村雨のヒーローアカデミア 作:昼下がり
個性「艦装」
まあなんというか艦娘にピッタリの個性だよね。
というかまんまそれだよね。
せっかくだから進みながら説明しよう。
あ、1ポイント
「右舷敵機発見!主砲用意!……撃てー!」
その名の通り艦娘の特徴である装備、艦装を纏う。
私の場合はもちろん白露型駆逐艦”村雨”の艦装。
因みに改でも改二でもない無印のやつ。
もうちょっと練度上げとけば改造できたかもしれない。
ステータスみたいなのは見れないから
展開される装備は12.7cm連装砲。と61cm四連装(酸素)魚雷。
あと煙突みたいなバックパック。
で、ここが驚くところなんだけど艦装を纏うとなんか地面が海になる。
茶色のローファーもロッドアンテナ付いてるし艦装扱いされるらしく、海みたいにスイスイいけちゃうのだ。走らなくて良くてしかも速い。いいこと尽くし。
因みに被弾したら服破けます。
艦これでも中破とか大破であのちょっとえっちなボロ絵になる仕様はここでも生きてる。
服は艦装に含まれないから普通に破ける。
元男だけど今は女だから回避めっちゃ上げた。
そもそも入試試験だからいくつか用意してある白露型の制服だしね。
特殊な繊維とか耐火とか中学生の技量では限度があった。
技量で思い出したけど艦これでちょいちょい見かけるあの妖精さんたちは居ない。
あのちびっこ妖精たちにも会えるのかな〜なんて思ってた時期が私にもありました。
この艦装、念じれば自動で弾補充されるし食事を取れば燃料も不要とかいうチート仕様なのだ。前世で遠征行ってもらったりして集めた、弾薬や燃料はもういらないのである。
日課みたいなものがなくなって残念だったりした。末期だね。
「これで撃破23かな?」
遠距離武器なので他の受験生から離れたターゲットを撃ち抜く。
200m圏内なら目測で当てられる。
両親に連れてってもらったクレー射撃場で特訓したんだよね。お父さんがそういうの好きだったみたいですっごい喜んでた。
お父さんは目測で500mなら確実に当たるらしい。
人間やめてないか?それ。
おっと話がそれた。
それにしても市街地戦がこんなに難しいなんて。
12.7cm連装砲から発射されるのは非殺傷弾。けれどそれなりに速度があり重さがあり威力がある。具体的には弾が当たればビルとか砕ける。
人に当たっても大丈夫なのにビルに当たったらアウトとはこれ如何に。
艦これでは海だったからあんなに撃ててんだなーって思った。
だから撃破した23体の
結構神経使うけどヒーローになる為にやっちゃうからね!
「いい感じ!いい感じ!」
地を進む魚雷。
個性って本当に不思議。足元と同様に魚雷もなんか海の時みたいに撃てる。
更に便利なのがこの魚雷遠隔で消せる。
外れたら不発弾になるわけだが消えろって思うと消える。
どこかで爆発とかがなくなるのだ。まあ私が念じなかったら消えないから把握しとかないといけないんだけどね。
謎が深まる。主砲を制限すればホーミングできる。
艦これだったらチートだ。
あれ?私って割とチートの塊だったり?
まあラッキーくらいに思ってよっと。
「おいおい……なんだよアレ」
「いくらなんでもデカすぎだろ!」
市街地を所狭しと暴れる圧倒的驚異。
確か説明にあった0ポイント
単純な力勝負なんて挑めるわけない。
でも……
「ただデカい的にしか見えない」
艦これとかってそもそも的になる深海棲艦とかって小さいんだよね。
大体1ポイント
それに父親とやったクレー射撃の的はもっと小さかった。
「おい!あんたも逃げたほうがいいぞ!危険だ!」
「連装砲展開!村雨のちょっといいとこ見せたげる!」
「あ、おい!」
メタリックな生徒の声をやんわりと無視して突撃。
12.7cm連装砲を両手に展開。魚雷装填。
周囲確認。
他の受験生は逃げてる。
さっきのメタリック君もいない。
よし、射線には誰も居ないと。
「主砲も魚雷もあるんだよ!」
一斉掃射。
主砲は反動があって連続で撃てないから左右交互に撃ち続ける。
魚雷は最初だけ。
狙いは脚部関節部位。バランスを崩して時間を稼ぐ。
「くぅっ……主砲の連射は反動がッ」
主砲の反応を無理やり抑えて撃っているので腕にダメージが蓄積される。
さっさと関節部が壊れてくれれば魚雷装填できるんだけど。
何度か当たってるはずだが止まる気配はない。
「あんなデケぇモンに立ち向かうなんてお前熱いな!」
「さっきのメタリック君⁉なんで⁉」
「やっぱよ、男なら立ち向かわないとなぁ!それと俺は鉄哲徹鐵だ!」
そう言うとメタリック君改め鉄哲は0ポイント
いや無茶苦茶だ。多分ノープラン。
「ああ、もう!カバーする!」
「オラオラオラァ!」
鉄哲の道を塞ぐ瓦礫や
「目標脚部関節!一直線に突っ込んで!」
「おうよ!」
鉄哲が前に出てくれたおかげで少しだけ余裕ができる。
その隙を無駄にしないために魚雷を装填する。
「試験だからってやりすぎだってば!雷撃開始!」
装填されたばかりの魚雷を一気に全て解き放つ。
巨大
鉄哲を追い越し地面から飛び出すように魚雷を操作する。
「即興技!『羽飛魚雷』!」
技名はそのまんまなんだけどね。
こう必殺技って叫びたくなっちゃうよね。
魚雷は全弾命中。爆発の威力で
「鉄哲!任せた!」
「うおおおおおおおおお!」
鉄哲は爆発の煙の中を駆け抜け全身を金属にしたタックルをくりだす。
その硬い一撃は
「終了〜!!」
ギリギリで届かなかった。
「おつかれさま。惜しかったね」
結局あの一撃は終了宣言後に
終了宣言と同時に機能停止した
「あんた男らしいな!あんなでっけーのに逃げねえなんてよ!」
「女なんだけど」
どこぞの太陽神を思い出すなこの熱さ。自分の熱意で溶けちゃうんじゃないだろうか。
前世の記憶を思い浮かべてたら「もっと熱くなれよ!」と聞こえた気がした。
「俺は鉄哲徹鐵。さっきはありがとな!」
「私は御船村雨。こちらこそありがとね。正直助かったわ」
どうやら鉄哲はさっき突っ込んだので少し体を痛めたらしい。
保健室に寄ってくらしい。
対して私は怪我をしてないのでお互い合格してるといいなと締め解散した。
「帰ったら艦装の手入れしなきゃ」
だいぶ主砲に無理をさせちゃったからね。
魚雷も点検しなきゃ。
こうして私の最初の試練が終わったのだった。