by作者
都に戻る前に尻尾を隠せるよう変化の術を試したら成功したが妖力は半分まで落ちてしまったようだ。どうやら尻尾を出しておくと元に戻るらしい。まあそうだろう、自分は狐の妖怪なのだから。
都で永琳と会うのは実は初めてではない。食料を調達していたのだ。その時にばったり出会い今では友達になっている。能力では素材がなければ作ることは無理らしい。レシピが勝手に分かるだけでもありがたいが。
それでも、久しぶりに都に戻ってくると都の中心が何故かにぎわっていた。にぎわっているところは苦手なのだが、早く永琳に会いたいため多少は我慢することにする。
みんなが話している内容を纏めると都の軍は強い人を募集していて剣術、武術ができる人を品定めするべく都一武闘会なるものをするらしい。
そんなことを聞きながら歩いていると永琳の家に着いた。永琳が家に入れてくれたので中で話すことにした。
「久しぶりね、時雨。元気にしてた?」と聞かれたため、「俺は元気にしてたぜ。」と返しながら近況報告をしていると、都一武闘会の話になった。永琳によると、優勝したら大金がもらえるらしい。正直軍に入ることはどうでもいいがお金は魅力的だし自分も対妖怪だけでなく対人間もしてみたかったので出ることにした。
もらえるお金は、貯金と稲荷寿司と油揚げに変えておこうとひそかに心に誓うのであった。
そして、都一武闘会が行われる日になった。
64人出るらしいので6回勝てば優勝できるらしい。ちなみに今日は剣を使うことにした。武術もできなくないがあまりにも力が強いと妖怪に間違えられる可能性があるからだ(ま、ほんとは妖怪なんだけどね~、剣術のほうが真似してみたい技あるし)と心の中で思っているとルール説明が行われた。
正直言おう。話が長すぎる。かいつまんで話すと「真剣で切るのではなく、みねうちをすること。何刀流でもいいし、盾ではじくこともいいようだ。」こんなのに15分も使うか普通。すっと言えや。真剣で切らない理由は広い都で64人も自称だが強いやつが来るので見込みがあれば順位に関わらず軍に入れたいからだろう。
そして時間が過ぎ初戦の相手は、初めて永琳と会った日に俺を無礼者扱いした野郎だった。あの日のことを思い返すとめちゃくちゃぼろくそに言われていたことを思い出し、いやな思いになったので、、、即☆粛☆清
すっきりした。何をしたかというのは簡単である。まずみねうちということで殺してはいけないのである。つまりは、不殺である。ここまで言えばわかるだろう。
(回想)
「それでは、第一回戦始めて下さい。」そんな司会者の声を背中に受けながら、敵を見る。どうやら相手も俺が10年前にあったことを覚えているらしい。それもそうだろう。身分の高い八意家を救ったのにもかかわらず、俺に向かって暴言を吐いたからである。永琳に前にさりげなく聞いたところ門番を解雇されたらしい。そしてその原因となった俺を恨んでいるらしい完全な逆恨みである。
みんなは知っているだろうか。悪役が出てくるときは前口上が長いのだ。さすがに興味ない話を長々と聞くのはめんどくさい。
「僕はなー。お前のせいで門番を下ろされたんだぞ。僕の父は八意様にはおよばないけど軍の大佐で偉いんだぞ。あそこに座ってみている中にいるんだぞー」と元門番君が言ってきた。(おそらくあそこというのはVIP席のことだろう。何人もの護衛に囲まれている奴らだ。)そんなどうでもいいことを考えていると、また元門番君が口を開こうとしてきたので、それよりも先に
「興味ないね。」と某主人公のように言い放つ。それに対し元門番君に対しさらに言い放つ。
「お前の父ちゃんが偉かろうがな。観客の前で興味ない話してんじゃねーよ、お坊ちゃま。そういうのはな、カフェにでも誘って言いやがれ!くだらねぇ。」
さすがにうんざりしてきたので剣を構える。そもそも俺は不殺の時点でワクワクしてたんだ。そういう話を聞きに来たんじゃない。
「『飛天御剣流 天翔龍閃』」勝負は一瞬で着いた。たぶん誰にも見えていないだろう。門番君は死ななかったがあばら骨全折れおめでとう。二度と剣術ができないだろう。ざまあ見やがれ。
ここから、決勝戦まで何もなかった。妖力を半分封じられても勝てるくらいには強くなったのだろう。とそんなことを思っていると、優勝してしまった。
「おめでとう、時雨。」と永琳が喜んでくれたのでうれしかった。賞金を手にして永琳の家に帰ろうとすると、
「お前だな。わしの息子に怪我をさせたのは。」と後ろから声が聞こえてきた。