異世界上位存在チャット   作:あたらんて

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【急募】竜種を殺す方法

1:まりりん

あのクソ寝坊竜を殺したい

 

 

2:ブレスぶっぱマン

いやホントごめん

 

 

3:もえるんるん

本人が真っ先にレスしてて草

 

 

4:女神

自分でも悪いと思ってんのな

 

 

5:ブレスぶっぱマン

言い訳すると、誰か起こしに来てくれたら起きてた

 

 

6:まりりん

>>5

殺すぞ

そんな余裕があるような状況じゃない未来が視えてたからテメエと契約したんだよ

 

 

7:魔界最強

ガチギレで草

 

 

8:エッッッ

そもそもあれどういう契約だったんだっけ?

 

 

9:まりりん

>>8

クソ竜の失われた秘宝をわざわざ五年くらいかけてウチの騎士が見つけてきたから、それを対価に結んだ三度まで国の危機に助けに来てくれるっていう契約

結べた時はウッキウキだったわクソッタレ

 

 

10:耳13km

いや草

 

 

11:もえるんるん

ええ…ガチクズやん

 

 

12:魔界最強

三度まで助ける(一度目があるとは言ってない)

 

 

13:輸血求む

そもそもどうやってマーリンの国って滅びたんだっけ

異民族の侵略?

 

 

14:女神

>>13

表向きにはそう

実際は当時まだ協定を結んでなかった魔界の侵略があったから

 

 

15:まりりん

マジであいつら殺す

てか殺した

 

 

16:魔界最強

言っとくけど俺じゃないからな

確か先々代とかの時代だったと思う

 

 

17:エッッッ

私も何も関係してないから

 

 

18:もえるんるん

魔界と全面戦争してた時代が懐かしい

 

 

19:耳13km

傲慢か強欲が魔王になると大体ロクなことにならないからな

今が割と異常

 

 

20:エッッッ

正直担当する大罪って本人の資質にあんま関係ないと思う

 

 

21:輸血求む

>>20

コイツが言うと説得力ある

 

 

22:ブレスぶっぱマン

エッッッの担当大罪ってなんだっけ

 

 

23:エッッッ

色欲

 

 

24:魔界最強

>>23

ほんとに謎

 

 

25:耳13km

>>23

色欲っぽいことなんかしてますか…?

 

 

26:エッッッ

彼氏募集中です♡

 

 

27:まりりん

物理的に滅ぼした国の数言ってみろ

 

 

28:エッッッ

>>27

じゅうよん

 

 

29:魔界最強

サバ読むな

20はやってる

 

 

30:エッッッ

すいません

亜人の国入れたら四十いきます

 

 

31:まりりん

色欲の力で滅ぼした国の数は?

 

 

32:エッッッ

>>31

ぜろ……

 

 

33:女神

ほんとにこいつが色欲で大丈夫なのか魔界は

ハニトラとか出来んの?

 

 

34:エッッッ

ハートキャッチは得意です!

 

 

35:もえるんるん

ハートキャッチ(物理)

 

 

36:耳13km

マジで脳筋だなコイツ

ホントにサキュバスか?

 

 

37:ブレスぶっぱマン

担当大罪ってどうやって決まんの

 

 

38:魔界最強

当時の就任者を殺せば次代になれる

だから本人の資質はほんとに関係ない

 

 

39:輸血求む

魔界最強の担当大罪ってなんだっけ

 

 

40:まりりん

>>39

傲慢と強欲と怠惰と嫉妬と憤怒の兼任

だから今代大罪は3人しかいない

 

 

41:女神

絶対おかしいだろ

 

 

42:封印中

竜種を滅ぼすのは少し骨が折れるな

奴らを倒す上で一番の問題は存在強度が圧倒的に違うことだ

俺なら気にせず滅せられるが、普通はまず攻撃が通らない

ただ幸い、竜に対する特効性を付与された武器は世界にいくつかある

グラムとかバルムンクとかはその代表格だな

あの辺なら祖竜に通じるかはともかく、成体のドラゴン如きなら掠るだけで致命傷になる

 

 

43:耳13km

このスレで初めてスレタイに適したレスを見た

 

 

44:もえるんるん

めっちゃマジメに答えてくれるじゃん

 

 

45:まりりん

なるほど

ドラゴンスレイヤー集めるか

 

 

46:輸血求む

竜の血って旨いの?

 

 

47:ブレスぶっぱマン

>>46

旨くないからお前は参戦してくんな

てか自分の血飲めばわかるだろ

 

 

48:耳13km

>>46

別に活動再開するのは構わんけど俺の国には来るなよ

指名手配してあっからな

 

 

49:エッッッ

指名手配は草

 

 

50:耳13km

>>49

お前もしてあるからな

なんなら賞金お前の方が高いぞ

 

 

51:エッッッ

え?

 

 

52:魔界最強

あんだけ国滅ぼしてたら当たり前だろ

誰も自分の国を更地にされたくないわ

 

 

53:女神

てか賞金出してない国の方が珍しい

お前殺すだけで世界一の富豪になれんじゃね

 

 

54:エッッッ

先代色欲は人間たちに大歓迎されてたのに…

 

 

55:もえるんるん

色欲だと思ってたら死鬼夜苦だったもんな

kissの代わりにkillしてくるやつの相手なんて誰もしたくないわ

 

 

56:輸血求む

それと比べてただ血を吸うだけの無害な俺

 

 

57:ブレスぶっぱマン

>>56

????????

常識知らずの我でも言ってることおかしいってわかるぞ

 

 

58:まりりん

大災害が何を言ってるんですかね

 

 

59:女神

次暴れたら教会動かすからなお前

 

 

60:封印中

>>59

勇者を出せばいいじゃん

アイツなら吸血鬼如きワンパンでしょ(笑)

 

 

61:女神

>>60

死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね

 

 

62:エッッッ

あー

破壊神様が煽るから

 

 

63:もえるんるん

コイツ勇者の話題になると早口になるよな

 

 

64:耳13km

>>63

お前ホントに眷属か…?

 

 

65:ブレスぶっぱマン

女神のいるところで勇者の話は禁句だというのに

……で、結局我は許された?

 

 

66:まりりん

>>65

なワケねえだろ殺すぞテメエ

 

 

67:魔界最強

勇者に依頼すれば?

アイツならワンチャンいけそうな感じあるでしょ

 

 

68:ブレスぶっぱマン

ちょっとそれは我も怖いのでやめて欲しい

 

 

69:まりりん

なるほど

アリか…?

 

 

70:ブレスぶっぱマン

おい

 

 

 

 

 


 

 

 

「フフフ……! そうね、勇者がいたわ! あの子なら大概なんでも出来そうな感じはあるし、意外と良い案じゃない?」

 

 とある宮殿の最上階、一人の()()が名案を閃いたと笑い、喜びにクルクルと回り始める。

 しかし両の手に持つ魔杖は130cm強ほどの小柄な体に似つかわしくないほどに大きく、少女はその重さに耐えきれず尻餅をついてしまう。

 

「い、いったた……こ、これもあの竜のせいね! 本当に許せないわ。今すぐ滅ぼしてやる!」

 

 誰もその醜態を目にする者はいなかったというのに誤魔化すように赤面しながら声を張る少女。

 どうもとある竜に恨みを抱いているようだ。見たところ十にも満たない少女のようだが、一体どんな出来事があったというのだろうか。余り明るい事情でないことは想像に難くない。

 

「となれば人間界に行く準備を始めなきゃだけど……最近の情勢ってどうなってるのかしら。亜人が支配してて人間種は迫害対象とかないわよね?」

 

 不安げに人間界への恐れを呟く少女は、その大きな杖を全身を使ってえいやと振る。

 すると先ほどまで綺麗な銀髪に覆われていた少女の頭部に、2つのピンと主張する猫耳が生えているではないか。更には下半身を見てみると、スカートの下から尻尾が見え隠れしている。

 

「うーん……でも逆に、亜人が迫害対象だったら困るのよね。あと同族内での迫害とかもあるし……てか昔はこの髪と眼で実際迫害されてたし……」

 

 そう言う彼女の髪は腰上まで届くほどの美しい銀髪。目の方は右が青で左が赤という、いわゆるオッドアイと呼ばれるものであった。

 

「……まあ、いっか! 変なことしてくる奴らがいたら、全員ぶっ飛ばせばいいじゃない!」

 

 先ほどまで悩んでいたのが嘘のように明るい声を出して思考を放棄する少女。

 それで先の話は終わったらしく、既に服を選んで外出の準備を始めている。

 

「最初は勇者の居場所を掴むところからよね。まずは知り合いのところを辿っていこうかしら。もえるんるん……炎の精霊なんかどうせ暇してるだろうし。よし、ひとまずの目的地は決まったわ!」

 

 杖を振れば光が宙に地図を描き始める。それを少し見れば、彼女は行き先を決めたようで再度杖を振って光の地図を消し去った。

 

 準備は万端と言わんばかりに胸を張る少女。

 ところが荷物は手に持った杖が一本のみ。鞄の一つすら持たないその姿は、旅に慣れていないものですらも引き留めるだろう。

 

 しかし、彼女はこれで十分だといった態度。そしてそれを証明するかのように、彼女は異次元の魔法を繰り出す。

 パチンと指を鳴らすと同時、少女の目の前の空間に穴が空く。真っ暗で中も覗けないそれは俗に、ワームホールと呼ばれるものであった。

 

「それじゃあ人間界に行きましょう。旅なんて何百年振りかしら! まずは知り合いたちに挨拶して、それから勇者の情報を集めて……やる事が多過ぎるわ!」

 

 旅への期待で目を輝かせる少女。その様子は幼い外見に非常に見合ったものであったが、発せられる言葉はどうにも違和感を感じさせる。

 

 やがて、これからの楽しみに胸を膨らませながらワームホールへ少女が飛び込むと、少女がそれまでいた城は支柱を失ったかのように崩れ始める。

 

 しかし彼女がいた世界に他の生命は存在しない。故に、誰もその宮殿の終焉に気づくことはなく――また、その事実は彼女の異常性を象徴するに十分であった。




登場人物紹介

・まりりん
銀髪オッドアイロリ。ポンコツなので本人は気づいていないが、彼女が人間界に出るというのはそれだけで人間たちにとっては大異常。
本名を出せばその瞬間に国を挙げての大騒ぎになるか、あるいは全く相手にされない。

・ブレスぶっぱマン
クソ寝坊竜。
上位存在の中でもかなり強いため、少なくとも元人間のまりりん如きには負けない。

・もえるんるん
相変わらず上司のことを舐めてる精霊。
権能剥奪はセルフ焼き土下座して何とか許してもらった。

・女神
セルフ焼き土下座とかいう一発芸でちょっと笑ってしまったため仕方なく許した。

・魔界最強
今の魔界では逆らうやつはそんなにいないらしい。

・エッッッ
脳筋サキュバス。大規模魔法ブッパと格闘戦が大好き。
サンドバッグにされる人間たちの国からしたらたまったものではない。

・耳13km
もともと長命である同族の中でも長生きなので、王としてはたまに優秀な面もある。
しかし基本ポンコツなので、周りからの評価は燃料切れ直前のチャッカマンみたいな感じ。

・輸血求む
処女の血が大好き。
ちょっと竜種の血をひいてるらしい。

・封印中
女神を発狂させられて満足してる。
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