二人が見世物小屋を歩いて十分後...ようやく見世物小屋から脱出する事ができた。
虚)......
虚は気絶していた。武装の一時複製を大量に行い過ぎた弊害が出ているようで、呼吸が止まりかけていた。
ラヴィ)もう少しっ...もう少しで救急室に。つ、着いたぁ...!
ラヴィも息が絶えそうになっていた。
救急室にある回復ポッドの中に無理やり虚を押し込み、ラヴィは倒れるようにポッドに寄り添って眠っていた。
その頃。
ムーナ)さぁて、名無虚くんの遺体を回収しに行かなくては、ね。コマンダー?
コマンダー)はい、こちらに。
ムーナ)名無虚くんの遺体に傀儡の月魔術刻印を刻み込んで、太陽を殲滅する...ふふっ素晴らしい作戦じゃないかしら。
コマンダー)それが主様の望みなら、私は従うのみです。
ムーナ)もう...面白くないわね。ま、それが貴女の魅力よね。いいわ、捕獲に行きましょうか。
ラヴィ)...ん。
眠たい目を擦りながらぼやけた景色を認識すると、目の前に虚が立っていた。
ラヴィ)!目覚めたんだな...良かったっ...!?
虚に気を取られていたが、虚の前にコマンダーとムーナが待ち構えていた。
ムーナ)ふーん、その役立たずを庇うんだ?メリットが無いでしょうに。
虚)舐めるなよ、俺は先輩だからな。後輩を守るのは当然だろうが。
コマンダー)あまり賢い選択ではございません。死んでしまいますよ?
実際今の俺じゃあムーナとやらどころかコマンダーという少女にも勝てない、確実にやられる。だけど、虚にとって今戦う理由はそれだけで充分だった。
ラヴィ)虚...君はっ!
虚)早く逃げろ。お前まで殺されちゃ意味がない。早く、行けっ!!
ラヴィ)...っ!!ごめん!!
ラヴィが救急室から出ようとするとコマンダーが短剣を投擲して首を刺そうとする。が、それは虚が腕に突き刺させる事で食い止めた。
コマンダー)!
ラヴィ)っ...
そこから、私はがむしゃらに逃げた。ひたすらに...
月面基地中を駆け巡って...最終的に、とてつもなく嫌だったけれど別のルートで見世物小屋に籠るという選択をした。それから...二ヶ月と数週間。とある客人が異世界からやってきたという知らせを聞いた。それが...
今に戻る
アリス)私...ですの?
ラヴィ)あぁ、そういう事だよ。
一同)...
沈黙が続いた、あまりにも重い話を聞いた三人は黙りこくってしまっていた。
シズル)そんな事があったんだね...
リノ)その...辛くなかったですか?私なら、好きな人がそんな事になったら...
ラヴィ)うん...僕もそう思うよ。僕もとても辛かったから...
そんな事を話して、ようやくアストルムに到着した。
四十話でした!疲れた...