バチュルですが、なにか?   作:天廻シーカ

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久しぶりの白視点。
高評価、感想お願いします。


W6 一気に駆け上がれ!

「てめぇら。

 やっと会えたな」

 

えっと、今はどこにいるんだ?

目を開けても広がっているのは紫の空間。

なんかマス目が見えるけどね。

 

「あー、すまん。

 知覚出来るようにしてなかったわー!

 今まで客人呼んだこともなかったから、そこらへん忘れてた!!」

 

これ電脳の声だ。

魔力感知でもわからなかったけど確かにいる。

気配というかなんというか。

本能的な違和感?

いやそれ言ったら足場もないのに浮いてるしもうとっくに気持ち悪いんだけど。

 

 

次の瞬間、ブゥンという音と共に巨大な空間機動の足場が浮かび上がった。

そしてそれと共に目の前に現れる煙突付きの工場。

しかもいつのまにか青とか魔王までいるじゃん。

総じて状況理解できてないみたいだけどさー。

魔王もうキレてるし。

 

 

「青、この工場、どうやって建設された?」

「ん、前地下施設一個食ったからね。

 あの時食べた金属で建てたんじゃないかな。

 流石にサイズは小さくなってるけど」

 

魔王の怒が発動してたのが抜けていく。

まあね、昔から地下施設はあったみたいだし怒るのもわかる。

そもそもどうやって再建したかとか青は管理してないのかとか気になることはたくさんあるけどな!

メラゾフィスに至ってはもう理解できずに呆けてるし。

吸血っ子は幸い地球で工場とか見てたからまだ理解はあるっぽいけど。

 

 

とか思っていたら、工場の入り口のドアがガチャリと開いて人が出てきた。

いや人でもないか。

体型は人だけど、髪の毛は黄色だし瞳は真っ青だし。

何より髪が悟空みたいに逆立っている。

言ってみれば、黄色いネギみたいな感じか?

 

 

でもそもそもここに人がいるのがおかしい。

だってここ空納だしたぶん!

あいつ名前はイキってたけど!

 

「よーしテメェら。

 よく集まってくれた。

 一応言っておくがオレ様は電脳、よろしくな。

 でお前らはオレ様の構築した最強空間、無虚空間に閉じ込められたと?」

 

 

「「「は?」」」

 

 

いやちょっと待て。

わたしとかが理解できてないのはまだいい。

だけど、青は流石に理解してろよ!

なんでは?ってあんたも言ってんのよ!

もう捕らわれたらしいんだが!?

 

 

「もちろん冗談だぞ。

 別にすぐに全員出してやっていいが、その前に色々手伝ってもらいてぇ。

 そもそもお前らこれからのことについて話すために来てんだろ。

 不完全燃焼のまま外に出すのはオレ様も青も困るからさっさと話してくれ」

 

 

そうめっちゃニヤニヤした顔で言って、ガチャリとドアを開けて工場の中に入って行った。

なんだ、あいつ……。

 

 

「おお。

 私も姿は初めて見たけどあらかた見た目は予想通りだった。

 元ネタちなみにDr.Stoneの石神千空ね。

 私あの漫画好きだったんだよ」

 

 

いや知るか。

青が別に布教したくてもうちらは知りたいわけじゃないから。

なんならさっさと話して帰りたい。

てか姿くらい前から知っとけお前!

あんたここの管理者じゃないの?

 

 

「まあ彼がそういうのなら先に話しておこうか。

 てかあいつも聞かんとダメでしょ。

 電脳話に参加しろ!」

『念話で聞いてる聞いてる。

 さっさと話せ』

「ねえ、あいつの話し方ポティマスに似てるんだけど。

 処していい?」

 

 

待って。

大渋滞だよ。

みんな話したいこと話すのやめてくれ。

吸血っ子とメラゾフィスも圧で死にかけてるし!

主に魔王の圧で!

 

 

『クソもうだりぃだりぃ!

 オレ様がそっちに行くから。

 あとあのクソエルフと話し方似てるのは科学者だからだ。

 勘弁してくれ!』

 

 

お、工場からまた走ってきた。

なんだったんだ今の一連の流れは……。

しかもめっちゃ肩で息してるから超体力ないじゃんこいつ。

デコピンで死にそう。

 

 

「はぁ、はぁ。

 オレ様のことは、いいからまず、青から話せ。

 てかお前がひとまず決めてんだろ……」

「女神様救出大作戦は?」

「進行中だから青話せ!」

 

 

たまに割り込んでくる魔王に、それを遮るドラゴンボールみたいな髪の貧弱人間。

逆によくコイツこのモヤシっぷりで魔王と言い合えてるな。

メンタルバケモンかよ。

 

「よし、みんないいね!」

 

パァンと手を叩いて青は笑うけど、良い訳あるかボケ。

逆にもう突っ込むの疲れたから休むけどさぁ。

--女神ってこんな胆力いるのかなぁ。

 

 

 

「まずはこの街について!

 電脳、蜘蛛を出して」

「ククク、あの遺伝子操作しまくったやつでいいのか?」

「フッフッフッ、見せた方が早い」

 

うお一気に顔悪い極悪コンビになった。

コイツらも関わらせたらダメなやつだ。

あ、だめだコイツら同人格だったわ。

うーわ。

 

 

「鑑定してみろ」

 

差し出した電脳の手の上に、いつの間にか浮かび上がっている蜘蛛。

なんだこのシステムと空間。

てかそもそも電脳自身に鑑定してやりたいんだけど。

もう5回ゴリ押してるけど突破できない。

まあいいや、蜘蛛の方を鑑定!

 

『プロテクトエレテクト Lv1

                      

 HP:4300/4300(緑)(詳細)

 MP:6000/6000(青)(詳細)

 SP:3900/3900(黄)(詳細)

   :3900/3900(赤)(詳細)

 ステータス

 平均攻撃能力4200(詳細)

 平均防御能力4100(詳細)

 平均魔法能力6000(詳細)

 平均抵抗能力6000(詳細)

 平均速度能力5000(詳細)

 「HP超吸収LV1」「HP超速回復LV1」「神龍力LV8」「神龍結界LV3」「猛毒攻撃LV10」「強麻痺攻撃LV10」「腐蝕攻撃LV6」「外道攻撃LV10」「毒合成LV10」「薬合成LV10」「糸の天才LV10」「鉄壁LV2」「神織糸」「操糸LV10」「念力LV5」「投擲LV10」「射出LV10」「空間機動LV10」「集中LV10」「思考超加速LV4」「未来視LV4」「並列意思LV1」「命中LV10」「回避LV10」「確率大補正LV1」「隠密LV10」「超生命」「外道魔法LV10」「電撃付与Lv10」「外道魔法LV10」「火魔法LV10」「氷魔法LV10」「水魔法LV10」「水流魔法LV8」「風魔法LV10」「暴風魔法LV10」「嵐天魔法LV1」「土魔法LV10」「電気魔法LV10」「雷魔法LV10」「雷光魔法LV10」「天雷魔法LV1」「光魔法LV10」「影魔法LV10」「毒魔法LV10」「治癒魔法LV10」「空間魔法LV10」「次元魔法LV10」「重魔法LV9」「無限LV10」「状態異常無効」「外道無効」「恐怖耐性LV1」「苦痛無効」「痛覚無効」「気絶無効」「暗視LV10」「万里眼LV8」「五感大強化LV10」「知覚領域拡張LV10」「神性拡張領域LV5」「天命LV10」「天動LV10」「富天LV10」「剛毅LV10」「城塞LV10」「韋駄天LV10」「強化産卵LV10」「小型化LV10」「人化」

 スキルポイント40000』

 

「ねえ、この蜘蛛何?」

魔王が言いたいことを代弁してくれた。

そもそも人化が当たり前のようにくっついている。

なんだこの化け物。

 

 

「クク、これがオレ様の傑作のプロテクトエレテクトだ。

 攻撃面に関しては問題があるが防御スキルだけなら青に匹敵する。

 コイツらを配備して街は守るっていう計算だ」

「ちなみに今度勇者にもあげる予定。

 ともかく行く街に配属していって勢力圏を広げていこうっていう魂胆だね」

 

 

あん?

当たり前のように勇者にも渡すって言ったなコイツ。

やべー。まじやべー。

聞かなかったことにしよう。

 

 

「勇者に渡すってどうやって?」

「まだ未定だな。

 で、なんも理解してないメラゾフィスとソフィアに詳しく説明してやる。

 まずはメラゾフィス、ソフィアについてどこまで知ってる?」

「お嬢様が吸血鬼であるということは知っていますが……。

 まさかそれ以上になにかあると?」

「あーまだその認識でいい。

 ただ、今から説明することは理解しなくてもいいから認識しておけ。

 お前が後悔したくなきゃの話だがな」

 

身構えるメラゾフィスに対し、真面目な顔をする電脳。

どうやらよほどの内容みたいだ。

 

「まあオレ様が説明しなくても聞きゃわかるか。

 な、転生者、根岸彰子」

『え、なんで私?

 今漏らしてるのに?

 待ってどういう状況?

 なんでみんな見てる?』

「……!?」

「それは今念話勝手に繋いでるからだな。

 心の声漏れ出てるぞ。

 観念しやがれ」

 

 

 

『え、あ、ああ………。

 

 根岸彰子です』

「え?」

 

いや魔王も知らなかったん?

鑑定使えないメラゾフィスはともかくあんたは鑑定使えるんだからやっとけや!

あんたの質問が挟まると話こんがらがるんだよ!

 

「理解してない奴らもいるしここで説明しておく。

 元々、この世界の他にもいろんな生物の住む無数個の世界がある。

 その別の世界とは基本干渉しあうことはねぇんだが……。

 生命の叡智はそれすらも上回った。

 ま、その干渉っての結果はクソ食らえだったんだがな」

 

 

うわ魔王また怒を発動させてるよ。

いやでも今回は電脳のせいだろ。

青から聞いた話だと神殺害計画だったらしいし。

そんなばかなもんにエネルギー消費するなって話だもんね。

それを生命の叡智っていう電脳もなかなか性格が悪い。

 

 

「結果として、干渉という名の大爆発が発生した。

 しかも残念なことにその発生場所はオレ様たちの学び屋だったっていうオチだ。

 ここまでならただの悲劇のストーリーだが、こっから面白いことが起きた。

 わかるか用人サマ?」

 

 

おーい、メラゾフィス理解出来てるかー?

話こんがらがってきてるけど。

てか電脳の話し方がこんがららせてるんだが!

本人はすっごいノリノリで話してるけどさ!

 

 

「つまり、お嬢様たちが過去学んでいた空間がこちらの世界の所為で壊されて転生……したということ、ですか?」

「ビンゴ。

 あとその所為、爆発が起きた理由は神への攻撃だった。

 だから神にも思うことがあってオレ様たちを記憶そのままにこちらの世界に移動させたってオチ。

 オマケとして不思議モリモリのギフトが込められた肉体に入れ替えてな。

 それであのクソエルフはソフィアを奪おうとした」

 

 

いや理解あるなメラくん。

体験もしてないのに転生について理解してやがる。

さすがだ。

あの領主様のお連れだっただけあるな。

 

 

「そう……ですか。

 ならば、より私が吸血鬼として生きながらえなければいけないですね。

 長命であるソフィア様を守るためにも」

「「『え?』」」

 

嬉しそうな顔してるけど、いやわけわからん。

なんだお前、切り替え早すぎないか?

 

 

『いやメラゾフィス、あなたを吸血鬼に私はしてしまったんだよ?

 もう人としては生きられない。

 吸血鬼という名前らしく人の血を吸わなければならない。

 そんな体に私がしちゃったのよ?』

「構いませんよ。

 あなたと同じ体になれたこと、光栄です。

 もう一つ。

 旦那様と奥様を守れなかったこと、申し訳ありません。

 だからせめて私にあなたの人生を支えさせてください」

『メラゾフィス……。

 

 ありがとう』

 

赤子を見つめて、抱きしめるイケオジ。

うんうんイイハナシダナー。

最高にいい話だ。

 

 

「よし!

 そういうことだ!

 君たち、魔族領まで来い!

 最高に気に入った!」

 

うお、今度は急に魔王のスイッチが入った!

いくら感動されたからって急に話に入ってこられるとビビる。

あとこの街出るって話はしてたけどやっぱり魔族領なのね。

まあこちらが人外であること考慮すれば妥当かなー。

 

「世界最強の私が庇護下に入れるんだ、そんな簡単には傷つけさせないよ!

 しかも吸血鬼でも住み放題!3食昼寝付きで、行こうと思えば学校にも行ける!

 ちゃんとした生活が保障されている!

 これでどうだ!」

 

いーや、どうだと言われてもって感じでは?

メラゾフィスと吸血っ子二人とも気おされているし。

青は呑気に目を擦ってるけど。

 

『えっと、考えさせてください。

 メラゾフィスは?』

「私はお嬢様の決定に従いますよ」

「わかった!まあでもゆっくりでいいよ!

 とりあえず一緒に行動してみて考えてみればいいさ!」

 

魔王すごいニコニコしてるな。

よっぽど嬉しかったみたい。

人と関わることが、かな?

知らんけど。

 

 

 

 

 

「よし。

 テメーら話したいことは終わったな。

 これからはオレ様の未来ステップに付き合ってもらう!

 いいな!?」

 

元祖急にテンション上がる人来た!

こわ、なにこいつ。

てかこいつ電脳っていう名前と最もかけ離れた性格してるよな。

昔の頭良かった時はともかく。

 

「まず最初にこの世界での電気を開通させたり、腐った政治を全部復活させたり、この星の防衛ラインを建築……」

「「「『タンマ!』」」」

 

待て待て。

今なに言った?

この星の防衛ライン?

腐った政治?

電気開通?

何言ってるんだコイツは。

 

「てか電脳、先に最終目的話さないと。

 サリエルの解放が最終目的じゃないでしょ?」

「あー、あったり前だ。

 いくら女神様を解放したところで元々の原因が解決してなきゃ後戻りまっしぐらだかんな。

 かと言ってこの星をDが解放しない限りエネルギーを補う余裕はくれねぇと思うが。

 てか出来たらテメーの体使って世界とっくに救ってるわボケ。

 まともな地下施設なんてあと10も埋まっちゃいねぇんだから。

 エルフの里にあるやつも言うほどじゃねーし」

 

 

 

「は?」

なに言ってるのコイツ。

いや、なに言ってるとかの次元じゃない。

もうこの世界救えるとか言っちゃってる。

エルフの里?

どゆこと?

 

うだうだし始めるわたしや怒り始める魔王を無視して、電脳は上へ指差した。

そこにパッと投影される宇宙。

たくさんの星の中には青く美しい星も映っていた。

 

『よしじゃあオレ様が言ってやる!

 オレ様、いやオレの考えてることは一つ!』

『世界を誕生させまくって、地球もなんかかんも繋ぎまくって、

 この星の仕組みを一から再構築する!』

 

『題して”世界創造大作戦”ワールドクラフトだいさくせんだ!!!!』

 

「「『はぁ!?』」」

「ククク、最高に唆るじゃねぇか」

 

 

 

 

 

えーと夢でも見てんのか、わたし?





非力であっても性悪であっても、確実に夢へと進む本物の漢。
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