《ガールズ&パンツァー 》─銀の行く道は奇々怪々─   作:如月 霊

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駄文です


第参話 銀、落とされる

エリの初飛行より早半年。エリ達の学園艦は陸地はおろか他の学園艦とすら交信、視認すら出来ていないでいた。今は朝からの執務が早めに終わった所だ。

 

「ねぇ、皐月ー」

 

「どうしました?」

 

執務室に補佐として来ていた皐月に声をかける。

 

「私がこっちに来て早いもんで半年経ったよね」

 

「そうですね」

 

「その間に陸とか他の学園艦と通信すら出来ていないから零でちょっと見てこようかと思ってさ。いいかな?」

 

要約すると他と通信できないから俺が零戦で見て来ていい?飛んできたいし─である。

 

「そうですか……理事が行きたいのならまぁ…」

 

皐月は上を向きつつ思案し、答える。

 

「ん、なら、行ってこよっかな」

 

そう言い机の上にある受話器を取り格納庫に繋げる。

 

『はいはーい。こちら飛行格納庫、岡島だよー』

 

「エリだ。蜜柑~私の零、直ぐに出せる?」

 

格納庫にいる岡島に自身の零戦の状態を聞く。

 

『丁度、今整備が終わった所よ。で、いつでも飛べるわ。で、エリの今回の飛行目的は?』

 

「あー、ちょっと私も他の学園艦探しで飛んで来よっかなってさ」

 

素直に理由を答える。

 

『そ、わかったわ。いつ頃こっちに来る感じなの?』

 

「う~ん…30分位で行くと思うからよろしく」

 

『りょ~かい!』

 

30分で行くと言い受話器を置く。

 

「んじゃ、皐月〜行ってくるわ」

 

横にいる皐月にそう言い残し一つの鞄を掴み執務室を後にした。

 

 

 

 

 

 

 

 

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◆格納庫◇

 

「おっ!エリ!用意して待ってたよ!」

 

飛行服に着替え、鞄を持ち格納庫に行くと入ってきた事に蜜柑が気づき声をかけてきた。

 

「蜜柑、ありがと」

 

格納庫の中には自身の零戦が鎮座している。それからエリは鞄をコックピット内に固定しいつも通りの手順で機体に乗り込み、整備科の人達に滑走路へ移動させてもらいエンジンをかけ、飛び立っていった。

 

 

 

 

 

~約30分後~

 

 

学園艦から飛び立って30分、学園艦が見えなくなるも何事もなく飛び続けている。

 

「なにも無いなぁ…」

 

まっすぐ飛んでいるが他の学園艦も陸地も見えない中エリはそう呟いた。一面が青い海だらけだ。そして、左前方向にくもり雲を視認し、機体を学園艦へ向けようとすると急に後ろから機銃弾が機体の側を横切った。

 

ダダダダダッ!!

 

「何だッ!?」

 

機体を倒し、その後の攻撃にも備えつつ後ろを振り返った。

 

「グラマンF4F!?」

 

そこには二次大戦時のアメリカの主力機、グラマンF4Fが四機の編隊で迫り来ていた。グラマンは回避行動を取ったエリの零戦を追撃してくる。

 

「こちら逸見!我、現在Unknownに攻撃を受けつつあり!!」

 

「こちらは鈴鹿総合学園艦所属、逸見エリです!攻撃を辞められたし、繰り返す…クソッ!!反応無しかよ!?」

 

学園艦側に連絡を入れ、グラマンに向けて岡島から教わっていた国際無線で呼び掛けるがその答えとして帰ってきたのは大量の弾丸だった。そして、それに気を取られるうちに右側から一機のグラマンが接近していることに気がつき、操縦桿を直ぐ様下げ、頭も下に屈めた。

 

「アッ!?」

 

右からのグラマンの攻撃を避けようとしたが少し遅くグラマンが放った弾丸がさっきまでエリの頭があった付近のキャノピーのガラスを貫通した。

 

「危なっ!!」

 

操縦桿を上げるが四機からの振り切りが困難だと判断するとエリはさっき見つけたくもり雲に逃げ込もうとスロットルを上げ、加速し、雲の中に突入する。だが、その瞬間機体に衝撃が走った。

 

「な、何だァ!?」

 

キャノピーから機体を見回すと主翼や尾翼等の機体のあちこちに弾丸が命中していたのだ。

 

「ど、どこから?」

 

辺りを見回すと雲の中から出てきた五機目のグラマンが目に入った。敵グラマンは四機では無く五機おり、そのうち一機が先回りし雲の中に潜んでいたのだ。

 

「こんのォ…」

 

ブロ、ブロロ、ブロとエンジンが止まりそうになるも燃料供給のノブを押す。しかしそれでエンジンが生き返ることは無く、逆にプロペラは動いているもののエンジンから火が吹き出した。

 

「ぐガッ…」

 

そして次の瞬間、機体後方から敵弾が命中したのだろう。大きな衝撃がコックピットに伝わり、エリは計器版に頭を叩き付け意識を落とした。

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