芸術家の英雄教室   作:那由多 ユラ

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芸術家達の戯言教室、三時間目。

 

001 響香ちゃん

 

 

 

「梅雨ちゃんが『どうして夢にCMが挟まるのかしら?』って訊いてきた。……え、挟まってんの?」

 

 

 

002 黄彩くん

 

 

 

「うにゅう……、よくナマコとかを挙げて『最初に食べた人は頭おかしい』とか言うけどさぁ、どう考えても最初にコンニャクを食べたヤツの方が頭おかしいよね。だってだって、どんな狂気じみた執念が働いたら、触れば手が荒れて食べれば舌が痺れる芋をすりおろして草木灰を混ぜて丸一日煮込んで食べるなんて方法にたどりつくの? ボクでも思いつかないよ」

 

 

 

003 ミッドナイト

 

 

 

「ヒーロー科の職員会議で『物体B』について話してたらイレイザーが『びったいブー』と言い出した所為でもう会議どころじゃなくなったんだけど、笑いを堪えているのは私だけで他の奴らは何事もなかったかのように涼しい顔して聞いているのがまたツボを刺激して、会議が終わるまでの15分は拷問だったわ」

 

 

 

004 蒼ママ

 

 

 

「シャボン玉の歌で『シャボン玉飛んだ。屋根まで飛んだ』って部分。

 あれは『シャボン玉が屋根の高さまで飛んだ』のか、『シャボン玉と一緒に屋根も吹っ飛んでった』のかで燈くんと乱闘寸前の夫婦喧嘩になったことがあるわ、あたし」

 

 

 

005 響香ちゃん

 

 

 

「黄彩と一緒に節分の豆まきをやってみて、その後に歳の数だけ豆食いながら黄彩が『この袋のお豆全部食べれるようになるまで一緒でいようね』って言った。

 数えたら153粒あったから黄彩は人間をやめる気だと思う」

 

 

 

006 オールマイト

 

 

 

「大怪我を手術で治す時、神経ってめちゃくちゃ繊細なのにどうやって繋ぎなおすんだろう? って思ってリカバリーガールに訊いてみたら、『あべこべでも何でもいいからとにかく繋げるだけ繋いで「脳からこういう指令を出したらこう動く」っていうのをプログラムし直す、それがリハビリよ』って言われた。

 なるほど! 案外雑!」

 

 

 

007 八百万さん

 

 

 

「峰田さんが言い放った『男から性欲なくしたらただの人間じゃねぇか!』は、いまだに何を言っているのかわかりませんわ」

 

 

 

008 相澤先生、ミッドナイト

 

 

 

「『少年院に行くような非行に走る子供達を減らすにはどうしたらいいだろう?』という話になった時、有製が言い出した『少年院の名前を「ぽんぽこランド」とかにすればいい』は確かに一理あるような気がする。

 確かに『少年院』には勲章っぽいかっこよさの響きがある。校長から申告してもらおう」

 

「落ち着きなさい」

 

 

 

009 透ちゃん

 

 

 

「上鳴君が『1万のイヤフォンと1000円のイヤフォンってそんな違うか? 材料はほぼ同じじゃねーの?』とか言ってて、響香ちゃんが文句言おうとしてたんだけど、それより先に黄彩くんが『イケメンも君も材料って意味ではほぼ同じでしょ。そういうこと』と回答して、私は凄く納得したし、上鳴君は凹みながら納得してた」

 

 

 

010 透ちゃん、黄彩くん

 

 

 

「自然派化粧品の店で昆布の化粧水を薦められた時、『ほとんど水と昆布からできてるんですよー』と店員さんが勧めてたけど、それはもしかして出汁なのでは……」

 

「うにゅ、美味しくなりそうだね。っていうかその化粧水に味噌入れて煮てみたい」

 

 

 

011 使駆くん、響香ちゃん

 

 

 

「ラピュタの思い出といえば、小学生の頃に居眠りしててラピュタの夢を見てた最中に起こされたから、起きてとっさに『シイイタアアアアア!!!!』って叫んだら、隣のクラスから響香が間髪入れずに『パズウウウウウウウ!!!!』って返してくれたこと」

 

「……あったね、そんなこと」

 

 

 

012 黄彩くん

 

 

 

「少学生の頃、ボクをオカマだのなんだの言ってからかってくる男子がいたのね。別に気にしてなかったけど、アイツらはいつも先生や他の女子に注意されたら『冗談だって冗談ー!』と弁解してやめず、さすがにウザいなーって思ってたら、きょーかがそいつらの筆箱を全力で壁に投げつけて壊して、『冗談だ。笑えよ』って無表情で言っていたのが最高に格好良かった」

 

 

 

013 プレゼントマイク

 

 

 

「オールマイトが『私、中学生の頃に「かめはめ波が打てそうな男子」2位に選ばれたことあるよ』と言い出した。1位がすげぇ気になる……」

 

 

 

014 緑谷少年、オールマイト

 

 

 

「オールマイト、なんで地球は丸いんでしょうね……」

 

「誰も端っこで泣かないようにするためさ!」

 

 

 

015 ミッドナイト、イレイザー

 

 

 

「やばいやばいやばいやばい! オールマイトがやばくてっ! なんていうかヤバかったみたいなんだけど……、とにかくもうヤバくて!! とにかく!!」

 

「……まず結論から言ってください」

 

「オールマイトがプリキュアになったわ!!」

 

「すいません、途中過程もお願いします」

 

 

 

016 響香ちゃん

 

 

 

「女性は男性にハグされるとストレスが三分の一減るって話を聞いてから黄彩が今までの三倍抱きついてくるようになった」

 

 

 

017 ミッドナイト

 

 

 

「黄彩くんから『作ってみた』と言われて、手のひらサイズのラップに包まった御萩を貰った。

 と思ったけど、御萩に見えたそれはチョコだった。でも表面とかボコボコしてて、濃い茶色と薄い茶色がまだらになってるから、御萩にしか見えない。もしくは石。

 試しに20cmの高さから机に落としてみたら鈍い音がした。

 爪で字を掘れるかも知れない、と思ったけど爪すら食い込ませることができなかった。

 こんな物に歯が立つわけが無いと思って、 誰もいない廊下にて野球の要領で大きく振りかぶってその物体を投げ、 壁に当てたけど傷一つつかない。私の心と壁に傷がついた。

 どう扱えばいいか解らなくなってランチラッシュに相談したところ、『セメントの疑いがある』と言うので、オールマイトに殴りまくって貰ったら、幾つかに割れた。

 ほのかにチョコレートの匂いがするから、小さい欠片を口に入れてみたけどチョコレートの味はせず、 しかも何時まで経っても溶ける気配がない。

 最終的にものすごく申し訳ないと思いつつ、駐車場脇の花壇に穴を掘ってチョコを埋めて供養したんだけど、あんな鉱物レベルの物体をどう錬金したのかがしばらく気になって仕方なかった」

 

 

 

018 振り込め詐欺の対応

 

 

 

1、無言で叩き切るイレイザー。

2、「俺だよ俺!」に「バウッバウッ!」で二時間戦い続けたハウンドドッグ。

3、「怖かったから(棒読み)」との理由で般若心経を唱え続けたプレゼントマイク。

4、「うちの子は全員死んじゃったのさっ」の後、高笑いしてみせる根津校長。

 

 

 

019 響香ちゃん

 

 

 

「黄彩に『忘れ物ない?』って尋ねると、『忘れ物って忘れてからじゃないと気付かないから今はわからないよね』って言って寮を出る。

 正論かもしれないけど、私が言いたいのはそうじゃない。ちゃんと確認しろ」

 

 

 

020 相澤先生

 

 

 

「芦戸がインフルエンザに罹って、本人も『移ったら悪い』と言って自ら部屋に引きこもった。食事を持ってきて『飯は部屋の前に置いておくぞ』と声を掛けたら、『先生! 違う!!』とキレられた。

 何が違うのかと訊けば、『ノックしてから「105号室、食事だ」って言って』と言い出した。

 独房かここは。インフルでも楽しんでいるようで何よりだが、ヒーロー志望としてそれでいいのか」

 

 

 

021 美香お母さん

 

 

 

「蒼ちゃんからの留守電がいつも『分かったわ、あたし』から始まるのが疑問だったのだけど、最近になって『発信音の後にメッセージを残してください』のアナウンスに返事している可能性に思い至ったわ」

 

 

 

022 梅雨ちゃん

 

 

 

「クシャミした三奈ちゃんが隣にいた響香ちゃんに『ねぇ、ティッシュある?』って訊いて、響香ちゃんは『ったく、なんでティッシュくらい持ってないの。ほら、こっち向け』って鼻にティッシュあててから、『っ!? 間違えた! あんた黄彩じゃねぇ!!』って狼狽えてた。可愛すぎて悶えたわ」

 

 

 

023 相澤先生

 

 

 

「帰れと言われてマジで帰る子供や若者をゆとり世代とか言うが、それをやらかす張本人であるマイクや有製を見ているとアレは真に受けてるんじゃなくて、理不尽で納得いかないからこそ、相手から言質とったんで本当に帰って責任問題にしてやろうっていう反骨精神と行動力の表れだと思う」

 

 

 

024 黄彩くん、響香ちゃん

 

 

 

「ねぇ、きょーか。ケーキを三等分するとして、 0.3333333……じゃん?

 じゃあ残りの0.0000……001はどこに消えちゃうんだろう?」

 

「ナイフに付着してるんじゃないの?」

 

「って疑問に思ったことあるよね。それを解決してくれるのが傑作No.08《この世で最も不要なもの》(超切れる剣)だよ」

 

「……まさかそのためだけに作ったの?」

 

 

 

025 燈パパ

 

 

 

「妻はビルの1階にいてエレベーターで4階に行きたい、今エレベーターは3階にいるという状況になったら、『上』ボタンじゃなくて『下』ボタンを押して、地下に行ってしまうっていう事をよくやらかす。

 彼女にとってエレベータの上下のボタンは自分の行き先ではなく、『エレベーターを動かすボタン』という認識らしく、この話を聞いてから私も間違えるようになってしまった」

 

 

 

026 芦戸さん

 

 

 

「ヤオモモが駅前でナンパされて、ナンパ男に『お姉さん胸おっきいね! いくつあるの?』と言われて『2つですわ』と答えてた。私の腹筋は無事死亡」

 

 

 

027 核融合の魔法少女

 

 

 

「『人は神から乗り越えられない試練は与えられない』って言葉は大っ嫌いだった。家族の事とか悪との戦いの事で、嫌だ、逃げたいって思ってるあたしを弱い、ダメな奴って叱りつけてるとしか思えなかったから。

 けど、友達になった理不尽の魔法少女にそのことを話したらあの子は、『つまり、乗り越えられないものは神が与えた試練じゃなくて、ただの理不尽ってことでしょう? なら、逃げていいんだよ』って言ったから、今では逆に好きになった」

 

 

 

028 響香ちゃん

 

 

 

「常闇、ムニエルは天使の名前じゃないよ……」

 

 

 

029 黒霧

 

 

 

「『ホットケーキは冷めたら何と呼ぶべきか問題』をあの方から提起され、『コールドケーキ』『常温ケーキ』『ぬるいケーキ』など連合間での温度差が激しかった所に荼毘が提唱した『ほっといたケーキ』が満場一致で採択されました。

 今日もヴィラン連合は平和です」

 

 

 

030 黄彩ちゃん、響香ちゃん

 

 

 

「下着何色? って質問は相手が下着を穿いてる前提で行われる質問だから偏見だと思う」

 

「ちょっと待て」

 

 

 

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