翔鶴と大鳳の「お焚き上げラヂオ」   作:是反

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2024年12月21日 放送分です。
お便りを送ってくださった皆様、ありがとうございます。



第47回放送(ゲスト:叢雲)

【第47回 翔鶴と大鳳のお焚き上げラヂオ】

翔鶴「翔鶴と!」

 

大鳳「大鳳の!」

 

「「お焚き上げラヂオ!!!」」

 

#翔鶴と大鳳のお焚き上げラヂオ

 

 

翔鶴「こんばんは~翔鶴です♪今夜もよろしくお願いしますね」

 

大鳳「大鳳です。よろしくお願いします」

 

翔鶴「ここ何日かで急激に寒くなりましたね~、他地域の方はいかがお過ごしでしょうか?」

 

大鳳「気候は違えど、お互い体調には特に気を付けたい時期ですね」

 

 

翔鶴「本日のテーマは『日常』ということですが、どんなお便りが来るかしら」

 

大鳳「日常を感じさせるお便りだけでなく、非日常の出来事も届いていることでしょう」

 

翔鶴「……それって『日常』になるのかしら?」

 

大鳳「非日常を感じることで日常のありがたさを再確認する、ということで……」

 

 

翔鶴「とにかく、読んでみればわかるわね」

 

大鳳「そうですね、楽しみです」

 

翔鶴「そして、今日はゲストとして叢雲さんをお呼びしています!」

 

大鳳「幣艦隊の最古参、つまり日常を最も知っている方です」

 

叢雲「叢雲よ、今夜はよろしく。ていうかそんな理由だったの、呼ばれたの」

 

 

大鳳「そのようですね」

 

叢雲「まあいいわ、そういう期待に応えられるかわからないけどね」

 

翔鶴「よろしくお願いします♪」

 

叢雲「じゃ、さっそくお手紙を読んでいけばいいのよね?」

 

大鳳「はい、こちらになりますね」

 

 

叢雲「なになに、お焚き上げネーム:ブチギレックス さんから……大丈夫?すっごい怒ってない?」

 

翔鶴「一体何があったんでしょう」

 

叢雲「このラヂオ局に対してじゃないわよね?」

 

大鳳「そうではない……はず……」

 

叢雲「……ま、とにかく紹介していくわ」

 

 

叢雲『今年の晩夏みたいな9月に北の泊地へ着任した空母艦娘です。テーマに即しているか分かりませんが、これが日常的であったら困るということも込みでお便りを送ります。』

 

翔鶴「"非日常"のお便りでしょうか」

 

大鳳「レックスさん、いったい何があったのでしょう」

 

 

叢雲『先週の土日からこの辺りでもクリスマスマーケットが開催されるようになったようで、今週末には同郷の軽巡艦娘もキッチンカーで出店すると聞いています。』

 

叢雲「あら、良いじゃない楽しそうで」

 

大鳳「キッチンカーを出してくるとは、かなり気合入ってますね」

 

 

翔鶴「どこからか借りてきたのかしら?」

 

叢雲「さすがに自前ではないでしょうね」

 

大鳳「任務用の移動式調理器具と軽トラを合わせて改造したり、とか」

 

叢雲「明石なら一晩でやってくれそうね」

 

 

叢雲『賑やかなクリスマスになりそうだなと思っていると、その中に見知った同僚の姿を見かけました。当初は見間違いだろうなと思ったし思いたかったのですが、模擬店に並んでいるアクセサリーのラインナップは何も知らない女や何も分かってない男に貢がせたと豪語しているそれでした。』

 

叢雲「……ずいぶんと品のない物言いをする女ね」

 

大鳳「仮に事実だとしても黙っておけばいいことをわざわざ……と思いました」

 

翔鶴「貢がせようとする気持ちがわからないわ……一体なぜ」

 

叢雲「そういうのが好きなのって居るものよ」

 

大鳳「残念ながら、そういうことですよね」

 

 

叢雲『もうお分かりかもしれませんが、貴艦隊に生息する品のない汚い害鳥扱いされる空母の同名別個体です。』

 

 

翔鶴「……どうして」

 

大鳳「落ち着いて翔鶴さん、最近はおとなしくなってきてる、はずだから、きっと」

 

叢雲「時々目撃情報が出てるけどね、」

 

翔鶴「……ぶってきます」

 

大鳳「別個体!別個体だから!」

 

 

叢雲「ところで、前回は"もがボタン"があったけど、今日は"ずいボタン"があるみたいよ」

 

(ง˘ω˘)ว

 

翔鶴「なぜ!?」

 

大鳳「ちなみに、押すとどうなるんです?」

 

叢雲「加賀岬が流れるわ」

 

翔鶴「なぜ!?!?」

 

叢雲「はい、加賀さんの歌で落ち着いて」ポチ

 

(ง˘ω˘)ว < デデン!

 

 

大鳳「このボタン、音楽再生中に小刻みに踊るんですね、不快」

 

翔鶴「これは、前のボタンと違って配布も販売もできないわね」

 

叢雲「そもそもなんでこんなボタン作ったんだか……続き、読んでいくわね」

 

 

叢雲『これを目撃して私がどうしたかと言いますと、問い詰めてシラを切られて逃げられても嫌なので、私の姿を認識して固まったその一瞬を突いて拘束しました。決まり手は女子プロレス部部長の青い空母から教わった卍固めです。』

 

大鳳「某グルメ漫画のような早業でしょうか」

 

叢雲「なんでグルメ漫画なのに相手を拘束する早業が有名なんでしょうね」

 

翔鶴「グルメ漫画だからじゃないかしら?」

 

叢雲「……そうかもしれない」

 

 

大鳳「誰かがそれ以上いけないって止めてくれたんでしょうか」

 

叢雲「それは続きを読まないとわからないけど、止めてないんじゃないかしら」

 

翔鶴「恐ろしいですね、プロレス部」

 

叢雲「団体が分裂してややこしいことにならないといいけど」

 

 

叢雲『またadmiralから「国家間の軋轢と深海棲艦の脅威に晒されてきたこの地の民は血に慣れていて逞しい」と聞いていた通り、下手人の派手なやられっぷりに居合わせた一般客の皆さんも大笑いしていたので、ついでに観衆を煽ったら大ウケしていました。』

 

叢雲「ほら~!ね」

 

大鳳「はい、おっしゃる通りでした」

 

翔鶴「一種のショーになっていたのかしら」

 

叢雲「鮮やかな卍固めを魅せられたら拍手もしたくなるんじゃない?」

 

大鳳「そう……かもしれない」

 

 

叢雲「目の前で帽子ひっくり返して置いておけばよかったかもね?」

 

大鳳「近頃は過激なショーは減りましたからね」

 

叢雲「喧嘩の見物はいつだって面白がられるものよ」

 

翔鶴「瑞鶴、今度何かあったらこういう形で反省を促そうかしら……」

 

 

叢雲『賠償については彼女直属の上官から有害鳥獣対策費から立て替えた上で本人に追って返済させる、という旨を聞いているのでその点は問題ありません。』

 

大鳳「よ、予算化されてる……」

 

翔鶴「かわいそうという抗議の電話が来たら、そこに瑞鶴を送ればいいのね」

 

 

叢雲『その費用捻出の過程でボケ鶴の部屋から幾つか物品を押収したので、この未使用品と思わしき高そうな下着をお送りします。発情ドラゴンとダメ戦艦とかにくれてやっても余ったので、お焚き上げでも着用でも転売でもお好きにお使い下さい。』

 

翔鶴「また、下着なのですね」

 

叢雲「ちょっと!そんな中古の下着なんか要らないわよ!」

 

大鳳「一応未使用品、とは謳われてますが……」

 

翔鶴「開封済みですものね……燃やしましょう」

 

 

叢雲『腹黒で態度が大きくて器は小さい当該艦娘ですが、黒いのは下着だけ、大きいのはお尻だけ、小さいのは胸だけにしてもらいたいと思いませんか?思うわよね?』

 

大鳳「乳なんて脂肪です、エロい人にはそれがわからんのですよ」

 

叢雲「体格の話は置いといて……器が小さいのはよくないわね」

 

翔鶴「さらに別個体にはもっと真っ当な瑞鶴もいるのに、いったいどうして……」

 

叢雲「瑞鶴、個体によって当たりはずれ多すぎじゃない?」

 

 

翔鶴「今度うちの子が何かやったら、改めて厳しくとっちめないと……」

 

(ง˘ω˘)ว < デデン!

 

叢雲「ふふっ」

 

大鳳「あーまた面白がって押して」

 

 

叢雲『追記:今度あのボケ鶴が同じことをした場合は素っ裸にしてバーベキューソースを塗りたくって鉄板の上に転がしてやります。妹は亭主と下の姪っ子が日本艦なのでテリヤキソースに傾倒しているようですが、私はバキバキ米艦ネキなのでバーベキューソースで共存を図っています。』

 

 

大鳳「なんてこと、世にも珍しい瑞鶴焼き……」

 

叢雲「ねえこれショーとかじゃなくて中世の見世物になってない?しまいには牛の模型の中に入れてあぶり始めるわよ」

 

翔鶴「それはちょっとうるさそうね」

 

叢雲「そこじゃないでしょ?妹なのよね?ね?」

 

 

=====お便り全文=====

お焚き上げネーム:ブチギレックス

 

今年の晩夏みたいな9月に北の泊地へ着任した空母艦娘です。テーマに即しているか分かりませんが、これが日常的であったら困るということも込みでお便りを送ります。

先週の土日からこの辺りでもクリスマスマーケットが開催されるようになったようで、今週末には同郷の軽巡艦娘もキッチンカーで出店すると聞いています。賑やかなクリスマスになりそうだなと思っていると、その中に見知った同僚の姿を見かけました。当初は見間違いだろうなと思ったし思いたかったのですが、模擬店に並んでいるアクセサリーのラインナップは何も知らない女や何も分かってない男に貢がせたと豪語しているそれでした。もうお分かりかもしれませんが、貴艦隊に生息する品のない汚い害鳥扱いされる空母の同名別個体です。

これを目撃して私がどうしたかと言いますと、問い詰めてシラを切られて逃げられても嫌なので、私の姿を認識して固まったその一瞬を突いて拘束しました。決まり手は女子プロレス部部長の青い空母から教わった卍固めです。またadmiralから「国家間の軋轢と深海棲艦の脅威に晒されてきたこの地の民は血に慣れていて逞しい」と聞いていた通り、下手人の派手なやられっぷりに居合わせた一般客の皆さんも大笑いしていたので、ついでに観衆を煽ったら大ウケしていました。

賠償については彼女直属の上官から有害鳥獣対策費から立て替えた上で本人に追って返済させる、という旨を聞いているのでその点は問題ありません。その費用捻出の過程でボケ鶴の部屋から幾つか物品を押収したので、この未使用品と思わしき高そうな下着をお送りします。発情ドラゴンとダメ戦艦とかにくれてやっても余ったので、お焚き上げでも着用でも転売でもお好きにお使い下さい。腹黒で態度が大きくて器は小さい当該艦娘ですが、黒いのは下着だけ、大きいのはお尻だけ、小さいのは胸だけにしてもらいたいと思いませんか?思うわよね?

 

追記:今度あのボケ鶴が同じことをした場合は素っ裸にしてバーベキューソースを塗りたくって鉄板の上に転がしてやります。妹は亭主と下の姪っ子が日本艦なのでテリヤキソースに傾倒しているようですが、私はバキバキ米艦ネキなのでバーベキューソースで共存を図っています。

====================

 

 

大鳳「えー、レックスさんが某空母の奇行というか愚行というか、とにかく苦労されていることが伝わってきました」

 

叢雲「クリスマスをきっかけにしたイベント自体は楽しそうなのだけどね、残念だわ」

 

翔鶴「確かにこれが日常になってはいけないという事例ですね」

 

 

叢雲「レックスさんの日常がちゃんとしたものになるように祈願して、お焚き上げしておくわね」

 

大鳳「このパンツも一緒に燃やしちゃいますね」

 

翔鶴「邪念が消え去るといいのだけど」

 

 

叢雲「まあ未使用品みたいだから、どこかの島風にあげてもいいかも?」

 

大鳳「そんな、島風さんがかわいそうですよ」

 

叢雲「服無くしてる方がかわいそうじゃない?それにこのパンツの方がまだ布面積広い気がするし……」

 

翔鶴「燃やしましょう、ちゃんと」

 

叢雲「あ、はい」

 

 

翔鶴「それでは、次のお便りは私が紹介するわね、えー、モガ丼 さんからのお便りです」

 

大鳳「ありがとうございます」

 

叢雲「なんか沢山入ってそうなどんぶりのイメージが湧くわ」

 

 

翔鶴『私の所属する艦隊で出るカレーはユニークです。日本式のではない、オリエンタルなカレーが出てきます。今日のお昼もグリーンカレーで、辛さと格闘しながら美味しく食べました。』

 

叢雲「グリーンカレーって、最初は野菜マシマシだからあの緑色なのかと思ったら全然ちがうのよね、びっくりしちゃった」

 

大鳳「ハーブやトウガラシの緑ですからね、結構しっかり辛いものが多い印象です」

 

 

翔鶴「カレーって、夏でも冬でもおいしく食べられるわよね」

 

大鳳「意外と暑い時でも食べやすかったりしますし」

 

叢雲「熱々の料理なのにちょっと不思議な気がするわ、そういわれると」

 

 

翔鶴『暑い南洋泊地だからと思っていたのだけれど、カレー当番を努める艦娘の趣味によるところが大きいようです。皆さんの艦隊のカレー事情、どうですか?』

 

叢雲「ウチも結構作る人任せな部分大きいわよね」

 

大鳳「極端な味付けはしないように、というルール?はありますけどね」

 

 

叢雲「おおむね中辛を超えないようにっていう感覚で作ってる子が多いと思うわ」

 

大鳳「辛いのが苦手な方が食べるのはかなりキツいですからね」

 

翔鶴「たまに辛味が強めの日もありますけど」

 

叢雲「まあ、そういう日もあっていいんじゃない?好き嫌いしてらんないし」

 

 

=====お便り全文=====

モガ丼

 

私の所属する艦隊で出るカレーはユニークです。日本式のではない、オリエンタルなカレーが出てきます。今日のお昼もグリーンカレーで、辛さと格闘しながら美味しく食べました。

暑い南洋泊地だからと思っていたのだけれど、カレー当番を努める艦娘の趣味によるところが大きいようです。

皆さんの艦隊のカレー事情、どうですか?

====================

 

大鳳「普通じゃないカレーが出ることもたまにないですか?インドカレーとか」

 

叢雲「そういうのは日替わりメニューでしょ?全員でカレー食べるようなときには出てないはず」

 

翔鶴「インドカレーも美味しいですよね、私結構好きなんです」

 

 

大鳳「割と日本ナイズされてるものも多いですけど、おいしいですよね」

 

叢雲「インド料理屋さんだとおっきなナンがおかわり自由なことが多くてびっくりするわ……」

 

翔鶴「店員さんが"おかわりダイジョブ?"って、おかわり前提みたいな訊き方してくることもあるわよね」

 

 

叢雲「なんかインドカレー屋さん談義になってない?」

 

翔鶴「ほんとね、すみません……」

 

大鳳「ちょっと変わったカレーも時々は出してもいいかもしれないですね」

 

叢雲「ルールって言ったけど明文化されてないし、考え直してもいいかもね」

 

 

翔鶴「食べなれた味というのも、まさに日常を感じてホッとできるから素敵よね」

 

大鳳「いわゆる"オフクロの味"みたいな感じでしょうか」

 

叢雲「私たちのばあい"母港の味"になるのかしらね」

 

 

翔鶴「モガ丼さんのお便りは……特に不運なことがあったわけではないから、今後も美味しいカレーを食べて健やかに過ごせるようお祈りしてお焚き上げしますね」

 

大鳳「ちょっと話題逸れるんですけど、あえてレトルトカレーを味わいたくなることってないです?」

 

叢雲「わかるわ、生麺じゃなくてインスタントのラーメン食べたくなる気持ちに似てる」

 

 

翔鶴「ウチの艦隊の味をレトルトにしちゃいましょうか」

 

叢雲「面白そうね、それを売って名物にしちゃいましょ」

 

大鳳「それって、つまり、"海軍カレー"的な……大丈夫かな……」

 

叢雲「あくまで非常食の研究よ研究♪」

 

大鳳「通るかなあ……」

 

 

翔鶴「食品の外部販売はしてないですものね」

 

大鳳「ロクなもん外に向けて売ってないと思うんでそれ考えたら一刻も早く健全なカレーを売るべきなきがしてきた」

 

叢雲「じゃあ、そのあたりは各所に相談するとして……次のお便りは、大鳳が読むのかしら?」

 

大鳳「はい、そうさせてもらいますね」

 

 

大鳳「お焚き上げネーム:ベルクカッスェ さんからです」

 

翔鶴「ドイツの方でしょうか?」

 

叢雲「ちょっと舌を嚙んじゃいそうね」

 

 

大鳳『日常の出来事がテーマということですが、その日常が一変してしまったことについて投稿させて下さい。』

 

叢雲「2/3が非日常についての投稿だったわね」

 

翔鶴「に、日常の大切さを実感できる良い機会になる、かと」

 

 

大鳳『素性を申し上げますと、この前発生した単冠湾泊地における残虐行為を伴う私刑を受けた当事者であり、その発端である宿毛湾泊地所属の将官からの甘言に乗った元凶です。』

 

翔鶴「もしかして、前回の放送で話題に出た、あの……」

 

叢雲「知っているの?」

 

翔鶴「前回いただいたお便りからですが、北方と宿毛が互いに相当険悪な様子で……」

 

大鳳「かなり色々と対立している様子でした、そしてその元凶さんから、と」

 

叢雲「一体何があったのかしら、怖いんだけど」

 

 

大鳳『元はと言えば司令官が如何にも民間人から転身してきたような頼りない若者だったとはいえ、同じクズでも士官学校卒→海軍大学校のエリートコースを歩んできた偉ぶった奴や陸戦隊や通信手、あるいは技術士官等から実務経験を積んだ叩き上げで大学校へ入校した悪い意味でプロの軍人としての意識が高い連中の方がまだマシに思えた私の目がいけなかったのかもしれません。』

 

 

叢雲「なんか、ものすごい怨嗟が籠ってるわね」

 

翔鶴「よっぽど腹に据えかねてるんでしょうね、身内同士の争いに加担させられてはそうもなるでしょうけど」

 

大鳳「それほど頼りない司令官だったということでしょうか」

 

 

翔鶴「直接知らない人のことをとやかく言いづらいから、お便りの中身から判断するしかないわね」

 

叢雲「少なくとも、このベルクカッスェさんにとってはろくでもない司令官だったんでしょうね」

 

 

大鳳『そんな司令官も磨けばクズはクズでも貴金属の削りクズくらいには光るだろうし、悔しいですが私たち麾下の艦娘では力不足なのだろうということで、今年の漁協支援における駐留先は尚武の気風が強い単冠湾泊地を希望しました。』

 

叢雲「武者修行のために山籠もりする、みたいな感覚かしら」

 

翔鶴「そんな状態でいきなり厳しい実戦に飛び込んで大丈夫かしら」

 

大鳳「とはいえいつまでも訓練しかしていないわけにもいきませんし」

 

翔鶴「しかし、いきなり武闘派の中に飛び込むというのは……」

 

叢雲「ま、続きを聞きましょ?」

 

 

大鳳『しかし駐留先として配属された単冠湾泊地は私の貧しい想像を超えており、ここの北方海軍区振武会という団体に所属している人員(泊地人員の総員ではないみたいです)は将官から一兵卒まで全員が昔の香港映画じみた修行を積んでおり、そんなところへスポーツジム感覚で送り込んだ司令官は、厳しい修行で憔悴して指揮を執れない状態に追い込まれました。』

 

翔鶴「スポーツジム感覚で行って、香港映画並みの修行させられたら、それはついていくの無理よね……」

 

叢雲「というか香港映画ばりの修行なんてついていこうと思ったって無理でしょ」

 

大鳳「それを実際に行って、ついて行ってる方々なんでしょうね……」

 

叢雲「……やっぱり、最初の見込みが甘すぎたんじゃない?一足飛びで竜王に挑んじゃった感じがするわ」

 

翔鶴「いつまでも訓練するわけにはいかないですが、時期尚早だったように思います……」

 

 

大鳳『これでは何のためにこんな危険地帯へ飛び込んだのか分からず、単冠湾行きを強く勧めた私に対する風当たりは日に日に強くなっていました。そこに舞い込んできたのがあの「設備攻撃に成功したら出世できるように取り計らってやる」という話でした。』

 

叢雲「……心身共に弱ってるところを付け込まれたのね酷い話」

 

翔鶴「もちろん、そういった話に乗ってしまった事自体はよくないのですが、災難でしたね……」

 

叢雲「悪いことしたいなら自分の手でやりゃいいのに!」

 

 

大鳳『怪しいとは思っていたのですがこの状況を作り出してしまった手前、状況を好転させるべくその話に私の独断で乗ることにしました。後は失敗に終わり、皆様ご存じの通りです。』

 

翔鶴「大変でしたね……」

 

大鳳「確かにこれは、日常が失われてしまったというお話ですね……」

 

叢雲「人に悪いことさせる輩が一番悪い奴よ、持論だけど」

 

 

大鳳『結果として艦隊は解隊となり、退職を申し出た者以外は司令官を含めて全員バラバラに別の任地へと飛ばされることとなりました。同僚の一人からは「絶対に許さない。顔も見たくない」と絶縁を突き付けられています。』

 

叢雲「辛いわね」

 

翔鶴「ええ……きっと元々の仲は良かったのでしょうね」

 

大鳳「前回のお便りから、艦隊のお仲間も処罰を受けたようでしたし……」

 

 

大鳳『艦隊結成当時の写真を見返すと今となっては悲しい気持ちになるので、お焚き上げをお願いします。』

 

翔鶴「はい、このようなことが起きないよう、しっかりとお焚き上げさせてもらいます」

 

 

大鳳「どうすれば良かったんでしょうね」

 

叢雲「どんな時もそんなにオイシイ話はやってこないってことを肝に銘じておきましょう、せめて、教訓として」

 

翔鶴「悪いことしちゃダメ、ゼッタイ」

 

=====お便り全文=====

お焚き上げネーム:ベルクカッスェ

 

日常の出来事がテーマということですが、その日常が一変してしまったことについて投稿させて下さい。素性を申し上げますと、この前発生した単冠湾泊地における残虐行為を伴う私刑を受けた当事者であり、その発端である宿毛湾泊地所属の将官からの甘言に乗った元凶です。

元はと言えば司令官が如何にも民間人から転身してきたような頼りない若者だったとはいえ、同じクズでも士官学校卒→海軍大学校のエリートコースを歩んできた偉ぶった奴や陸戦隊や通信手、あるいは技術士官等から実務経験を積んだ叩き上げで大学校へ入校した悪い意味でプロの軍人としての意識が高い連中の方がまだマシに思えた私の目がいけなかったのかもしれません。そんな司令官も磨けばクズはクズでも貴金属の削りクズくらいには光るだろうし、悔しいですが私たち麾下の艦娘では力不足なのだろうということで、今年の漁協支援における駐留先は尚武の気風が強い単冠湾泊地を希望しました。

しかし駐留先として配属された単冠湾泊地は私の貧しい想像を超えており、ここの北方海軍区振武会という団体に所属している人員(泊地人員の総員ではないみたいです)は将官から一兵卒まで全員が昔の香港映画じみた修行を積んでおり、そんなところへスポーツジム感覚で送り込んだ司令官は、厳しい修行で憔悴して指揮を執れない状態に追い込まれました。

これでは何のためにこんな危険地帯へ飛び込んだのか分からず、単冠湾行きを強く勧めた私に対する風当たりは日に日に強くなっていました。そこに舞い込んできたのがあの「設備攻撃に成功したら出世できるように取り計らってやる」という話でした。怪しいとは思っていたのですがこの状況を作り出してしまった手前、状況を好転させるべくその話に私の独断で乗ることにしました。後は失敗に終わり、皆様ご存じの通りです。

結果として艦隊は解隊となり、退職を申し出た者以外は司令官を含めて全員バラバラに別の任地へと飛ばされることとなりました。同僚の一人からは「絶対に許さない。顔も見たくない」と絶縁を突き付けられています。艦隊結成当時の写真を見返すと今となっては悲しい気持ちになるので、お焚き上げをお願いします。

====================

 

 

叢雲「こうしてみると、やっぱりそもそも司令官がちゃんとしてれば良かった話じゃない?」

 

大鳳「司令官さん側からのお便りが前回来ていた分ですが……うーん、これは……」

 

 

翔鶴「私たちは艦娘寄りの立場での発言になってしまいますが、これは司令官の方がキチンとしていれば起きなかった事案ではないかと思ってしましますね」

 

叢雲「単冠行くのを止めるとか、そもそもそんな風に思いつめなくてもいいように日頃訓練するとか……」

 

 

大鳳「互いに信頼関係が築けていなかったようですしね」

 

叢雲「今は辛いでしょうけど、新しい艦隊ではこんなことにならないように気を付けてね」

 

翔鶴「いずれ、元の艦隊の方と再会したり、和解できることもあるかもしれません、気休めの言葉かもしれませんが」

 

 

大鳳「これまでとは日常が変わってしまうと思いますが、ベルクカッスェが今後良い艦娘人生を進まれるように祈願してお焚き上げしますね」

 

翔鶴「こちらの写真をお焚き上げてしまうのは忍びない気がするけれど、新天地での幸せを祈っているわ」

 

叢雲「頑張んなさいよ、ほどほどにね」

 

 

翔鶴「はい、本日のお便り紹介は以上になります」

 

大鳳「続いてプレゼントコーナーです。本日は久々に、お守りプレゼントのコーナーです、叢雲さんにルーレットを回してもらいます」

 

叢雲「私?じゃあ、行くわね、ルーレットスタート!」

 

・ブチギレックス

・モガ丼

・ベルクカッスェ

 

-> ブチギレックス

 

翔鶴「ブチギレックスさんに当番組謹製の御守りをお送りします!」

 

叢雲「これ、私も作るんだっけ?まあいいけど、大事にしてね」

 

大鳳「中身は見てはいけませんよ」

 

 

叢雲「今日は呼んでくれてありがとう、ちょっとビックリする事件のお便りもあったけど」

 

翔鶴「こちらこそありがとうございました」

 

大鳳「テーマ:日常、でしたがいかがでしたか?」

 

叢雲「まるで日常的みたいなノリでパンツが来たのもびっくりしたわ」

 

翔鶴「日常ではないんです、それは……」

 

 

叢雲「あとカレー食べたくなっちゃったわ」

 

大鳳「次のカレーの日が楽しみですね」

 

翔鶴「レトルトカレーは、本当に作るのですか?」

 

叢雲「勢いで言っちゃったけど……お料理組に相談してみましょ、明石抜きで」

 

大鳳「それは大事ですね」

 

 

翔鶴「名残惜しいですがお別れの時間となりました」

 

大鳳「長時間放送にお付き合い頂いた皆様、お便りを送って下さった皆様、ありがとうございます」

 

翔鶴「皆様のお陰でこのラヂオが成り立っています、本当にありがとうございます」

 

大鳳「また次回の放送でお会いしましょう」

 

 

翔鶴「弊ラヂオは皆様の不運が断ち切られること、そして幸運を祈っています」

 

大鳳「番組への要望、ゲスト艦娘のリクエストなどありましたら、お気兼ねなくご連絡下さい♪」

 

 

翔鶴「お相手は、航空母艦・翔鶴と!」

 

大鳳「航空母艦・大鳳と!」

 

叢雲「駆逐艦・叢雲で、お送りしました!」

 

 

「「「皆さんに幸せがとどきますように!!」」」

 

(ง˘ω˘)ว < デデン!

 

~第47回放送 おわり~

 

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