《ガールズ&パンツァー 》─銀の行く道は奇々怪々─ 作:如月 霊
「あっちの副隊長、異様にエリの事見てたけど…何かしたの?」
Ⅳ号に乗り込み、試合開始ポイントに向かっていると砲手の唯が試合開始前のエリカの事を聞いてきた。
「いや、何かしたって事はないはずなんだがなぁ…」
「はぁ…(ほんとなにしたんだろ、エリ)」
なんか凄いため息つかれたんだが?
「ま、まぁ…ほら、試合始まるぞ」
時計を見て試合開始の時間だと話をずらす。
「はーい」
『それでは、黒森峰女学園対鈴鹿総合学園の試合を開始します』
スピーカーから審判員が試合開始を宣言した声が聞こえてきた。
「うしッ!行くぞ」
「はいよー」
そう言って戦車は前進する。
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エリカside
エリ…エリ…エリ!!生きてたならなんで…ナンデワタシにアイにコナかッたのよ!!それに弟…?エリは───
「…な、なんかエリカいつもより荒れてる…」ボソッ
「そりゃあ…エリ副隊長が生きてたってのに西住隊長の弟扱いになってりゃあ…」ボソッ
「うるさいわよ!高美!」
ティーガーⅡの中でコソコソ話していた高美とレミに渇を入れる。
「「は、はいぃー!!」」
高美達はエリカの怒声に声が裏返る。
『全車、パンツァー・フォー』
スピーカーから西住隊長の声が聞こえる。
「続くわよ!前へ!」
そうして戦車は進む。
エリカsideout
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『エリ隊長~Ⅳ突、予定ポイントに着きました』
『こちら響、ポルシェティーガー配置着きました』
『隊長~あぎりですけど、もうすぐポイントです~』
『理事長、皐月です。こちらも三嶋副隊長と同じくです』
試合が開始されて早20分、エリは林の中に隠されたⅣ号の中で他の隊員達からの連絡を聞いてきた。
この時間までにこちらは時雨のティーガーIと彩加のティーガーⅡ、渚のポルシェティーガーの三輌が撃破され、こちらは逆に相手のティーガーIを1輌撃破しただけであり相手は高台を占領、並びに砲配置と簡易な要塞形成が完了されかけている。
「相手は9輌、こちらは7輌なぁ…」
軽く愚痴が溢れる。流石は黒森峰、王者は違うと認識させられる。
さて、ここで勢力比較をしておこう。
こちらはエリのⅣ号を筆頭に
皐月のティーガーI、
あぎりのティーガーⅡ、
響のポルシェティーガー、
仁と凛のパンター、
そして雪のⅣ号突撃砲だ。
対して黒森峰は
まほらのティーガーIが二輌に
エリカ達のティーガーⅡが三輌、
フェルディナントが1輌、
三号が二輌、
パンターが1輌だ。
「ティーガーⅡが二輌も高台にいるってんだからなぁ…」
そうである、今エリが隠れている林の前にそびえ立つ高台には無傷のティーガーⅡにフェルディナント、パンター、Ⅲ号戦車が陣を張っている。
「ふぅ…よし!行くか!」
そう言って自身を鼓舞し唯に砲撃の用意をさせる。
「唯、高台の敵車を砲撃するぞ」
「はいはい、分かりましたよ」
唯はハンドルをキュルキュルと回し射角を取り始める。それを横目にエリは同じく林に潜伏している仁と凛に無線を入れる。
「こちらエリ。仁、凛、聞こえてる?」
『『聞こえてますよ』』
「高台の敵車に砲撃後、高台奪取を目的に突撃する。いいな?」
『分かりました』
『はいはい、やりゃ~いいんですね?』
『(゚Д゚#)仁!!』
いつも通りの仁に凛がキレた。
「り、凛。ステイ、ステイ」
『わ、分かりました』
凛を落ち着かせてからエリは無線に向けて再び話し始める。
「それでは諸君、ミーティングに合ったように我々は敵高台の戦車を砲撃後高台奪取を目的に突撃する。
それでは作戦A-3───────────
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───作戦名、203高!始動!!」