リィンカーネーションダービー ‐新人トレーナーがんばる‐   作:烏賊メンコ

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第113話:新人トレーナー、2度目の合宿へ赴く その2

 去年も合宿で利用した旅館に到着した俺だったが、そこで思わぬ光景を目の当たりにすることとなった。

 

(去年はいなかった警備員が配置されてるぞ……)

 

 到着してみてあらビックリ。旅館の玄関には頑丈そうなズボンやシャツで身を固めた男性警備員が複数いたのである。

 

 え? まさかたづなさんが雇ったの? なんて思って確認してみると、URAの方で委託契約している警備会社の人達らしい。レース場での交通整理や保安といった業務を請け負っているようで、今回はトレセン学園からURAに申請したところ即座に了承されたようだ。

 

 あと、旅館傍の空いているスペースにテントタイプの即席の物販所が設置されてるのはなんでだろうなぁ……ウマ娘のグッズが所狭しと並べてあるし、URAの制服着た人が笑顔で訪れたファン相手にグッズを販売しているんだが。

 

「へぇ……合宿って思ったより警備がしっかりしてるんだなぁ」

「どうなるかと思ったけど、これなら大丈夫そうだな」

「なんか楽しみになってきたっすね」

 

 車に同乗してる同期と後輩がそんなことを口々に言うけど、去年はこんなことはなかったよ? 東条さんのチームリギルも例年通り合宿を開くみたいだし、チームスピカも例年通り……いや、スペシャルウィークが赤点取ってたな。大丈夫だろうか?

 

(あとでスピカの先輩に連絡取っとこう……今年は東条さんは模擬レース受けてくれるかな?)

 

 時期的に合宿終盤になるだろうけど、どうかなぁ。東条さんのチームは半数以上がサマードリームトロフィーに出るだろうし……でもグラスワンダーやナリタブライアンなんかは誘えば模擬レースに出てきそうだ。

 

 とりあえず旅館に到着したため車を駐車場に停めて降りる。そして旅館前の道路へ目を向けてみると、ウマ娘のレースファンが大量にいるのが見えた。

 

 ただし、旅館の敷地内には入ってこないし車道にはみ出したりもしていない。大声で騒いでいる人もいないし、なんともお行儀良く待機している。早速物販所に突撃してグッズを買い漁ってる人もいるけど。

 

 あ、さっきまで後ろをついてきていた車から降りようとした記者っぽい人達が警備員に取り囲まれてる。関係者以外は駐車禁止ですって……許可が下りている出版社やテレビ局は許可証を発行しているからそれを見せなさいって聞こえてきた。

 

 うーん……たづなさんの対策が本気過ぎて怖い。でも助かるから感謝しかない。今度お高い地酒でも贈ろう。

 

 駐車場から旅館へと移動すると、トレセン学園御一行様ってでかでかと書かれた看板が設置してある。乙名史さん達みたいに許可を受けている記者も泊まる予定だけど、敢えて貸し切りっぽい雰囲気にしてあるのかね?

 

「とりあえず各自荷物を部屋に置いて、今後のトレーニングについて話そうか」

「うーい」

「了解っす」

 

 今回は規模が規模だけに、去年のようにウララ達の部屋の隣の部屋で寝泊りする、なんてことはしない。学校の修学旅行みたいに一階はトレーナーや記者、二階はウマ娘達のみ、みたいな感じで部屋が振り分けてあった。

 合宿中に変な噂が立つと困るからね。クレイジーインラブのトレーナーが打倒ナリタブライアンを掲げて参加してるけど、明らかにほっとした顔をしているのがなんとも言えないけど。

 

 ちなみにチームを設立していない面々に関しては当然チームの部費がない。部費と比べると少額だけど育成費がトレセン学園から支給されているからそれを使って、足りない分は自腹を切ってでも参加している後輩が複数いる。

 自腹といっても担当ウマ娘がレースに出た際にトレーナーに振り込まれる賞金を使っているらしく、金銭的な負担はそこまででもないようだ。

 

 後輩もオープン戦や重賞を勝っているから、百万円単位で振り込まれる。ウマ娘が勝ってくれたから入ってきたお金なんだから、ウマ娘のために使う方が有意義では? なんて理由で合宿に参加したのだ。

 

 その選択に後悔が起こらないよう、同期達も一生懸命頑張って後輩を指導しようと言っていた。きっと実りの多い合宿になってくれるだろう、うん。

 

 ――そういうわけで、夏の合宿がスタートしたのだった。

 

 

 

 

 

 今回の合宿に参加したのは俺の同期が全員と、後輩が半分。そのためトレーナーは15人ほどいるし、ウマ娘は50人を超える大所帯だ。トレセン学園の40分の1ほどのウマ娘が参加しているわけで……あれ? そう考えるとそこまで多くない?

 

 同期はチームを設立したのが俺を含めて6人。後輩もチームを設立した子が2人いて、これだけでも担当ウマ娘の数が40人近い。

 

 後輩の残り半分は合宿に不参加……というわけではない。金銭的な理由から長期間の合宿は厳しいということで、8月に入ったら合流してくるのだ。あとは今年度の新人達も短い子で二週間、長い子で8月いっぱいの日程で参加する予定である。

 

 新人の中にはメイクデビューで勝った賞金と夏のボーナス使って行きます! なんて気合いが入っている子もいた。合流したら時間がある時に徹底的に扱いてあげようと思う。

 

 トレセン学園からの育成費じゃ足りないから自腹で合宿に参加するって、普通に考えたらブラックも良いところだろうけど……それに見合った効果はあるだろうな、ってのが俺の見立てだ。言わば未来への投資である。

 

 さて、それだけ数が多いとさすがに全員が同じ場所でトレーニングをすることはできない。そのため近所の練習コース、海、山、屋内練習設備などに分かれて利用することになる。

 

 確認してみたらチームリギルやチームスピカ、他のチームやトレーナーも合宿をしているから、いつ、どこを誰が使うかを相談しながらのトレーニングになる。

 

 ちなみにチームリギルは去年と同じ高級ホテルを利用し、チームスピカも今年はチームリギルが利用する高級ホテルに宿泊するらしい。本当は高級ホテルの傍にある古い旅館を利用しようとしたそうだが、今年は例年以上にマスコミやウマ娘ファンが大量に押し寄せているため、安全上の理由から高級ホテルを利用する気になったようだ。

 

 サマードリームトロフィーが近いということもあり、チームリギルやチームスピカを取材したいって記者も多いらしい。俺達が宿泊する旅館もそうだけど、東条さんや先輩が宿泊するホテルも警備員が配置されているようだ。

 

 なお、期末試験で赤点を取ったスペシャルウィークは教師に必死で頼み込み、合宿が始まるまでに放課後などの時間を利用して補習を受けてきたらしい。あとは宿題が多めに出ているってウララが言っていたけど、さすがに試験でエンピツ転がしはなぁ……トレセン学園は文武両道を掲げているから、勉強はどうでも良いなんて言えないし。

 

 うちのウララも合宿中は時間が空けばキング監督のもとお勉強に励む予定だ。

 

 合宿中のスケジュールは去年と同じで、朝の9時から11時までの2時間。そこから各自担当ウマ娘に休憩や昼食を取らせ、宿題を解かせるお勉強タイムを設ける。あとは15時から18時までの3時間、計5時間がトレーニングの時間だ。

 

 トレーナーはトレーナーで普段より少ないとはいえトレセン学園から仕事が回ってくるし、たづなさんからの宿()()として合同で合宿を行った際にウマ娘の育成にもたらす影響に関してまとめろ、なんて指示が来ていたりする。

 

 普段なら仕事が増えるのはきついけど、たづなさんには骨を折ってもらったし、俺も同期も後輩も、みんな乗り気で取り組み始めている。ついでにウマ娘だけじゃなく、近隣施設や周辺住民への影響なんかも素人考えだけどまとめておこう。来年以降の合宿の参考になるかもしれん。

 

 そうして午前と午後、2回に分けてトレーニングを行っていくわけだが……。

 

「次は中距離走2000メートル! 目標タイムは2分2秒! 一切手を抜くな! 本番のレースだと思って走れ!」

『はい!』

「少しでも体調に異変があったらすぐに申し出ること。いいね?」

『はい!』

「あ、君と君は中距離以上が苦手だからこっちで別メニューね。次のマイル走では全力で走ってもらうから」

『はい!』

 

 俺が声を張り上げて檄を飛ばし、同期や後輩が注意や実力が足りない子への別メニューの指導を行う。

 

 いやぁ、トレーナーの数が多いと一人だと目を配りにくいところにも注意できるし、競い合うウマ娘が多いと各ウマ娘の気合いの乗りも違う。

 

 最初はマスコミや練習コース周辺に集まったウマ娘ファンに気を取られていた子もいたけど、追い込めば追い込むほど周囲を気にする余裕がなくなっていく。周囲を気にして集中が乱れていたら、周囲を気にしていない他のウマ娘に負けるから仕方ないね。

 

 今のところ各トレーナーが思い思いにトレーニングを行った後、仕上げとして併走する機会を設けている。部活でたとえるならアレだ、終盤までは準備運動やランニング、基礎練習を行って、そこから試合形式で練習を〆るといった感じだ。

 

 ――負けるもんかっ!

 

 ――わたしが1着だっ!

 

 ――絶対に勝つ!

 

 トレーニングでの併走……という名の10人前後での模擬レースはそんな声にならない声が聞こえてくるほど、ウマ娘達は真剣だ。それを感じ取ったのかウマ娘ファン達も野次や冷やかしは一切なく、それぞれが応援するウマ娘へ声援を飛ばしている。

 

 そしてウマ娘ファンの声援を受けてウマ娘達も更に気合いが入って……と好循環だ。ただし気合いが入り過ぎて怪我をしたら意味がないから、しっかりと注意している。真夏ってことで暑いし、水分補給もきちんとさせながらのトレーニングだ。

 

「嗚呼……夏の暑さにも負けず、ライバルにも負けまいと必死に走るウマ娘達……この光景を見られただけで私はもう――っ!」

 

 許可を受けている記者は俺達トレーナーに割と近い場所で写真を撮ったり、カメラを向けたりしているけど、乙名史さんは相変わらず乙名史さんだった。普段通りきっちりとしたスーツ姿なんだけど、表情が……。

 

 なんでも休日返上、お盆休みもいらない、残業代もいらない、だからずっと密着取材をさせてほしいと月刊トゥインクルの上司や経営陣に直談判してここに来たらしい。その熱意を押し通した乙名史さんはずっと合宿に同行できると大喜びだ。

 

 大量にボールペンとノートを持ち込んで気になることがあればメモを取り、写真を撮り、記憶に焼き付けて身悶えてと大忙しである。他の記者達も真剣な表情でトレーニングの光景を見守り、それぞれが何かしらの記録を残している。ただ、乙名史さんからはそっと距離を取っている。

 

 トレセン学園から許可が下りなかった記者は離れたところであちらこちらにいるけど、ウマ娘ファン達が大量にいるからかあまり目立った動きはしていない。練習用コースを囲むようにして数千人規模でウマ娘ファンがいるからなぁ……。

 

 そんなウマ娘ファン達への商売目的で近所には出店が建ち並び、食べ物や飲み物を売っている。そしてここでもウマ娘のグッズを扱う物販所があるけど、グッズが飛ぶように売れているようだ。

 

 ちなみに、観光客……観光客? の数が多いため近隣では仮設のトイレが設置されたり、ゴミ箱が設置されたりしている。ゴミ箱の傍にはウマ娘の写真を使った等身大パネルが設置してあって、『ポイ捨ては地域住民だけでなくウマ娘も見ています』って書かれた看板がパネルの首から下げてあった。これを設置したのはURAの職員らしい。

 

 自分が応援しているウマ娘のパネルとツーショットで写真を撮るウマ娘ファンもいて、ファン達が適度に分散されている模様だ。

 

 有名どころでシンボリルドルフなどの写真が使われているけど、シンボリルドルフの場合色々なポスターにも使われてるからなぁ……URAから職員が来て同期や後輩の担当ウマ娘の写真を撮り、翌日にはパネルを作って持ってくる、なんてパターンもあった。

 

 合宿で走る姿を見てファンになり、展示パネルと一緒に写真を撮って笑顔で帰る人の姿が頻繁に見受けられる。

 

 ウマ娘のファンの中にはパネルとツーショットを撮った後、近くにゴミが落ちていたらわざわざ拾ってゴミ箱に捨てていく人もいた。次に撮る人の写真にポイ捨てされたゴミが写らないよう配慮してのことらしい。

 

 パネルに関しては各ウマ娘の身長にしっかりと合わせているし、ファンからも好評な様子である。シンボリルドルフみたいに写真素材が豊富なウマ娘だと、トレセン学園の制服バージョン、体操服バージョン、GⅠに出ているウマ娘は勝負服バージョンとバリエーションに富んだ等身大パネルがあちらこちらにあるらしいが、さすがに全部はチェックしていない。

 

 そんなわけで合宿に伴う予想以上の人出に関しては、可能な限り手が打たれていた。合宿地の騒動が予想以上だったのかたづなさんも駆け付けて、何やら動き回っている。

 

 仕事増やしちゃったなぁ、とか、迷惑かけてるなぁ、なんて思ったんだけど、たづなさんはURAの職員を引き連れてニコニコと笑顔で走り回っている。

 

 たまに許可証を持ってない記者の背後に立って笑顔で話しかけてたりもするけど、何を話しているのかは謎である。ちょっと目を離すと全然違う場所で目撃情報が挙がったりもするが、同期達もみんな『たづなさんだしなぁ』で済ませていた。

 

 

 

 

 

 そうやって合宿でトレーニングに励むこと二週間ほど。

 

 去年の合宿でも高いトレーニング効果を実感した俺だったが、今年のウララ達の練習風景を観察して予想外の効果を実感していた。

 

(最近、ウララの調子が良いな……)

 

 時刻は午後8時過ぎ。借りている旅館の自室でパソコンに今日のトレーニングのデータを打ち込みながら、俺はそんなことを考える。

 

 去年の今の時期にはウララの成長が鈍化し始めていると感じていたが、今になって成長曲線が予想よりも上向き始めたのである。

 

 周りに多くのファンがいるからか、あるいはライスやキング以外のウマ娘に囲まれてトレーニングをしているからか。

 

 今はまだ正確にどれぐらい成長できるか不透明だし、ここから劇的に長期間成長し続ける、なんてことはないと思う。しかし今の時点でも一日経つごとに少しずつ成長しているように感じられた。

 

 それはほんの些細な、しかし明確な成長だ。

 

 昨日より一本多くコースを走れた。

 

 毎日走らせている決まった距離のコースでタイムを測ったら、コンマ1秒にも満たない僅かな数字だが短くなっていた。

 

 巨大なタイヤを曳かせて走らせていたら、明らかに踏み込みが強くなった。

 

 海で遠泳をさせてみたら、去年より明らかにタイムが速くなっていた。

 

 どこからともなく現れたゴルシちゃんが何枚も重ねた瓦をそっと差し出してきたから割らせてみたら、全部割れた。

 

 ……ん? 最後になにか変なのが入ったけど、とにかくウララの成長が強く実感できたのだ。

 

 ウララ以外にも、キングもまだまだ伸び盛りである。スタミナにスピード、それにパワー。あとは根性……は鍛えるまでもなく最高にある。

 

 ライスはシニア級の頃と遜色ないレベルまで体のキレを戻した。ただ、骨折した影響なのか、あるいは最盛期を過ぎてしまったのか、調子を整えるのに思ったよりも時間がかかってしまった。

 

 ライスの場合、成長曲線がどうって話はとうの昔に過ぎてしまった。今は過去の最高の状態と比べてどれだけ調子を戻せるかが鍵である。既に最盛期を過ぎてしまったため、最高でも現状維持が精々って形になるだろう。ただ、スタミナだけは未だに成長している疑惑がないでもない。

 

 ドリームシリーズが年に2回、夏と冬に1回ずつしか行われないというのも調整にかかる時間を考慮してのことだろう。

 

 合宿でもそうであるように、俺はトレーニングで毎日限界ギリギリまで追い込むけれど、本番のレースでの疲労は別物だ。トレーニングで本番のレース同様に()()()()()()ウマ娘はいない。手を抜いているわけではなく、トレーニングで出せる範疇の全力を出しているだけなのだ。

 

 去年の有記念でライスが骨を折ったように、優れたウマ娘は超えようと思えば自身の限界を超えてしまう。限界まで体を鍛え、本番のレースで勝負服を身に纏い、そしてファンの声援に押されて限界を()()()()()()のだ。

 

 ドリームシリーズの年に2回という開催ペースも、レースまでのトレーニングで溜まった疲労を抜き、レースで本気を出したことで生じた大なり小なりの故障を治し、次のドリームシリーズに備えて鍛え直すというサイクルをこなすと思えば割とギリギリだ。

 

(シンボリルドルフをはじめとして、何人もドリームシリーズに出しながらシニア級、クラシック級、ジュニア級をまんべんなく育てる東条さんってやっぱりすごいな……)

 

 チームリギルは今のところドリームシリーズにシンボリルドルフ、エアグルーヴさん、ヒシアマゾンちゃん、フジキセキちゃん、マルゼンスキーの5人。

 

 シニア級にグラスワンダーとエルコンドルパサー、タイキシャトル。

 

 クラシック級にナリタブライアン。

 

 ジュニア級にテイエムオペラオー。

 

 合計10人を同時に育成しつつ、結果も伴わせるんだから東条さんマジで大魔王様。余談だが今年は割と人出が多いけど、毎年チームリギルの合宿風景を眺めるために合宿期間中は数千人から数万人単位のウマ娘ファンがこの近辺に訪れているらしい。

 

 そんなチームリギルに対抗できるチームとして名前が挙がるのがチームスピカだ。

 

 今年になってからドリームシリーズに挑むことになったトウカイテイオーとメジロマックイーン。サイレンススズカは海外挑戦中である。

 

 シニア級のスペシャルウィーク。

 

 ジュニア級のダイワスカーレット、ウオッカ。

 

 謎のゴルシちゃん。

 

 なんだかんだでチームスピカは7人も同時に育てている。

 

 一応俺のチームも実績だけなら対抗できる……いやうん、チームリギルには対抗できてないけど、ライスがドリームシリーズに殴り込むし、ウララとキングも活躍してくれてるし……。

 

 さて、なんでこんなことを考えているのかだが、もう少しで開催されるサマードリームトロフィー。集めた情報から推察する限り、出走メンバーが割とすごいことになっているのだ。

 

 チームリギル、チームスピカ、そして俺のチームキタルファ。それに面識がある人達のウマ娘も出てくる予定で、現状だと予想が……。

 

 長距離にライス、シンボリルドルフ、トウカイテイオー、メジロマックイーン、ミホノブルボン。

 

 中距離にエアグルーヴ、ヒシアマゾン、メジロパーマー、ダイタクヘリオス。

 

 マイルにフジキセキ、イクノディクタス。

 

 短距離にマルゼンスキー。

 

 予想の範疇ではあるが、大体こんな感じである。そりゃチームリギルがトレセン学園最強って呼ばれるわけだ、なんて思う。

 

 クラシック級やシニア級で勝った負けた、なんてやっている間に、ドリームシリーズを総なめしているのがチームリギルなのだ。あ、ただしダートは除く。でも来年からタイキシャトルが出るだろうし、本当に総なめするかもしれんね。

 

 あと、距離適性的にトウカイテイオーは中距離の方が向いているだろうけど、ライスとメジロマックイーン、それに何よりシンボリルドルフが出るだろうから長距離に出てくると思っている。

 

 ……シンボリルドルフが中距離に出て、トウカイテイオーも中距離に出る可能性がゼロじゃないけども。

 

 トウカイテイオーにとってシンボリルドルフは憧れのウマ娘らしく、TMRで再度勝負するか、TMR以上に()()()退()()()()()()()()()シンボリルドルフに勝負を挑むのか……その辺りは蓋を開けてみなければわからないだろう。

 

 8月前半に行われるドリームシリーズに向けて、俺はよりいっそう気合いを入れるのだった。

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