「加蓮さんは結構積極的なのね」
「八幡に一目惚れみたいな感じだったからね。自分でもあんなに積極的になるなんて驚いたよ」
「そうじゃなきゃ、彼氏がいるのにアイドルになんてならないよな」
完璧に女子トークですね。俺、必要ないよね?てか、恥ずかしい。
「それで、初デートはどこへ行ったのかしら?」
「それはね…」
「過去編はまだまだ続きます」
「神谷、俺はもうツッコまねぇぞ」
「次は比企谷がフッてくれ」
………
……
…
「ちゃんと水は持ってるか?」
「うん、大丈夫」
「具合が悪くなったら、すぐに言えよ」
「もう過保護だなぁ。そんなんじゃ夢の国は楽しめないよ」
やってきました、みんな大好きディステニーランド。
「ほら、早く行こう」
加蓮はツバの大きな帽子をかぶっている。まるで避暑に来たお嬢様みたいで、すげえ可愛い。
加蓮に手をとられてパークの中へ。
女の子と手を繋ぐなんてドキドキしちゃうでしょ!!勘違いしちゃうよ!勘違いして告白してフラちゃうよ!フラれちゃうのかよ!
「八幡っ!最初はあれ乗りたい」
「へいへい」
小町とも来たことあるけど、何かが違う感じがする…。そりゃ身内でもない、こんな可愛い娘と一緒だからかな?
「八幡?」
「なんでもない。並ぶぞ」
「は~い」
色んなアトラクションに乗ったり食事したり、時には人気キャラクターの着ぐるみと写真を撮ったり…。中に人なんて入ってないよ。ハチマンウソツカナイ。
ちっ!あの着ぐるみ野郎、加蓮の肩にさわりやがった。
…ん?なんだ、この感覚。
「八幡も一緒に撮ろうよ」
「ん?ああ」
なんだったろう、あの感覚…。まぁ、気のせいかもしれないしな。今は加蓮を楽しませてあげよう。
楽しい時間はあっという間に過ぎて夕方…。夜のパレードを見たら帰りが遅くなるので断念。
駅のベンチに腰をおろす。
「楽しかった~♪」
「それはなによりだ」
「ねぇ、八幡は何が楽しかった?」
何が楽しかったか?色んなアトラクション食事着ぐるみ…、休憩してる時だってそうだ。楽しかったというか、ずっと見ていたのは…。
「…加蓮の笑顔」
「え?」
うわっ!俺、何を言ってるんだ!
「す、すまん!キモイこと言った」
「そ、そんなことない…」
加蓮の顔が真っ赤だ。具合悪いのか?
「あ、あのさ…」
「なに?」
「よかったら、送らせてくれないか?」
「え?」
「いや、ほら、あれだ!加蓮が疲れて途中で倒れたりしないか、心配で…。し、下心とかは無くてだな…」
ワタワタと言い訳をする俺を見て加蓮が笑う。
「い、イヤだったらことわってくれ…」
「イヤな訳ない。お願いしてもいい?」
「俺から言ったんた。任せてくれ」