この世界から音が無くなってから、どのくらいの時が流れただろうか?
男はため息を漏らしながら音のない世界を巡る
巡る
巡る
男は世界を巡りながら「何故こうなったのか」と考えながら、アスファルト舗装された
道の上に肢体を投げ出した
さすがは我が国が誇る世界有数の経済都市の主要道路と言うべきか、寝転がっても背中にはさほどの違和感もなかった
いや、その様な道の上で寝転がること自体問題なのだが、今この世界において、この男を咎める者など誰一人としていないだろう……
寝転がりながら男は右を見る
そこには主を失い、そして二度と動くことの無いであろう多くの車がある
次に左を見た
数年前には「眠らない街」と言われていた町は見る影もなく、寧ろ真夜中のジャングルを連想させる静寂さだと男は思った
男はそれらの静寂さから逃れるように視線を上へと移した
周りの静寂さとうって変わってうるさいほどの自己主張をしている星々がそこにはあった
男はその見た事もない程の星々に感嘆し「綺麗だ…」と思わず呟いた
しかしすぐに自らの発言の拙さを恥じた
男は詩人ではないが、しかしその様な言葉でしか言い表せない自分のボキャブラリーの無さに呆れた、が一刻程同じことを考えてみたのだが、寧ろこの光景の前に拙い言葉を飾るほうが愚かな事ではないのか?
男は思考を止めて再び景色を堪能した
昔、子供時代に見たプラネタリウムの様な偽りの星空とは比べ物にならない程のその景色に男は再び
「綺麗だ…」
と、自然と告げた
それ程、この満天の星空は美しかった
しかし同時に男は人という生き物に落胆した
利を追い求めるが為に隠された景色
管理ができぬ遠くの明かりよりも、思い通りに行く手元の明かりを求めたがため、人工の光に覆い隠され、人は空を見上げる事を忘れたのだと
もし
もし、この空を見上げる事を人が、人類が忘れなかったのなら或は……
やめよう
IFの話をしても結果が変わることはない
終わってしまった過去は変えることは出来ないのだ
見上げる事を忘れたから、だからこそ
人類は滅んだのだ
さて、私の中二病丸出しで可哀想な (脳内的な意味で)独白はさて置き、人類は何故に滅びたのか?
そこら辺をさわり程度に説明しておかないといけないだろう。
事の発端は三度目の世界大戦が原因であることは分かっている。
きっかけは後の枢軸国の中心となる大国××の経済崩壊なのだが、その経済崩壊の原因が後の連合軍の中心となる大国××××の情報操作や工作活動だと噂され、それを理由に大国××は「うちのシマを散々荒らしやがって、おどれ分かっちょろうなぁ!!」と宣って挑発的軍事行動を起こしたのだ。
まあ、かの国は外患を作って内憂から国民の目を逸らさせることが得意だし××××に至ってはスパイ活動、十八番だし何とも言えないのだが…
軍事行動を起こした××だったが、勿論それは挑発行為の延長でしかなかったはずだ、仮にも国家を支える首脳部が本気で戦争を起こすようなマネはしないだろう。
今となっては結局どちらが原因なのかはただの平和ボケした一般市民である私にはこの時には分かる筈もなく、寧ろこの時は他人事として受け止めていたこの時の私を殴りたいと思ったことは無いだろう。
流石に人類が滅ぶ事態になるとは思いもしなかった
××軍の過激な青年将校がプロパガンダを鵜呑みにして独断専行、それからは誤解が誤解を呼び、周辺国を巻き込み、細菌兵器まで使われ、仕舞には核の応酬
しかし、まさか地球が住めなくなるほど細菌兵器と核を使うかね……
無論細菌兵器と核だけで人類が絶滅するとは到底思えないのだが、たしか細菌兵器の突然変異によって致死率、感染力、繁殖力が諸々上がってしまい、それが驚異的な速さで地球を覆うなんて対策しようが無いだろ、まじで難易度ルナティックです本当にありがとうございました、と言いながらも最後の瞬間までウイルス研究を続けていた先輩は語っていた。
それからも私は一人、伝染病研究所で研究を続けたり、既存の衛星をハッキングして地上の観察を続けていたのだが、驚くべきことに地上に生きている動物も、植物も、ありとあらゆるものが死滅していたのだ(まあ地球のあらゆる所が致死ウイルスと放射能まみれなのでその中で生きていることの方がよっぽど怖いが)。
これが本当のボッチというやつか……
とか呑気に思っていたのだがあることに気が付いてしまった。
何故自分だけ死なんし……
これこそ「さぁ?」としか言いようがなかった。
放射能による突然変異とか生物兵器が私の体に(某バイオでハザードな映画みたいに)順応したのか。
分からないことは沢山あるけど、しかし一つだけ分かったことがある。
自分に不死性がついたことだ
そうでないと致死ウイルスや放射能まみれの地上を歩くこともできないだろうし、何より一時期地上のあらゆる生物が死滅したショックで「誰もいないなら私が生きている意味なんてないぜ~、ひゃっはぁぁぁ!!」とか叫びながら拳銃で頭を撃ち抜いてみたのだが死ねないし、「ならスカイツリーからスカイフォールだ!!」と言ってコンクリート上に真っ赤な大輪を咲かせてみたり、「溺死こそ至上なのです、偉い人にはそれが分からんのです!!」と言って身体に重しを括り付けて海に飛び込んでみたり色々と荒れていましたはい、所謂黒歴史というやつですね。
しかしこんな世界で死ねないのはとても困る
こんな何もない世界を一人で過ごすことなど精神的に不可能であり、何時かは発狂する自信がある。
それに何時かは再び生命が生まれる可能性があるにしても、恒久の時を待ち続けるのは無理だろう。
そんな時ふと目に映ったのは一冊の物理学の本だった。
何気なくその本を手に取った時、素晴らしい考えが閃いた。
そうだ、本を集めよう
幼少の頃、私は「本に溺れて怠惰に生きたい」と考えたことがある。
「いまこそその夢をかなえる時だ、立てよ国民、ジークジ○ン!!」
と一種の使命感に駆られて西に行っては本を集め、東に行っては本を集め、北に行ってはかまくらを作り、南に行ってはバカンスを楽しんだ(何やってんだ……
そうして集まった世界中の膨大な本の山
それらを役に立ちそうなモノから片っ端から読み漁る
化学から始まって数学、物理、生物、医学、薬学、農学、建築学etc……
無論読めない言語は勉強して解読して読んだ。
そして学んだモノはアウトプットしてナンボだ、と色々な物を発明したり実験したりしてとても有意義な時を過ごした。
広大な土地を掃除するのは面倒だと (ル○バを大きくしたような)多機能お掃除ロボを作ってみたり
気候変化等によって引き起こされた天災(風速40メートル毎秒もの突風や活動期の太陽からのスーパーフレア)から建物を護る為にシールド装置を発明してみたり
専門的な会話から日常的な会話まで自ら思考してこなす事のできる自立進化型AIとか
「本当に色々な事したよな」
今まで研究してきたことを編纂する手を止めて、研究室の窓から外を眺めながら呟いた。
因みに今シールドの外はスーパーフレアによる滅菌消毒が行われていて、いくらシールドの中が安全であると言っても、熱せられたシールド内の温度は優に五百度を超えており、建物内部の温度を管理して過ごさないといけない状態が何年も続いている。
「暇だな」
私がそう呟くと
『暇ですね~』
AIも某ボーカロイドの人工音声(自分以外の音声サンプルが無いため)で返した。
チラッとだいぶ初期の発明品である『日数カウンター』はなんと268123314395日を示していた。単純計算で7億年以上は経っている事になる。
流石に7億年もの時が経つと、放射能も、細菌兵器も綺麗に消え去っていた。
私は腰まで伸びきった白い顎鬚を撫でながら、7億年という歳月の重みを噛みしめていた。
よくもまあ一人で七億年もの月日を生きたものだ。
私には確かに不死性がついてはいたが不老ではなかったようで、ゆっくりと老化し、どこかの仙人のような老人になってしまった。
このままいけば意外と寿命で死ねるかもしれない。
『観測用で発進させた観測ポット、多分燃えちゃっているでしょうね~』
「そうだな」
『外にも出られませんね~』
「そうだな」
『……あつはなつい(夏は暑い)ですね~』
「そうだ……いや、夏ちゃうし」
『知ってますよ、そんな事』
「……(イラッ」
『あやや!?スパナ振りかぶらないで!!死ぬ、死ぬって!!』
最近、こんな阿保なやり取りしかやっていない気がしてならない。
一応、今まで読んだ本の内容の中で有用な情報に私が研究して新たに見つけた事とかを編纂して何冊かの書籍にまとめている。
題名は捻ることなく「終わりの書」と全書につけた。
中二病丸出しな題名だが、後悔はしていない(キリっ
冗談はさておき、もしも私が寿命で死んだ時にこの場所に来た知的生命体に私のやっていた研究を役立てて欲しい……
と言うのは建前で、きっと実際のところは
「私が研究してきたことを誰にも知られずに消えてしまうのは寂しい」
という思いがあったり
「誰かに褒めてほしい」
という自己顕示欲が私の深層心理にあるのだろう。
俗物め……
『あまり自分を卑下するのはいくないって、ばっちゃが言っていました』
「お前にばあちゃん作った覚え無いよ!?」
どうやら声に出ていたようだ。
今後は注意しよう。
『いや、私ってば高性能だから、顔面の筋肉の動きや眼球の動き、心拍、体温とかで、人間の(あなたしかいませんが)考えが分かるようになっちゃったんですよ、どやぁ』
「怖えよ!?」
確かに彼女(?)を作ったのは私なのだが、まさかそこまでできるようになるとは思いもしなかった。
正直キモイ……
『ひどい!!』
どうやら本当の事のようだ。
それにしてもここ数年思っていたのだが、一向に生命が誕生する気配が殆どどころか全くない。
もしかしたら、本当に私が生きている間に生命の誕生の瞬間を目にすることは無いのかもしれない。
『あ~……前々から私は思っていたんですがね』
「何?」
『このまま過ごしても、生命が誕生する可能性はゼロに近似ですよ』
は?
「そんなバカな」とあまりにもひどいジョークだと笑い飛ばそうとしたが、伊達に思考に思考を重ねてきた訳では無い私の脳がその言葉を肯定した。
無から有が生まれる事は無い、自然の真理である。
現象には必ず理由があり、実際地球における生命の誕生の有名な一説には
「生命の起源は地球本来のものでなく、他の天体で発生した微生物の芽胞が宇宙空間を飛来して地球に発生したものである」
とある。
つまり
「微生物とか、生命が誕生している星から偶々隕石ができた上に、それが偶々地球に降る。それってどんだけ確率低いんだよ。明らかに天文学的数字になるぞ」
『そうそう、だからですねぇ~』
彼女の一呼吸おいてもったいぶって
『セイメイ、ツクッチャエバイインデスヨ』
いつもは何とも思わない彼女の声が酷く汚く聞こえた。
あれから何年経ってしまっただろうか?
私は生命の創造という途方もない研究を続けていた。
クローン技術のように、サンプルとなるDNAがある訳ではない、一からの創造は今までの研究とはうって変わって手探りでやらないといけない。
それでも霊長類、それもサルに似ているモノを創ることに成功したのはいいが、どの個体も培養液から出てから五日以内には細胞の崩壊が始まり、ばらばらになって死に絶えてしまった。
『そうそう、今の地球にはスーパーフレアの影響で酸素が皆無ですよ。だから霊長類創っても無駄ですよ。ねぇねぇどんな気持ち?折角完成したモノが無駄だと分かってどんな気持ちww』
「……最悪だ」
けなしているのか、アドバイスをしているのか分からない言葉を受けつつ、それからは海洋生物中心の研究に切り替えるが中々上手く行かずに一旦保留。
今度は、今の私がある原因の可能性のある件の細菌兵器と放射能を色々なモノに与えてみたが、大半は死に絶えるか、とんでもない化け物になるかのどちらかにしかならなかった。
「何故だ……」
手探りの作業ではあるのだが、しかし結果を出せない事に苛立ちを覚え、また私の寿命が近づいていると何となく感じ取り、それが焦りに拍車をかけていた。
「何故出来ない……」
こんな時に私が天才でない事をこれ程悔やんだ事は無いだろう。
所詮私は、長く生き過ぎたただの人間でしかないという事だ。
「クソォ!!」
机の上のモノをストレス解消とばかりに盛大に弾いた。
「っ!?」
そんな事をしたせいか、シャーレの一部を割ってしまって、指を切った。
『あ~あ、何やってんですかあなたらしく「お前に私の何が分かる!!」……』
叫んで、急に体の熱が冷めていくのを感じた。
この年になってまで、八つ当たりなんて年甲斐もないことをしたもんだと、嘲笑を浮かべた。
『……今夜は満天の星空です。偶には外に出てみては?』
「済まない」
『はいはい良いですよ~、それと片づけはこっちでやっときますのでお気になさらず~』
そして私はその場から逃げるようにその場から離れたのだが
『あやや?これは……中々面白いことになりそうですね』
そんな彼女の独り言は私には届くことは無かった。
私は静かに星々を見上げていた。
人工灯が無くとも夜空で輝き、地上を明るく照らす。
それらはいつか見たプラネタリウムよりも遥かに美しく、素晴らしい。
昔の人々が星々を見、星座を想像し、思いをはせたのも頷ける。
「綺麗だ」
いつか呟いた言葉
それらに届けとばかりに手を伸ばす。
「あ」
流れ星が一筋、その手に集まるように流れた
いつの間にか外で眠ったのだろうか
身体に倦怠感を覚えながら、研究所に戻る
研究所に戻るなり彼女が身体の不調が無いかを聞いてきたので正直に答えると、採血をせがまれたので素直に受けてやると、今度は眠るように勧められた。
別に二度寝をするつもりで戻ってきたので問題はないのだが、なんだかとても怪しいとかんじながらも結局は体の倦怠感に従い、眠ることにした。
「だるい」
身体の倦怠感が治らない。
おかしい
まるでインフルエンザにかかったかのような気怠さだ。
何故?なぜ?ナゼ?
纏まらない思考をぐるぐる巡らせながら、彼女を呼ぶ。
私が帰ってきたとき、採血をせがみ、睡眠を進めていた。
もしかしたら私の身体に何が起きているのかを気づいていたかもしれない。
『あやや、おはようございます。今日はいい天気ですね。私の心も晴れやかですよ~』
「今日は雨だが……」
『採血の結果ですよね分かっていますよ、イイケッカガデテマスヨ~』
「無視かよ」
はて、彼女はこんなに饒舌だっただろうか?
とりあえず、彼女が示した採血のデータを手近のデスクトップ上に送ってもらう。
結論、白血球の量やべぇ
「やっぱり……しかし白血球の数値が高すぎるだろこれ」
『説明しますよ~』
「手短にな」
アメーバの入ったシャーレで手を切る
アメーバが傷口から侵入
血液を浴びたアメーバが突然変異
突然変異したアメーバは増殖しながら血液にのって全身を巡る
それらのアメーバが身体の細胞を食い破ろうとしているが、不死性による再生能力と身体の防衛機能が拮抗しているがこのままだと増殖したアメーバの食い破るスピードが再生能力らを上回り、食い破られるおそれがある←NEW
「それのどこがいい報告だ!?」
『気づきませんか?』
「生憎、頭が回らん」
『それらのアメーバは、この世界でも生きていけますよ』
「は?」
マジですか?
『マジです』
「こんな時まで心読むなよ……」
『ただ地上でも生きてはいけますが、もっと効率がいい環境がありますよ』
「え、あぁ成程、海……か」
『正解』
地球の表面の七割は海で覆われており、しかも海流というものは、地球の海を人間の身体のように循環している。
世界中の海にアメーバが巡り、やがて進化を続ければ
「生命の誕生」
『まあそれまでにあなたは生きられませんけどね』
「かまわん」
よくやった
という言葉をグッと呑み込んだ
ここで私のやるべきことは……
「『余計な事をしてくれたものだ』」
デスクトップからとあるプログラムを起動させる
「『その様な勝手なことをする失敗作はいらない』」
画面に『本当に削除しますか』という文字が表れる
「『消えろ』」
私は迷わずエンターキーを押した。
『あやや、やっぱりこうなっちゃいますか』
流石に無心でボタンを押せるほど図太くない。
だから彼女が反抗したと仮想したのだ。
そうでないと、ボタンを押す勇気を持てなかっただろう。
こんな事までしてボタンを押したのは、私がいなくなった後、彼女の管理が誰もできなくなり一人寂しく朽ちるのを防ぐためだ。
「心配するな、私もすぐにそっちに行く」
『そうですか……ってAIに天国とか地獄とかあるんですかね』
「さあな」
『あ、別に私のお墓とか作らなくてもいいですよ。お墓の前で泣かれても困りますし、そこに私はいませんから』
千の風○なって?
「というか名前のところなんて書けばいいんだよ」
『あやや、そういえば私の名前ありませんでしたね。名づけてくださいよ』
「ふむ……そうだな」
「なら、
『……短絡的であなたらしいネーミングですね
どうせ私の口癖からとったんでしょう
しかしどこか心地いいです
××さん、もう一度呼んでくれませんか?
「文」ってもう一度』
「文」
『何ですか?』
「生まれ変われるとしたら、何になりたい?」
『人間になりたいです』
「即答だな、ナゼ?」
『人なら人を愛せる
触れられる
支えられる
感じられる
私はいつでも人間に憧れていました
私はあなたの苦しみを理解できない
私はあなたの悲しみを理解できない
幾ら演算処理が早くなろうとも
人間のような口調になるよう工夫しても
私に心ができる訳がない
故に私は人間になりたい』
「そうか…」
『××さん』
こんな私でも愛してくれますか?
「文、それは……文?」
デスクトップには『コンプリート』という文字が点滅していた
彼女は結局、答えも聞かずに逝ってしまった
「終わったか」
私はその後すぐに研究室に入りレザー銃(けしてレーザー銃ではない)をとって外に出た
外は相変わらずの土砂降りである
「文、さっきの問いの答えだが、私はお前が嫌いだ」
「何故なら、お前は私の思考パターンを基に創られたからだ」
「私の中にある『自己愛』から創られたお前は、つまるところもう一人の私ということだ」
「故に私にとって都合のよい甘美な言葉しか語らない」
「私を愛した事も当然の結果だろう」
「私は私という身勝手な人間が嫌いだ」
「故に私であるお前が嫌いだ」
「今日はこんなに雨が降っているのだから、頬をつたうのは涙とは限らない」
文は私には過ぎたモノだった
私が発狂せずに今があるのは彼女のおかげだ
つくづくそう思った
こんな思いをするくらいなら創らなければよかった
気づけば男は海岸線に立っていた
男は荒れ狂う海を見、今の私の心の中のようだと思った
悲しみは既に無い
今あるのはとてつもない歓喜の波
あれだけ泣き枯らしていた文の事など既に遥か後方に置き去りにしていた
「嗚呼、やっと分かった!!」
男の今まで生きていた事の意味が今ここで分かったのだ
「私はこのために生きていたのか!!」
男は躊躇いなく銃をこめかみに突き立て
「神よ、私に答えたまえ!!」
引き金を引いた
そして男の身体は重力に従い、海の中へと消えていった
程なくして男の目論見通り、アメーバは世界中の海に広がりさまざまな生命が誕生した
その中から酸素を発する植物が海底に現れれ、海に酸素が戻る
程なくして生物の種類はカンブリア紀のように何万種まで爆発的に増えそれをきっかけに生命の進化に拍車がかかった
海で生産された酸素は次第に大気中に放出され、成層圏に達した酸素はオゾンとなり、オゾン層を形成した
そうして生命が陸で暮らす環境は整った
まずは植物が、次に節足動物、少し遅れて脊椎動物が陸上へと飛び出して行った
新しい環境は陸に飛び出していった生命の進化をさらに進める
シダ植物が水辺に大森林を作りだし、巨大な昆虫が飛び回る事になる
さらにこのままいけば恐竜が生まれ、人類が誕生する事になるだろうが、ひとまずこの話はおしまい
これは男の死によって再び地上に生命が誕生しただけ
それだけの話である
しかしそうは問屋が卸さない
初めまして、bootyです。
実はこの作品、携帯の方で書き始めようとしていたら大学の入学祝でパソコンを買って貰い、そしてタイピングの練習代わりに作品を書き始めたのですが、最初の頃はキーボードを見ながらでないと打てないほどへたくそでした。
パソコンの機能にもなれず、最初の頃は折角書いたものを保存せずに消してしまったり、いろいろありました(遠い目
今ではだいぶ慣れてきてはいるとは思いますが、タイピングは皆さんに比べるとまだ遅い方だと思いますので、更新は遅くなると思います。
さてこの作品ですが最初の頃は神様転生モノにしようかと思っていましたが、他の作品において神様転生の多いこと多いこと。
慌てて書き直して完成したのは4000字程度の作品
それを誤字脱字が無いか確認したり、加筆を加える作業を何度もしているうちに倍近くの字数になってしまいました。
小説を書いて改めて感じたことは「疲れる」の一点に尽きます。
誤字脱字以前に日本語が間違えていたりして恥ずかしい思いをしないように電子辞書には何度もお世話になりましたし、専門的な事を書いてその道の人に指摘されないか心配になって大学の図書館に通い詰めたり……
さて今後の展開についてですが、原作キャラは当分出ないかと思います。
というより出しようがありません。
今回のあややな人はノーカンですが今後の展開次第では関わってくるかもしれません。
それではまたのあとがきで……