたが現実は何も変わらない。

 ナイトアイがワンフォーオールをザギから返却してもらう一番の近道は、出久にザギを説得してもらうことだけだ。

 それ以外に方法が考えつかないという理由もあるが……。

「ちょっと聞きたいことがあるんだけど。ザギが食べた個性ってどこにいくんだ?」

 通形が何気なく疑問に思っていたことを出久に聞いた。

 出久は、答えに困りザギを見た。答えを持っているのは個性を食べることができるのはザギだからだ。

 出久が振り返るより先に素早くふてぶてしい姿勢を崩したザギが出久の視線に応えるように顔をそちらに向ける。

「えっと……、僕の中にあるんじゃないかと思います。」

 ザギの振る舞いからそう判断して答える出久。

 ザギが訂正しないのでその通りのようだ。

「それってザギが君の中に宿っているから?」

「たぶんですけど…。ラグドールに個性を戻してもらう時には、体をザギに貸してザギにやってもらったので。だから食べた個性の取り扱いとかはザギにしか……。…だよね?」

 出久がザギを見て確認すると、ザギはその通りだと頷いた。

「ふーん、なるほどなぁ…。」

 通形が顎に手を添えて考え込むような仕草をしつつ、さりげなく視線をナイトアイに向けてアイコンタクトをした。

 通形が出久を通してであるがザギが食べた個性(ワンフォーオール)は、ザギにしか取り扱えないという確実な情報を聞き出したのだと読み取ったナイトアイは、通形にアイコンタクトで礼を返した。

「じゃあ、もし俺の個性をザギに食べられても君じゃどーこーできないって考えていいのかな?」

「そうですね、僕ではどうしようもできません。ザギが許可すれば話は変わるかもしれませんけど…。今のところザギが食べて記録した個性を使う気がないのもあって許可を出す以前にって感じです。だよね? ザギ。」

 通形の新たな問いに出久はそう返事をしながらザギの顔を見て確認を取ろうとすると、ザギは再度頷いて出久の答えが真実であることを示した。

 ザギが個性を使う気がないから出久もザギが喰って得た個性を使えない状態にある。

 神野事件で喰らった個性を自分の物にしたことを見せつけるためにオールフォーワンが使用した複合個性による攻撃を再現した時に個性の使い勝手の悪さを肌身で感じて以来、ザギは個性を使う気になれずもとからある能力の方ばかりを使っているし、出久に使うことを許可しているのも自分の力の一部だけだ。それまで負担がかからないよう抑えていた力の出力を本来使える上限にするようにはしているだけだが、ザギが宿ったことで出久にもたらされた力が地球上では異常なレベルであるかを周囲に知らしめるには十分すぎた。

 これはオールマイトやオールフォーワンという最悪最強の個性を有したヴィランやヴィラン連合から喰らって奪った手に入れた個性を使う必要がないほど素のザギの方が強いからこその選択であり、ザギからしたら地球人の個性は使い道がないと断じられる程度のレベルでしかないという意味と捉えられる。

 実際ザギに対して個性による攻撃を行っても効き目がなかったり(※USJで死柄木の手で触られても崩壊しなかった)、体育祭では出久自身も洗脳の個性が通用しなかったなど個性への異常な耐性が見られた。

 この他にも轟とのガチンコバトルでは、轟の要求でザギが表に出て巨大な氷塊を意に介さず予備動作もなくかき氷のように細かく粉砕してみせて圧倒的な力の差を見せつけた。このことから温度にも高い適応力と耐久性を持っていることが分かる。

 これだけ強いし頑丈なら、地球で後から手に入れた個性をわざわざ使う必要もないと思うのも仕方がないと考えられる。

 大前提として本当は50メートルの巨人がわざわざ地球人類サイズに合わせて大きさを調整しているのもザギがとてつもなく手加減してくれていると捉えられる。

 ……不味くて喰いたくないからというザギ個人の事情を含んだとしても…だ。

 そういう意味ではラグドールはかなり幸運だっただろう。

 嫌がらせのために一回喰われた個性を戻されたオールフォーワンも、ある意味で幸運だったがザギの圧倒的差を見せつけられる要素にしかならず、そのせいで悪の帝王を名乗るほどのカリスマ性が萎んで心もポッキリ折れて今では監獄の奥でただ大人しくしているだけになった。老いと過去に負った大きな古傷で個性を複数使って保たなければすぐに死んでもおかしくない状態だったのに、ザギに完全ではないが治療をされたことで、現在の平均寿命ぐらいは生きられる状態だという報告を受けている。恐らくそれもザギからの嫌がらせ、出久を傷つけることをしてきたことへの報復だろう。

 

「サー! 彼のことは俺が指導しましょうか⁉」

「あ…、ふむ…、そうだな。ミリオ、任せてもいいですか?」

「はい!」

「えー--⁉」

『〔…チっ〕』

「ザギ、舌打ちー--!」

 ザギのことで頭を悩ませていたナイトアイに、通形が不意に後輩である出久の指導を申し出てきたため我に返ったナイトアイは、眼鏡を指で押さえながら許可を出した。

 まさか雄英のヒーロー科の先輩で、ナイトアイが指導して現在最も№1ヒーローに近いとプロヒーローの相澤からも太鼓判を押されている通形から直接指導をしてもらえることに出久はびっくりしたが、ザギの舌打ちを耳にしてザギの方を見てザギを普通に叱った。

 ザギは、先ほどまでの反省はどこへやらでいつもの調子で不機嫌オーラを出しながらそっぽを向いた。

 

 

 




ナイトアイが無駄に頭を悩ませている回?になったかな?
ワンフォーオールをザギから吐き出してもらいたいけど、ザギにその気がなさ過ぎてお手上げ状態。
通形がナイトアイの思惑を読んで自然な形で出久からザギがどういう形で食べた個性を保有しているのかとかを聞き出したけど、結局はザギのやる気がないと無理と判明しただけ。
出てきているザギはあくまで実体のないホログラム(立体映像)でしかなく、ザギの本体は宿主の出久の中にあるためザギが喰った個性も出久の中に入っている状態。
そのためラグドールに個性を戻すときには出久の体を借りてザギがラグドールに個性を戻す作業をした。
その気になれば出久に個性の使用許可を出せるけどやらない。やる気がない。
ザギ自身の力と耐久力などの方が強いし、味が不味いから個性を増やす気がないという理由で。

ザギは、出久にガチギレされてもあまり懲りない。バレなきゃいいって感じで切り替えている。


今の予定だとワンフォーオールとオールフォーワンの両個性がある場面で最初で最後のいい仕事をする予定。
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