極大の魔力が消滅したのが目視できたのと同時に...
兎の少女が戻ってこなかった事に一同は消沈してしまっていた。
アリス)そ、そんなっ...!こんなのって。
アリスは膝から崩れ落ちていた。
ティアナ)アリスちゃん...
ティアナ達はかける言葉を見つけられずにいた。
キャル)...っ!そういえば、ラビリンスの奴らは何してたのよ!!
ユイ)えっと、住民の一時避難をしていたらしくて。
キャル)...っ。
そう返されれば流石に文句は言えない。それに、あれ程の魔力。単純な威力ならエリスの魔法に匹敵していたモノを犠牲無くして凌げる訳も無かっただろう。だが、それでもやるせなかった。
レイ)無力だ、私はっ。
ヒヨリ)う、うにゃー!!(地面を殴り付ける)
地面に罅を入れてからヒヨリは叫ぶ。
ヒヨリ)わたし、すごく悔しいよっ!だってっ...!!
ユウキ)うん、僕達がもっと強かったら...
失意に沈む一行の中で一人引っかかっている者がいた。
コッコロ)---。(先程ラヴィ様は[道]と仰っていました、道とは一体何の事でしょうか?)
辺りを見回して、最後にラヴィが消えた空を見ると...
コッコロ)!?あれはっ!
コッコロにしか見えないのか、薄らと光の道のようなモノが月に向かって伸びているように見えた。コッコロはそれを理解した瞬間涙と嗚咽を堪えるのに苦心した。
コッコロ)ラヴィ様っ...!!
あれは、ラヴィ・バニットが命を賭して切り開いた反撃への道だ。ならば、私が...私達がやるべき事は一つだった。
コッコロ)主様、私...
ユウキ)うん、行こう。僕達には見えないみたいだけど
コッコロちゃんには見えてるんでしょ?ラヴィちゃんが言ってた道が。
コッコロ)はい...!皆様、お話があります。
一同が振り返る。
コッコロ)先程、ラヴィ様が駆けた軌跡に道が出来ているのをこの目で確認しました。ですので...
キャル)コロ助。
ぽんと肩に手を置かれて困惑するコッコロ。
コッコロ)きゃ、キャル様?
キャル)あんたは、一人じゃないでしょ?そりゃ怖いのは分かるけどアタシ達がいるじゃない!
ティアナ)そうですよコッコロちゃん!私達は一緒になって色んな困難を乗り越えてきたんです!きっと、今度こそ勝てます!絶対です!!
アリス)...私は、月と和平を結びたいと思っています。
ユイ達)!?
キャル)は、あ、あんた何言ってんのよ!?
アリス)戦意に水を差して申し訳ありません...ですが、私は。まともに話もしていないのに、戦い合う等したくないのです。
ティアナ)...アリスちゃん、それはきっと物凄く難しいです。---以前私達は、この世界を滅ぼそうとした人と戦いました。その人は強くこの世界を憎んでいて、戦って止めるしか無かった。今回の事は、その人のやり方に酷く似ています。
アリス)それでも、私は...話をしたいのです。お姉様、どうか...!
懇願するアリスにふとユウキが歩み寄り...
ユウキ)何かあったら、僕らが護ってみせる。だから言いたい事を言うんだ。
ニコっと笑い。
ユウキ)ペコさんも、昔そうしたんだから!
アリス)---。ありがとう、ございます...!!
レイ)私達、
ヒヨリ)置いてけぼりだったね〜!でもそうだよね♪
ユイ)うん...放っておけないし、これ以上誰にも傷付いて欲しくない!だから---
アリス)参りましょう!月と太陽の和平の為に---!!
意志を固めた一行は道を辿り月面基地へ向かっていった---。
四十四話でした!次回から月面基地篇です!