この度、僕のデビュー作の東方心仮面のリメイクをさせて頂きます!
未完なのに…というのは話は置いておいて
リメイクということで出来れば見ていただけると嬉しいです!
4/1 夜
華やかに煌めくビル街の灯り、全く名前も知らない人達がガヤガヤと話している会話の声、近くの高速道路から聞こえてくる車のエンジン音。そして、今自分の上を通るモノレールの音。
今自分が都会の中の都会、東京に来ていることを噛み締める。
僕の名前は…白狼牙龍(はくろうがりゅう)。今年からこの東京で星ヶ丘高校に転入する予定のただのしがない高校生だ。
「東京…来ちゃったな」
誰に言うわけでもなく呟く。僕の住んでいた場所はそこそこ田舎だったのでこっちに来る頃には夜になってしまっていた。
「よし、早く寮に向かわないと…」
キャリーケースを引っ張りながら寮に向かうことにした
「…?」
寮に向かう最中にボロボロになった神社を見つけた、長年手入れをされてなかったらしく見るも無惨な姿で放置されている。恐らく手入れされていた時には立派な神社だったのだろう、そう思いながら僕は寮に向かおうとする。
その時
た………けて…
「ん?」
声が聞こえたような気がして、歩くのを辞める。
声がしたのは、神社からみたいだ。
「こんな時間に…人でもいるのかな」
キャリーケースを鳥居の隣に置き、背負っていたリュックサックからスマートフォンを取り出し、ライトをつけそのまま奥に入る。
神社には僕と同じくらいの雑草が生えていて非常に視界が悪い
そんな暗がりの中で声の主を探していると
たす…けて…
「!!」
声の方を見ると神社にあるのは珍しい洞窟があった
神社に洞窟なんてあるのだろうか、そもそもこんな都会に洞窟なんてあるのか?と疑問に思っていると
たすけて…!
先程よりも聞き取りやすく、助けを求める声が聞こえた。だが、肝心の声の主はいない。
「だ、誰か…いますか?」
震える手を必死に押え、洞窟にライトを照らすも誰もいない。
というか、何も見えないほど真っ暗だ。ライトレベルの明るさじゃ意味をなさないらしい。
「あのー、だ、大丈夫ですか…?」
震える足で近寄ると真っ暗闇の中から人が歩いてきた。だが、弱っているのか歩き方が千鳥足のようにふらふらと歩いている
「!!だ、大丈夫ですか!!」
急いで近づき、支えてあげようとすると僕に寄りかかってきた。そして…
ガブっ!!
と、ぼくの肩に噛み付いてきた。物凄い力で肩を噛まれたため、がっつり血が出ているのがわかる、というかめちゃくちゃ痛い
「がっ…!!」
噛まれた痛みでそのまま倒れそうになるが、無理やり解き突き飛ばす。
「ウガッ………!!」
突き飛ばした人のようなものはゆっくり起き上がって、また僕の方に向かって歩いてくる。その顔は魂を抜かれたように真っ青で目の焦点があっていない、まるで映画で出てくるゾンビのような…
「タスケテ...タスケテ...」
なるほど、先程の声の主はこいつだったらしい
「くっ…!!」
とにかく逃げなきゃ、と僕の本能が頭の中で感じる。尋常じゃない痛み耐えながら走って神社の出口に向かって走り出す。
「はぁ…!はぁ…!に、げなきゃ…!」
走って逃げていると、肩からの出血が止まらないことに気づく、しっかり深く噛まれたからであろうか…というか人生で経験しない痛みだからかものすごく痛い……
幸い、あのゾンビのようなものは足が遅いらしく全然追いつかれる様子はない。これならあっという間に撒けるだろう。
「あ…!」
目の前に鳥居が見えてきた、これで逃げれる…!
そう思った瞬間
「…っ!?」
全身が動かなくなり、そのまま倒れ込む。
身体の自由が全く聞かず、手も足も目線すらも動かせない。
それどころか呼吸すらもまともにできなくなっていく。
どうやら噛まれたところから大量の血が出ているのを忘れていた。
と、同時に意識も薄れ始めてきた。
(え…僕の、人生…これで終わり…?)
薄れゆく意識の中、僕に近づく足を見て僕の意識は落ちた
?/? ???
「………んっ…?」
目が覚めると、全く知らない部屋に倒れていた。起き上がり辺りを見渡すと一つだけ椅子が置いてあり、それ以外はただただ真っ白な世界だった
僕は確か…さっき神社で倒れて………
「おや、目が覚めましたかな?白狼牙龍様」
不意に後ろから声をかけられ振り向く。
そこには鼻が異様に長い老人が椅子に座っていた。
「え、えっと…はい」
「ふっふっふっ、これは夢だと思ってらっしゃいますかな?」
老人はニヤニヤしながら僕のことを見る。その目はまるで僕の心の中を全部見透かされてるようでゾワッとする。
「誠に残念なこと貴方様は先程死亡してしまわれた」
死亡、その単語を聞いた瞬間先程の記憶を全て思いだす。
「そんな…じゃぁ、僕は………」
「ご心配なさるな、現実世界の貴方の肉体自体はまだ生きていらっしゃる…」
「どういうことですか…?」
「ここは夢と現実、精神と物質の狭間の場所…ベルベットルームでございます」
そう言われ、辺りを見渡すと先程まで真っ白で無機質な部屋だったのが青を基調としたBARのような雰囲気に変わる。老人はそのまま客席のようなものに座ったまま話を続ける
「ここは貴方様の魂の部屋…ここで契約を結ぶことによって1年間、貴方は生き長らえることとなります、ですが1年経つとその身体は崩壊し、貴方様は永遠の眠りにつくでしょう」
なるほど…つまり、ここで契約を結ばなければこのまま死に、結ぶと僕は1年間だけさらに生きれるということか…
「貴方様が支払う対価はたった一つ…ご自身のした契約に従い、ご自身の選択に相当の責任をもっていただくことです」
「………」
「それと、貴方様を殺そうとしたものは現実世界で現れてしまったシャドウと呼ばれるもの、本来は生まれるはずがなかった言わばバグのようなものです。貴方様の契約内容は…そのシャドウと戦い、そして勝っていただく。簡単なものです」
先程噛まれたあのゾンビのようなものを思い出す。あれが、シャドウ…
「…わかりました、僕、戦います」
決意を持った目で老人を見つめる。
「ふふっ…承知致しました。では、こちらも手助けをさせて頂きましょう」
そう言うと老人が指を鳴らす。そうすると、カウンターの奥から女性が出てくる。
「私めはイゴール、そしてこちらがエメラルド、同じくここの住人でございます」
エメラルドと呼ばれた女性がこちらを向き
「エメラルドと申します、これからは貴方様の手助けになるように精一杯頑張らせてもらいます。これからどうぞよろしくお願いします」
まるで日本人形のようにお淑やかな女性だな、そう思っていると
「では、改めまして白狼様。1年間、その限りある時間の中で文字通り、身を粉にしシャドウを倒してくだされ。そしてこれは私達からのプレゼントでございます」
そう言いながらイゴールは僕に紙コップと鍵を渡してくる。コップの中身を見ると透明な水?のようなものだった。
「さぁ…それを飲んでくだされ」
言われるがままにごくっ…と飲みきると身体中から力が湧き出てくるのを感じる。
「えっと…イゴールさん?これは…?」
「これから貴方様はシャドウと戦うこととなります、ですが今の貴方様じゃまた同じ末路を辿るのが目に見えております…ですので、貴方様にペルソナと呼ばれる力をプレゼントしたのです」
ペルソナ…?僕が不思議そうにしているとイゴールさんは
「今はまだ分からなくてもよろしい…次に呼ぶ時に詳しくお伝えするとしましょう…その鍵を持っていればこの部屋に入ることが出来ますので」
「わかりました、えっと…ありがとうございます」
僕がお辞儀をするとイゴールさんはまたニヤニヤする。
「では、白狼様。また会う時まで…ごきげんよう」
イゴールさんの言葉と同時にまた意識が薄れていく。
これから1年間、僕はシャドウと呼ばれるもの達と戦う。覚悟しなければ…
ここまで読んでいただきありがとうございます!
リメイクと言っても1からがっつり変更してしまいました笑
次回からは幻想入りしていくのでお楽しみに!
誤字修正致しました