バチュルですが、なにか?   作:天廻シーカ

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蜘蛛ですがなにかの二次創作が再び盛り上がってきましたね。

君の二次創作が、私を救った。


88 魔王告白

私の目の前に立ったそいつ、黒き管理者は問いかけてくる。

 

「で、今のお前は白とアリエルのどちらなんだ?」

 

「うーんわからない。

 まあ、どっちでもなんとかなるんじゃない?

 ギュリギュリ?ギュリエ?

 うーん、ギュリエから見るとどっちに見えるの?」

 

パンパンと土埃を払いながら立ち上がる。

実を言うと、私が誰なのかもう私もわかっていない。

この目の前にいる管理者に対してどう接すればいいのかもわからないし、なんて呼べばいいのかもわからない。

 

まあ、あの白っていう蜘蛛を殺さないとっていう気持ちだけはしっかり残ってるからまだ意識は私側なのかな。

 

「すまないが私には正直どちらなのかは判断しかねる。

 混ざりに混ざってもうどっちと言うのも間違いなのかもしれない。

 だが、この後どうするかは決まっているのか?」

 

「うん、龍を食べたあと白っていう蜘蛛を殺しに行く。

 だからそれを考えると、意識は案外こっち側にあるのかもね」

 

「性格や言動、態度はあっち側みたいだがな。

 私がいうのもなんだがやり直せるならばやり直したいものだ」

 

それ、確かに性格とかはあいつに似てしまった。

事実こんなにも精神を奪われたのに全く危機感を感じない。

楽観的になったし、まあなんとかなるでしょ。

って思ってしまうからやばい!

 

 

「ただ、白って蜘蛛を殺したところでどうにかなるとも思えないんだよね。

 今さら魂を分離しても壊れるだろうし。

 正直今までの私が戻ることがないとは思っといてね」

 

「そうか。

 すまない、聞いているか青?

 君なら簡単に魔王との魂の分離をできると思うんだが。

 この状況から私が助けるからその対価として魂を分離しないか?」

 

 

さっきまでずっと隠れていた、私と同じくらいの少女が何もない空間を破って姿を現す。

だけど、改めて見てみると考えなくても厄介な存在だってわかる。

蜘蛛は基本人化をできないのに人の姿をしている時点で異常種なのだから。

 

 

だがその少女はというとギュリエの要求に対しめちゃくちゃ嫌そうな顔をしている。

 

 

「正直あんたがいなくても私は脱出できたの。

 実際MPの減少はないんだし。

 だからその取引には乗らない。

 

 てかそもそも、計画には行動的なアリエルの方があんたのためにもサリエルのためにもなるでしょ?

 なら意識も残ってるんだしいいじゃん」

 

「そうはいうが、こちらも4000年ともにいた友人の精神をかなり捻じ曲げられているんだ。

 文句の一つくらいは言いたくなる。

 彼女は私の素晴らしい友だったのだ」

 

 

 

話し方を見ていてわかった。

こいつ、人格は変わってるぽいけど私が変な板をもらった時にいた蜘蛛だ。

あのわけわからない板も今現在小さくなって私のポケットに入れられてるし、とんでもないエネルギーがこもっていて破壊もできないしね。

 

 

結論。

この蜘蛛と関わると碌なことにならない。

でも、ほっとくと今回の妨害みたいにもっと碌なことにならない。

だけどこの蜘蛛はサリエルという言葉を口にした。

だから即滅殺なんてことはできない。

 

 

私の精神の違いでサリエルのためになるってどういうこと?

顰めっ面をしている私を見て察したのか、ギュリエは話し始める。

 

 

「疑問に思ってるようだから説明するが、こいつ、青はおそらくサリエルを解放するだけの能力と可能性を持っている。

 ただ、あくまで可能性だがな」

「その可能性はどのくらい?」

『オレ様が考えうる最高の状況を揃えられれば60%だ。

 その最高の状況ってのは簡単には揃いやしねぇが』

 

 

高い。

正直、私の想定を軽く超えるレベルでめちゃくちゃ高い。

てか待て。

 

 

このしゃべったやつ、誰だ?

ギュリエの声でもないし私の声でもない。

でもこの青って存在でもないはずだ。

一人称違うし。

 

 

『ああ、オレ様は青の補佐役及びパートナーの電脳だ。

 お前がこちら側に被害を与えない限りこちらも被害を加えないのでそこのところよろしく』

 

一つの体に二つの意志が入ってる二重人格か。

その割には見事に助け合いができているようだし、どっかで分離したけどなかなか相性が良かったって感じかな?

いやそんなこと考えてる場合じゃない。

 

 

「最高の条件ってなに?」

『ああ、それだが……』

 

 

ここで提示されたのはさまざまな条件。

だけど聞いている間に私は気づいた。

 

コイツは私と似ている。

強くなったから強い者としての使命を果たそうとしている。

自分の好きに行動するとは口で言っても、実際にそのように行動することはない。

 

 

だから逆に言って仕舞えばコイツは私がどう動こうが世界を変えるために動くだろう。

残念だし、申し訳ないけど利用させていただく。

私も私で落とし前をつけたい。

これが古の神獣としての、最期の意地で誇りだ。

 

 

 

『ギュリエ、どうであっても私は落とし前をつけに行く。

 こんな体になった以上、何もしないとなると私である根拠がなくなる。

 だから行くね』

 

『そうか。

 じゃあそいつの元に送るだけは送る。

 これがせめてもの同情で、餞だ』

 

 

青と電脳にバレないようにギュリエと古代の言語と念話で話す。

餞ね……。

独り身のくせに、洒落たことを言うじゃないか。

 

 

『ってなわけである程度の人材を一定数以上確保……』

「ごめんね、落とし前をつけに行く」

 

私は電脳の話を振り切り、転移で飛んだ。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

さあ、始まりました大戦争!

戦争の前に一応口上あったけど別にいいよね!

女神教は魔族友達って言ってて真言教は魔族悪って言ってただけだし!

私魔物だからここでも女神教の仲間だし!

 

 

 

じゃあ白、いっきまーす!!!

戦闘が始まると共に空間軌道で上空へと駆け上がってオウツ国側の聖職者っぽい白装束を着てる人たちに向かってそのまま暗黒界を発射。

暗黒魔法の中でも最高の火力がある暗黒界によって、直径200メートルにクレーターが出来る。

レベルアップの通知音が鳴り響く。

おお、これだけで2レベルも上がったのか。

これならもっと積極的に人狩ってた方がよかった。

 

 

 

直後下から飛んでくるノロノロとした矢。

よく見ると人がいっぱい矢を打って当てようとしてる。

そりゃ上から超破壊力の魔法きたら怖いか。

 

 

乱闘だったからかサリエーラ王国の人たちも矢を放ってきてる。

そりゃ錯乱するよなー、この威力の魔法落ちてきたら。

 

でもあいにく私はサリエーラ王国側だ。

仕方がないし、連合国の人が多くいるところに移動しよう。

えーと、サリエーラ王国の人は白い甲冑だし、だから白くない甲冑の人たちは倒していいはずだからどこだ?

 

お、南の方に発見。

じゃあ行こう。

 

 

ジャンプしようとした瞬間、真下から爆発音と共に砂埃が上がる。

鳴り響く共生によって送られる電脳からの強烈なアラート音。

バランスを崩し、地面へボトリと落ちる私。

あ、これやばいやつだ。

 

 

魔王来ちゃった。

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