熱く轟け、音速のその先へ   作:りおんぬ

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直近の奴だと、厳密には違いますけどスター進化の離れた時処理とかが分かりやすいですかね。あとは個人的にはメタルワルスラSとか印象深かったり。最後のあがきでモヤシ能力フル活用して限界まで延命ムーブしてました。ま、その後普通に負けるんですけども。いくら今ほど環境早くなかったって言ってもブーストから4ターン目にリバイブ勝ガでそっから毎ターンプチョヘンザなんてされたらそりゃ勝てんよ。出した先からマナゾーンにボッシュートなんだもの。


エターナル・Ωって字面がもう強いし特別感あるけどここだけの話固有名称がないだけで同じ能力を持ったクリーチャーは割といる

「ハァ!? 有マ記念にシャングリラが出走ォ!?」

 

トレーナーが持ち込んできた情報に、オレは手に持っていた新聞を思わず取り落としながら叫んでしまった。

その新聞の一面見出しにはこんなことが大々的に書かれている──『チーム・ゼニス、悠々快勝! 凱旋門に降り立つ天頂のウマ娘達』

──チーム・ゼニス。

侵略者と革命軍が争っていた超獣世界とも、5文明が覇を競い合う争いを繰り広げていた超獣世界とも異なる、第三の超獣世界からやってきた者たちが集うチームだ。

そして、明確に前世がドラゴンないしコマンドである連中が比較的少ないチームでもある。

その中でもさらに特筆すべきは、前世が『ゼニス』『ゴッド・ノヴァ』『アウトレイジMAX』の連中。

元のパワーが規格外なだけあって今世でもはっちゃけた身体能力の持ち主ばかりで、その膂力たるや自他共に認める虚弱体質(ただし自己申告でありさらに言えば比較対象がチーム・ゼニス所属の肉体チートども)かつド陰キャであるサスペンス(『呪』の頂 サスペンス)が鉄筋コンクリートを片手で砕けるレベルと言えば察するに余りあるだろう。要するにあのチームは在籍する一人一人が範馬勇次郎みたいなもんだ。馬鹿じゃねぇの?

というかそれを言ったらそんな化け物連中の大半を辛勝とはいえぶち抜いて見せたルドルフの奴とかそれこそナニモンだって話になるが……やめとこ。変に掘り下げてもウマに蹴られそうだし。

 

「お前エイプリルフールのネタにしちゃ厳しすぎねぇか? 桜花賞も皐月賞もシュンテン(天皇賞・春)だってとっくの昔に終わったぜ?」

「俺だってつくんだったらもうちょっとマシな嘘つくわい。ナメんな、信用出来る情報筋だ」

「ほうほう、んでその情報筋ってのは?」

「デジたんドットコム」

「個人の独断と偏見と趣味嗜好ボロ出しのサイトじゃねぇかはっ倒すぞ!!」

「イテテテテテ待て分かった俺が悪かったから腕を極めるなぁだだだだだだだ!?」

「うるせぇちったぁ反省しろこの駄トレーナー!!」

「がああああ!!」

 

ギリギリとアームロックをかましていると、後ろから肩をポンと叩かれる。トレーナーの腕を極めたまま後ろを見ると、曖昧な笑みを浮かべる白衣姿のウマ娘──アグネスタキオンがいた。彼女はただ一言、

 

「それ以上いけない」

 

別に命令されてるわけでもないが、なんとも形容しがたい圧を伴った一言だった。何というかこう、この技を使っているときにそれを言われると放さなければいけないような気がしてくる。

 

 

「……さて、こうして私から出向いたはいいんだがね、君たちは朝から何をやっているんだい?」

「それを言われると耳が痛ぇな。どうしてくれんだよトレーナー」

「いや十割お前のせいだよな!? 何で俺が悪いみたいな流れになってんの!?」

「情報収集が個人サイト頼りなのは悪じゃねぇのか? ん?」

「……、」

「おう目ェ逸らすなや」

「夫婦漫才はいいから私の話を聞きたまえよー君たち」

「「あぁん!? 誰と誰が夫婦だとテメェ!?」」

「そういうところだと思うんだけれどねぇ」

 

そういいながらタキオンは萌え袖なんて目じゃねぇほどに余っている袖を振る。

すると、袖の中からスルッと小包サイズの段ボール箱が滑り出てきた。お前それどうやって収納してたんだ。まさか今の今までずっと袖の中でホールドしてたのか?

よくわからん取り出し方をされた箱を手渡される。外装をよく見てみると、アルファベットの『D』をモチーフにしたようななーんか見覚えのあるロゴマークが……おいこら。

 

「君の父君との共同研究がひと段落ついてねぇ、ついては愛娘である君に試作品ではあるが研究成果を渡してほしいとのお達しだよ。実際に運用したときのデータが欲しいそうだ」

「あんのクソ親父オレの見てないところでなんてヤツと手ェ結んでやがるッ!!??」

 

脳裏によぎるは良い笑顔を浮かべて『よーし下剋上のためにS級侵略者を掛け合わせて最強のウマ娘作っちゃうぞー☆』とハッスルする青毛のドアホ。なおオレの(後継機)である『時を組み替えるウマ娘』は現在小学校でその能力をフルに生かして猛威を振るっている。あの時ですらお袋に3/4殺しくらいにされたのにまだ懲りてねぇのか。冗談抜きにそろそろ星降ってくるぞ?

 

「……ってかそれならアイツが持ってくりゃいいだけの話じゃねぇか。なんでタキオンがわざわざ持ってきたんだ?」

「うーん、実際その通りなんだけどねぇ。それができるや否や脱兎のごとく逃げて行ってしまったんだよ。その直後に結構なサイズの赤い槍が窓を割って私の研究室に飛び込んできたんだが、何か関係あったりするのかい?」

「赤い槍……あっ」

 

察した。今日は6/7殺しくらいだろうな。R.I.P.、クソ親父の冥福を祈るぜ。

 

「オイオイオイ、死んだわアイツ」

「うーん、その口ぶりを見るにいつもの事みたいだねぇ」

「まあ死にたくなけりゃ変に踏み込まない方がいいぜ。ろくな目に遭わねぇ」

「そうしておくよ」

 

さあさあ早く開けてみたまえよ、とタキオンがオレを急かす。

言われるがままに箱を開けると、そこには明らかに怪しげな極彩色の液体が入った注射器が。

 

「……、」

「……、」

「……おい」

「……景気づけに一発、どうかね?」

「地獄へジェット!!」

「あーっ! 私の新作が! なんて言うことをしてくれるんだい君は!?」

「こっちのセリフだわアホ! そういうのは自分のトレーナーにやれってんだよ!?」

 

即座に注射器を誰もいない方向へ投げ飛ばし、箱の方を見直す。流石にあのよく分からんクスリが共同研究の成果ってわけじゃねぇだろ。

改めて箱の中を見てみると、

 

「……靴?」

「そうとも。これが新開発のウマ娘用シューズ、その名も『グリップくん試作3号機』さ」

「絶望的なネーミングセンスとか1号機と2号機の行方とか気になる点が色々あるが、一応ひとつ聞いとくか。規定とかその辺大丈夫なのか?」

 

レースってのは立派な『競技』だ。その辺のちびっ子どものかけっことはわけが違う。

勝負服は個々のウマ娘の実力発揮に直結することもあって比較的緩いが、その分足回りは差が出ないようにガッチガチに規定が定められている。ええと確か、1本が125g以下で、厚さが9mm以下、幅22mm以下だっけか。素材も決まってたんじゃなかったか?

 

「安心したまえ、その当たりは当然抜かりないとも。既定の範囲内で出来る限りの強度維持と軽量化を施した特製品さ。彼女から最初に話を聞いたときは二つ返事で突っぱねたものだが、こうして手を付けてみるとなかなかどうして趣深い! 限られた範囲内であれこれと頭を巡らすのはいい気分転換になったよ」

 

靴の裏を見る。

普通のシューズなら各所に穴があいたUの字型の蹄鉄がセットされているところだが、このシューズに装着されているものは普通のものと比べて随分と穴が多い。さらに各所にスパイクだったりグリップのような意匠が見て取れ、単なるレース用シューズというよりかはサッカーシューズのような感じになっている。

目を細めて眺めていると、

 

「蹄鉄の構造にはジーニアスアンサー君の理論を採用していてね、重量は通常のものの75%程度だが計算上は同じだけの強度を維持しているよ。見ればだいたいわかると思うが、芝ダート良重鞘重のどの環境でも問題なく運用できるようにというのが元々の設計思想さ」

「そりゃまた……随分なもん作ったな」

「そうだねぇ、卑しくも『智』の頂を冠させてもらっているワタシから見てもこれはなかなか革新的だ。発表すれば業界がそれなり以上に揺れるだろうね」

「ふふん、そうだろうそうだろう! 分野が違うからといって私は手抜きなどしないさ、いつでも全力で──うん?」

 

聞きなれない声に2人で揃って横を向くと、白衣姿で眼鏡をかけた、しかしすらっとした身長のせいか科学者というよりかは女医然としたいで立ちに見えるウマ娘が脇から試作シューズを眺めていた。

オレとタキオンは一度顔を見合わせ、そして揃って二人で向き直りながら思わず叫んでいた。

 

「「ええーっ!?」」




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芝:A ダート:B
短距離:G マイル:C 中距離:A 長距離:A
逃げ:C 先行:A 差し:B 追込:A
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