転生先がエロザルってまじっすか!?(改訂版) 作:二斗島甚兵衛
唐突な話ではあるが、先んずれば人を制すという故事をご存じだろうか。
これはそのまま、人よりも先に物事を実行することによって相手を抑え、有利な立場に立つことができるという意味の故事である。
まさしく今、俺が実行すべきことであると言えよう。
既に成人男性並の知識を蓄えている俺は誰よりも早く成長し、普通の人間より二倍の知識と経験を生むことができる。
行動方針としてはとりあえず自分を伸ばすこと、そのために運動に勉強何でも吸収しなくてはならない。
そう思い運動を試みてはいたのだが、いかんせん幼児の体は疲れやすい。
家を走り回ったり、重いものを持ってみたりしているがすぐに限界を迎えてしまう。
幼児の身で壊れるまで筋肉を酷使するとか論外であるし、着実に筋肉はついてきていると確信できる。
昨日よりも走れる距離は長くなっているし、重いものを持てる時間も長くなっている。
これだけ早く効果が現れるとは幼児の体様様である。
勉強に関しては父の部屋に侵入し、本を奪取して読ませてもらっている。
写真の技術関連の本が多いのは父が写真家だからだろうか。
そう、父の仕事はどうやら写真家らしいことが判明している。
それは両親について色々知っておくべきだと思い聞いた。
それに両親は驚いてはいたが、父と母の出会いやらなんやらから始まり今何をしているのかまで、ざっくりと説明してもらった。
その後、まぁわかるわけ無いかと話を締めくくられた。
そりゃまあ舌っ足らずな息子がパパとママについて知りたいといっても理解できるかどうかは別物だもんなと思ったが、お宅の息子さん普通の成人男性の生まれ変わりですよとは言えなかった。
理解がある親なのかも分からないし、できれば普通の家の息子として育ててもらいたいと思っていたからか……それ以外か……。
あとはここが前世とおんなじ人間に転生したわけではないということもわかっている。
まず父親と母親の見た目から違うし…名前も違ったし。
閑話休題
勉強の話に戻らせてもらうが、如何せん本が写真集や、写真の技術本ばかりで偏った知識だけが身についていてどうにも進歩がない。
勉強面でのこれ以上の発展は諦めるべきなのか……。
いや、高校大学程度の問題は復習程度に収めておいて大手企業に就職とか研究職になったりとかプログラマーなんかもいいんじゃないだろうか。
長い時間費やして株の勉強をして、不労所得でのんびり生活ってのもありかもしれない。
小学生高学年くらいになったら本のおねだりでもしてみようか。
勉強と運動に関してはこんなところだろうか。
他には最近変わったことについても話そうか。
最近変わったこといえば食に関してだろうか。
自意識が芽生えたのがこの歳で本当に良かったと思っている、母親のおっぱいから乳を吸う羞恥プレイは俺の精神が持たなかっただろう。
離乳食も終わり晴れて普通のご飯が食べれるようになった、離乳食は味が薄くほんのり香りのあるべちゃべちゃなお粥を食っている気分だった。
満腹感はあるのだが前世のときはこれの何が美味しかったのか理解に苦しむ。
普通のご飯バンザイ!日本国幼児に栄光あれ!
ここ最近はずっと起きて飯食って運動をして飯食って寝るのを繰り返している。
今の俺はこの自分の生活に飽きていた。
時々散歩に出かけるのが生きがいになりつつある。
ヴァーと天井を見つめながらゴロゴロする。
転生だーうれしーといってもうまくいかないものである。
「いくろーもう出るぞ~」
「はーい」
今日は散歩の日である。
どうやら俺が家の中をゾンビのように歩いたり走ったりを繰り返しているのを見て動くことが好きだと考えたらしく、最近はよく散歩に出かける。
小さい服を着て、屈辱であるがおむつを履きその上からズボンを履いて玄関へ出る。
今日は父親が散歩の面倒を見てくれるようだ。
顎髭を生やし、茶色のロングヘアーの父はヘアバンドにパンクな服を着ている朗らかな性格の人だ。
顔は正直イケメンだ、俺の将来への期待も高まる。
顔が良いに越したことはない。
ちなみに母親はツリ目で強面な印象を受けるが、メリハリがあって家族の前やご近所さんの前では優しい性格である。
良因子最高。
玄関で靴を履き、父親に玄関を開けてもらいながら外へ出る。
聡明な子だと思われているからか、手は繋がないで家の周りや公園を散策する。
ここ最近で体力も上がってきたし、地形もだんだん覚えることができてきた。
気持ちのいい春の風の歓待を受けながら歩道を並んで歩いていく。
「どうだ?いくろー、そろそろこの辺も歩き慣れてきたことだし、今日は少し遠くに行ってみようか。」
「うん!そうしよ!もっと色んな所が見たい!」
「今日はとっておきのでかいところ見せてやるからな!驚くなよ?」
そう父親が言いながらどんな顔をするのか楽しみにしているような顔をする。
しばらく歩きで川を渡ったりして移動していると向かっている先に大きな寺が見えてくる。
なんか見たことあるような既視感を覚え何か思い出そうとしていたその時である。
一気に鳥肌が立つ。
嫌な予感がする。
なんだかわからんがやばい空気だけを感じ取り、焦って父親の袖を握りしめた次の瞬間。
きれいな青空に天空おも突き刺すかのような光が飛び立っていった。
?????
わけが分からずあんぐりと開けた口から声が出る。
ただ一言。
「は?」
その瞬間俺は放心状態になった。
父親は平然とした顔で「おー今日もやってるなぁ」と感心したように言っている。
いやいやいやいや、何がどうしたらそうなんねん!
もしやこれが日本の正常な風景であるとでも言うのか!?
こんなんあり得るとかそれはもう創作の…。
そう考えて一つの答えにたどり着いてしまった。
そういえば前世にこれが日常茶飯事であるというゲームをプレイしたことがある。
むしろファンであった。
俺は恐る恐る父親に尋ねる。
「パパ…ここって…どこ?」
「ここか?ここはなぁ川神院っていうお寺だ!」
父親は息子の鼻を明かしてやったってくらいのニコニコ顔でそう告げた。
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俺は茫然自失になったまま父親に連れられて家に帰ってきた
失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した。
いやそんなこと考えている場合ではない。
あれは間違いなくかわかみ波だった。進〇ゼミでやったところだ!どころではない。
これあれか!?憑依転生ってやつか!?
どうする?名前的に俺は完全にヨンパチだ!エロで馬鹿でひ弱な猿だった!
なんで名前を見た時点で気付かなかったんだ…あだ名のせいで完全に本名を忘れていた。
いや落ち着け俺。まだ間に合う。
なんと言っても俺は前世上がりの転生者…いや、憑依者だ。
先に言った故事の通り。いち早く行動を起こしたものが勝つ世界。
体を鍛え、精神も鍛えて前世での知識を活かしながら戦えば生き抜くことは可能なはず。(別に死んでない)
まず再確認のためにも知識をまとめよう。
要注意人物その他諸々についてできる限りのことは書き記しておくことに意味がある。
突発的な出来事にも対処するためにも先んずは体を鍛える必要がある。
そのために一番最初にしなくてはならないこと…。
それは―――――――――
「パパ!俺、川神院に弟子入りする!」
川神院で己の力を磨くことにした。
これしか道は残されていなかった…。
感想評価コメント指摘等々よろしくおねがいします。
亀更新になると思いますし先のこと全く考えてないのでエタる可能性はありますががんばりますんで!何卒何卒ぉ。