「.....先輩」
「なんだ」
「二人っきりですね♪」
「やめろ恥ずかしい」
~♪
「由比ヶ浜から?」
嫌な予感がしたが、出ないわけにもいかないので、恐る恐る電話にでる。
「...もしもし」
『あ、ヒッキー?あのね、湿布無かったから買ってこようと思うんだけど、我慢出来る?』
「俺はガキか。大丈夫だ」
『比企谷くん?』
「待て、なぜ雪ノ下も居るんだ」
『食材が足りなかったのよ。だから私も由比ヶ浜さんと一緒に行くわ。』
「由比ヶ浜に頼んじゃ駄目なのかよ」
『あなた、一色さんにトドメを刺すつもり?』
「すまん、忘れてくれ」
『それに、私と買い物に行けることがよっぽど嬉しいのか、私から離れなくなってしまったの』
「由比ヶ浜は犬かよ....」
『まぁいいわ。さっきも言ったけど、一色さんには手を出したら容赦しないわよ』
そう言って電話は切られた。
いやー、電話越しであの殺気とかヤバすぎだろ。ゆきのんは呪言使いなのん?
「一色、悪いが雪ノ下と由比ヶ浜が食材を買いに行ったから飯は遅くなるそうだ」
「じゃあ、本当に二人っきりですね♪」
「やめろ、雪ノ下に殺されちまう」
本格的に居心地が悪くなってきたので、近くにあったテーブルに突っ伏し、寝てるので話しかけないでくださいアピールをする。
すると、一色が立ち上がったのか、静かな空間に布の擦れる音と一色の足音が響き、止まったと思ったらガチャリと鍵をかける音がした。
.........え?鍵をかける音?
「先輩と....二人っきり....フフフ...」
え?何?怖いんだけどこの子。俺はこれから何されちゃうの?今日は運が悪いとは思ってたけど俺の命日だったの?
「先輩、起きてるのは分かってるんですよ?」
「......オキテナイヨ」
「やっぱり起きてるじゃないですかー」
「バレたか...てか体は大丈夫なのか?」
「実は先輩が転んだ時点でもう結構大丈夫だったんですけど、雪ノ下先輩に止められたので言い出せませんでした」
「そ、そうか。なら良かった。じ、じゃあ大丈夫なら俺は帰るわ」
無理やり話題を反らし、て席を立とうとしたが、足を痛めていることをすっかり失念していて、危うく倒れそうになる。
「痛っ」
「怪我してるんですから無理しないでくださいよぉ」
「ニヤニヤしながら言われてもな.....」
「てか今先輩動けないんですよね!なんでもできるじゃないですか!それじゃあ失礼して――」
「あっ、おい、やめろ――」
「....ふぅ」
「み、耳は、や、やめ――」
「....せんぱぁい」
「や、やめろって...」
一色の妙に熱っぽい息が俺の左耳に当たる度に耳が赤くなっていくのが分かる。
......新しい性癖に目覚めそう。
「じゃあ私の言うことを3つ聞いてください♪」
「は?なんでそんな事――」
「......いいんですかぁ?」
「分かった、分かったから耳に顔を近づけるのはやめろ!」
「絶対ですよ?言質取りましたからね♪」
「はぁ....出来る範囲にしてくれよ?」
「じゃあ1つ目のお願いは――」