申し訳ありません...。
ソルの塔の最上階、最奥。
ミネルヴァ)...ようこそ、再び会いましたね。ユイ、ユウキ...そして、第二のアストライアに無名の青年。
虚)俺達は...
ミネルヴァ)皆まで言わなくても大丈夫ですよ。...ようやくこの繰り返す世界が終わるのですね。
虚)あぁ、じゃあ。改めて...誰が願いを言う?
確認の為ユウキとエリス。そしてアリスを順番に見やるが...結局虚が決める事になった。
虚)何個願いを言っていいんだ?
ミネルヴァ)本来は、一つだけの筈でしたが...何個でも良いですよ?
虚)そうか...それじゃあ願いを言うよ。まずこの世界から全てのプレイヤーを脱出させてくれ!
ミネルヴァ)...はい、ですが。プリンセスナイトはこの世界と...運命を共にして頂きましょう。ナナシウツロ、貴方はこの世界に残って貰います。
ユウキ)...っ。
アリス)虚様...!
虚)良いんだ、この為に俺は作られたんだからな。
虚)それと...。
エリスの方をチラリと見やり。
虚)エリスとしての記憶を、ユイに移す事は出来るか?
エリス)...!ウツロクン...。
虚)それで良いだろ?ユウキも。
ユウキ)うん、ありがとう...虚。
虚)ところで、アリスはどうするんだ?
エリス)アリスは...外の世界にアリスのデータを入れるイレモノが作られてるらしいから、問題無いよ。
虚)そっか...それなら問題無いな。......
ミネルヴァ)それでは、願いは以上でよろしいですか?
虚)いや、後で最期に一つだけ願わせて欲しい。
ミネルヴァ)...ご褒美ですからね、分かりました。
アリス)何を願うのですか...虚様?
虚)ちょっとしたワガママを願おうかなって、な。まぁ聞かないでくれ。
アリス)...一つだけ約束してくださいませ。
虚)約束?
アリス)...必ずまた、お会いしましょうね。その時は、
貴方を私の騎士にしますから...!
虚)ーーーうん、分かった。
ミネルヴァ)それでは願いを叶えていきますね...まずは、全プレイヤーのログアウトを...
アストルム中の全てのプレイヤーがログアウトした瞬間、世界が崩壊し始めた。ソルの塔にも揺れが伝わってくる。
ミネルヴァ)それでは、次にエリスさん、こちらへ...。
エリス)...騎士クン。大好きだよ...前の私と必ず幸せになってね、絶対にだよ。
ミネルヴァに触れられたエリスが段々と光の粒子になって消えていく。ユウキはエリス...もう一人の優衣にそっと触れ。
ユウキ)うん...約束するよ。だから、今はおやすみエリス...優衣。
エリス)うん...。愛して...る、よ...。
完全に消滅したエリスの粒子を握り締めていたユウキはゆっくり虚に向き直る。
ユウキ)改めてありがとう、虚。お陰で...ユイを助けられた。皆もこの世界から出られる。本当にありがとうっ!
虚)よしてくれ...やらざるを得ない事をやっただけだよ。
ユウキ)色々と言いたいけれど...もう、時間みたいだ。
また、会えたら色々話をしよう。
虚)機会があったら、な。じゃあ、達者でな。
ユウキも粒子になって消えていった...最後に残っていたのは。
アリス)...虚様、少しだけお話しませんか?
虚)...あぁ、良いよ。
二人は隣同士で座って、今までの話をしていた。
アリス)...ふふっ、楽しかったですわ!本当に...虚様。
虚)なんだい?
アリス)愛しています。誰よりも、貴方様を。
虚)そうか...俺はその気持ちには応えられないよ。
アリス)そう...ですか。でも、構いません。待っていますから、ね?
虚)あぁ、またな...アリス。
アリス)はいっ...はいっ!また、いつかお会い致しましょうね!!絶対に、ですよ!!
手を振りながら、アリスは消えていった。皆、無事に元の世界へ帰ったのだろう。落ち着いた所で...
ミネルヴァ)さて...貴方は最期に何を願うのですか?
虚)...俺の記録をアストルムにいたプレイヤー全員の記憶から消して欲しい。
ミネルヴァ)...分かりました、七冠ネネカに掛け合ってみましょう。
虚)ありがとう。...もうすぐ、俺も終わり、かぁ...。
ミネルヴァ)怖くないのですか?
虚)怖いさ、けど...もう。疲れたんだ...なぁミネルヴァ。
ミネルヴァ)はい?
虚)フード、作ってくれないか?
ミネルヴァ)何故、フードを?
虚)暗い雰囲気になれる気がして着てみたかったんだ。
ミネルヴァ)はぁ...分かりました。...これでいいですか?
虚)おぉ...ありがとう、ミネルヴァ。それじゃあ、お別れ、かな?
ミネルヴァ)そうですね...一足先に失礼致します。...お疲れ様でした。ナナシウツロ。
虚)...あぁ、ミネルヴァ...さんもお疲れ様。今はゆっくり休んでくれ。
ミネルヴァも消えていって...完全に虚一人になった。
虚)...やっと、終わった。
これで良いんだ、良いんだ...そう、思おうとしたけど。
虚)ひっく、ううぅっ...うわぁあああ...ぐすっぐすっ...
やっぱり寂しくなった。悲しくなった。狂おしい程に切なくて、辛くて、やっぱり胸が張り裂けそうな程に寂しい。涙が次から次へと零れては光になって、空へと消えていく...その光景を泣き腫らした顔で見上げながら、
虚は、泣き続けた。二度と逢えない人達を思いながら。
名無虚改め...名有充)さようなら、俺は満たされたよ...皆。
充は、何処かから降ってきた岩に押し潰された。
そして...世界が...レジェンドオブアストルムは終了した。一人の青年の死と引き換えに。
第一章-fin-
名有充の読み方はなもありみつるです!
それはそれとして、ようやく第一章完結です!地味に長かった...気分が乗ればですが第二章をやるかもしれません!期待しないでお待ちしてくれると本当に嬉しいです!