仮面ライダーEpisode DIEND 宝と罪と欲望連鎖   作:ホシボシ

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はじめに軽い注意をまとめます。
長めですが、以後気持ちよく読んでもらうためち思ってもらえれば幸いです。


1
この小説は、仮面ライダーディケイドに登場する仮面ライダーディエンドをメインとした仮面ライダーシリーズのクロスオーバー二次創作となってます。
多くのオリジナルキャラクターや、原作と同名のモノでも設定が大きく異なる場合があります。


2
さらにこの作品は、現在僕が同サイトで掲載させてもらってる作品の派生作品になります。
一応ソチラを読んでいなくても理解できる様にするつもりですが、少しわかりにくい点もあるかもしれません。


3
基本的にライダーに変身するキャラクターはほぼ全員オリジナルとなっています。
演者さんをイメージさせる用語等が一部出てくるかもしれませんが、実在の人物とは何の関係もありません。
気をつけますが、皆さんのイメージを壊してしまう可能性があります。そこはご了承ください。


4
愛要素や、他作品の公式でないカップリング描写があります。


5
中盤からやや下ネタも増えてきます。
苦手な方は申し訳ありません。


6
一応連載と言う形にさせていただきますが、あくまでもコレは本編ではなく番外編という事なので更新はかなり不定期かつ、遅くなります。



はい、とりあえず以上が最初の注意となります。
上記の要素が苦手の方はお手数ですがバック、またはよく注意してください。


さて、いろいろと長くなってしまい申し訳ありません。
どんな作品でも受け入れてやる、と言う方がいらしたらスクロールお願いします。
せめてこの作品が良い暇つぶしになってくれれば幸いです。




TARGET0 プロローグ

ジリリリリリと警報が鳴り響く音が美術館を包んでいた。

そんな音に負けぬくらい響くのは警備員の怒号と、警官達の足跡だ。

まるで動物の群れの様に大群を成して男達は美術館を走りぬける。普通こういった場所は騒ぐ事が禁止されているものだが、今日くらいは仕方ないのだろうか。

 

 

「あぁぁ、まさかこんな――」

 

 

美術館のオーナーは膝をついてがっくりとうな垂れる。

厳重な警備、厳重な保護ケース、全ては完璧だったと言うのに今目の前には絵画ではなく一枚のカードしかケースの中には入っていない。

そう、シアン色のバーコードと蝶を模したマークが記されたカードしか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……フッ」

 

 

その男は走っていた。

しかし他の警官や警備員達の様に焦っている素振りは全く無く、優雅に、そして軽やかに足を進める。

鼻歌交じりに彼は他の男達とは全く違う方向に向かって駆けるのだ。そして適当な窓を見つけると、彼は躊躇無くそこから飛び降りる。手には大きな荷物を抱えて。

 

 

「よっと」

 

 

ここは五階、落ちれば大変な事になるのだが何故か彼は平気だった。

それはその筈、彼は地面に向かって落ちてない。窓から飛び降りた彼は荷物を抱えていた方とは別の手に銃を持っていた。

そこから放たれるのは強力なワイヤー、その先端はありとあらゆる物にくっつく素材となっている。彼はそれを使って壁に張り付いていたのだ。

 

 

「成程、中々盛り上げてくれるね」

 

 

蜘蛛のごとく壁に張り付きながら男は下を見る。

するとどうだろう、夜の闇にいくつもの赤い光が点滅しているじゃないか。

そして同じく聞こえる何重ものサイレン、不協和音だ、この美しい月が照らす夜には不釣合いだと少年は首を振る。

 

 

「さて、どうしたものか……」

 

 

下に降りればうるさいパーティタイム。

悪いが彼らと遊ぶのは飽きてしまった、となれば道は一つか。

男は壁を蹴って空に体を放り、近くにあった外にむき出しとなっている非常階段にワイヤーを発射する。

 

 

「よっ! ほっ!」

 

 

階段に降り立った男は階段を三段飛ばしで駆け上がっていく。

先ほどのワイヤーアクションと言い、彼の身体能力は普通の人間を遥かに上回る程の身軽さ。

そうこうしている内に彼は屋上へ。空には無数のヘリコプターが自分の居場所を見つけるためにライトを照らしている。

男はそれに当たらない様、物陰に身を隠して布に包んでいた荷物の中身が無事かを確認していた。

 

 

「うーん、やはり良い絵だ。僕の部屋に飾るに相応しいお宝じゃないか」

 

 

男は再び絵を布で包むと、それを担いで立ち上がった。

もうココに用は無い、さっさと立ち去るのが一番だ。男はライトを潜り抜ける様にして走り出し――

 

 

「待て! 動くな!!」

 

「!!」

 

 

その時闇を貫く声が。男が振り向くと、そこには銃を構えている青年が。

さらにその隣には透き通る程美しい白髪の女性も立っていた。彼女の髪はまるで光を放つ様に闇の中でも白を強調している。

まるで人間のものとは思えない、そのもの珍しさに男も逃げる事を少し忘れて立ち止まってしまう。

 

 

「時空警察だ! その持っている絵を地面に置いて降伏しろ!」

 

「抵抗は許しまセン! 観念しなサイ!!」

 

 

警察手帳を見せて特殊な銃を構える青年と、ビシッと男を指差す女性。

対して男は焦る素振りを見せず、むしろ少し笑みさえ浮かべている様だった。彼は男の警察手帳をジッと見つめる。

 

 

「鈴木ねぇ、随分ありふれた名前だ。僕を捕まえるには少し華が無い」

 

「ほ、ほっとけ! とにかくもう逃げ場は無いぞ!!」

 

 

空にあるヘリコプターも全ての光を屋上にいる男に向けていた。

バラバラと羽の動く音と、そこから巻き起こる強風が男の髪を揺らす。

 

 

『コチラ、犯人を発見、至急応援をお願いします!』

 

 

そんな無線の男も聞こえてくる。下からは――

 

 

「何ィ? 屋上だぁ!? そんな所にいやがったか!」

 

「いけーっ! 全員すぐに屋上だぁぁぁ!!」

 

 

などと刑事達の叫びも聞こえてくる。

全く、随分騒がしい連中な事だ。この夜には全く似合わないと言っても良い。

 

 

「とにかく、手を上げて、早くそれをコッチに渡せ!」

 

「………」

 

 

男は言われた通り荷物を地面に置くと両手を上げて無抵抗の意思をアピールした。

警戒しつつ足を進める青年と女性、だがそこでふいに男が口を開く。

 

 

「やっぱり――」

 

「ッ? 何か言ったか?」

 

「ああ、やっぱりお断りだとね!!」

 

「!!」

 

 

男はどこからか取り出したのか、銃を構えると西部劇のガンマン顔負けの早撃ちを見せた。

まずい! 青年は女性をかばうようにして同じく銃の引き金に手をかけるが――

 

 

「う、うわぁぁ!!」

 

「きゃああ!!」

 

 

男の銃から放たれたのは銃弾ではなく眩い光だった。

強力なフラッシュに青年と女性は目を眩まされて動きを大きく鈍らせる。

そうしている間に男はニヤリと笑うと腰についていたカードホルダーに手をかけて走り出した。

 

 

「未熟だね、甘い甘い」『アタックライド』『バリア!』

 

「ま、待て!!」

 

 

すぐに青年達は男の後を追うが、既に男は屋上の端に。

しかしどうするんだ? 見たところソコには階段もなければ掴んで降りれそうな物も無い。

そして男はどう考えてもパラシュート等の装備も持っていない。ただ手にしているおかしな形の銃だけ――

 

 

「っておいッ!」

 

「危なイ!!」

 

 

青年達の目の前で男は何のためらいも無く屋上から飛び降りる。

死ぬぞ! 青年はヒヤリとしながら屋上から顔を出すが――

 

 

「んなっっ!!」

 

 

男が銃から放ったのは巨大なバーコードの様な紋章。

それがパラシュートの役割を果たして男はゆっくりと地面に向かっていく。

やられた! 青年は銃を構えて男のパラシュートを狙う。しかし下手な事をすれば男の持っている絵画に傷をつける可能性が。

それに男だってこの高さから落ちれば最悪怪我じゃすまない――! ある意味彼は自分自身を人質にしているのだ。

 

 

「なんてヤツだッ!」

 

「あ、アレを見てくだサイ!」

 

「?」

 

 

女性が指し示すのは上空のヘリコプター。

そこから機動隊の一人がバズーカーの様な武器を男に発射したではないか。

おいおい! 嘘だろ!? 青年は青ざめるが、どうやら放たれたのは網目状のロープの様。これで確保すると言う事なのだろうが――

 

 

「!」

 

 

ロープは男のパラシュートに触れると、なんの事無く弾かれてしまう。

そう言えば先ほど電子音が『バリア』といっていた、どうやらあのパラシュートは文字通り結界の役割を果たしているのだろう。

だから誰も何もできずに男の着地を許してしまった。しかしまだ陸地、ヘリも男の姿をしっかりと捉えている。

ここからが追いかけっこだと誰もが思うのだが、男はまたも銃を操作していた。

 

 

「君達じゃ僕には追いつけない。身の程を知りたまえ」『アタックライド』『インビジブル!』

 

 

インビジブル。文字通り男の体が消失する。

 

 

「き、消えた……!」

 

「も、目標ロストしまシタ。信じられナイ! あ、アカシックレコードですら追えないナンテ――……ッ!」

 

 

辺りは混乱が起こすざわめきに包まれていた。

まさに煙のように消えた犯人、これでもう追いかける事はできない。

 

やられた! 青年は拳を握り締めて虚空の闇を見つめる。

やはり"あの力"はただ物ではない。見過ごしていればもっと多くの物がヤツに盗まれてしまう筈、それを止められるのは――

 

 

「俺たちだけだ……!」

 

「で、デスね!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして――

 

「フッ」

 

 

絵画を抱えた青年は適当に見つけて上ったビルの屋上に立っていた。

下を見下ろせば自分を探しているのか何台ものパトカーが慌しく街を走っている。

そして空には同じくヘリコプター。こちらに気づくまでもう少しと言う所か、男は絵画を地面に置くとそこに銃を向ける。

 

 

「だいたい、このお宝は僕に盗まれたほうが価値が出る事のに。そんな事も分からないなんて愚かだ」

 

 

引き金を引く男、すると青い光が銃から発射される。

それが絵画に当たると絵がデータ化されて銃の中に収納されていく。

なんて便利な力だ、男は銃をクルクル回しながらもう一度周りの景色を見渡す。この街には、いや世界にはもっと色々なお宝が眠っている。

 

 

「全て頂く。このトレジャーハンター、海東(かいとう)大輝(だいき)様が!」

 

 

手を銃に見立てて街を撃つ海東。

彼は銃、ディエンドライバーを手にし再び夜の闇の中を駆けていくのだった。

 

 

 




まぎらわしいですが、本編の海東とは大輝の『輝』が違ってます。
つまりリイマジキャラですね。

時系列的には本編が始まる前の話を綴る形となります。
一応明確な予定はありませんが、全30話以内かなと。
あと次回更新時にはあらすじとタグに文字が追加されると思います。

その次回については、予定として本編の特別クラスの終了時に一話を更新予定です。
前書きにも書きましたが、これはあくまでもメイン連載ではなく、おまけの番外編という点をご了承ください。


ではでは
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