はぁ、今日も外が騒がしいな。だが、どうやら野蛮な住人の喧嘩でなければ、工場の稼働音や火山の噴火でもない様だ。あの音はアイツが暴れる音か……こんな住みにくい星を守り続けているんだからご苦労な事だな。そして、あいつが再び暴れたという事は彼がこの星に来たのだろう。
「よっと」
3頭身程度の小さな体を反動をつける事で浮かせて立ち上がる。まぁ、この世界では1頭身から3頭身ぐらいしかいないからな。これでもこの世界ではバランスだけで見るなら背丈は高い方になるんだろう。まぁ、そもそも巨大な姿をした存在も多いがな。
「えっと、この観測装置に映ってるだろう……映し出せ」
生まれ持った『世界クラスの魔法の才能』とそれを『十全に扱える身体』をフルに使い整えたこの隠れ家、世界クラスの魔法が使える頭脳を利用すれば機械機器もそれなりに扱える。この星に残された物をかき集めれば彼方此方を観察する機構を用意するのは簡単だった。まぁ、100%機械ではなく魔法をだいぶ利用しているんだけどね。
「ああ、やっぱりあの青たまごか」
映し出されたのは美しき青と白、そして空をきらめく星を象った天をかける船……太古の遺産であるローアだ。その内部を魔法で探るとあの1頭身の彼の姿が見えた。
「ここに来たようだねカービィ」
そう、俺が転生したのはあの有名ゲームである『星のカービィ』の世界だった。アニメ版で無かっただけマシと考えるべきだろうか?いや、アニメはとても好きだったし、何度も見返していたのだけれどもあの世界観に自分が入っていける気がしない。あちらの世界に転生したとすれば俺はシリアルとギャグの温度差で風邪をひいてしまうだろう。
先ほども言った生まれ持った『世界クラスの魔法の才能』とそれを『十全に扱える身体』だが、それは未来までは分からないが過去に存在したレベルであれば得る事が出来る様で、俺は太古に生きた様々な道具を生み出すのに協力した魔法の一族レベルの魔法は扱える。
今この星で問題を起こそうとしているマホロア、それ以外にもカービィ世界にはマルク・タランザなど魔法使いとして力を持つ物もおり、他にもスターロッドやトリプルスター、魔法の絵筆や魔法の毛糸様々な魔法関連のアイテムもあり、ダークマターが扱う力にもそれらしく物がある。そもそもカービィハンターズにてカービィ側にも魔法使いと言う存在がいる。
それらの知識を基に研究をしていけばまぁそうそう出来ない事は無いと言えるレベルに仕上がった。完全なアーティファクトは科学部分の技術が足りないのか不可能だが一発限りであれば同程度の効果を出す物も作り出せる。そもそもこのハルカンドラがそう言ったものを研究するのに適している面もあった。
とは言えこの荒廃した星ハルカンドラまでよく来たものだ。彼らはスフィアは全部集めてきたのだろうか?ここは実際に生きている現実なのだ。ゲームとまるっきり同じという訳では無いだろう。あの船は正直興味深い研究対象と言える。スフィアと言うエネルギー源やそれぞれのパーツを解析したいと思うのは不思議ではないだろう。
そもそも流れが変わってポップスターの座標を手に入れられなくなることを考えて手出しはしなかったが、あのマスタークラウンも調べてみたいところだ。まぁ、マホロアが逃げたことでだいたいの座標は手に入れていたが、一応カービィに解決させるべきだろうと我慢したけどね。
「さて、どうしようか。一部を除き魔法と言うのは敵側の事が多いこの世界、呆れかえるほど平和と言われるプププランド、ここは俺もカービィに仕掛けてみようか?」
ただ暮らしていくだけでは退屈である。ここでの研究もローアとクラウンを除けば殆ど済んでいる。ここのボスがマホロアであるならば俺が横やりを入れるべきではないだろう。となればポップスターには勝手に着いて行くとして、挨拶代わりに暴れてみるのも一興だろう。
「さて、何を使おうか、心・星・夢・闇、色々とアイテムはあるけれども、使いすぎると要らないものまで呼び寄せかねないからな」
ファンタジーで魔法が存在する。そして生きがいとなる研究、これほど素晴らしい世界に生まれ変われるとはね。楽しませて貰おうじゃないか、
「
知名度ある。魔法ある。世界観ファンタジーだろう。
魔法のあるファンタジーの世界でパッと思い付きはしないだろうが、よくよく考えてみると魔法の存在が多いし、意外性は少ないかもしれない。
ちなみに主人公は少しハルカンドラの喧騒や魔法への没頭で少し壊れ気味です。魔力を司る一族や魔法使いなどに変わり者が多い事からこれ位の性格であればまあおかしくはないだろうと判断。