バチュルですが、なにか?   作:天廻シーカ

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45 いざ大海原へ

こんにちは。

山にいる蜘蛛です。

今はダッシュで海に向かってます。

 

 

だって、ねぇ。

あの後一回探知した獣だけど弱かったんだもん。

ステータスにして全部200にならないくらい。

あんなの倒しても経験値にもならない。

 

 

頭が豚で身体が熊みたいな魔物だったんだけどね。

大きさも3mくらいあったし、RPGだったら序盤のボスって感じ。

あの見た目なら少なくとも500はステータスあるでしょ。

とんだ見かけ倒しだったわ。

あーもう、無駄に時間使った。

 

 

こちとら時間がないんだ。

いつ魔王と白が対立するかわからない以上、私も早々に対策しなきゃならない。

白説得しに行きたいわ。

 

 

『ま、これは白も思ってるだろうな』

 

 

ド正論。白は白で一緒に戦ってほしいとか思ってるんだろう。

お互いの性質が違いすぎてすれ違う。

本当にピンチになったときこそ人の本性が出るとはよく言ったものだ。

 

 

魔王とギュリエディストディエスがちゃんとしてたならこんなピンチにもなってないんだけどな!

ねぇ。今からでもいいから元凶狩ってくれない?

まだ許すからさ。まだ罠に入れないであげるから。

 

 

てなことを考えながら、私は飛び跳ね続けた。

ボンクゥラは確保してだけど、それ以外の植物はほぼガン無視で立体機動。

電脳が調べたがってたけど、探知でわかることまでで納得してもらう。

結局私が寝てる間に行動してたみたいだけど。

 

 

遂に山に入って3日目の朝。

わたしはとうとう砂浜へとたどり着いた。

 

 

 

ーーーーーーー

 

青い海。

ゴミ1つない砂浜。

プライベートビーチは、こんなにも美しいのか。

 

 

なんでこの砂浜はできたんだろう。

山に囲まれているからか、砂が集まったからかな。

それとも海流?

 

 

まあいいや、海はこんなに綺麗なんだもん。

波の音は美しい。

まるで天使の声のように。

 

 

さんさんと太陽は輝く。

それに合わせて波はキラキラと光る。

てか眩しいなオイ。

 

 

落ち着いたところで、この海に関する正直な感想。

海というかは砂浜に関しての感想なんだけど。

熱くない?

 

 

いや、熱さとしては地球くらいだよ?

でも私前世はゲーマーかつ超内向的だったマンなのでありまして。

ここまで砂浜が熱いと前世を思い出すのですよ。

砂浜で熱中症になりかけた記憶をですね?

 

 

あれは嫌な記憶だった。

修学旅行で海行ったのにぶっ倒れたとか。

中学での男女共同の海だぞ?

そりゃショックだよ。

 

 

あーあ、はしゃぎすぎって良くないね。

今世の私は水なんかで問題になったこと無いし大丈夫だけど。

 

 

でも、私が望んでいたのは悲しいかな、海じゃなくモンスターなのだ。

やらなきゃいけないこともあるし、ここからが仕事だ。

まずアース3体を背中から解放する。

もともと糸で落ちないように縛ってたし、可哀想ではあったけど。

 

 

ここでアースの奴らにしてもらうことは漁村の捜索。

要をいえば人探しだね。

私は海で狩らなきゃ駄目だし。

サイズ調整も出来るし、そこは電脳に管理してもらうからアースの方は心配無用。

 

 

え?私がどうやって狩るかって?

水中で雷光魔法をぶっ放すだけよ!

だってそうじゃん。

雷なら海で伝導するんだからお魚取り放題でしょ。

まず魚がいるかは確認しなきゃだけど。

 

 

ということでダーイブ!!

 

 

バシャンと激しい水飛沫が飛ぶ。

うわっ、水が冷たいしすごい気持ちいい。

ここに女?男?まぁ、人がいてくれたらもっと楽しめるんだけどな。

残念ながら電脳を除いて私はボッチなのだ。

 

 

うん?

あれ?

おかしいな。

え?

体が沈まないんだけど。

虫だから浮くの?

このサイズの虫って流石に沈まない?

 

 

私は確かに50cmちょっとしかない。

白の半分くらいの大きさしかないし、大きくないのも認める。

でも沈むでしょ普通は。

少なくとも地球なら。

浮いちゃってんだけど。

 

 

細かいことは気にしちゃいけない。

私がやらなきゃいけんのは魚取りだ。

ジョーズが来ても今の私なら狩れるはずだから問題ないし、来てもいいぞ。

 

 

てことで探知発動。

電脳の電波アシストも加えて相当な範囲を探知できそう。

障害物のない海っていいね。

探知が遠くまで届く。

 

 

 

 

うわっ。

こりゃエグい。

見渡せる範囲でも巨大な魚影がウジャウジャある。

ここまでヤバいのか。

 

 

てか浮かんでてもイルカみたいのが下に泳いでるの見えるし。

あ、バレた。

めっちゃ猛スピードで泳いできとる。

雷光付与。

 

 

私が身体に雷を付与した瞬間、近くの水に感電したのかプカーっと浮いてくるお魚。

もちろん絶命済み。

うーん、コイツ浮かんできたはいいけど私はどうしよう。

 

 

この魚自体は別にいい。空納でしまえるし。

でもよくよく考えたら私、陸に戻れないんだよね。

浮けるのに泳げないから。

 

 

泳ぐためには、スキル遊泳が必要だったのか。

タツノオトシゴとかにもあったやつ。

スキルポイントも1000必要。

足りるけど使いたくはないなぁ。

 

 

『どうやって陸に帰るつもりだったんだ?』

『考えてなかった』

『アホ』

 

 

しょうがないじゃん。

考えてなかったんだから。

そんなネチネチ言うとモテないよ?

 

 

 

 

 

 

結局あの後魚を10匹くらい倒して陸に上がってきた。

どうやって上がったかだって?

アースに引き上げてもらったんだよ!

 

 

洞窟にいるアースたちから2匹救命隊を募ったら喜んできてくれた。

もともと外に出たい奴らばっかりだったしね。

ただ、アースB。

浮いて困ってる私を空から笑ったのは一生忘れない。

 

 

ともかく、お魚のお陰でレベルも2上がったのはでかい。

しかも調べてみたら全部水竜だった。

わけがわからん。

なにこの海。

世紀末かよ。

世紀末だったわ。

 

 

確かに私を食べにきてるから雑魚は来ないかも知れないけど。

ナマズとかタツノオトシゴポジションの魔物はいないの?

なんで少なくとも水竜って感じなの?

 

 

でもよかったな、お前ら。

私に食ってもらえるんだから。

では実食といきましょうか。

 

 

コイツら、みんなサメっぽい見た目だけどどうなんだろう。

フカヒレとかいうしおいしいことはおいしいのかな。

まあいいや。

命に感謝して、いただきます!

 

 

皮硬っ!?






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