憧れのウルトラマン(旧ウルトラマン転生短編集)   作:あっ察し

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宇宙蛾スペースモス
宇宙大怪獣????登場

もっと主人公には辛い目に合って欲しい。短めです。あと初投稿です。


資質

惑星ヤブラツにあるとある複合国家にて、とある超兵器の性能実験が行われていた。

 

その威力は地上で使用すればたちまちに地表を吹き飛ばし、星を破壊出来る様な代物であり、勿論地上での実験など不可能なそれは、とある白い霧で覆われた生命体の観測されていない星に命中させて実験を行おうとしていた。

 

超兵器発射の数分前になった時、そこに光の巨人が現れ、テレパシーにより兵器の実験に待ったをかける。

 

巨人曰くその星には確かに命が存在している。

証拠を示すように巨人はレンズ上の光の膜を作るとそれを空に向ける。

すると惑星の白い霧に覆われたその先に確かに生き物がいたのだ。

 

しかし、それを見て尚も兵器の実験は止まらなかったのだ。

この兵器には昨今増加傾向にある侵略者へ対するデモンストレーションを含んでおり、複合国家とGF本部では兵器の実験は強行すべきだという姿勢が貫かれており、惑星の実情は一部の者にしか伝わっていなかったのだ。

 

尚も巨人は兵器の発射を中止する様に対話を行う。

だが、それを邪魔と判断した複合国家の上層部はGF支部へと巨人の撃退司令を出した。

 

共に戦った事すらある巨人への攻撃命令にGF支部は難色を示し、警告を巨人に行った物の、巨人は引かず、惑星の実情を諦めずに伝える。

 

だがしかし、遂に超兵器は惑星に向けて強行発射された。

そして、それを追う様に巨人は飛び立ちロケット型の兵器へと取り付く。

 

超兵器の推進力は凄まじいもので幾ら巨人と言えども、起動を変えるのは容易では無かった。

 

刻一刻と惑星へと接近していくそれを必死に起動を変える為に巨人は全力を注いだ。

 

その体からは光の粒子が漏れ出す程に、力が体から漏れ出してしまう程に全身全霊を、持って巨人は超兵器の起動を押し曲げた。

 

 

 

その結果へのロケットの軌道を大きく逸らす事に成功した。

 

 

 

だが、現実は非常だった。

 

その威力故に超兵器には高度な座標計算装置が取り付けられており、目的の座標へ到達したそれは、自らの威力と標的との座標位置再計算した。

 

その結果は、起爆…。

 

無音の宇宙で超巨大な爆発が起こった。

 

その爆風は最初に巨人を、呑み込み、そして…標的である惑星に襲いかかった。

 

その日一つの惑星の地表は全てが焼け焦げ、恐ろしい破壊の閃光に包まれ、死の星へと作り替えられた。

 

その惑星の名はムルロア…、後に人類は犯した過ちを突きつけられるだろう。

生命体が観測出来なかったとされたその星には、確かに守り、育まれていた命があったのだから。

 

そして、何の罪もないそれを何の前触れも無く失った者達は奪った者へと怨嗟と憎悪を向けるだろう。

 

それは、悪戯に滅ぼされた惑星の怒り。

 

死の星と化した惑星ムルロアを怨嗟の黒煙が覆い尽くす。

隠し、守り、育む為の白い霧は、覆い尽くし、苦しめ、滅ぼす為の死の黒煙となった。

 

その黒煙は憎悪と怒りを引きずり渦巻惑星ヤブラツを目指す。

 

只消えゆく光だけが、飛び立つ憎悪の化身に手を伸ばしていた。

 

 

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キリマ

「コンダ長官、それは…本当ですか?」

 

耳を疑う様な愚かな報告にキリマは耳を疑う。

彼の国にて発射された例の兵器…、その威力実験にて"unknown"が惑星への兵器直撃を阻止しようし、爆発に巻き込まれ消滅した。

 

コンダ

「地球上での実験が不可能なほどの威力。その上に周囲には広範囲に渡り放射線が散らばるのだまず助かる事は無いだろう。」

そう言ったコンダ長官の手は血が出るほどに強く握られていた。

 

キリマを眩暈がするような感覚を襲った。

あの巨人が現れてから半年ほどの時間が過ぎた。彼はいつも私たちの力ではどうにも出来ない状況になった時にその姿を現しては窮地を救ってくれた。

彼がこの星に現れた初めの頃はその正体も目的もわからない強大な力を持つ神秘的な巨人というイメージだった。

今でも大衆の持つ彼への印象はこの時からそう変わってはいないと思う。

 

だが、彼はこの半年という時間で明確に我々に示し続けてくれた者があったのだ。

彼が現れるのは悲劇を止めるためだという事。

 

長い間眠っていた怪獣をトンネル開発のために起こしてしまった事件では縄張りを荒らされて気が立っていた怪獣を宥め怪獣の気持ちを我々にテレパシーで

伝える事で共存の道を示してくれた。

 

同胞を傷つけられて怒る異星人は巨大化し、自分たちを襲ったごろつきを周りの市民事踏みつぶそうとしていた。

そんな時に彼は現れて踏みにじられる無関係な命を守り異星人を宥めた。

 

とある異星人侵略拠点を島国に作る為に津波を発生させる装置で島国を沈没させ邪魔者を一層しようと企んでいたアクア星系人との戦いでは装置を警備して

いた防衛ロボットを食い止め我々の装置破壊作戦を援護してくれた。

 

 

他にも彼はたくさんの悲劇をその手で救う為に我々の前にその姿を現した。

 

気付けば彼は”英雄(ヒーロー)”になっていた。

どんなに絶望的な状況でも、彼を呼ぶ声がどんなに小さくても、例え誰かが見ている訳では無くても彼は悲劇を止める為に現れた。

 

だがそれは、彼の巨人である時の姿しか見た事のない者が抱く偶像でもある。

普段の彼は、ただの青年だったから。親戚の下で彼と知り合った私は彼に協力者になる事を依頼した。

 

その驚異的なまでのその力をGFの制御化に置くという名目だったが、結局は目の前にいる創作の世界から飛び出して来たかのような正義のヒーローに興奮し、

それに関わる事が出来る自分を特別だと思えたからだ。

 

だが、少なくとも彼は、青年の時の彼は何も特別では無かった。

その日を生きる為に働く。つらい事があれば落ち込むし、楽しいことがあれば笑うのだ。そして、私たちと同じように傷を受ければ血を流す。

 

それを理解したその時に私は自分に寒気が走るような感覚を覚えた。

 

コンダ

「世間の彼への信頼は厚い。彼を陥れようとしたザラブ星人の策略の前でも民衆が彼を信じていた事からも私はそれを疑っていなかった。だが、過信しすぎてしまった。

彼に今回の兵器使用を止めるよう頼んだのは私だ。」

 

かの国の兵器実験に際して標的となる惑星ムルロアだが、かの国の調査が不十分であるとの報告を受けた長官は、惑星の地表観測をGFが誇る特殊望遠鏡にて実施し、

生物の痕跡を発見した。

その為実験の取りやめを行うように働きかけを行った。しかし、その動きを阻害する強硬派の者たちの手で情報は規制されてしまい、残された僅かな時間で出来る事が

彼に頼るという事しか出来なかったのだ。

 

コンダ

「私の判断が甘かったのだ。罵ってくれて構わない。どこかで私も彼を英雄(ヒーロー)として見てしまっていたのかもしれない。いや、神だとすら思っていたのかもしれない。」

 

彼に縋りつく事しか出来なかった。

だからこんな悲劇が発生してしまったのだ。

 

キリマの頭の中は真っ白で、コンダの話が何処か遠いものとして感じていた。

彼は人だと、キリマは思い直した。だが、コンダ長官は彼を神だと思いこんでしまっていた。

 

キリマがその思考をなんとか言葉として吐き出そうとしたその時にサイレンの音が響く。

キリマは意識を切り替え長官に礼をするとその場を離れ、ブリーフィングルームへと足早に向かって行った。

 

 

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ここは創作の都と呼ばれるかの国首都、そこでは人々が日常を過ごしていた。時刻は正午天気は雲一つないほどの快晴だった。平和な日常の風景、しかしそれは突然に非日常の光景へと切り替わる。

 

太陽を覆い隠すように黒い雲が空に広がったのだ。急激に広がるそれは瞬く間に太陽を覆いつくし、その光景に呆然と空を見上げていた人々から次々と悲鳴の声が上がった。

 

黒雲からは鱗粉と共に大量の蛾の死体が落ちて来たのだ。

 

鱗粉を吸い込んでしまった人の大多数は苦しそうに咳き込みあまりの苦しさに倒れ込んでしまう者さえいる。

 

鱗粉は吸い込んだ者の灰をその熱で焼くのだ。自らが受けた熱を相手に味合わせるように。

 

そして次にこのヤブラツまでの道のりを生き延びた蛾が地上へと群れを成して降りてくる。

 

憎い相手から光を奪うかの用に蛾たちは明かりへと群がる。

通常の蛾よりも大きいその体躯は衝突の勢いで容易にガラスを破壊し、建物の中にもしの鱗粉をばらまきながら大量の蛾が侵入して行く。

 

その日、1つの町が経った十数分で機能を停止し、日常の風景は地獄のような風景へと変化した。

 

大量の蛾が全ての光を覆いつくし都から光が消えた頃、完全に無人になったその場所に黒雲がゆっくりと降り立っていった。

地上にゆっくりと降り立ったそれは、ギロリと光る二つの目を光らせたかと思うと金切り音のような咆哮が上がる。

 

降りったった憎悪の化身はやがてその身に纏う怨嗟で星を覆いつくすだろう。愚かな人類に報復する為に。

 




遅くなりました。
本当に申し訳ありません。

個人的にタロウのムルロア回はもっと陰鬱とした雰囲気にしてほしかった。
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