.....リス
誰かの声がする
.....きなさい!
アリス!起きなさい!
「んん.....?」
澄んだ鈴の音のような声が、耳に心地よく響いてくる
「ほら起きなさい!アリス!」
透き通る声の主、リタは木陰で眠るアリスの小さな肩を優しく揺らす
「んぁ...リタ...私寝ちゃってたかぁ...ん〜っ!おはよぉ...」
「おはよぉ...じゃありません!全くいつも言っているでしょう?ひとりでお城を抜け出すのはやめなさいって。それにぼーっとしているならまだしもうたた寝だなんて、何かあったらどうするんですか」
お城に住むアリスとリタは、慣れ親しんだ親子のように会話を重ねる
「だってお稽古がつまんないんだもの!今日は天気も良くて風が心地よかったから、いつの間にか寝ちゃってただけだし...それにここにいたらリタが来てくれるし...」
アリスがもじもじと手をいじりながら、リタの方をちらちらと覗きつつ答えた
「私をなんだと思ってるんですか!あなた専属じゃないんですから、そういう頼られ方は困ります。それに、いつまでも甘えん坊さんでいるのはやめなさいな」
「でぇ〜やだよぉ〜リタママ〜」
リタの華奢な腕ににベタベタと頬擦りしながらしがみつくアリスを鬱陶しそうに振りほどく
「私は母親じゃありません!いいから、離れなさい」
「んえ〜でも名付け親でしょ〜?ママみたいなものじゃぁん...リタママ〜お世話して〜」
お城とは、親のいない子供を引き取って育てている孤児院のようなものだ。衣食住の提供だけでなく、稽古と称して道徳や座学を教えている。
アリスはお城に来た当初名前が無く、子供達の中でも唯一の女の子だった為、数少ない女性教師のリタがアリスという名を付け教育している。
「あぁもう、わかっててそういうことをするんですもの...あざとい子なんだから...」
「えへへ」
「褒めてませんからね!それに言葉遣いも直しなさいと何度言えばわかるのですか!全く貴女という子は...」
「だって、女の子私しかいないし、他の先生は私達の事嫌な目で見ているんだもん!私はリタみたいに強くないし、しおらしい姿なんて見せられないから!私は絶対嫌!男子になんか負けてらんないもの!」
「...ふふ、それもそうですね」
強がってはいるが、なんだかんだ性格や口調にリタの影響を受け始めているのを自覚していないアリスに、リタは優しく微笑んだ
「だからといって、男の子に喧嘩を売るのはやめなさいね」
「こないだ男の先生を圧だけで負かしてた人に言われたくないんですけど〜」
「あらあら、なんの事かしら」
「「ぷっ...」」
「うふふふ...」
「あははは...」
西日が差し始めた中庭で、アリスとリタは笑いあっていた――
のっけから知らんキャラ出てきた気がするけどえりちゃんもこの人よくわかってないからたぶん大丈夫