バチュルですが、なにか?   作:天廻シーカ

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高評価、感想お願いします。


狂っているのはこちらもそうだ。




107 MAD SCIENTISTS

『てかいーか?』

 

なんだ、歩きながら死にかけてる電脳。

でも念話でしかも私だけを対象にして話してるってことはそれなりに重要なことだよね。

どうしたんだろう。

 

 

『いいけど』

『アリエルからはクソポティマスのせいで世界がグッダグダになったって聞いたんだが、そもそも龍とアリエルの体内機構におかしい共通点があるんだが』

『ん?どゆこと?』

『具体的にいやーテロメアの構造が不思議なくらい同じだ。遺伝情報がそっくりそのままコピーされてる。

 まあ簡潔に言うと、同じ種類の生命体じゃねーと有り得ねーこと起きてんだ』

 

 

いや、テロメアってなんだ。

あと全く同じって言うのも別にスキルでなんとかなってるんじゃないの?

 

 

『ついでに簡単に説明しとくと、テロメアっつーのは生物の残りの寿命をインプットした遺伝情報サマだ。

 だから元来は生物種ごとに違うんだけどな。

 龍とアリエルの遺伝情報がソフィアとアリエルの遺伝情報より一致してんのは流石におかしい話になってこねーか?』

 

 

そうか、ソフィアにもちゃんとあるならスキルという問題でもないのかもしれない。

あと私ももともと生き物好きだからある程度知ってるけど遺伝情報は最高ランクの生物の設計図だ。

あそこまで姿形の違う生き物の細部遺伝子が完全に一致するのは気持ち悪いというのにも納得できる。

 

 

『でも、それでなにがわかるの?』

『クックック、テメーには結論から言っちまった方が早かったかもな。

 

 アイツら、元は人間だったんだよ。

 アリエルもガギアもみんな仲良しこよしでな!』

 

 

はぁ?

でも、どうなんだ?

正直否定出来っこない。

それだけアリエルは人情に溢れているし、ガギアも武人だった。

なんでじゃああんな強さになったのだろうか。

人間なのに、どうしてあんな身体になったのだろうか。

 

 

『ま、倫理観終わったやつの元生きてたから仲良しこよしにすらならなかったかもな』

『どゆこと?』

『おかしな寿命を維持できるテロメアが完全に一致するには2つの条件がある。

 1つ目に元が同じ生物種であること。

 そして2つ目に、付与されるテロメアが全く同じものであることだ』

 

 

えーと、また遠回りしてきたぞ……?

つまり人間から他の生き物にされたときに同じ遺伝子が渡されたってこと?

でも蜘蛛と龍だぞ?

そんな似た遺伝子になんてなるんだろうか。

見るからに違う生物ではあるけど。

 

 

『別に龍と蜘蛛であるこたぁ関係ねぇ。

 今回の場合は、実験上で使用された遺伝子が同じだったっつー話だ。

 例えると同じ茎のワサビが入ってるって話』

 

 

ん?

何言ってんだコイツ。

急にワサビとか言い出したんだが。

わけわからんぞ。

 

 

『寿司のシャリの部分が同じコメの品種なら、同じ店で作られた可能性は高いだろ?』

 

 

ま、まあ。

 

 

『その上で寿司に入ったワサビが同じ茎のものであれば同じ店で作ってるって確定するだろ?

 上に乗ってるネタがなんであれ』

 

 

うーん、分かるけど例え下手じゃない?

 

 

『結論としては、同じ研究所で、下手したら同じ人間に改造されて人間辞めたってことでしょ』

『ビンゴ。よくわかったじゃねーか』

 

 

いやアンタの説明で混乱したんだが。

実際わかったからいいんだけどさ。

 

 

『で、話は終わり?』

『いーや、もひとつ話してーことがある。

 あのクソエルフ、ポティマスとその研究所の関係性についてだ』

 

 

うーわ、また難しそうな話題来ましたよ。

今度は簡潔に説明してくれないか。

 

 

『オレ様の予想だと、ポティマスはその研究所に勤務していた』

 

 

いーや、何言ってるの。

『いくらなんでも4000年前でしょ?

 ナイナイそんなの』

『いやお前、アリエルとか龍だって4000年前から生きてんだからフツーにアリエル話だろ』

 

 

いまダジャレぶっ込んだなコイツ。

でも確かに生きてる人たちもいるんだもんね。

アリエルかも。

 

 

『てかアリエルの機械に対するトラウマとかポティマスに対する殺意とか一番説明が楽に済むんだよ』

 

 

そうだよな、確かに異常だし。

でも、当事者が当事者にガチギレするのならまだ理解出来る。

ポティマスの方はスキルとか調べられなかったからなんで長生きしてんのかわからないんだけど。

 

 

『そのポティマスはなんで長生きしてるの』

『エルフだからじゃね知らんけど』

『てか蜘蛛で斥候出してるじゃん、それで調べられないの?』

『しらみつぶしに殺してきやがるから完全に察知されてんな』

 

 

うーむ、最低限の脳はあるみたいだ。

厄介な相手ではある。

 

 

『てか真言教の教皇も警戒はしてくるしたまに潰してきやがるからわけわかんねー。

 これも勘付かれてんだろ』

 

 

まじかー。

ダルイ相手が2人に増えました。

困ったもんだ。

しかもこれは真言教教皇もめんどくさそうな雰囲気がする。

触れたくねー。

 

 

 

『でもなぁ……。

 本当はオレ様もなんだかんだクソエルフからは学びたかったこともあるんだがなぁ。

 いかんせん人を殺しすぎだ、アイツは。

 探究心だけは尊敬してんだが。

 だって長生きしてまで調べてーことがあるってことだろ?

 元来いいことじゃねーか。

 

 うらやましい』

 

 

あーあ、かわいそうに。

電脳がしょげちゃった。

これはポティマス叩き潰すしかないですね。

 

 

私の大事な仲間を悲しませる奴は、全部潰します。





ポティマス『何コイツ、こわ』

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