《ガールズ&パンツァー 》─銀の行く道は奇々怪々─   作:如月 霊

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駄文です


第六拾話 銀、杏、生徒会室で会談する

~大洗生徒会室~

 

「粗茶ですが…」

 

「あ、どうも」

 

ソファーに座ると柚子がエリと杏にお茶を出してくれた。

 

「ん、ありがとね。小山と河嶋さ、少し席外してくれる?」

 

杏はお茶を入れてきた柚子に礼を言い、柚子と側にいた桃に席を外すように言う。

 

「「わかりました」」

 

二人はそう述べ、生徒会室から外へ出ていった。それから杏はエリを向き直し、口を開いた。

 

「今日は練習試合ありがとね」

 

「いえいえ、こちらこそありがとうございます」

 

「───で、質問なんだけど…何でうちに戦車なんて譲渡してくれたのかな?“西住エリ”君?」

 

杏がそう言った瞬間、エリは軽く杏を睨んだ。

 

「そうかっかしないでよ。お茶でも飲んでさ?リラックスしてよ~」

 

今度は軽く茶化してきた。

 

「…戦車の譲渡はあくまでもうちの戦車の削減ですよ。使わないんですよNbFzって」

 

「さすが私立」

 

うちの主力はティーガーシリーズやパンター、Ⅳ号だ。いくら強化してあろうが多砲塔戦車は使用しないのだ。

 

「それ以外にもあるんじゃな~い?───西住ちゃんがいるからとか、さ?」

 

杏は鋭くポイントを突いてくる。

 

「…なんでそうだと?」

 

「仲の良かったチームメイトで義理の妹で自分が原因で戦車道を一度辞めてしまった…色々あるよねぇ~西住ちゃん関連ならさ?あと、多分うちの現状…知ってるんでしょ?」

 

例えを複数提示してきた。

 

「全国大会で優勝出来なかったら廃校…ってのか?」

 

「…なーんだ、やっぱり知ってたんだね」

 

「…色々と伝があるからな」

 

エリはそう言ってお茶をすする。

 

「まぁ、何はともあれ助かるよ。うちは車輌数が少ないからね」

 

「みほをまた悲しませたくないしな……だけど、20年前の大洗の主力の半数は残っているだろ?」

 

そう杏に言ってやる。エリはこの世界線に来たときに大洗について調べていたのだ。

 

「20年前、王者黒森峰を撃ち破った大洗女子学園戦車道副隊長、角谷久美子の娘さんなら…何か知ってんじゃないのか?」

 

20年前、大洗女子学園は全国大会で強豪校を薙ぎ倒し大会優勝常連となっていた黒森峰を撃ち破ったがその年、急に大洗女子学園は戦車道を廃止した。それを主導したのは当時の副隊長にして副会長だった角谷久美子、この角谷杏の母だったのだ。

 

「…お母さんは戦車の種類は教えてくれてもある場所までは教えてくれないんだよね」

 

「…まぁ、見つかるだろうね」

 

「でも、今年勝てなけかったら…大洗はねっ!!」

 

杏がそう激昂するもエリはそれをなだめる。

 

「それを、大洗で達成させるんでしょ?みほ達と、角谷会長がさ」

 

「…そうだね、焦りすぎてたよ」

 

杏はいけないいけないと自分を落ち着かせる。

 

「…私はもう自分の艦に戻ります」

 

「あれ?もう戻るの?西住ちゃんには?」

 

みほに会わないのかと聞いてくる。

 

「また来たときにします。仕事があるんで」

 

そう言うとエリは立ち上がり、扉の近くまで歩いていき、何かを思い出したのか杏の方を振り返った。

 

「また何かあったら連絡してください。連絡先は…これに書いてありますから」

 

そう言い懐から名刺を出して杏に手渡した。

 

「へぇ…ありがとね。また何かあったら連絡するよ~」

 

杏からの返事を聞き、エリは今度こそ生徒会室を出て自身の学園艦へ帰るのだった。

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