何故か異様に懐かれる不思議なトレーナーの奇妙なお話 作:Orpheus@失踪主
「ん〜♪やっぱ、トレーナーのたこ焼きは最高やなぁ〜♪」
パクパクと食べるタマモクロス。
トレーニング場で待ち合わせをして、ベンチの上にてタマがたこ焼きを食べている。
いまさっき焼いたばかりなので、まだ暖かいたこ焼きを食べるその姿を、見ると心が幸福の感情に浸かる。
これでこそ、作ったかいがあると言う物。
「やぁ、トレーナー」
そんな中1人のウマ娘がやってきたのだ。
俺はその声に危機感を覚え、すぐに立ち上がる。
目の前には、生徒会長こと「シンボリルドルフ」が居た。俺が唯一無二、嫌いな存在であり…そして、元俺が担当していたウマ娘でもある。
担当していたなら何故、嫌いかって?
理由は簡単だ。今でもヤバいオーラを醸し出しているからだ。
「…タマ、少し話してくる、走り込みとかしといて。」
「お、分かったわ。食べ終わったらストレッチして待っとくで。」
俺はそう言い、ルドルフに
「こっちで話そう。」
と言い、トレーニング場の裏へ誘う。
「ルドルフ…いや、
「君にならどちらでも呼ばれても構わない。」
気まずい雰囲気が漂うこの場。
負のオーラがますます膨れ上がっていくのを感じる。
そんな中、ルドルフが口を開けた。
「…君は、何故。私の担当を辞めた…?あの事件の時、君は何も悪いことはしていないだろう?それなのに何故…」
彼女の目は何時までも、俺を信用していた。
でも…やめてくれ、俺はそんなお前に信頼される程の価値を得ていない。
「…お前の栄光を…守るにはそうするしか無かった。もう終わったんだ、あの時。お前との記憶も何もかも。他人に何かを言われようが、俺の事を気にかけなくてもいい。それに、理事長にもお前みたいに言われたさ。「君は悪くない!!!」ってな。でも、世間の目は俺を疑っていた。お前はこれを聞いて「逃げている」と思うかもしれないが、もう流れ過ぎた事なんだ。だから…」
最後の言葉を言おうと思うと、口が詰まった。
身体では言いたくないんだろう…でも、言わなければ意味が無い。過去に
「お前はお前で、頑張ってくれ…そして、諦めてくれ…お前ともう、共に歩く事は出来ないんだ。」
「関わらないでくれ」と言いたかったが、言えなかった。
そう言い俺は足をタマモクロスの元へ足を進めた。
何故、君はそう言うんだ。
君は、あの時。ストーカーに襲われた時、庇いそのまま反撃をすると相手を殺めてしまった。
私は覚えているさ、君の手に付いた血を。
暗く
すると、君は殺人の罪で。疑われたが結局の所…正当防衛として扱われ、私の担当解除。トレーナーとしての活動を2年間禁止。 2年間。その日が終われば君と私はまた活動出来たはずであった。しかし、もう君は私を見なくなってしまった。
他の存在が君の隣に居たのだから。
私の本来あるべき席が他の物になっていたのだから。
巫山戯るな…巫山戯るな!!!巫山戯るな!!!巫山戯るな!!!
その時、怒りが込み上げてきた。
君の優しいその心は今は他の子に向けている。
君の優しいその手は今は他の子を撫でている…
やめてくれ、私を見捨てないでくれ。三冠を得たのは君を喜ばせる為に頑張ったのだ。なのに君は見向きもしない。
君は何時しか、私からは離れて行ってしまった。
だから、話しかけたのだよ。
でも、分かった…君は私と一緒に居たかったでも。周りが悪かったのだろ?そうかそうか…ふふっ…。
私が諦めが悪いのは知っているだろ?トレーナー君?
待っていてくれ…そして、今こそ君を救おう。そして、戻ってくれ…君が私を望む、あの頃へ
「ど、どうしたんや!?泣いてるなんて!?」
タマモクロスの元へ行くと、どうやら俺は泣いているらしい。涙が零れているらしい。久しぶりに涙を流した。
「いや、気にしな「トレーナー?」…!?」
俺が言うと、タマが俺の腹にくっついて来る。
「少し、しゃがんでや。うん。それでええねん。よしよし」
すると、しゃがめと言うのでしゃがむとと頭を撫で始めた。
「トレーナー、お疲れ様。辛かったろうなぁ…昔の事は分からないけど、トレーナーは。いつも頑張ってるの知ってるんやで?お疲れ様。」
慈愛の満ちた声で言うタマモクロス。
少し生暖かい…、安心する温もりを感じる。
この中でならすぐに寝てしまいそうだが、寝るわけには行かない。
「タマ…ありがとうな?よっし。気合いも入ったわ。」
涙をすくい取り、タマモクロスに向けてこう言う。
「それじゃ、行こうか。相棒。」
右手で拳を作り前に出す。
「…トレーナー、頑張るわ。トレーナーの相棒として絶対に期待を裏切らん様に走る!!!だから、よろしくな?」
この時、俺達は大きな拳と小さな拳を合わせた。
目の前の壁にぶち当たる為に。
タマモクロス実行はよ( ˇωˇ )