「…」
「雪ノ下さん、大丈夫?」
「え、ええ…」
おいおい、雪ノ下。どうしたんだよ…。
おっと、ノックだ。
「どうぞ」
「し、失礼しま~す。なんでヒッキーが居るの?!」
「ヒッキー?誰?」
加蓮が言うのはごもっとも。たぶん俺だよな。比企谷だし、元・引きこもりそうだし。
「ヒッキーはヒッキーじゃん」
なんか加蓮が睨んでます。
「2-F、由比ヶ浜結衣さんね」
「雪ノ下、知り合いか?」
「いいえ。知る機会があっただけよ」
「て、いうか、ここ凄いね。奈緒ちゃんに北条加蓮まで居るよ!」
テンション高いなぁ…。
「由比ヶ浜さん、ここには依頼あったのではなくて?」
雪ノ下が由比ヶ浜に向けて話す。
「なぁ、比企谷…」
「んだよ、神谷」
「雪ノ下さんて、『マリみて』みたいな話し方するな」
「お嬢様なんだろうな」
「八幡、奈緒、こそこそ話さない」
「はい」
「はい」
「比企谷君、悪いのだけど席を外してもらっても?」
え?ハブられるの?さすが俺。
「八幡、女子同士のデリケートな話だから」
なんか加蓮も参加するつもりだな。
「了解。マッカン飲んでくるから、終わったら呼んでくれ」
マッカンを飲みながら時間を潰す。どれどれハーメルンでSSでも読みますか…。
…メールだ。ふむ、家庭科室に来てくれ…か。
マッカンを一気に飲みほし家庭科室に向かう。家庭科室の扉を開けるとバニラエッセンスの甘い香りが…。
「何をしてるんだ?」
「由比ヶ浜さんの依頼でクッキーを作っているのよ」
「んで、加蓮と神谷はなんでいるんだ?」
「私は八幡にプレゼントする為だよ」
「完全に乗っかってるだけだよな?それで神谷は?」
「私はレッスンの合間に食べる為だよ。ひ、比企谷の為じゃないんだからね」
「はいはい、ツンデレ乙」
各々、生地をこねたりしている。
あの…由比ヶ浜さん。手に持った桃缶はどうするつもりですか?
そんなこんなで、クッキーが完成した。焼き時間?女子は四人で盛り上がってたよ。俺?ハーメルンの続きを読んでたよ。
「はい、八幡♪」
「さんきゅー加蓮」
「ひ、比企谷。私からも…」
「なんで神谷は緊張してんだ?」
「男にクッキー渡すなんて、初めてなんだよ!」
「お、おう」
由比ヶ浜と雪ノ下の方に目を向けるとなにやらモジモジしている。
「あ、あの、ヒッキー…」
「おう、なんだ?」
「あの時、サブレを助けてくれて、ありがとう。遅くなっちゃったけど、お礼です」
「あの時?サブレ?」
「入学式の日にウチの犬を助けてくれた」
「あぁ、あの犬か。犬は元気か?」
「うん、とっても元気だよ」
「それは良かったな」
「お礼がなかなか出来なくて、ごめんなさい」
「いやいや、由比ヶ浜の両親とか病室に来てくれたから、気にするな」
「あ、ありがとう」
次は雪ノ下が前に出てくれたきた。
「雪ノ下はなんだ?」
「その…、貴方を轢いた車に乗っていたのよ…」
「だから?」
「その…ごめんなさい」
「いや、なんで雪ノ下が謝るんだよ」
「あの車はウチの車で、私が乗っていたから…」
「運転してた訳じゃないだろ。気にしすぎだ。それに治療費や慰謝料ももらってる。病室なんて個室だったからな」
「でも…」
「わかった、雪ノ下の気持ちは受け取った。だから、もう引きずるな」
「その…、ありがとう…」
あ~、ビックリした。あの事故の関係者が集まるとはな。
「ヒッキー!!」
「おう、どうした由比ヶ浜」
なんか、由比ヶ浜がコッチに迫ってきた。
「その…、好きです!付き合ってください」
へ?なんで?