《ガールズ&パンツァー 》─銀の行く道は奇々怪々─ 作:如月 霊
蜜柑の魔改造事件から3日、作戦会議やら練習やらで時間が過ぎていき聖グロとの試合当日となっていた。
「チャーチル1輌にクルセイダー4輌、マチルダⅡ5輌かぁ~」
手元のバインダーには事前に聖グロに放った密偵の明石が得てきた敵の車輌内容が書かれている。チャーチル1輌、クルセイダー5輌、マチルダⅡ4輌が敵の車輌のようだ。
「クルセイダーねぇ~ねぇ!エリ!クルセイダー乗ってみたいんだけどさ、うちってあったっけ?」
操縦席から美乃がそう質問してくる。
「クルセイダー?うーん…確か前に他のとこに譲渡してた気がする…」
「えー!無いのー!!」
ガックシとあからさまな落胆の仕草を見せてきた。
「うちのポルシェティーガーの方が速いんだぞ?」
「そりゃー知ってるけどさ~」
「取りあえずうちのポルシェティーガーで我慢してよ」
「ちぇ~わかったよー」
クルセイダーを新造出来ないことはないが新造するのもなぁ…使わんし…
そしてそうこうするうちにエリ達は試合会場に到着した。既に相手方は整列している。ダージリンにオレンジペコ、それにアッサムにローズヒップがいた。
「よしっ!停車かーんりょ!降りれるよ」
少々振動があったがⅣ号が停車し、エリ達はキューポラやハッチを開け車外に出る。
「久々に来たな…グフッ」
「エリ様!!お久しぶりですわーッ!!!!」
「エリ!?」
「理事!?」
車外に出た途端、エリは腹に急な衝撃を受けた。
「ろ、ローズ…は、離れて」
「はいですわっ!!」
聖グロのスピード狂、ローズヒップだ。ローズはエリに言われ、素直にエリを放す。…犬?
「ひ、久しぶりだな。ローズ、元気にしてたか?」
「もちろんですわよ!!」
やっぱり犬だよね!?
「ローズ…はしたないですわよ」
そうした所で相手側から声がかかる。
「あ、ダージリン様…申し訳ありません」
「分かればよろしいですわ…エリさん、生きておられたのね。よかったわ」
ダージリンである。
「なんとかな。死にかけたけど…」
「こんな格言を知っていて?『幸運の神様は、常に用意された人にのみ訪れる』」
「ルイ・パスツールか…確かに、俺は運が良いのかもなぁ」
いつも通りダージリンが格言を言ってきた。
「試合後にお話を聞かせてくれるかしら?積もる話もありますし」
「お茶のお誘いか?ぜひとも参加させてもらおうかな」
「そう、楽しみね────ローズ、戻りなさい」
「はいですわっ!!」
ダージリンに呼ばれ、ローズが自分の戦車の前に戻って行った。
「もう始めてもよろしいですか?」
ダージリン達が戻って行った所で、審判がそう質問してきた。
「「もちろん(問題ありませんわ)」」
「─では、聖グロリアーナ女学院と鈴鹿総合学園の試合を始めます。一同、礼!」
「「「「「「「よろしくお願いします!!」」」」」」」