?????
ん?
マグマックは、とりあえずその場に放置することにした。
餌として私の卵をいくらかあげてはおく。
そして、私は、白を鑑定して衝撃的なことに気づいてしまった。
『ゾア・エレ LV4 名前 白
ステータス
HP:236/236(緑)
MP:1431/1431(青)
SP:235/235(黄)
:235/235(赤)+799
平均攻撃能力:305
平均防御能力:405
平均魔法能力:1427
平均抵抗能力:1603
平均速度能力:1732』
なんだ、と……。
私のステータス、これの半分だよな。
大体全部。
スキルは鑑定してた。
でも、ステータスは確認してなかった。
なんだよ星魔って。
私の方が圧倒的に弱いじゃないか。
魔法自体は、私の方が強い。
だから気づかなかったんだ。
ステータスは比較にならないと。
こう思ってる自分が、情けない。
ステータスなんて関係ない、仲間だって言っていた私は、嘘吐きだ。
悔しい。
何か、方法はないか。
強くなれる方法は。
力が欲しいか。
そう言われれば、私は即座に禁忌をカンストしてでも貰ってやる。
電脳。
『あればやってるわ。
出来てねー時点で、まあ、じゃあそういうことだな』
だめだ。
私は今まで余裕ぶっていた。
先輩ヅラをしていた。
ステータスが上だったから。
Dに与えられた、仮初の力で。
自分に与えられた力で驕った、私が嫌いだ。
もういい。
私は、やりたいように生きる。
『賢姫!』
『賢姫ならオレ様が管理してるが。最近見にきてなかったからな』
『管理権をもらっていいか?』
『もちろん』
子供たちの中で生きてるのは600匹くらいか。
そのうちには、アースエレテクトになっている個体もいる。
アースエレテクトは、デトロエレテクトの進化系でアークと同じ立ち位置にある魔物だ。
だけど、中層ではそれも意味がない。
アースが中層にぶち込まれたところでほとんど動けない。
おそらく、HPが減る方が早い。
《熟練度が一定に達しました。スキル『並列意思LV1』が『並列意思LV2』になりました》
うっさい!
意識が吹っ飛びかけるのを無理やり抑えて、電脳に要請をかける。
そして、再び眠りに落ちた。
《熟練度が一定に達しました。スキル『賢姫LV4』が『賢姫LV5』になりました》
『起きたか』
『白は?』
『もう歩いてるだろ。お前は今は落ち着かないかなって思ったから気絶してるのバレないように行動してやったからな』
『ありがとう』
『落ち着いた。他の意思はどういう状態?』
『まだオレ様が保存してる。
賢姫と妖姫、どちらに付与したい?』
『え?』
『お前の意識は、それ自身では持ってられない。
依代が必要だ。
出来ればすぐ選べ』
『賢姫の場合どうなると思う?』
『魔物使役の強化だろうな』
『じゃあ妖姫の場合は?』
『ステータス強化の増強だな。おそらくだが』
『妖姫にしよう』
『いいのか?
オレ様は賢姫の方がいいとも思うが』
『中層ではどうしようもないし』
『それもそうだな。じゃあやるわ』
『終わったぞ』
『妖姫!』
『?』
『電脳。妖姫はどういう状態なの?』
『軽ーく意識がある感じだな。
元々かなり弱ってたし。
会話には期待しない方がいいぞ』
『?』
『じゃあ、電脳、妖姫。協力してステータスの強化の研究をお願い』
『わかった。まかしとけ』
『ん』
これ、一応話してることはわかってるくない?
さてじゃあどうしようか。
アースたちはクイーンになってほしいからそのままほっとこう。
いや、中層に来てもらうか?
でもなあ。
グラードンに出くわしたらほとんど全滅しちゃうだろうし。
そんなことはほぼないだろうけど、私は出くわしたからロクでもない危険性を知っている。
そもそもHP吸収ばっかやって生きてたはずだから、HP自動回復はほとんどないはず。
じゃあ無理だ。
火耐性ないからすぐ死ぬじゃん。
『HP回復だけ鍛えとけってアイツらに説明できる?』
『もちろん、やっておく。
あと、賢姫のレベルも5に上がってる。
確認してみろ』
『賢姫 レベル5 卵品種改良』
よくわからないスキルが追加されていた。なにこれ。
『卵品種改良:効果:被産卵個体のスキル操作、または卵自体の操作か可能。ただしその際、体力を多く消費する』
ほおーん。卵の改造か。
多分無精卵とか作れるのかな。
美味しそう。
そしたら人族のご飯とかも作れそうだね。
正直、白は違うかもしれないけど。
私は人族の奴隷になるつもりだ。
ーーーーーーーー
強い。
私の腕が弾き飛ばされる。
素早い。
しかも、平均ステータスも30000を超えている。
これはクイーン以上だ。
確かにクイーンなら負けてしまう。
龍の首を持って、隕石のように地面に叩きつける。
大気圏から一気に。
それでも、倒れない。
それどころか、2本の角に巨大な業火を纏わせて頭突きをしてきた。
モロに食らって私のHPの1割が吹き飛ぶ。
なんなんだ、コイツは。
なんで、現れ、私に襲い掛かる。
また、あれか。
ポケットの中の侵略者。
侵略者どもは、残りHPが100でも全く気にしないのか。
どうなんだ、レックウザ。
鋭いかまいたちを避けて、叫ぶ。
『うるさい!なぜ私の邪魔をする!
レックウザ!!』
同時に深淵魔法LV10、反逆地獄を放つ。
『貴様が縄張りに入ったからだ!そもそもーー』
え。
待って。話せるの。
待って。死なないで。
でも、私の深淵魔法は奴の次の言葉を許さなかった。
身体に深淵魔法が当たり、消滅していく。
待って。
この世界は……。
《『逃亡』が発動しました》
《レックウザは遠くへ飛び去っていった……》
どういうこと?
私は、地面に仰向けに倒れ込む。
レックウザは、めちゃくちゃ縄張り意識が強いらしい。