転生先がエロザルってまじっすか!?(改訂版) 作:二斗島甚兵衛
1.サル、転生する
視界は暗闇、耳に届く音など何も聞こえない静寂の中で流れ込んでくるよう記憶の波が押し寄せる。
泣き崩れていた。
俺には幼馴染がいた。顔も可愛く、愛想も良い。本格的に付き合ったのは高校生からだったと思う。勇気を振り絞って告白して、それが受け入れられて号泣した。この人のために頑張ろうと大学まで行き、中堅の会社に入り、積み上がる資料を必死でまとめ、家に帰って彼女と談話し、それだけで幸せであったはずだった。
けど、彼女は僕を裏切った。
浮気していたのだ。目撃してしまった。休みの日、用事でいないはずの幼馴染が隣町にいて。少し年上の男と肩を組んでいた。笑顔を振りまいていた。
瞬間、彼女と目が合う。
彼女から何かを伝えるような訴えるような目線を受けたところで記憶は途切れている。
途切れた記憶がまた映し出されたのは茫然自失のまま家に帰る俺だ。
携帯が鳴る、聞きなれたメロディ。
俺は慌てて携帯の画面を確認する。
メールを開き、一番上を確認する。
そこには、タイトルのない文章だけのメールが届いていた。
ただ一文、『別れよう』と。
頭の中には様々な感情が渦巻いていく。
何故。
何故何故。
何故何故何故。
何故何故何故何故何故何故何故何故何故何故何故何故何故何故。
何故、彼女は僕を選び続けてはくれなかったのだろうか。
何故、こんなことになったのだろうか…。
そこからの記憶は…ない。
流れ込んだ記憶が落ち着いて、日の光を浴びるような温かさと草原を駆け抜けてきた風の匂いを感じながら僕は目を覚ました。
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目が覚めると赤ん坊でしたってね。
自分の体から伝わる異常な熱気と頬を伝う涙。
それを確認しながら俺は天井を見ながら熟慮する、天井ぼやけて見える程度なのだが。
それはともかく確か何かで読んだ覚えがある、異世界転生ものだったっけか、記憶を保持したまま転生すると赤ちゃんの体に負荷がかかるとかなんとか…。
おそらく自分の状態はそれに該当している…だって赤ん坊になってるし。
まさかこれは!異世界転生ってやつではなかろうか!!
カット目を見開きテンションが急激に上がるのを感じる。
まじかよこんなことあっていいのかぁ~!とテンションが上がるのと同時に泣き出してしまった。
すると母親らしき人物が近づいてきて腕をゆりかごのように揺らしてくる。
その揺らぎに抗えるものなし……そう思いながら襲い来る睡魔に身を委ね、どんぶらこ~どんぶらこ~眠りに落ちた。
眠りから目を覚まし即座に周りを確認する。
遠くからはトントンと小刻みに何かを切る音がする。母親(推定)が料理でもしているのだろうか。
今一度赤ん坊の体を確認し、ドキドキワクワクの剣と魔法のファンタジー世界に来たのだ!と実感する。
胸に燻ぶる興奮を抑えつつ俺は自分の記憶を探る。
転生もの、ファンタジーものの知識は微々たるものではあるが、前世…で読んでいた。
その記憶も知識もある。
ということは俺の第一声は決まっている「ステータス!!」ということは赤ちゃんの口からは出ないだろうからここは心の中でステータスと意識する。
「んゆ?」
何も出てこない……。
どうなっているのだろうか、
俺は何度もステータスオープン!やマイページ!と念じる。最後にはもう、開け!夢の扉!と念じていた。
なんでなん。
もしかして転生特典とかチートとかないやつなんか?
と少し涙目になってきた。
さっきまで上がってたテンションもしぼみ気味である。
いやでも待ってほしい、この体1年経ったくらいの赤ん坊の体に大人の頭脳っていうだけでもはやこれがチートなのでは?
と気持ちを持ち直す。
そうとなれば魔法!とかは物語によって諸説あるからわからない。
致し方なく俺は肉体から鍛えることにした。
こういうのは初めが肝心なのだとだれか言っていた。
ただ何ができるかといわれると腹筋背筋ができるほどまだ筋肉が発達していないしハイハイや歩きを駆使しながらあうあうしゃべって口の筋肉を必要十分まで鍛えるだけなんだけどね……ゾンビやん。
訓練しながら何から始めようかな~とのんきに考えて動き回ってたところでふと目についた陽光がカーテンをまくるようにして俺の目に突き刺さり、あぁぁ、目がぁ、目がぁ〜〜〜あああああああ〜〜〜〜とのたうち回った後、外の光に順応した目が窓の外を映し出していた。
その時。
さっきまでのワクワクファンタジーの雰囲気と気持ちは何処へやら。
よく見たらばっちり見覚えのある街並みが映っていた。
日本なんかい!!!
夥しく暴れ狂う驚きを添えて俺の気持ちは天高くに舞い上がっていったことであろう。
神がいるならこの声にあたって落ちればいいのに…。
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誰に介入して欲しいとかあれば参考にするかもしれません。
良ければ皆さんもまじこい2次創作の供給よろしくお願いします。ほんと。まじで。