月面基地。その最奥の部屋...つまりムーナ・ムーンブルグの居室で...
ムーナ)ふふっ、まずは見せしめにアストルムの王宮を木っ端微塵にしちゃいましょう♪
ムーナが部下に目線をやると、部下が機械を操作し王宮に照準を定めた。
ムーナ)さぁ、もうすぐこの破陽砲がアストルムを混沌に叩き落とすと思うと興奮しちゃうわね...♡私達の怨念の結集。とくと味わいなさい?
その頃...
蒼黒の騎士)......
蒼黒の騎士は牢に捕らわれたままだった。だが、異常な魔力反応に時が来た事を理解させられた。
蒼黒の騎士)...
自分があの少女に...ラヴィに与えられる事は全てやった、当然難色は示していたが。自分を犠牲にする事しか知らない自分は何をしてやれたのか。罪悪感に駆られている。悟られてはいけないが、どうしても今すぐあの少女の元に飛んでいって謝罪をしたくて仕方なかった。
蒼黒の騎士)who...(拳を握り締める。)
場所は変わり、アストルム。
ラヴィ)(この時が、来たんだなぁ...)
皆、月の魔力に気を取られている。あの高さは誰にも手を出せない、だから私が...。
ラヴィ)(ねぇ、虚...いや先輩。私はもっと君といたかったよ。それを知ってたのに[こんな事]を頼む君は最低だよ...。)辺りを見回す。
価値が無い自分。弱い自分。汚い自分。ちっぽけで代わりなんていくらでも自分。だけど。今だけは。
アリス)ラ、ラヴィ様?どうなされたのですか?
ぎゅっ。
ラヴィ)君に会えて、良かった。さて...行ってくるよ。
アリス)ど、何処へ行くと言うのですか!?
ラヴィ)勿論、あそこだよ。
一同は驚愕した。何かを言う前に被せて、ユウキに。
ラヴィ)君の仲間のコッコロって娘はどこに?
ユウキ)実は...
コッコロ)私なら、こちらに。
突然現れたコッコロにキャルが驚愕し
キャル)こ、コロ助ぇ!?あんた一体どっから...!?
コッコロ)念のため、ログインを遅らせて貰っていたのです。まさか、こんな事になるなんて...
ラヴィ)君が、コッコロちゃんだね。
コッコロ)は、はい。
ラヴィ)時間が無い、よく聞いてくれ。僕があの魔力をなんとかしてみせる。その[道]を通って月面基地を攻撃するんだ!
一同)!?
レイ)だ、だがどうやって...!!
ラヴィ)こういう、事さ!
突如ラヴィは、兎の姿になった。
ティアナ)う、兎さん?
ラヴィ)っ!!
コッコロ)!...主様っ!
ユウキ)...っ!!うん!コッコロちゃん、ラヴィちゃん!
ユウキのプリンセスナイトの力でコッコロとラヴィを強化する。
コッコロ)ブースト・フェアリアル!!
突風のような、しかし柔らかい程に優しいコッコロの援護を受けたラヴィは一瞬で遥か彼方...月の近辺まで空間跳躍した。兎人の持つ特殊能力[無制限瞬間移動]の力だ。獣化形態でないと使えない欠点があるが、それをムーナ達に悟られないように今まで使用できないふりをしていた。そして、月兎の血を宿すラヴィは宇宙でも活動できる。
ラヴィ)(これが、破陽砲。アストルムを破壊する大砲か。...先輩、いや名無虚。産まれた意味をくれて、ありがとう...愛してる。)
青年への愛を心に宿した直後、破陽砲が放たれた。
ラヴィ)兎刃、最大解放!月兎虚解!!
虚から教わった、触れる物を虚無に強制的に還す力。
だが、この力は反動で...
ラヴィ)...うぐっ...!!!(脚が...)
反動の内容は...使用者の消滅。虚はこれを見越して、
ラヴィにこの力を伝授していた。
ラヴィ)あぁぁぁっはああああああぁ!!!!
ジュウゥウウウ、ジュワァアアアアア...
全身全霊で叩きつけた二刀の短剣が破陽砲をゆっくりと、しかし確実に消滅させた。
ラヴィ(だったもの。)--------
そこに兎の少女の姿は無く、存在を示す灰だけが残されていた。ラヴィ・バニットは、愛する人間の代わりに太陽を守りその生涯を終えた。
四十三話です!とうとう...やらかしてしまいましたね...