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「ねえ、一つずつ説明してくれないかな。
聞き捨てならないこといくつか聞いたんだけど。
まずはエルフの里の把握。
どうやってる?」
まずい。
アリエルがガチギレしている。
詰め寄られた電脳は、襟首を掴まれて持ち上げられてる。
その上で自信を持っているのだいぶやばいけど。
「あー、青の娘全世界に放出して走らせてるからな……。
電気蜘蛛であること生かして地下の施設は探知済みなんだよ。
あくまで規模レベルだが」
ビュンと魔王の首がこっちに向く。
許してくれ。
こちらも基本電脳に任せてて、今話してた情報以上にロクなもんは持ってない。
「で、青。
アンタはなんで危機的状況であることを理解しながら改善しない?
せめて施設とかは破壊できなかった?
過去の遺物のさ」
あー確かに。
でも、怠慢はあるけどそれ以上にちゃんとした理由があるんだよ。
そもそも4000年生きてるあなたがなにもやらなかったこと考えりゃトントンだろ。
「それにもオレ様が答えるから、手離してくれね……。
ゲボ、ゲボ、ありがとう」
お、電脳解放された。
いくらアリエルがバケモンだと言っても、男が少女に捕まってるのは見るに耐えなかった。
良かったー。
「あのなー、正直な話やろうと思えばもうこの星は救えんだよ。
Dだけ考慮しなければ。アイツに下手に知られるとマジで終わる。
だからここに連れてきてるんだ。
そもそも、計画を話はするが納得までして貰えばその記憶は消すからな?
思考読まれたら詰むし」
はぁとため息をつくアリエル。
どうやら未知の存在であるDに関しても理解してくれたみたいだ。
ただ電脳、私の体内のエネルギーで星丸ごと救えるとかそんなこと初めて知った。
後で言わなかったこと、シバこう。
「わかったよ。
で、Dっていうギュリエの上司に当たる存在の処理のために星を作ろうとしてるってこと?
そんなこと可能?」
それ普通思うよね。
私もその馬鹿げた計画考えた時思ったわ。
面白いことに、行けるのよ。
私の力があれば。
「可能だよ。
あの空間にいたクイーンエレテクトの群れ、アリエルも見たでしょ?
クイーンエレテクト一体でギュリの持ってるエネルギーの5%くらいになるからね。
単純計算でも20体ほどでギュリと同じエネルギーがゲット出来る」
「白ちゃん、コイツらヤバいよね?」
「うん、やばい」
なんか滔々と話してたら急にヤバい認定された。
いや、ヤバいけどさ?
多分電脳がヤバいんであって、私はヤバくない。
うん、ヤバくない。
「で、こっからついでなんだが、お前らに頼みてーことがある」
『頼みたいこと?』
「まずは全員の身体検査、次にそれぞれいろんなことな」
身体検査と聞いて、またアリエルが眉を顰めた。
なんか色々申し訳ない気持ちになってきたよ。
多分トラウマ掘り起こしまくりだし。
「まー、身体検査も嫌ならやらなくていい。
オレ様も男だ、詮索はしねぇよ」
「やるから気にしなくていい。
何か変わるんだろ?」
「ああ変わる、特にテメーのデータならな。
この星の運命程度なら変えられんだろ」
「ふーん。やるよ」
「感謝する」
アリエル、覚悟決めてるんだな。
嫌な顔はしてても、思うことはあっても、なんだかんだ色々手伝ってくれてる。
この街で住民助けてくれてからずっとそうだ。
優しい人だ。
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工場から出てきて、私はため息を吐く。
まさか私まで検査されるとは。
隅々までスキルも含めてやったから2時間くらいかかった。
MPとかSPも一回すっからかんにされたし。
キツかった。
後から出てきた白は肉をもらってて嬉しそう。
というか完全に釣られたな、あいつ。
白って食べ物であんなに釣れるのかよ。
なんか悲しい。
先に出て来てたメラゾフィスと吸血っ子は新しい服を着ていて嬉しそう。
身体検査のついでに貰ったのか。
あれ、私だけじゃねなんも貰ってないの。
ずるくない?
最後に出てきたアリエルは、顔が完全に死んでいる。
多分私以上に色々絞られてんな。
かわいそうに。
「ねえ青、アイツってあんなにSなの?」
「いや、アンタのスキルの良さに多分めちゃくちゃ興奮したんじゃね」
「あー」
あ、トボトボと歩いて床にぶっ倒れた。
かわいそうに。
それだけだけど。
「よし、テメーら身体検査感謝!
次は個人個人に頼みてーことがある。
とは言ってもアリエル、アンタについてだ」
「えー、おばあちゃんもう疲れたよ」
「ダメだ」
アリエルをズリズリと引きずって再び工場の中に引き込む電脳。
残念ながら、人の心はなかったみたいだ。
ナンマイダブナンマイダブ。
「青」
「多分タラテクト種に関して知りたいんじゃない?
今後エレテクトたちを細かく分業化させるにあたって知りたいことは山ほどあるし。
パペットタラテクトの人形についても知りたいだろうしね」
『あ、残りのテメーら。
特に頼むことないから休んでていーぞ』
再び肉を嬉しそうに食べ始める白と、頭の中に響くのほほんとした電脳の声。
だけど、アンタに言いたい。
言われなくても休んでるわ。
アリエルのこともあるけど、ここブラック企業かよ。
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起きたらもう朝で屋敷の布団の上だった。
白やメラゾフィスに聞いても、これからの予定についてしか覚えていない。
ただひとつだけ面白かったことがある。
アリエルが、1日働くのを拒否してベッドの中に篭り続けていた。
かわいそうなアリエル……(どこぞのマグマナメクジさんはその後ずっと拘束をされている模様)。