バチュルですが、なにか?   作:天廻シーカ

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第3章 真生命創世
130 ギンガ神核コア


なにもないけど、不意に空に手を伸ばす。

魔力感知をしても不純物を感じることはなくて、ただ落ちている感覚は初めてだ。

無虚空間の足場が無くなった感じが1番近いと言えるだろうか。

 

 

床だったはずの天井が見えなくなる。

最悪空間機動を使えば落下は防げるんだけど、なんとなくこんなものには使いどきがあるんじゃないかと思ってしまう。

いや今使わなきゃダメだろ何言ってんだ。

 

 

次の瞬間だった。

紫色だった空が急に暗くなり、満点の星空が浮かび上がる。

どういうことかはわからないけどこれ以上ないくらいに綺麗だ。

私が幼かったら感動で泣いていたかもしれない。

だけど古狸の私はもうなにも思わない。

 

 

違う違う。

そうじゃない。

青はこれから頼むと言っていた。

ということは良くも悪くもこれからとんでもないことが起こるはず。

白も青もいないけどどうにかしなければ。

足をダンダンと踏み鳴らして、思わず固まる。

 

 

え。

今度はいつのまにか立っていた。

わけがわからないけれどいつの間にか落ちるのは終わっていた。

私が立っているのはガラスの方眼紙のような床。

だけど下は見えなくて、光を反射しているのに眩しいというわけではない。

さっぱり仕組みはわからない。

 

 

「く、あー、まずは落ち着こう!

 なあになにが出たとしてもかかってこい!」

「ああ貴様も来ていたのだな。

 今はデータ収集に忙しいからあまり話すな」

 

 

 

あ”ぁ?

めちゃくちゃ不快な声が聞こえたから横を見ると、案の定いたクソ野郎ポティマス

え、は、なんでコイツまで一緒にいる。

甚だ反吐が出るし、この空間でなければブチ殺してしまいたい。

コイツのせいで4000年傷付けられ続けてきたものもあるんだぞ。

 

 

「なんだ、思ったより冷静だな。

 正直この空間では未知なことが多すぎるから襲ってこないのは幸運だが」

「幸運とか、別に運じゃなく私が襲ってないだけだろうが。

 まさか不老不死ではないからこの環境にビビってるのかな〜?

 私には不死があるけど〜?」

「貴様もビビってるから襲ってないのだろう。

 臆病は生き残るに必須のスキルだ」

「チッ」

 

 

ああ図星だよ。

しょうがない、私もビビってんだから。

死にたくないっていう希望を第一に掲げてるポティマスがいつもとは違ってビビりまくってるのもわかる。

何もわからないし、パッと死ぬかもしれないし。

なんならポティマスが色々調べてくれてるのは正直ありがたい。

そのデータを教えてくれたらの話だけど。

まーでもコイツだから役には立たないんだろうなー!

はぁ、あーうざい。

 

 

「ああそうだ、私に似つかないことを言っていいか」

「あ”?」

「私に従え、いや違う。

 ひとまず私と協力関係になれ」

「え、は?

 今なんて言った」

「私と協力関係になれ。

 私に歯向かうな、私も歯向かわない。

 あと一つ教えてやる。

 今の私は精神体が引き摺り出されてるから死んだら終わりだ。

 だが殺さない方が賢明だぞ。

 なにが引き金で星が、宇宙が滅びるかわからん」

「スキルは発動してるのによくそれを吐けるな。

 この星であって、しかも問題ないことが起きているって可能性は無いの?」

「自分の心に聞いてみろ」

 

 

うん、そんなわけないね。

そもそもポティマスの魂を引き摺り出すことがこの星の生き物には無理だ。

青なら出来るかもしれないとかそんなレベル。

それで問題無いしスキルが発動してるからオーケーとかそんなことは無いよな。

でも少し意外というか、あれ、流石におかしくないか? 

いくら命の危険といえど4000年で腐り切った性根が治るのか?

それともこんなやつでも命の危機が本格的に迫るとここまでまともになるのか。

うんわからん。

 

 

ま、ともかくてして私のことを同列扱いしたのも下手に喧嘩しても何が起こるかわからないからってことだろうし、正直これに関しては私も賛成。

良くも悪くも4000年前から生きているんだ、私もリスクのありすぎる行動は取らないからコイツも案外そうなのかも。

てか星が滅ぶのくらい別に私もどうでも良かったはずなんだけどなー。

青と一緒に過ごしてなかったら間違いなくコイツ殺してた。

 

 

「さっきまで舐め腐ってたのを見ても、私がこの状況をGMA爆弾より危険視してるのはわかるはずだ。

 警戒しろ」

「当たり前だろうが」

 

 

コイツ確かにGMA爆弾の時舐め腐って殺しに来てたわ。

ん?

じゃあコイツ的には星吹っ飛ばす爆弾よりも致死率高いと見てこの場にいるの?

うわー、別に星吹っ飛んでもいいと思っていたことはともかくとして、流石にこれはよろしくない。

青が耐えてって言ってた理由がわかる気がする。

たまんねーぜ、これ!

マジで堪らん。

ヘルプ。

 

 

ーーーーーーーーーーーーー

 

 

しばらくして。

 

 

「おいポ。

 なんか異常はあるか?」

「ああ、あいにく空気がない。

 我々がなぜ生きているかもわからんぞ、実験生物」

 

 

やばい、なんかイライラしてきた。

ポとか実験生物とか、喧嘩にならない程度のギリギリの煽り合いをお互い繰り返してるからだ。

だんだん暴力振るいたくなってきてる?

ただこれはポティマスも同じはず。

お互いイライラすれば結果オーライだ!?

オーライか?

オーライじゃないなぁ!

知らんけど。

 

 

「頭を抱えながら悶えるな、強い感情が引き金で爆発でも起きたらどうすんだ」

「感情の起伏の無さで爆発が起こることもあるかもよ?」

「そうなったら私は知らん」

 

 

あー、はいはい、確かにそうだね。

そう言いながら地面をコツコツ叩くポティマスに、私はなにも知らないからなにも言えないしなにもできない。

本当にどうしよう。

私にも出来ることないなぁ。

せめて魔力感知でなにかが見えたらいいんだけど……。

 

 

そんなことを考えながら魔力感知を再び発動させた瞬間、バリンという音がした。

後ろを見ると空間がガラスのように割れている。

そしてガラスの奥から響く超強力な魔力反応。

 

 

待て!

こんな攻撃4000年間一度も見たことがない!

なんなら空間自体を破壊する能力持ってる奴すら見たことがない!

危ないんだよ!

いくらこの世の存在じゃないって言っても無理あるだろ!

 

 

弾けるようにすぐさま上に跳ねて、こちらに向かっている巨大な魔力から回避。

エネルギーの発生速度と移動距離からして避けられるはず。

頼むからちゃんとことわりはあってくれ!

 

 

その時急に全身を床に叩きつけられた。

骨が折れそうなほど強い衝撃に身体が麻痺する。

同時にガラスが散って私の身体を切りつけていく。

身体もガラスのようにパキリと砕ける。

そのまま、私の体はガラス細工のように砕け散った。

 

 





抽象的な回だったために少し難産だったけれどいかがだったでしょうか?
これからさらに加速させていきたい。
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