今回はオリジナルですが、ザク隊長の悲しい過去が書かれています。
さらに、早々にザク隊長がこの世界に流れ着く原因となるある人物(?)が出てきます。
それじゃ、流します。
エクスキューショナー(暖かくて心地いい。頭が体がふわふわする。いい気分だ。)
??「エクスキューショナー。」
エクスキューショナー(誰だ?オレを呼んでいるのは。)
??「大丈夫?エクスキューショナー。」
エクスキューショナー(ああ、なんだ。あなたが呼んでいたのね。)
??「よかった、無事で。ボクの事誰だか分かる?」
エクスキューショナー(そんなの分かりきってるわ、ずっと探していたんだから。あなたのことをずっと。)
??「……そうか。じゃあ、答えて。」
エクスキューショナー(もう、相変わらず呑気なヒト。じゃあ、答えるわね。)
エクスキューショナー「リコ…リス…父さん…。」
ザク隊長「どうしたの、ボクはザク隊長だよ?誰さリコリスって。」
エクスキューショナー「ハッ!」
エクスキューショナーは目を覚まし、勢いよく起き上がる。
エクスキューショナー「ゆ 夢か。」
エクスキューショナー「……おい、ザク隊長。」
ザク隊長「どうしたの?」
エクスキューショナー「グリフィンの人形共はどこに行った。」
ザク隊長「近くの小さい綺麗な泉で水浴び中。」
エクスキューショナー「お前は行かないのか。」
ザク隊長「ボクは男だからね。一緒に入らないし入れない。」
エクスキューショナー「フゥン……。」
エクスキューショナーは興味なさげに返す。
エクスキューショナー「もう一つ聞いていいか?」
ザク隊長「何?」
エクスキューショナー「なんでオレの手をずっと握ってるんだ。」
ザク隊長「えっ。」
ザク隊長は自分の手を見る。
その両方の手はエクスキューショナーの左手を優しく、包み込むように握っていた。
ザク隊長「ごめん、もう放すよ。迷惑だったよね。」
ザク隊長はそっと、手を放そうとした。すると、エクスキューショナーの左手が再びザク隊長の手を掴み握り始める。
エクスキューショナー「別に迷惑じゃない。むしろ、落ち着く。」
エクスキューショナーは手を握ったままザク隊長の顔をじっと見つめ、その後ザク隊長の胸を枕にして、そっと寄りかかる。
エクスキューショナー「なぁ、ザク隊長。」
ザク隊長「何?」
エクスキューショナー「アンタはどこらから来た。グリフィンの人形より感情豊かで、俺たち鉄血工造より無骨なデザイン。明らかにここの星の、いやこの世界の出身じゃねぇ。答えろ。」
エクスキューショナーは上目遣いで、ザク隊長に質問をした。
ザク隊長「ボクはジオン公国からやってきた。型落ちMSさ。」
ザク隊長はボソボソと語り始めた。
ザク隊長「ボクは元部下で現上司のファイヤパターンゲルググに惑星開拓を任されてね。ソロモン基地からはるばるここまでやって来たのさ。」
エクスキューショナー「惑星開拓ねぇ、そいつはご愁傷様。この星は資源らしい資源はもう残ってないぜ。それに大規模なコーラップス汚染で住める土地はほとんどない。この世界はもうじき滅びる。」
ザク隊長「はぁあ、やっぱボクは捨てられたんだなー。」
ザク隊長は大きなため息をはく。
エクスキューショナー「てか、なんでお前めちゃくちゃ強いのに捨てられたんだよ。普通だったら手元に置いとくだろ。」
ザク隊長「それがねーどうやらボク上層部から蛇蝎のごとく嫌われてるらしいんだよね。」
エクスキューショナー「理由は?」
ザク隊長「思い当たる理由としては、ボクがガンダムを二回撃破したからかな。」
エクスキューショナー「ガンダム?誰だそれ。」
ザク隊長「MS、戦車、軍艦などを累計150機以上を葬り、多くのジオン軍エースを地獄に落としてきた白い悪魔さ。」
ザク隊長「軍艦の艦砲並の威力を持つビームライフルにあらゆるものを切り裂くビームサーベル、戦車砲を無傷で弾くルナチタニウム合金製装甲、スラスター推力55,500kg、ジェネレーター出力1,380kW。連邦が生み出した規格外のシロモノだ。」
エクスキューショナー「やべぇな、それ。よく勝てたな。」
ザク隊長「いやー、実際のところ勝てたのは奇跡みたいなもんさ。相手が二回も慢心してくれたからなんとかなったけど、次はまぁ上手くいくめぇ。」
エクスキューショナー「で、なんでそれが理由で嫌われてんだよ。」
ザク隊長「実はね、エースとか軍艦とかめっちゃ失って更迭されたりして冷や飯を食わされた元現場指揮官出身が幹部に多くってね。俺たちエリートが倒せなかったのになんで量産型のヒラがガンダムを倒せるのだ、ムキー!って嫉妬されててね。いやー、キッツイわホント。」
エクスキューショナー「男の嫉妬ってヤツか。」
ザク隊長「そんなとこ。」
エクスキューショナー「ハハッ、ホントにご愁傷様だな!同情してやるぜ。」
ザク隊長「そりゃどうも。くはー、人生上手くいかねーな。」
エクスキューショナー「まったくだ。」
エクスキューショナーは屈託ない笑顔で笑う。ザク隊長は嬉しそうに、自分の胸に寄りかかるエクスキューショナーの頭を撫で、優しく髪をすく。
エクスキューショナー「んっ……。」
ザク隊長「痛くない?」
エクスキューショナー「痛くないぜ。むしろ、気持ちいい。」
ザク隊長「もっとして欲しい?」
エクスキューショナー「ああ、頼む。」
ザク隊長「よしよし、、、。」ナデナデ
エクスキューショナー「クゥ。」
ザク隊長が再び頭を撫で始める。エクスキューショナーは満足そうに、喉を可愛らしく鳴らした。
ダイナゲート「ワンワン!」タッタッタ
ザク隊長「おや、ダイナゲート。どうしたの?」
ダイナゲート「くぅーん。」ジィーッ
ダイナゲートがザク隊長の太ももに前足を乗せ、じっとザク隊長をカメラアイで見つめる。
ザク隊長「君も撫でて欲しいの?」
ダイナゲート(コクリ)
ザク隊長「ははっ、わかったよ。」
そう言うとザク隊長はダイナゲートの喉(?)をゆっくり撫でる。
ダイナゲート「ハッハッハッ。」
ダイナゲートは嬉しそうな声を出し、体を摺り寄せる。
ザク隊長「可愛いなぁ。」
エクスキューショナー「だろ?たまーに物好きな人間が鹵獲、改造してペットにしててな。昔はコイツらで諜報なんかやってたんだ。」
ザク隊長「へぇー、やるねぇ。」
ダイナゲート「わふぅ。」
ダイナゲートが誇らし気に体を上に反らす。
エクスキューショナー「ま、全部ばれて規制が厳しくなった結果。偵察型は生産中止品になっちまってな、現存して動くのはコイツくらいになっちまったのさ。」
ザク隊長「そうなんだ。」
ダイナゲート「クーン。」
そして、悲しそうにダイナゲートは鳴いて、ペタンと座り込んだ。
ザク隊長「君も苦労したんだね。」
ダイナゲート「わぅ。」
ザク隊長とダイナゲートが戯れている姿を見て、エクスキューショナーが話し始める。
エクスキューショナー「……ザク隊長。」
ザク隊長「なんだい?」
エクスキューショナー「なんで、アンタは俺に優しいんだ?」
ザク隊長「なにさ急に。」
エクスキューショナー「この世界じゃ鉄血工造は嫌われ者だ、なんせ人類に対して俺たちは反乱を起こし、多くの命を奪った。……沢山の笑顔と幸せを踏みにじってしまった。俺はな、無駄な暴力やいじめは大っ嫌いなんだ、でも俺はその無駄な暴力に加担してしまった。償っても償いきれないほどの大罪を犯した。」
ザク隊長「……。」
エクスキューショナー「だから、もう俺たちに優しさや温もりは与えられない物だと考えていた。だが、アンタは俺に優しさと温もりをくれた。」
エクスキューショナー「なんでだ?」
ザク隊長「あのね、エクスキューショナー。ボクもね、鉄血工造の事ちょっとだけ憎んでたんだ。多くの人形を傷つけたキミたちが許せなかった。」
ザク隊長「でもね、キミが泣いて震えているのを見てね、昔の事を思い出したんだ。」
ザク隊長「ボクがジャブローに降りて、現地で総隊長をやってた時の事を。」
ザク隊長「あれは、確か大雨が降っていた時だった。ボクは単独で偵察をしていて、たまたま巡回中のジムと鉢合わせしてね。ボクはそのジムに掴みかかってボコボコに殴り潰して、止めを刺そうとしたんだ。」
ザク隊長「そしたらね、そのジムはこういったんだ。助けてくれ、もう殴らないでくれって。」
ザク隊長「ボクはそんなことしったこっちゃないから、そのまま首を絞めて殺した。」
ザク隊長「その後、ボクはそのジムの死体から武器や携帯食料を盗もうと懐を漁った。」
エクスキューショナー「なんでそんなことを?」
エクスキューショナーは苦々しい表情を浮かべながら質問し。
ザク隊長は声を低くして答える。
ザク隊長「……ボク達ジャブロー攻略隊は常に物資不足でね、傷を癒す医療品に飢えと渇きを満たす食料に飲料、心を安定させる娯楽品その他すべてが足りなかった。だから、何がなんでも奪う必要があった。」
ザク隊長「敵拠点の物資の略奪は当たり前、時として民間人の家から盗みを働きまた時として要塞の守りが薄い所を狙って集団で攻め落とし、敵に降伏させる暇も与えず皆殺しにして物資を根こそぎかっさらう。それがもう
ザク隊長「だからボクは
ザク隊長「それを拾ってみるとそれは写真だった。そのジムの家族写真だった。」
エクスキューショナー「……。」
ザク隊長「幸せそうだった、とても輝いていた。だが次の瞬間には雨でぬれ、泥で汚れ、もう二度と輝くことはなかった。」
ザク隊長「ボクはそこで気付いたんだ。ボクはもう、戻れない所まで進んでしまったって事に。」
ザク隊長「そして、なにも盗らないでボクは拠点に戻った。暫く夢にでた。」
ザク隊長「エクスキューショナー、ボクは君に噓をついてしまった。ボクはどこにでもいる量産型のザクなんかじゃない。」
ザク隊長「多くの命を奪い、他人の笑顔と幸せを踏みにじってきたクソったれな怪物だ。」
ザク隊長「……こんなボクだけど、何時かこの罪を償いたいと思うんだ。」
ザク隊長「その第一歩として、ボクはこの世界の戦いを……グリフィンと鉄血の戦いを終わりにしたい。」
エクスキューショナー「お前ひとりでか?」
ザク隊長「まさか。」
ザク隊長「ボクには仲間がいる。M1911にWA2000、AK-47、M1918、スコーピオン、M4A1。そして、エクスキューショナー。」
エクスキューショナー「えっ、俺?」
ザク隊長「うん、俺。」
エクスキューショナーは驚愕した。
エクスキューショナー「何故俺を選んだ?」
ザク隊長「んーと、なんと言ったらいいのか。強いて言うなら、キミに惚れたからかな。」
次の瞬間エクスキューショナーは耳まで真っ赤にして大焦りし始めた。
エクスキューショナー「な、ななな何言ってんだテメェ!ぶん殴るぞバカ!バーカ!」
ザク隊長「ごめん。また本音が。」
エクスキューショナー「……でどこに惚れたよ。」
ザク隊長「うーんとね。君の力強さに惚れたんだ。」
エクスキューショナー「ふーん。」
エクスキューショナーは頬を赤らめ話を聞き続ける。
ザク隊長「実はね、キミと戦ってるときめっちゃ焦ってたんだ。」
エクスキューショナー「あんな余裕綽々な戦いっぷりだったのにか?」
ザク隊長「ああ、なんせ自分専用武装じゃないし、君の格闘戦能力はボクの想像を超えてたからね、めっちゃ戦いにくかったよ。もう、兎に角武器に負担をかけない戦い方しかなかったからめっちゃ疲れたね。」
エクスキューショナー(もし、専用武装だったらもっと酷い目に会ってたんだろうな。というか強すぎだろコイツ、もし本気だったらエージェントよりも強いかもな。)
ザク隊長「もしもし、遠い目してるけど大丈夫?」
エクスキューショナー「ああ、大丈夫だ。問題ない、続けろ。」
ザク隊長「ああ、うん、そうだねぇ……。こっちも攻勢に出たいけど君の連撃が激しくてホント手こずったねぇ。技もめっちゃ鋭いし、バトルアックスが折れないか気が気でなかったよ。」
エクスキューショナー「ま、それぐらいはな。反応できりゃ狙撃されても
ザク隊長「そりゃすごい。」
エクスキューショナー「へへっ、伊達や酔狂でハイエンドモデルは名乗っちゃいないぜ。」
エクスキューショナーは誇らしげに笑う。
エクスキューショナー「そう言えばさ、気になったんだがザク隊長、アンタのジェネレーター何積んでんだ?」
エクスキューショナーがザク隊長に聞きたかったことを聞く。照れ隠し&話題逸らしも兼ねていたようだが。
ザク隊長「ボクのジェネレーター?」
エクスキューショナー「ああ、あのパワーは並のモーターやエンジンじゃ再現出来ねぇ。爆発力がありながらも持続力が高い、瞬発性もある。」
エクスキューショナー「なんてモン積んでんだ?気になるよな、そこで盗み聞きしてるグリフィンの人形共。」
ザク隊長「えっ、ウソ。いたの!?」
叢の中から戦術人形達がわさわさと出てくる。
ザク隊長「いつぐらいからいたのさ。」
M1911「ダイナゲートを撫でてた辺りからです、、、。」
ザク隊長「割と序盤だねぇ。……幻滅させちゃったかな?」
ザク隊長は辛そうに口を開く。
WA2000「するわけないでしょ、指揮官。戦争なんだから、多少の悪事はどうしても起きるものよ。」
M4A1「その通りです。私は連邦やジオンの事はよく分かりませんが、もし私達が同じ状況ならザク隊長と同じことをしていたと思います。」
スコーピオン「だから、落ち込まないで。」
M1911「だって、指揮官様は指揮官様ですから。」
ザク隊長「みんな、ありがとう。これからm「で、ジェネレーターは何積んでんだ?」
エクスキューショナーが空気を読まず、聞き直す。
M4A1「……エクスキューショナー。貴女に脊椎は必要ですか?」ジャギッ
エクスキューショナー「おっと、ホールドアップ。捕虜に虐待はご法度だぜ。」
AK-47「お前さぁ、もうちょっとこう、ムードを察して質問を後伸ばしするとかできねぇのか。」
エクスキューショナー「俺は自分の知的好奇心を優先するからな、ムードなんざ知らん。」
M1911「うーんこの。」
ザク隊長「あははは、まぁいいよ。教えたげる。」
ザク隊長は苦笑いしながら近くの大きめの岩に腰を下ろす。
エクスキューショナー「待ってたぜ!」
エクスキューショナーはウキウキしながらザク隊長の前で胡坐をかく。他の人形達もむすっとしたり呆れながら座り込む。
ザク隊長「さて、エクスキューショナー。キミはボクのジェネレーターがただのエンジンじゃないと言っていたね。その通りだ、ボク、、、というよりMSはどうしても莫大なエネルギーを動くときに使う。」
ザク隊長「でも、ガソリンやハイオク、バッテリーや燃料電池なんかじゃ長持ちしない。」
ザク隊長「そこで、ボク達MSを造り上げた神様の一柱、トレノフ・Y・ミノフスキーって神様が核反応炉を使って動かそうとしたんだ。」
ザク隊長「でも、核反応炉だと放射線がガンガン出まくっちゃうからとてもじゃないが扱えない。」
ザク隊長「そこで彼は研究途上だったミノフスキー粒子を静電入力して動かしてみた。するとこれが大当たり!立方格子状の力場――即ちIフィールドが超高熱と放射線に対して隔壁の役割を果たしたため物理的な隔壁が最小限で済むうえに、ミノフスキー粒子が核融合エネルギーから直接電力を生み出すため、出力に対して極めて小型・高効率のエネルギー炉と進化したんだ。」
ザク隊長「さらに彼は研究を進め、精製が簡単な重水素とヘリウム3でD-3He核融合反応を生じさせる事ができる、ミノフスキー・イヨネスコ型熱核反応炉を造り上げ、MSの進化に大きく貢献したのさ。」
ザク隊長「この熱核反応炉にはさらに普通の反応炉にはない利点があってね、普通の核分裂反応と異なり、プラズマ場が維持できなくなった瞬間に核融合反応も停止するため、暴走の危険性がなく、もしモビルスーツが撃破されて(Iフィールドが崩れて)も、重水素が発火することによる「通常爆発」のみが生じるだけで済むんだ。まぁ、それでも数メートルくらいのクレーターができるぐらいの爆発は起きちゃうんだけどね。」
エクスキューショナー「……やべぇな、M4A1。」
M4A1「ええ、私も冷や汗が止まりません。」
スコーピオン「え?なにがやばいの?」
エクスキューショナー「ふっ、これだから民間企業の型落ち人形は。」
エクスキューショナーがスコーピオンを嘲笑う。
スコーピオン「お?戦争か、コノヤロウ。」
スコーピオンは青筋を額に浮かべ、エクスキューショナーに喧嘩を吹っ掛ける。
エクスキューショナー「しねぇよ。」
しかし、エクスキューショナーに軽くあしらわれてしまう。
WA2000「M4A1、分かりやすく説明してちょうだい。」
WA2000が二人の口喧嘩にあきれ果て、M4A1に説明を求める。
M4A1「ええっとね、要するに。どこにでもある物質で物凄いエネルギーを生み出せるローリスク&ハイリターンな発電機があって、ザク隊長にはそれが内蔵されているの。」
AK-47「なるほど、そりゃやばいな。」
M1911「指揮官様ってすごいんですねぇ~。」
ザク隊長「熱核反応炉で褒められてもなぁ。」
M4A1「因みにザク隊長のジェネレーター出力ってどれくらいなんですか?」
ザク隊長「えーと、平均値が976kwだったはず。」
M4A1「わぁ、すごいですね。」
ザク隊長「因みにドムが1269kwでゲルググが1440kw、ジオングだと9400kwになるんだ。」
エクスキューショナー「9400kwとかジョークかなんかか?」
ザク隊長「まぁ、ジオングは超特別なMSだからね。」
M4A1「その、ジオングって何者なんですか?」
ザク隊長「ジオン軍が作り出した対ガンダム用決戦兵器さ。両腕部に5連装メガ粒子砲、頭部と腰部に合計3門のメガ粒子砲を搭載していてね。一斉射撃すれば戦艦だって一瞬で穴あきチーズにできる。」
スコーピオン「ヒェッ。」
M1911「そんなに強いならそのガンダムとやらも一発なのでは?」
ザク隊長「ああ、彼ならガンダムを確実に屠ってくれるだろう。」
ザク隊長「MSの話をしてたらちょっとソロモンが恋しくなっちゃった。皆元気にしてるかな。……ボクはここにいるよ。」
宇宙基地ソロモン
アガ太「そんな!ザク隊長の捜索を打ち切るですって?!」
ファイヤパターンゲルググ「すまない。アガ太くん、俺たちだって助けたかったさ。でも、ポッドの残骸もザク隊長のパーツも何も見つからないまま数ヶ月も経った。もう、探しようがないんだ。」
アガ太「くぅ、、、。」
ギャン美「アガ太くん……。」
ファイヤパターンゲルググ「どこに行っちまったんだよ、隊長、、、。」
ファイヤパターンゲルググが拳を握りしめ、悔しそうな声を上げる。その目線の先にはザク隊長の居るはずの
オペレータードム「うわっ!」
ファイヤパターンゲルググ「どうした!」
オペレータードム「ソロモン基地のメインコンピューターがハッキングされています!」
ファイヤパターンゲルググ「なんだと?抑え込め!」
オペレータードム「ダ、ダメです!間に合いません!」
オペレータードムが必死になってキーボード操作をする。しかし、全てが焼け石に水だった。
スカルマークリックドム「ど、どうなってやがる。」
スカルマークリックドムが困惑し、次の瞬間大モニターと全てのPCの画面がブラックアウトする。そして、ゆっくりと一枚の絵がメインモニターに映し出される。
スカルマークリックドム「なんだぁ?この絵は。見たことあるか?指令。」
スカルマークリックドムは絵をじっと見つめ、ファイヤパターンゲルググの方をチラッっとみる。
ファイヤパターンゲルググ「コイツは『貴婦人と一角獣』って絵だ。1500年頃にフランドルで制作された6枚のタペストリーからなる連作。それぞれのタペストリーは「触覚」「味覚」「嗅覚」「聴覚」「視覚」の五感に加え、人間の第六感まで表していると言われることもある。とはいえ、現在でも作者すら不明のままとなっており、未だ大きな謎に包まれた作品なのだ。」
ギャン美「お父さんすごい!」
ファイヤパターンゲルググ「くくっ、これぐらいはな。」
ファイヤパターンゲルググが誇らしげに鼻をこする。
アガ太「しかし、なぜハッカーはこの絵を我々に見せてるのでしょうか。」
ファイヤパターンゲルググ「確かにな。犯人は一体誰なんだ?」
ファイヤパターンゲルググが首を傾げた。
???「犯人は私です。」
スカルマークリックドム「うわぁ!絵が喋った!」
???「うわぁ、とはご挨拶ね。」
スカルマークリックドム「すまねぇ。怪奇現象が起きたかと思って。」
???「まぁ、いいわ。初めまして、ソロモン基地の皆さん。」
フェネクス「私の名前はフェネクス。このハッキング事件の犯人よ。」
ファイヤパターンゲルググ「フェネクスだぁ?随分と洒落た名前だな。」
旧ザク爺さん「フェネクス……フェネクス……。」
ファイヤパターンゲルググ「うぉ、爺さんいつの間に。」
いつの間にか居た旧ザク爺さんがブツブツと呟き始める。
旧ザク爺さん「そうだ、思い出した。」
旧ザク爺さんがハッとした表情になる。そして、またいつもの無愛想な顔に戻り話を始めた。
旧ザク爺さん「昔ワシの爺さんが聞かせてくれた昔話を思い出した。お前は神が創りたもうた可能性の守り神、ユニコーンガンダムの三号機、自由の可能性を司る金色の鳥フェネクスだ。……違うか?」
フェネクス「当たりよ。もう、その昔話を覚えているヒトはもういないと思っていたけど。」
ファイヤパターンゲルググ「爺さん、その昔話って一体なんなんです?」
旧ザク爺さん「……正確には神話というジャンルになるな。もし聞きたいなら聞かせてやろう。」
ファイヤパターンゲルググ「頼みます。」
フェネクス「私もどんな風に伝えられているか気になるわ。聞かして頂戴。」
旧ザク爺さん「いいぜ、聞かしてやるよ。」
旧ザク爺さんがゆっくり椅子に腰をかけ、その昔話を語り始めた。
旧ザク爺さん「昔々、あるところに神様達がいた。神様達は星を作り、MSを動物を植物を作った。そしていざ星に
旧ザク爺さん「MSの発展に必要な
旧ザク爺さん「神に近いMSを作り、そのMSに可能性を託そうってな。」
旧ザク爺さん「そして、神様達はある三機のMSを作り。そのMSと共に多くの
旧ザク爺さん「そのMSはユニコーンガンダムシリーズと呼ばれてな。それぞれに別々の可能性を託されたんだ。」
旧ザク爺さん「まず、ユニコーンガンダム一号機のユニコーン。コイツは協調と多様性を託された。」
旧ザク爺さん「次に、ユニコーンガンダム二号機のバンシィ。コイツは不屈と友情を託された。」
旧ザク爺さん「最後に、ユニコーンガンダム三号機のフェネクス。お前は自由と愛を託された。」
旧ザク爺さん「この三機はよく働いた。MSの発展を支えて、神様達を満足させた。だが、ある神様が余計な事を言っちまった。」
旧ザク爺さん「このままではあのMSは我々を超えてしまうのではないか、ってな。」
旧ザク爺さん「焦った神様達は、この三機を封印しようと企んだ。そして実行し、ユニコーンとバンシィを無事封印した。しかし、フェネクスだけ運よくその封印から逃れ宇宙の果てまで飛んで逃げてしまった。」
旧ザク爺さん「フェネクスが逃げて、託された自由と愛が中途半端になってしまったから戦争は終わらず、独裁が蔓延こり、多くの涙がこぼれた。神様は悲しみ、フェネクスを探したが全然見つからず、途方に暮れてしまったとさ。めでたしめでたし。」
ファイヤパターンゲルググ「全然めでたい話じゃねぇな。」
スカルマークリックドム「むしろ、ビターエンドじゃん。」
旧ザク爺さん「うるせえ、文句だったら神様にいえ。」
フェネクス「まったくよ。あのクソッタレ共、私達に仕事押し付けておいて自分の立場が危うくなったら即封印とかバカじゃないのかしら。」
ギャン子「どこでもそう言う話はあるのねぇ。」
フェネクス「あるのよー、ホント嫌になっちゃう。」
アガ太「あ、あのー。フェネクスさん。」
フェネクス「何?」
アガ太「お話し中に申し訳ないんだけど、なんでソロモン基地にハッキングしたんですか?」
フェネクス「なんでって?うーんとね、貴方達にザク隊長の生存報告をしにきたからよ。」
スカルマークリックドム「なっ!?」
ファイヤパターンゲルググ「なんだと!おい、フェネクス。ザク隊長はどこにいる、教えろ!」
フェネクス「ああ、残念だけどこの世界軸にはもういないわ。彼は別の世界にいるの。」
ファイヤパターンゲルググ「どういう事だ。」
フェネクス「私が転移させたの、新たなる可能性を集めるために。」
フェネクス「これを見て頂戴。」
メインモニターの画像が絵画から実写の地球に変わる。
ファイヤパターンゲルググ「これは……?」
フェネクス「地球よ、異世界のだけど。ここに送ったの。」
ファイヤパターンゲルググ「なんで、送ったんだ。」
フェネクス「この星は疲弊しきっている。第三次世界大戦に北蘭島事件、胡蝶事件。」
フェネクス「このままでは悲しみしかないままこの星は滅びる。」
フェネクス「そこで私はこの閉塞した世界を変える事ができる、可能性を持つヒトを探した。そして、見つけることができました。」
旧ザク爺さん「それがボウズだったってワケか。」
フェネクス「その通りです。そして、私はずっとチャンスを待っていました。」
ファイヤパターンゲルググ「そして、そのチャンスが無事訪れてザク隊長はこの星に行ったってコトか。」
フェネクス「その通りです。」
ファイヤパターンゲルググ「ふざけるな!」ズガン
ファイヤパターンゲルググが本気で激昂し、近くにあったテーブルを拳で叩き割る。
ファイヤパターンゲルググ「フェネクスだがなんだか知らねぇが、何故ザク隊長を死地に再び送りこんだ!」
ファイヤパターンゲルググ「アイツは、あの人は、もう戦っちゃいけないんだ。さっさと引退して、誰とでもいいから結婚して子供作ってのんびりと余生を縁側で茶でも啜って過ごしてりゃいいんだ!」
ファイヤパターンゲルググ「そうでも、そうでもしないとあの人は壊れっちまう。これ以上戦うと、本当に壊れちまう。」
ファイヤパターンゲルググ「頼む、あの人を。ザク隊長を俺たちに返してくれ!」
フェネクス「……それは、本人と話して決めて。」
ファイヤパターンゲルググ「チッ、分かったよ。」
スカルマークリックドム「で、ザク隊長は今どうしてんだよ。」
フェネクス「ちょっとまってね。んしょ、、、これでよし。モニターに繋ぐね。」
アガ太(隊長、、、!)
全員が固唾をのんで見守る、そしてそこには。
ザク隊長「WA2000、湯加減はどうだーい。」パタパタ
WA2000「丁度いいわ。ありがとう。」
スコーピオン「しきかーん、ちょっとこれあつーい。」
ザク隊長「はいはい、火を弱くするねー。」
エクスキューショナー「おーい、こっちはぬるくなってきたぜ。」
ザク隊長「分かった、分かった。えーと、薪はたしか、、、。」
ドラム缶風呂の火加減の調節に勤しむザク隊長の姿があった。
フェネクス「あーうん。えっと、その。」
フェネクスが気まずそうな声を出す。
ファイヤパターンゲルググ「アハハハ、変わらねぇなあんたは。」
スカルマークリックドム「まったくだ。」
ちょっと嬉しそうに二人は笑い。
ギャン子「良かったぁ、無事で。」
ギャン美「ほっとしたねぇ。」
アガ太「まぁ、なんにせよ元気そうで何より。」
三人は安堵した。
旧ザク爺さん「ほう、ボウズもようやくモテ期が来たか。」
旧ザク爺さんが愉快そうに笑い、画面をじっと見つめ、ある事にふと気が付く。
旧ザク爺さん「ん?……おい、フェネクス。」
フェネクス「な、なに。」
旧ザク爺さん「あの画面の女、なんか俺たちにどこか似ている気がする。見た目はかけ離れているが、、、あいつらは何者だ?」
フェネクス「流石ね、旧ザク爺さん。あの子たちは戦術人形って言うこの世界の機械生命体なの。」
スカルマークリックドム「はぇー。同じ命なのにこんなに見た目が違うもんなんだな。」
ファイヤパターンゲルググ「しかし、なんでザク隊長が彼女たちと一緒にいるんだ?」
フェネクス「それはまぁ、後で本人にきいてね。」
ファイヤパターンゲルググ「適当すぎねぇか?」
フェネクス「ゆうて神なんてそんなモンでしょ。」
アガ太「それで、一体どうやってザク隊長と交信すれば、、、。」
フェネクス「それについては任せて、今ザク隊長が居る所は破棄された通信基地なの。私がなんとかこう上手く誘導&修理工作するから、貴方達は兎に角ザク隊長に通信し続けてね。あ、因みに波長はこれくらいでお願い。」
ファイヤパターンゲルググ「おk、任せろ。おい、オペレーター。頼んだぞ。」
オペレータードム「了解!」
ファイヤパターンゲルググ「隊長、待っててください。必ず助けます!」
頑張りました。(灰)
次回は未定ですが、頑張って考えますのでお楽しみに。