《ガールズ&パンツァー 》─銀の行く道は奇々怪々─ 作:如月 霊
『両校、所定の開始位置に!』
エリは無線機から流れる審判の声に耳を傾ける。
『試合形式はフラグ戦です。両校、よろしいわね?』
『「はい、問題ありません」』
審判からの問いに答えると、みほの声も聞こえてきた。
『よろしい。それでは────────』
雲一つ無いという青空に白煙が上がり、“ぱっ”と光が輝いた。
『──試合開始!!』
無線機から審判の試合開始が宣言された。
「各車。今回は作戦概要A-1改を使用する」
『わっかりました!!理事!私のポルシェはポイント──なんですぐ行けますよ!!』
作戦概要A-1改の使用を伝えると三咲がいの一番に無線で返事をしてきた。
「麗!」
『は~い!』
「麗のⅣ突はポイント──にて潜伏!」
まず麗のⅣ突に潜伏を指示する。ポイント──は森の木が生い茂る通路付近だ。
「次に仁!美樹!」
『『はい!(はーいよ)』』
「二人はポイント───に急行してくれ!」
ポイント───。そこに仁と美樹の派遣を決める。が、仁がそれに質問をしてきた。
『隊長よ~なんでそのポイントなんだ?』
「…勘?」
『か、勘!?』ゴチーン!!イッテー!
無線から気の抜けるエリの返事にどこかにぶつけたのか痛がる声が聞こえてきた。
「大丈夫だ!誘い込むからな!」
そう言った所で横の小道から三咲のポルシェティーガーが現れる。
「理事~!!」
「よし!美乃!ポイント──まで突っ走るぞ!!」
それを見たエリはキューポラの中に頭を下げ、操縦手の美乃に指示を出す。
「聞こえたな!!三咲!」
「はい!行けます!!」
その返事を聞き、エリは視線を前方に向けるのだった。
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あんこうチームside
「あっちの隊長さんってどんな戦術使って来るのかな?」
試合が開始してしばらくして沙織がみほに質問する。
「うーん…エリさんは多分囮作戦をとってくると思う」
「囮作戦?」
「そう、前にお姉ちゃんに聞いた話でエリさんは中等部の編入試験で囮作戦で高等部の一軍に勝ったらしいの。しかも指揮したのは中等部の二軍らしいの」
そう言うと優花里が驚きの声をあげる。
「中等部の二軍で黒森峰高等部の一軍に!?」
「そんなにすごいんですか?」
あまりわからない華が優花里に質問する。
「例えるなら…子供が大食い選手をKoした感じ…ですかね?」
「なるほど…」
「いや!なんで分かるの!?」
いや、ホント…流石大食い…
そんな話をしていると無線が急に鳴った。
『すみません!アヒルさんチームやられちゃいました~!』