まさか零獄接続王が先にくるとは……これ多分禁断竜王にアゾられるかなんかしたでしょ。ドキンダムの時と言い今回と言いギュウジン丸が絡むと大体出オチになるのはもはや定めなのか。
ともあれこれで王来編のトリを飾るのが邪帝縫合王になるのがほぼ確定しましたね。にっくきレクスターズ共め、震えて眠れ。いい加減レクスターズじゃなくてグレイトフルベンをおくれよ……
ガヨウ神「あげません!!」
ビシャモンス「あげません!!」
アアルカイト「あげません!!」
( ◜௰◝ )これにはフェアリー・Tsu:ライフ……
1着 6.レッドゾーン
├──1 1/4バ身
2着 7.スターインザラブ
├──同着
2着 8.アガサエルキュール
├──アタマ
4着 2.アグネスタキオン
├──1バ身
5着 1.ゴールドシップ
「ふぅ……」
息を整え、足を止める。
……模擬レースとはいえ負けの目が見えたのは事実だ。ひとまず、明確な問題点は見えた。
スタミナが足りねぇ。
「同着だぁ!? 納得いかねぇぞ絶対俺が勝ってた!」
「それはこちらの台詞です! 確実に私が一歩前を行っていました!」
「「あ゛ぁ!? なんだテメェ拳で決着付けるかコラ!?」」
「なんだおっぱじめるのか! よっしゃゴルシちゃんも混ぜろー!」
「レース直後だっていうのに元気だねぇ君たち……」
「控えめに言ってバカじゃねぇのか……? なんだこのスタミナお化けども……」
……あっちでさっそく乱闘始めようとしてるバカ共を基準にするのはさすがにアレだと思うが、それにしたって2000でバテてるようじゃ有マ記念は夢のまた夢だろ。シュンテンなんてもっての外だ。
トレーナーに伝える必要があるな……とガシガシ後頭部を搔きながら考える。
ついでにやることも出来た、とオレは即席の実況席でレディオローゼスと話し合っている青毛のドアホの元へ足を向けた。
「おいクソ親父!」
「──であるから、今回の研究の方向性としては……失礼、どうした
「ちっとばかし用事ができた。
「相乗りね、ワタシは全然構わないよ……うん? 相乗り??」
頭上に?マークを浮かべるクソ親父を尻目にオレは奴の腕につかまり、その背中に大量にぶっ刺さっている槍──そのうちの一本から伸びている鎖を2,3回引っ張った。
反応は劇的──一瞬鎖が弛んだかと思うと、そのまま恐ろしい勢いで槍を──ひいてはクソ親父と俺を引っ張り始める。
「フリーライドだこの野郎! 抜けないようにしっかり背筋に力入れろよクソ親父ィ!」
「あだだだだだだだだだ!? 死ぬ! 死ぬから! 超獣世界でアゾられた記憶が壮絶に脳裏をよぎるぅううっ!!」
「……おーい。私を忘れてると思うんだが……行ってしまった……」
土煙を撒き散らすこと1分と少し、ケーブルカーもといクソ親父がようやく止まる。奴の背中にぶっ刺さっていた槍が一本を残して全て抜け落ちたかと思うと、それらはそのままあるウマ娘の手元に戻った。
「ようやく終わったか、待ちくたびれたぞクズ野郎……あん?」
燃えるような赤毛、爛々と輝く深紅の双眸、赤に朱で彩りを加えて赫で象った燃えるような勝負服。
かつて『神馬』シンザンや『無双竜機』ボルバルザーク、『常在戦場』セントライトと共に名を馳せた者。
既にこの世を去った(とされている)シンザンやセントライトと異なり、超獣世界のクリーチャーとしての特異性をフルに生かして今なおこの世界にとどまる者。
……そして、他ならぬオレの母親。
「久しぶりだなお袋。一つオレに長距離の走り方ってやつを教授してくれや」
「誰かと思えばテメェか、レッドゾーン──面白ぇ、スプリンターのテメェが長距離を走るって? おいおいアタシを笑い死にさせて芝3400m生やさせる気かよ、冗談はそのツラだけにしときな」
『一般ウマ娘』キンダンシャドウ──もとい、
そいつは地面にひっくり返って目を回している真の天才(自称)をさも当然の権利のように足蹴にしながら、傲岸不遜を隠そうともせずにオレに言い放った。
「──で? アタシにそんなこと言うからには相応の理由があるんだろ? 包み隠さず言ってみろや、懇切丁寧に逐一鼻で笑ってやるよ」
傲岸不遜を隠そうともせずにそう言い放ってきたので、とりあえずお言葉に甘え散らかして大雑把な事情を一通り話す。
「なるほどな、最速の称号をわが物にってトコか。──バッカじゃねぇの!? テメェ自分の走り方見てみろや! んな一目瞭然のスプリンターの走りで長距離!? ハハハッ、笑わせんじゃねぇよ!」
そう言って、お袋は呵々大笑する。足をバタバタ振り、地面に這い蹲っているクソ親父が踏まれてあう、うぎゃ、ぐえ、と悲鳴をあげるが、心なしか悲鳴が艶っぽいのは気のせいだろう。そうであってくれ頼む。
だが、あるタイミングでスッといつもの傲岸不遜な笑顔に戻り、こう続ける。
「──とまぁ、
「そりゃアンタ、ハートビートエクスとジーニアスアンサー……」
「その通り。テメェ、運と生まれがよかったな──ここにいるのは『禁断征覇』ハートビートエクスと『天災』ジーニアスアンサー、周りの十把一絡げがいう『禁忌』だか『タブー』とかいうのをぶっちぎって走るのがこの世の何よりも好きな世紀の大バカ野郎と、ありとあらゆる未知を解明し喰らいテメェの力にせんとする世紀の大バカ野郎だ」
その点シービーとかはまあイイ線言ってたといえなくもないんだが、と区切り、
「というわけで、結論から言うと──面白ぇ、気に入った。テメェのその途方もない大言壮語に敬意と嘲笑の意を表して、ちっとばかし手助けってやつをしてやろう」
「オイ明らかに一個要らねぇもん表してただろ」
「馬鹿にされるくらいで丁度いいんだよ、そういうデケェ夢ってのはな。オラ起きろクソ野郎!」
「ふぎゃっ!」
ガツン、とクソ親父の後頭部にかかとを振り下ろすお袋。
クソ親父の目から物理的に星が飛び、ようやく目が覚めたのか後頭部を抑えながら立ち上がった。
「イテテ……なんか前世で研究室に遺してった忘れ物がいくつか完成して大暴れしてる夢を見たような気がする……」
「オイオイ寝言は寝て言うもんだぞクソ親父、上手く行った試しがねぇじゃねぇか」
「バカ娘の言う通りだぜ、テメェをブチ殺した後研究室はしっかりD2フィールド化して使い潰したからな。バカ娘2号……あー、VV-8の奴がテメェの言う『忘れ物』か?」
「いや、そっちもそうなんだが、もう一つ極秘で研究開発してたのが──あっ」
「「ほう?」」
すっ、と口を滑らせたせいでこの期に及んで聞き捨てならないことを漏らしたクソ親父の右腕を掴む。お袋もそれをわかっていたのか、いつの間にかクソ親父の左腕をホールドしていた。
「テメェまーだ隠し事してやがったのか……?」
「待て待て待てギブギブギブギブ!! 前話したじゃん! S級侵略者全部掛け合わせて最強侵略者作るって! それだよそれ!!」
「だそうだが? バカ娘、テメェどうするよ」
「
「よしきたくたばれジ・エンド・オブ・エックスだオラァッ!!!!」
「待って話せばわかっ──ぬわーーっっ!!」
情けない悲鳴を上げながらクソ親父は大空へと散って逝った。きたねぇ花火だぜ。
ドーン、パラパラパラ……とどう考えても昼間から聞くようなもんじゃない音があたりに響き、なんだなんだと野次ウマがやってくる。
「やっべ」とお袋が零し、あっという間の早着替えで『一般ウマ娘』キンダンシャドウとしての姿に戻る。どんなセッティングをしているのか、とにかく赤かった勝負服がちょっと各部をいじっただけであっという間に黒と赤のフォーマルスーツに早変わりだ。そして懐から取り出した黒縁眼鏡を装着すれば、普段の荒々しい言動からは想像もつかない知的なウマ娘の一丁あがり。すげぇな、しかも元が針金細工じみた長身だからスーツでもまるで違和感ねぇ。
「ややっ! 大きな音がしたから何事かと思えば、そこにいるのはレッドゾーンさん! ……と、そちらの方はどなたでしょうか!」
そしていの一番にオレたちのやってきたのはサクラバクシンオー、相変わらず声がでかい。
うーん、お袋のことなんて説明したもんか……馬鹿正直に教科書に載ってるようなウマ娘っつっても信じねぇだろうしなぁ……。
「んあぁバクシンオー、こいつはな──」
「おや、学友ですか? 私はキンダンシャドウ、どうやら娘がお世話になっているようで」
「なんと! どちら様かと思えばレッドゾーンさんのお母様でしたか! レッドゾーンさんとは切磋琢磨させてもらっています!」
「聞けやコラ。ってかバクシンオーお前確かまだ練習時間だろ、お前んとこのトレーナーとあと他のメンバーはどうした?」
「それはもちろん! なんといっても私、学級委員長ですから!」
「答えになってねぇ!」
「失礼、生徒会の者だ。先ほどの爆発音に関して事情聴取を行っているのだが……レッドゾーン? 貴様こんなところで何をしている……?」
「うげっ、今度はテメェかよ……」
「貴様その顔はなんだ! さてはまた何かしでかしたな、きっちり吐いてもらおうか!」
ダメ押しにエアグルーヴまで来やがった。この野郎、完全にオレを犯人だと決めつけてやがる……まあ共犯者がいるとはいえ実際やったのオレなんだが。
……さて、マジでどう切り抜けよう。
ハートビートエクス:伝説の禁断 ドキンダムX
芝:B ダート:A
短距離:B マイル:A 中距離:S 長距離:A
逃げ:B 先行:A 差し:A 追込:B
──
キンダンシャドウ:禁断の影 〜ドキンダム・ソウル〜
芝:B ダート:B
短距離:C マイル:A 中距離:A 長距離:B
逃げ:C 先行:B 差し:A 追込:B
──
ジーニアスアンサー:伝説の正体 ギュウジン丸
芝:A ダート:G
短距離:D マイル:B 中距離:A 長距離:A
逃げ:G 先行:B 差し:A 追込:B
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